【ダイハツ テリオス】小さなSUV テリオス!小さいからこそ「できるクルマ」になれたんです。

SUVというとどれぐらいの大きさの物を想像するでしょうか? アメリカで走っているSUVのイメージからすればどれも大排気量のクルマのイメージです。道路が狭い日本でもそれなりの大きさがあります。じゃぁ「小さなSUV」と言うのが成立しないのか? 日本で作られた小さなSUVがダイハツのテリオスです。日本国外での販売実績もある、小さなSUVはどのような活躍を見せたのでしょうか?

テリオスとは?

あえて小さく作られたSUV

こちらが今回紹介する「ダイハツ テリオス」です。画像で見る上では普通のSUVに見えますが、実はこのクルマは小型自動車。いわゆる5ナンバーサイズに仕上げられています。トヨタでもOEM販売されており「トヨタ キャミ」としても販売されました。
その車名である「テリオス」とは由来古代ギリシャ語の「願いを叶える」という意味だそうです。SUVにはピッタリではないでしょうか。
SUVってなんだか大きなクルマのイメージがありますが、あれは見た目を目的として大きくしてるわけではないのです。
SUVというのは「スポーツ・ユーティリティ・ビークル」の略。ユーティリティは「役に立つ」ビークルは「乗り物」と言う意味なので「スポーツで役に立つ乗り物」がSUVです。
SUVの定義などに関しては個別の記事がありますので、こちらも参照してもらえると良いかと思います。

簡単に言えば「SUVは屋外でのスポーツやレジャーでの使用を想定しているクルマ」です。別に大きさやデザインというのはどんなものでもかまいません。
ですが、テリオスのように小さなSUVというのは意外と少ない。それはなぜか?
「大きいほうが荷物がいっぱい積める。SUVとしてはそのほうが無難であるから」
大きければ人も荷物も積める…確かに屋外でのスポーツやレジャーで大きな荷物を持ち運ぶ事は容易に想像できます。
ではSUVとして5ナンバーサイズであることは不利なのでしょうか? 答えを急ぐ前に、まずはテリオスを詳しく見ていきましょう。

小型SUVテリオス そのスペックは?

小さくまとめられたコンパクトカー

今回紹介する「ダイハツ テリオス」は販売時期によっていくつかモデルはありますが、その車両の寸法とエンジンはほぼ変わりありません。

・全長 3,785 - 3,865mm
・全幅 1,555mm
・全高 1,675 - 1,760mm
・排気量 1,295-1,297cc

その寸法は軽自動車をほんの少し大きくしたようなサイズです。というよりも、実際にこの短縮版とも言える軽SUVの「テリオスキッド」というモデルも存在します。(詳しい内容は後述します)

テリオスキッド

当初のグレード2種類…されどバリエーションは豊富

テリオスは当初は基本グレードを2種類用意していました。
・上位グレード「CX」
・下位グレード「CL」
CXではアルミホイールやリアスポイラーが標準装備されており、見た目での差別化も計られています。後期型ではCXのグレード名は消滅し、「カスタムメモリアルエディション」「ターボエアロダウンカスタム」が登場(後継機ビーゴでは復活)。また、当初はあった5MT設定は、やがて4ATへと統一されていきます。
下位グレードであるCLは最初から最後までそのグレード名を残しています。そして一番バリエーションが豊富です。こちらは最後まで5MTと4ATのミッション設定と、FRと4WDの駆動方式設定が自由に選べました。

ダイハツのテリオス1997 (平成9) 年4月〜2005 (平成17) 年11月のWEBカタログのページです。車両情報や店舗情報などをご紹介!【ダイハツ公式】中古車検索サイト “U-CATCH” では、ダイハツのお店で扱う9,218台以上の中古車が検索できます。クルマ選びのポイントから購入にかかる費用まで、お役立ち情報も満載です!

リンクから歴代のテリオスのグレードや駆動方式などが確認できますが、リミテッドグレードも含めると最終モデルでは11種類のテリオスが存在することになり、ここにユーザーが各種オプションを追加したりするわけです。「願いを叶える」という意味の車名だけに、多種多様なユーザーのニーズに答えられるようなグレード展開となっています。

テリオスへの評価は? 燃費は?

