【トヨタ タコマ】2016年に新型へ、アメリカンピックアップトラック!燃費や中古車情報も!

2016年にフルモデルチェンジし北米で発売されている中型ピックアップトラックが「タコマ」です。元々は日本産から世界戦略車へと進化を続けていた「ハイラックス」から派生する形で誕生した「タコマ」は、「ハイラックス」とは別れ、北米市場で独自の進化を歩むことになります。今日はそんな北米市場で活躍を続ける日本原産のアメリカンピックアップトラックの魅力に迫ってみたいと思います。

トヨタのピックアップトラック「タコマ」

アメリカでは原油安によりピックアップトラック人気が復活

2015年ごろよりアメリカでは原油価格が大きく下がり、それまで人気だったハイブリッド車からガソリンエンジンの自動車へ人気が回帰しています。そんな状況のなかトヨタの北米市場向け中型ピックアップトラック「タコマ」はフルモデルチェンジし、現在も販売され続けています。
日本ではなじみの少ないタコマですが、その大きすぎないけどもアメリカンテイストあふれるボディや3.5リッターV6エンジンには日本車にはない魅力があふれています。今日はそんなタコマの魅力に迫ってみたいと思います。

ハイラックスサーフの北米仕様車

タコマの歴史を紐解いていきますと、ベースとなったトヨタ「ハイラックス」、そしてその前進である日野自動車「ブリスカ」にまでさかのぼることができます。戦後の日本を支えたトラックから世界戦略車へと進化を始め、さらにそこから北米市場に特化していったのがタコマです。
まずはタコマの成り立ちを知るためにも、そのご先祖様がどんな車だったのかを見ていくことにしましょう。

タコマのご先祖、日野自動車「ブリスカ」

1961年4月に日野自動車が日本向けに発売したFR形式のトラックです。現在のピックアップトラックのようにダブルキャブで6人乗りの「ピックアップ」や前席のみで3人乗りの「ライトバン」、「パネルバン」を選択することができました。
1965年には2代目へとフルモデルチェンジを果たします。このモデルではダブルキャブの仕様が廃止されシングルキャブの「トラック」のみのラインナップとなります。積載量も1トンへと拡大し、先代に比べて大きくより実用的な車へと進化しています。これは当時日本の小型トラック市場で人気を博していた、ダットサントラックに対抗するためでした。
1967年には販売権をトヨタ自動車へ譲り渡しトヨタ「ブリスカ」へ、さらに翌年に1968年には「ハイラックス」へとフルモデルチェンジをすることになります。

世界戦略車として成長するハイラックス

トヨタ自動車の「ハイラックス」としてフルモデルチェンジをして以降、「ハイラックス」は徐々に世界へと目を向けていくことになります。3代目「ハイラックス」では北米向けのSR5、4代目「ハイラックス」ではタイで販売された「ハイラックスヒーロー」、そして1988年より販売された5代目「ハイラックス」では北米・東南アジア・オーストラリアなどで販売されました。他にも欧州では、フォルクスワーゲングループから「タロー」という名でOEM供給されることになります。
この5代目「ハイラックス」の時代に北米向け「ハイラックス」として1995年から販売された車種が今回紹介するトヨタ「タコマ」です。1997年に6代目へとフルモデルチェンジをした「ハイラックス」ですが、北米市場はタコマ」が引き続き受け持つ形で、「ハイラックス」は北米および日本以外の地域へ向けて販売されることとなり、以降北米市場の中型ピックアップトラックは「タコマ」が受け持つこととなります。
2004年から2015年まで10年間販売され続けることとなった7代目「ハイラックス」は、トヨタの世界戦略車「IMVシリーズ」の一つとして北米と日本を除く世界中で販売されました。
2015年には8代目へとフルモデルチェンジを果たした現行型は、開発チームが実際に世界中に様々な道を実際に走り、その経験をフィードバックして開発がなされました。それまでの「ハイラックス」が発展途上国を意識し装備を簡素化、実用性の高いモデル仕立て上げられました。それ対し現行型ではオートドアロックをはじめとした防犯装備を充実させたほか、インテリアおよびエクステリアの質感も上質なものへと進化しています。
5代目の時点では「タコマ」と「ハイラックス」はベースを同じくする双子の兄弟車でしたが、6代目以降はプラットフォームこそ共通するものの、「ハイラックス」は実用性を重視した世界戦略車、「タコマ」は北米市場向けの贅沢な中型ピックアップトラックとして、別々の進化を歩むことになります。

