【ホンダ モビリオ】車中泊に最適なコンパクトミニバン!

キャパの後継車種として2001年から登場したホンダのモビリオ。日常で使用するユーティリティを重視したパッケージングから、道具として非常に優れた車でした。特に車中泊もできてリーズナブルな車が欲しいという方にはまさに打ってつけの車だと言えます。今日はそんなホンダが贈るコンパクトミニバンモビリオの魅力を紹介したいと思います。

モビリオについて

初代モビリオ

さて、まずはモビリオという車の概要を説明していきます。

モビリオは2001年に初代フィットと同じグローバルスモールプラットフォームを使用して作られたトール型のコンパクトミニバンです。見た目のサイズ感こそコンパクトカーのそれですが、乗車定員は7名となっており、ミニバンとしての使用も可能となっています。ホンダのFFらしく低床かつハイトワゴンとなっていますので、コンパクトといっても十分すぎる室内空間を確保できています。シートアレンジもホンダらしく多彩で三列目シートを床下に収納できるため5人乗りトールワゴンとしても使えます。

後席のドアは両側スライドドアを採用しているため狭い駐車場でも乗り降りは楽ちんで、これも日本で日常の足として使う時には非常に便利です。全体的にグラスエリアが大きく取ってあるのも特徴で、開放感のある室内空間を演出するののに一役買っていると言えます。欲を言えばグラスルーフやサンルーフが欲しい所ですが、その気になればサンルーフは(かなり大掛かりな改造が必要ですが)後付けもできるので、モビリオを所有してさらに開放感が欲しくなってから検討しても良いでしょう。詳しくは後述しますが、モビリオは中古相場が非常に安くなってますので、浮いたお金でサンルーフや室内を車中泊使用に改造できてしまいます。

エンジンは2種類、110PSのパワーを発揮するホンダ得意のVTECエンジンと、燃費性能を重視したi-DSIエンジンの二つでして、エンジン型式上はどちらもL15Aというエンジンになります。燃費性能自体はカタログで16.2km/リットルとハイブリットカーなどと比べると決して省燃費とは言えませんが、1.5Lエンジンとしては十分な燃費性能です。車両価格も考えると維持費と購入費をトータルで考えた時に非常にコストパフォーマンスに優れるのがモビリオという車を選ぶ利点となります。

VTECエンジン搭載モデルにはホンダマルチマチックと呼ばれる無段変速CVTにSポジションというパドルシフトのような変速機構が付いてきます。フォルクスワーゲンのDSGなどと比べるとエンジンパワーが伝わるダイレクト感はありませんが、元気のよいVTECエンジンを変速していく楽しみは感じられるので、少し飛ばしたい時などは遊べます。

主要諸元

ホンダ モビリオ Y (2003年5月モデル)
新車価格:1,389,000円

ボディタイプ:ミニバン・1BOX
ホイールベース:2,740mm
ドア数:5ドア
トレッド前/後:1,460/1,440mm
乗員定員:7名
室内長×室内幅×室内高:2,435×1,390×1,360mm
型式:UA-GB1
車両重量:1,250kg
全長×全幅×全高:4,055×1,685×1,705mm

燃費・性能・詳細スペック
エンジン型式:L15A
種類:水冷直列4気筒SOHC
内径×行程:73.0mm×89.4mm
総排気量:1,496cc
圧縮比:10.8
燃料供給装置:電子制御燃料噴射式(ホンダPGM-FI)
最高出力:66kW(90ps)/5,500rpm
最大トルク:131N・m(13.4kg・m)/2,700rpm
燃料タンク容量:42リットル
使用燃料:無鉛レギュラーガソリン
燃費:(10/15モードor10モードorJC08モード)18.2km/リットル

ステアリング&サスペンション
ステアリング形式:パワーアシスト付きラック&ピニオン
最小回転半径:5.3m
サスペンション前:マクファーソン式
サスペンション後:車軸式
ブレーキ前:ベンチレーテッドディスク
ブレーキ後:ドラム(リーディングトレーディング)
タイヤ前:185/65R14 86S
タイヤ後:185/65R14 86S
乗員定員:7名
トランスミッション型式:ホンダマルチマチックS(自動無段変速機)
駆動方式:FF