ただの小型車ではなく、丁度良い小型車

小型であることのメリットってなんでしょうか? 「小回りが効く」「扱い易い」「経済的」…様々な利点があると言えます。ですが、テリオスはSUVです。ただひたすらに小さくすればいいって物じゃありません。人によっては「悪路走破性」を、またある人によっては「積載能力」を求めてくるでしょう。
そこで実際に使われている現場の例を参考にテリオスへの評価を見てみましょう。

日本だからこそSUVとして成立する

昔ほどではないにしても、日本には道幅の狭い場所と言うのは今でも存在します。そもそも国土の殆どが山です。山が多いからこそキャンプやスキー場があって、渓流での魚釣りなんかが楽しめるわけですが、そこに行くまでの道が山道であると言うことも考慮すべきではないでしょうか?
つまり「大型SUVでは小回りは効かず、狭い山道では対向車とのすれ違いでも苦労する」というケースがあるわけです。どこかに車体を擦り付ける程度ならまだ良いかもしれません。擦り付けるものが無く、あるのは崖という場合だってありえるわけです。
そのようなリスクの少ない小型SUVというテリオスに関してはこの様なところでの活躍も見られます。

コンパクトカーでは数少ない縦置きエンジンであるが、これには、オフロードや深い雪の抵抗などの負荷を考慮した、比較的容量の大きなトランスミッションとトランスファーを無理なくレイアウトする目的がある。また悪路対策としてセンターデフロック機構を備え比較的高い走破性を持つことや、狭い作業道にも進入可能であることから一部の林野庁森林管理署において官用車として使われている。

出典:ja.wikipedia.org

林野庁での採用実績。この場合の山道というのは道幅が狭い上に未舗装路でデコボコな道であることが想定されます。
そのような場所に大型SUVで走破しようと言うのは無謀。しかし、ある程度の機材は積み込まないといけない…そんな条件において小型SUVであるテリオスが採用となった事例です。
その他の例としては警察のパトカーとしての採用実績もあります。日本は世界有数の豪雪地帯(というよりも世界の観測史上最大積雪量を記録したのは滋賀県の伊吹山の11m ギネス記録認定済)です。日本海側なんてどこも豪雪地域ばかりです…そんな雪の季節のパトロールのためにテリオスを採用している例があります。
林野庁での採用実績というのはかなり特殊な例と言えます。一般ユーザーがそこまで過酷な条件下で走行するというのは少ないでしょう。
ただし、小型車ゆえの軽量な車体と言うのは雪道ではスタックのリスクを軽減し、また脱出も容易になるというメリットもあります。雪山に向かって走り出そうと言うのであれば、テリオスの走破性は安心材料となることでしょう。(もちろん万全の対策を重ねた上での話であると言うことは言うまでもありません)

「細い道でのすれ違いしやすく、それでいて一定の収納容積が求められる」このような条件であれば大型SUVよりもテリオスのような小型SUVのほうが賢い選択と言えます。

そもそも収納容積は増やせる!

テリオスには小型車としての収納スペースは用意されています。では、それ以上の荷物を積み込みたいという声にはどうすればいいのか? あきらめてもっと大きなSUVにする?

そう考える前にルーフキャリアやルーフボックスという方法があります。スキー板・スノーボード・サーフボードであれば、専用のキャリアアタッチメントが用意されています。
ルーフボックスであれば中に入るものであれば何でも放り込めます。この場合は釣竿のような細長くて取り扱いに難しいものを入れるのに良いでしょう。また釣竿というのであれば、車内の天井付近にロッドホルダーを取り付けると言う方法もあります。
収納というのは工夫次第でどうにかなってしまうものです。むしろこういうルーフキャリアを取り付けると、よりアクティブなイメージつきます。SUVにはむしろピッタリなアイテムではないでしょうか。

燃費はどのぐらい?

ここまでは小型車特有の「小回りが効く」「扱い易い」という要素です。悪路走破性の高さも、雪道での扱い易さと言えますし、小型SUVであるテリオスの強みでもあります。
では経済性は? 車検などにおける整備費用は条件によって違います。ですが、5ナンバーであるという事は少なくとも税制面では有利。この事は容易に想像がつくかと思います。
でも、経済性を語るのであれば外せないのがズバリ! 燃費! 果たしてどれぐらいの燃費なのでしょうか?

ダイハツのテリオス1997 (平成9) 年4月〜2005 (平成17) 年11月のWEBカタログのページです。車両情報や店舗情報などをご紹介!【ダイハツ公式】中古車検索サイト “U-CATCH” では、ダイハツのお店で扱う9,218台以上の中古車が検索できます。クルマ選びのポイントから購入にかかる費用まで、お役立ち情報も満載です!

先にもご紹介させてもらったこちらのリンクからも燃費は確認できます。が、この数値はカタログスペック上の燃費です。しかも10・15モードによる計測で正直あまり当てになりません。
となると、実際のユーザーからの口コミから推測するしかありませんが

7.5~12.0km/L 平均で9.5km/L

ぐらいとのこと。現代のクルマと比較するとやや見劣りするのは致し方ないことなのですが、それ以上に上下での差が大きく見えます。7.5から12.0だと実に1.6倍もの差が生まれると言うのはどういうことなのでしょうか?
これはテリオスのバリエーションの多さゆえです。2004年の最終モデルを例にあげますと

ターボエアロダウンカスタム
・ターボ付き
・フルタイム4WD
・4AT

最も燃費が良いCLでは
・ターボなし
・FR
・5MT

燃費に直結する「ターボの有無」「駆動方式」「ミッション方式」が全然違うのです。カタログスペック上でも3.4km/Lの差が出ています。
一口に「ダイハツ テリオス」とだけ見ても、年代によってモデルが違う上に、同じ年代のモデルでも中身がまったく別物と化している…しかも、現代とは環境性能に対する技術というのがまるで違うということも考慮すべき結果なのではないでしょうか。

テリオスの後継車「ビーゴ」とは?