歴代タコマ

1995年に「ハイラックス」から「タコマ」へと枝分かれをして以降、「タコマ」は「ハイラックス」とは違う進化をしていくことになります。では、「タコマ」がどのような進化をたどっていったのかを見ていくことにしましょう。

初代タコマ

1995年に「ハイラックス」の北米市場向け戦略車として販売が開始されたのが初代「タコマ」です。ベースとなった「ハイラックス」とは基本的に同じ車ですが、フロントフェイスは「タコマ」のほうがグリルが大きく迫力のあるデザインへと変更されています。このデザインの違いは以降のマイナーチェンジ及びフルモデルチェンジの度に協調されていき、3代目となる現行型ではスポーツモデルを思わせる大型グリルを装備し、印象的なフロントマスクを手に入れています。
北米市場での立ち位置としては、より大きなサイズのピックアップトラックトラックとしてトヨタから「タンドラ」が販売されているため、中型サイズと表現されることが多いです。実際に北米市場では「タンドラ」以上のフルサイズピックアップトラックが各自動車販売メーカーから販売されていることもあり、あまり大きな車種というイメージはありません、エンジンもアメリカといえばV8エンジンだが「タコマ」は3.6リッターV6エンジンまでしか搭載していません。
北米市場の中では中途半端なサイズとなってしまいますが、日本国内では十分大型な車だといえます。特にダブルキャブ仕様の車両を日本国内に持ち込めば、取り回しに苦労する場面もでてくるでしょう。

2代目タコマ

(写真はX-Runnerのシングルキャブ)

2004年のフルモデルチェンジではフロントグリルとヘッドライトが大幅に大きくなり、非常に迫力のあるフロントフェイスへと進化しました。フロントフェイスだけでなくボディサイズもより大型化しています。
フロントアンダースポイラーやサイドスカートといった低く見せるエアロパーツやLSDに18インチアルミホイールと、スポーツカーの特別仕様車を思わせる「Xランナー」が設定された他、300psを発揮するスーパーチャージャー付き4.0リッターV6エンジンが搭載される「TRD」仕様車も設定されました。
ベースこそ「ハイラックス」と共通ですが、車としてはより趣味性の高いモデルとして進化を続けていると言えるでしょう。特に「Xランナー」に至っては「ヤンチャ」なイメージです。

主要諸元

2009年 X-Runner ダブルキャブ仕様車

全長:5,620cm
全幅:1,890cm
全高:1,780cm
ドア数:4枚

エンジン: DOHC  24V V6 VVT-i 236hp
排気量:4,000cc
燃料タンク:80リットル

駆動方式:4WD
変速機:6MT

3代目タコマ

(写真は実際には販売されていないTRD-Pro)

2016年にフルモデルチェンジをした3代目「タコマ」では、大きな変更点としてまずインテリアの質感が向上しています。シルバーを適度に取り入れつつ黒を基調にしたダッシュボードはきれいにまとまっています。エンジンも新設計の3.5リッターDOHC V6エンジンになり、以前搭載されていた4.0リッターV6エンジンに比べて43PSのパワーアップを果たしています。最大トルクは0.1kgf•mだけ低下していますが、排気量が500cc低下していることを考えると十分な数字を出していると言えるでしょう。エンジンだけでなく6速MTも新設計のものへと変更されています。
ボディは現行ハイラックスと同様のIMVシリーズのプラットフォームを引き続き採用していますが、新開発の鋼材を使用することで現行より剛性と遮音性を向上させることに成功しています。
グレードのラインナップはLimited、TRD OFF-ROAD 、TRD SPORT、SR5、SRの5種類となります。

燃費性能

カタログ燃費:8.0~8.9km/L

2.7~3.5リッタークラスのエンジンを積んでいる車種でこの数値は十分だと言えます。アメリカの燃費評価方法で採用されているEPAは、実燃費とカタログ燃費の差が少なく、実燃費でもカタログ燃費に近い数字が期待できます。