変速比
CVT:2.367~0.407
後退:4.226~2.367

2代目モビリオ

日本ではフリードの登場とともにモビリオの名前はラインナップから消えてしまいましたが、アジア新興国向けには日本には導入されていない新型モビリオが2014年より販売されています。
販売国はインドネシアでして、日本で販売されていた初代モビリオ同様コンパクトなボディに7人乗り3列のシートを搭載した5ドアコンパクトミニバンとしてデビューしています。エンジンも初代同様1.5Lのi-VTECガソリンエンジンを搭載する他、1.5Lディーゼルエンジンもラインナップされています。

自動車としての基本は初代と共通しておりまさにモビリオの正統後継者と言えるでしょう。インドネシアでのカーオブザイヤー2014を受賞しており、インドネシア国内では高く評価されています。

トヨタのコンパクトミニバンシエンタとの比較

モビリオと同じ3列目シートを持つコンパクトミニバンとなると、ライバルとなるのがトヨタシエンタです。シエンタはモビリオと同クラスの3列シートを持つ7人乗りコンパクトミニバンで、最近新型が販売されました。新型シエンタのライバルは日本でのモビリオ後継車種となるフリードがライバルとなるので除外するとして、今回モビリオと比較してみるのは旧型シエンタとなります。
パッケージング自体は同じように見えますがそこはトヨタとホンダ、それぞれ違う持ち味を持っています。

シエンタと比較してみて

シエンタと比較してみると、モビリオとシエンタが本当によく似ていることがわかります。どちらも両側のリアにスライドドアを採用し、3列目シートは小さなものだがモビリオは床下に、シエンタは2列目シートの下に収納することで2列目以降のスペースをワゴン車のように使用できます。エンジンも110PSを発揮する1.5Lガソリンエンジンを搭載しているのもモビリオと共通していると言えるでしょう。

ただ、実際に乗ってみるとモビリオのほうがシエンタに比べて若干元気に走ります。ホンダ製エンジンはやはり力強く、パドルシフトも装備されているため運転していて楽しむ感覚はモビリオのほうがシエンタよりも優れています。シエンタのエンジンも非力ということはなく、実用範囲で不足を感じる場面は少ないのではないでしょうか。

シエンタと言えば、FF車のリアサスペンションがダイハツ製の軽自動車にも流用できるという、少しマニアックな特徴も持っています。ダイハツがトヨタの連結子会社ということもあり、シエンタに使用されているパーツにはダイハツエッセなどの軽自動車に使用されるパーツが良く見ると使用されています。わかりやすい所ではダッシュボードなどの樹脂性パーツはダイハツエッセのものと共通している部分が多く見られます。もちろんモビリオもシエンタ同様量産車ですので、他車種との共通パーツは多いと思われますが、軽自動車にも使用されるパーツという点で、シエンタよりモビリオを個人的には選んでしまいそうになります。
エクステリアに関しては角ばった箱を組み合わせたようなデザインのモビリオと、曲線を多用したシエンタではデザインが全く違うため、ここは好みなデザインの車を選べばよいでしょう。

モビリオの真価は車中泊にこそあり

3列目シートの需要は少ない?

7人乗りミニバンとコンパクトなサイズという一見相反するコンセプトを低床プラットフォームや高い背丈・大きな面積を取っているグラスエリアなどの工夫により見事に実現しているモビリオですが、それでも7人乗ると窮屈で、3列目シートはどうしても7人乗り必要がある時などに使う非常用シートとしての側面が強いかと思われます。実際中古車市場ではモビリオの派生車種として登場したモビリオスパイクが本家モビリオよりも高値であり、人気車種となっています。
モビリオスパイクはモビリオから3列目シートを排除して5人乗りとなり、1列目・2列目のシートアレンジを変更することでモビリオよりも広いフルフラットな室内空間を実現しています。このモビリオスパイクが本家モビリオよりも高値を維持していることからも、コンパクトカーのカテゴリでは7人乗りというコンセプトよりも5人乗りで使い勝手の良い車のほうが支持されているということでしょう。