テリオスは日本国内では2005年12月に国内向けの生産を終了しています。しかし、これはあくまでも国内でのお話。日本国外でのテリオスは少し違った道を歩みます。

販売先は日本だけにとどまらず

海外でもテリオスは販売された実績があります。テリオスは世界戦略車でもあったわけです。

またテリオス自体は2005年に国内向けの生産を終了しましたが、そのテリオスの後継機である「ダイハツ ビーゴ」が販売されています。トヨタには「ラッシュ」の名前でOEM販売されました。
一方で、海外ではテリオスの名前を引き継ぐ形で販売が続けられました。つまりはテリオスのフルモデルチェンジ版として販売されていたと言うわけです。別にビーゴの車名で売ってもよかったんでしょうが、あえて車名をそのまま引き継がせたと言うところを見ると、テリオスは海外でも一定の評価と支持を獲得していると言えます。なんでもイタリア警察のパトカーとしての採用実績があるとか。テリオスは意外と官庁での採用が多いようですね。
こうしてみると、テリオスやその後継機であるビーゴは世界市場での販売実績があります。大型SUVばかりがクローズアップされがちですが、近年は中型・小型のクロスオーバーSUVへの人気が高まりつつあります。テリオスはその流れを先取りしていたのかもしれません。
しかし、このビーゴも現在では日本国内向け生産が終了しました。これによりテリオスから続く5ナンバーサイズの小型SUVがトヨタグループより姿を消したことになります。

テリオスを更に小さくした弟分「テリオスキッド」

むしろ弟のほうが馴染み深い存在なのでは?

テリオスの一部部品共有し、軽自動車規格に合わせたモデルが存在します。

それがこの「テリオスキッド」です。日本国内ではテリオス→ビーゴへとモデルチェンジと同時に車名変更が行われましたが、日本国内でテリオスの名前を最後まで継いでいたのは、このテリオスキッド。
なので、日本国内でテリオスというとこっちのほうが印象深い感じに…国外ではビーゴがそのままテリオスだったんですがね。
こちらは軽自動車ということもあり、収納スペースが削られています。と言うのも、テリオスキッドはテリオスからリア部分を大きく削り込んで軽自動車サイズにしたような設計です。居住スペースは残りましたが、その分収納スペースが犠牲になったのです。

とはいえ、後部座席は折りたたんでしまえば収納スペースとして活用できます。現代のシートアレンジ方法とは若干違いやや使い勝手が悪いものですが、後部座席を「人員」「荷物」で使い分けると言うのは、現代の軽自動車でも使われる方法です。

[iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/2YbUmkiZJnQ" frameborder="0" allowfullscreen][/iframe]

テリオスよりも小さく軽いので、悪路走破性は更に高まり、それを生かしたクロカン車両としての活躍も見せています。テリオスキッドそのものがスポーツを楽しむための道具になってるわけです。
その他 テリオスキッドには個別記事がありますので、こちらも参考にしていただけると良いかと思います

こちらも現在は生産終了。それにより日本国内からテリオスの名が消えます。「スズキ ジムニー」を残して「三菱 パジェロミニ」も同時期に姿を消し、軽SUVは一時的に衰退することになります。
現在はテリオスキッドほどの本格派ではないものの「ダイハツ キャスト アクティバ」がその受け皿となる軽クロスオーバーSUVとして販売されています。先に発売された「スズキ ハスラー」のヒットもあり、軽・小型車にクロスオーバーSUV人気が現在高まりつつあります。

自分にとっての「テリオス(=願いを叶える)」を手に入れる

既に述べたようにテリオスは既に生産終了。後継機であるビーゴもそうです。
この状況でテリオスやそれに相当する5ナンバーサイズの小型SUVを手に入れる方法は2つです。
・中古車市場から探す
・新車から同じような小型SUVを選ぶ

テリオスの中古車市場

まずは中古車市場から探す方法。これなら生産終了していても手にはいります。既にリンクにて紹介させてもらった「テリオスWEBカタログ」ですが、こちらはダイハツ公式の中古車・軽自動車検索サイト「U-CATCH」の物ですので、そのまま「U-CATCH」内にて探してみましょう。

車両情報や店舗情報などをご紹介!【ダイハツ公式】中古車検索サイト “U-CATCH” では、ダイハツのお店で扱う9,076台以上の中古車が検索できます。クルマ選びのポイントから購入にかかる費用まで、お役立ち情報も満載です!