SR

ベースグレードとなります。

SR5

SR5専用アルミホイールなど、ベースグレードとなるSR5にオプション装備が若干加えられたモデルです。

Limited(リミテッド)

ドアミラー・ドアノブがシルバーのメッキ仕様になります。テールランプがクリアのものになる他、リミテッド用18インチアルミホイールも装備されます。シートもベージュ仕様の本革シートとなり、ラグジュアリーなモデルとなっています。

TRD OFF-ROAD(TRDオフロード)

その名の通り4WD仕様の車となります。TRDオフロード用16インチアルミホイールが採用される他、ビルシュタイン製のショックアブソーバーを装備したオフロードでのスポーツモデルとなっています。エクステリアでは他の変更点としてフロントグリルがメッシュタイプになっていることと、リミテッドと比較してドアノブがボディ同色のものに変更されています。
内装もスポーティな黒を基調としたものへと変更されています。

TRD SPORT(TRDスポーツ)

このモデルではボンネットにダクトが装備され、よりスポーティなエクステリアとなっています。ボンネットとアルミホイール以外はTRDオフロードと同じ外観になる他、インテリアもTRDオフロードと同様になります。オンロードでのスポーツ性能を重視しているためアルミホイールはTRDスポーツ用17インチアルミホイールが装備され、ショックアブソーバーもオンロード仕様のに設定されたものが装備されます。

タコマを日本で購入する時の注意点

維持費が掛かると覚悟して購入する

「タコマ」のような日本未発売のモデルを購入しようと考えますと、まず始めに検討するのが並行輸入業者です。ただ、2016年5月現在の中古車市場では旧型から現行型まで40台ほどの車両が流通しています。
特に3代目の中古車は走行距離が100kmに満たない車両ばかりであり、実質新車の並行輸入車と考えても良いでしょう。「タコマ」のような並行輸入車となりますと、トヨタといえども整備を引き受けてくれるところは多くありません。購入時に後々までサポートをしてくれる、信頼できる業者を探すことが重要になります。
米国では新車価格200万円台から400万円台で購入できる3代目「タコマ」ですが、日本国内で流通している車両は500万円から最高値で600万円台と非常に割高な価格で流通しています。修理に必要なパーツなども本国から輸入する可能性もあることに加え、排気量も大きく維持費が非常に高額になることを覚悟した上で、予算を十二分に用意することが現行タコマを購入する上では必要となってくるでしょう。

割安な車両は存在しない

中古車市場には一定数の「タコマ」が流通していますが、相場価格は非常に高値で推移しています。1995年式で14.5万km走った初代モデルが2016年5月段階での「価格.com」の最安値となるのですが、それでも初期費用併せて計140万円からとなり、同年式・同走行距離の日本車や欧州車に比べると余りにも高値です。年式的にも走行距離的にも維持費が掛かってくると思われる初代「タコマ」は、DIYで整備をするような方や、初期型がどうしても欲しいという方以外にはおすすめできません。現実的に購入を検討するのなら、600万円程用意して3代目のほぼ新車のコンディションの車両を購入するか、2代目「タコマ」のできるだけコンディションの良い車両を購入した方が良いでしょう。
2代目は初期型に比べてプラットフォームを一新し各部の信頼性も大きく向上しています、価格は300万円からとなってしまうので高額は高額ではありますが、日本で購入を考えた場合には最もコストパフォーマンスに優れる選択だと思います。2016年5月現在の中古車情報を参考にどうぞ。

アメリカンテイスト溢れるトヨタ車

「ハイラックス」の系譜を受け継いで来たピックアップトラックの系譜であり、アメリカ市場向けによりスポーティーで、大胆な、車を楽しむための車として進化をしてきた車が「タコマ」です。
初期型から代を経るごとに大きく、インパクトのあるエクステリアを手に入れ、内装を洗練させていく「タコマ」には、すでに日本車ではなく、新興市場向けの実用車でもない、贅沢なアメリカ車としての雰囲気と、それに見合う装備を身にまとっています。
日本で購入するには経済的に見ても、利便性を見ても難しい面がありますが、トヨタが送るアメリカンピックアップトラック「タコマ」は、一度は味わってみたい車の一台です。