モビリオスパイクというライバル

モビリオのようなコンパクトサイズの車では3列目シートを使用して7人大人が乗り込むと窮屈に過ぎます。よって3列目は予備シートのようなものになる訳ですが、そうなるとシートは2列目まででいいから車中泊や荷物を積むのにもっと使い勝手の良いほうが良い、というニーズが生まれます。そういったニーズに答える形で生まれたモビリオスパイクは、2列目シートをモビリオよりコンパクトにまとめることができるほか、リアランプをリアバンパーに収めることでリアゲート付近の居住性をより向上させ、簡単な個ものが入れられる収納ボックスなども装備し、車中泊やワゴン的な用途ではモビリオより使い勝手が良いように思います。
日常的に3列目シートが必要ないのなら、モビリオスパイクはとても使い勝手の良い車です。逆に、いざというときのために3列目シートがほしいという場合には、モビリオを選択すればよいでしょう。

モビリオもアレンジ次第でモビリオスパイクと同等の室内空間を実現できる

シートアレンジの関係上室内空間を確保しやすいという点で、モビリオはモビリオスパイクに一歩後れを取っていますが、それもノーマルでの話です。車中泊マニアの方は愛車でより快適に睡眠を得られるよう2列目以降のシートにコンパネなどで台座を作り、フラットな室内空間を実現されている方が少なくありません。そういった改造を前提に考えた場合にはモビリオのほうが、モビリオスパイクより数万円安く購入できるので、その浮いたお金でモビリオを車中泊仕様に改造するのがおすすめです。

中古車を買うならモビリオスパイクより断然モビリオ!!

モビリオが車中泊をするという一点において、モビリオスパイクに勝っている所はズバリ中古相場の安さです。若干ではありますがモビリオはモビリオスパイクに比べて中古相場が数万円安く推移しているため、年式・走行距離など条件の近い車種同士を比較したときに、モビリオの方が安上がりに車両を購入することが可能なのです。浮いた金額で車中泊用の改造ができると考えるマニアな方になら、ここはあえてモビリオを選択するというのも、面白いのではないでしょうか。
そもそもモビリオの3列目シートは床下に収納できるので、モビリオもモビリオスパイク同様普段は5人乗りのハイトワゴンとして使用することが十分に可能です。とにかく安く、ホンダで、フィット以上に実用性の高い車をお探しなら、モビリオを一度検討してみてはいかがでしょうか。

ちなみに、後継のフリードも比較してみると、モビリオ・モビリオスパイクが30万円前後の中古車相場なのに対し、フリードは2016年4月現在で110万円台とまだまだ高値を維持していることがわかります。ですので、中古車でコストパフォーマンスを考えるとフリードではなくモビリオでしょう。
2001年販売開始ということもあり、修理の必要な車両も増えてきていますので、モビリオの中古車を探す場合には走行距離や年式に加えて定期点検記録簿を残し、定期的なメンテナンスを行われてきた程度の良い車を探すことが大事になってくるかと思います。

中古車をお探しの方はこちら

コストパフォーマンス抜群のコンパクトミニバン

緊急時用に3列目シートを備えたコンパクトミニバンを、できるだけ安く購入したいのなら、モビリオは十分検討の価値があります。特に家族持ちで親戚の家などに頻繁に出かけることが多いかたならモビリオの3列目シートは重宝することになるでしょう。
車中泊に関してもモビリオスパイクや最新のフリードなどにはかないませんが、それでも十分に車中泊を楽しめるポテンシャルを秘めている車なので、車両価格を安く抑えつつ車中泊仕様に車を改造してみたいマニアの方には特にお薦めの車種と言えるでしょう。
シビックなどに搭載されるVTECエンジンとは根本的に違いますが、日常ユースではモビリオのVTECエンジンで不足を感じることはないでしょう。

現在の中古車相場を考えると、コストパフォーマンスに優れ、家族みんなが乗れ、嫁さんでも運転できる小ぶりな車として、検討する価値のある車です。