さて、テリオスは…え? 無い!? 他の中古車検索サイトでも…10台にも満たない!? 「トヨタ キャミ」も同様です。ビーゴやテリオスキッドはあるのに!?
こうなってしまうのも無理はありません。
残念ながらテリオスは最終モデルでも2005年製。どれも10年以上経過したクルマということになります。ユーザーも買取をするディーラー側も「この年式では買い手はつかないだろう。しかも後継機のビーゴがあるじゃないか」となってしまします。売り手・買い手ともにテリオスを手放してしまうのです。
事実、後継機であるビーゴは中古車市場に登録されており、最近まで生産が行われていた事もあり状態の良い物が存在します。小型SUVならテリオスじゃなくてもビーゴがあれば良いのです。こちらは幅広い条件で探すことができるでしょう。
弟分のテリオスキッドは軽自動車ということでユーザー層が違います。軽自動車であるが故に欲しいユーザーが存在します。まだこちらは市場価値があります。
以上の事から「テリオス」そのものを手に入れるというのは難しいと言わざるをえません。特に後継機であるビーゴの存在故に、国内市場での存在価値を失ってしまった以上は廃車か海外へ輸出となることが多いのです。

現代版のテリオスとも言えるクルマを探す

「どうしてもテリオスでなければならない」と言うのであれば中古車市場から掘り出すしかありません。しかし、求めているものが「テリオスのような小型SUV」と言うのであれば、ビーゴという選択肢もありますし、それ以外のクルマであれば新車でも存在します。
ここからは「ポスト・テリオス」とも言えるクルマをいくつか紹介します。

ダイハツ キャスト アクティバ

ダイハツのクルマでテリオスに変わるものになりそうなのが「キャスト アクティバ」になります。
まずキャスト アクティバですが、現在ダイハツが製造している唯一のSUVタイプ。なので「テリオス」「テリオスキッド」「ビーゴ」の3車種のユーザーの受け皿となります。
ただし、このクルマは軽クロスオーバーSUVです。本格派である3車種に比べると、デザイン面ではやや大人しいイメージ。テリオスキッドのようにクロカン車にするというのも難しいでしょう。また、内装がSUVとしては上品で、特別に水や汚れに強い素材を使っているわけではありません。(アクセサリーパーツで対応することは可能です)

スズキ ジムニーシエラ

やはり本格派SUVでありたいというのであれば、スズキの「ジムニーシエラ」がその筆頭です。テリオスにとってもライバルだったクルマなわけですから、その見た目も性能も申し分なし。
ただし、カタログ上の燃費性能が13.6km/Lです。更にシートアレンジなどを見ても、ジムニーシエラは設計が古いと言わざるおえません。ただ、そこがジムニーらしさでもあるのかもしれませんし、魅力であるとも言えます。

スズキ イグニス

現代の価値観を持った小型SUVとも言えるのが、この「スズキ イグニス」です。
町乗りも意識したクロスオーバーSUVスタイルに仕上げられています。気になる燃費ですが
・2WD 28.0km/L
・4WD 25.4km/L
と上々。アイドリングストップやCVTを採用し、燃費向上に寄与しています。
悪路走破性に必要な最低地上高も確保され、グリップコントロール(4WD)やヒルホールドコントロールなどの制御システムを搭載。ユーザーがより安心を感じる作りとなっています。

まとめ

いかがでしたか?

テリオスは既に役目を終え、後継機ビーゴも生産終了となりました。テリオスのような5ナンバーサイズのSUVは通用しないのか? その答えを求めるのは時期尚早かと思われます。ライバルのスズキはジムニーシエラ健在で新規にイグニスも販売が好調のようです。トヨタグループはビーゴを生産終了。他社はコンパクトではありますが5ナンバーは不在。各社その対応はまちまち。小型SUVは転換期に差し掛かっているかもしれません。

そんなテリオス以降の小型SUVですが、テリオスの頃から変わらないことがあります。それはテリオスの車名でもある古代ギリシャ語の「願いを叶える」ということです。テリオスもその車名に相応しい活躍が出来るように作られました。そしてその後継機のビーゴはもちろん、その他のSUVもそうです。どのクルマもユーザーがやりたい事をやれるようにと作られています。SUVとしての原点でもあります。

今後も新しいSUVが誕生してくることは間違いないでしょう。しかし、どんなSUVもユーザーの「願いを叶える(=テリオス)」物であるはずです。テリオスは従来よりも小型でありながらSUVとしての原点と役割を守り抜いたクルマと言えます。