ベントレー コンチネンタルGT 本能的贅沢なスーパーカー!故障や中古車情報や価格、スピードについてなど情報盛りだくさん!

人は富さえ手にいれれば、大方の自由も同時に手にすることができます。そして、大方の人が最初に自由なお金を使う対象、それが輸入高級自動車でしょう。イングランドに本拠を置くベントレー・モータース社は、1919年創業以来高品質かつどこよりも速いクルマで、大切な顧客に、より豊かで自由な生活を提案してきた会社です。そして、このコンチネンタルGTは、独特で強い個性のあるラグジュアリークーペなのです。

コンチネンタルGTとは?

若干、近づき難いと思わせるくらいの、ある種の威厳を発散するのがベントレーの車達。そのラインアップの中でも高いパフォーマンスを持ち、スポーティな方向へ振ったのがコンチネンタルGTです。そして、その高性能の背後には長い歴史と伝統が秘められているのです。

汽車よりも速く…

ベントレー コンチネンタルGT(Continental GT)ほどのクルマだったら、たとえば日本の自動車レースである『SUPER GT』に特別参戦しても、なんとかモノになりそう。いや、ひょっとしたら自分の才能がそれをきっかけに開花して、ライバルと思しきLEXUS RC Fを打ち負かしてしまうかも…。そんな妄想も成立してしまうのが、このコンチネンタルGTのシリーズです。
もちろん上に書いた様な冒険は愚かな妄想ですが、他の名門自動車メーカーと同じく20世紀の初めに生まれたベントレー・モータースは、スピード競争の世界で様々な冒険を行った会社だったのです。

そんな大胆な試みで、有名な出来事の1つは1930年の『スピードシックス(Speed Six)』による汽車との競争でしょう。当時、フランスを縦断するように運行する列車『ブルートレイン』と、自動車による速度競争がいくつか試みられていました。そのコースは、地中海側から北部の都市カレーへ通じる経路です。そして、ローバーやアルヴィスと言ったメーカーが、サン・ラファエルからカレーの行程で汽車より早く到着してみせていました。
この功績に対抗心を燃やしたのが、当時『ベントレーボーイズ』と呼ばれた男達の一人、ウルフ・バーナートです。周囲の人々に対して彼は、前2社より長いカンヌからのルートで、ブルートレインを抜き去って見せると豪語しました。その時、彼の下にはベントレーのスポーツカー、スピードシックスが有りました。
知人のデール・ボーンをナビゲーターに迎え、このベントレーに乗ったバーナートは、汽車とほぼ同時刻にカンヌを出発。途中、悪天候やパンクそして給油に手こずったりしながらも、汽車の到着より随分早い時刻にカレーへ到着してしまいます。この余裕に勢いづいたバーナートは、さらに海を渡りイギリスまでレースの行程を延長。結局、ドーバー海峡を渡って、自身がロンドンに所有するクラブまで到着してまいました。その時刻、なんとブルートレインがカレーに到着する、4分前だったと言います。

そしてなんと、この時のスピードシックスが出した、43.43mphという平均速度は、2015年になるまで更新されなかったという異常とも言える速さでした。さらに、それを打ち破ったというのが、最新のベントレー コンチネンタルGT3-Rだったのです。

まぁ、時代が時代で情報の精密さには、確固たるものが足らないかもしれません。しかし、その歴史の中にちりばめられたこういったエピソードが、ベントレーが今も守り続けるトラディショナルかつアグレッシブな印象を支えているのは確かです。

初お目見えは2002年

伝説のスピードシックスを彷彿とさせる、ベントレーからの高性能スポーツであるコンチネンタルGT。その車体が世に初お目見えしたのが、2002年のパリモーターショーのことでした。ボディータイプは、ファストバックの2ドアクーペと、オープンのカブリオレ。全幅は1,920mm、ホイールベースは2,745mmという大柄なボディーに、ベントレーらしく古さを残したフロントマスクを持っていました。それに搭載されたのは、経営母体でもあるフォルクスワーゲン社が開発した、W型12気筒で排気量6.0Lのエンジン。ツインターボで加給され、出力は560psを発揮したパワーソースで、その駆動力は前後の車軸を通して全輪へと伝達される構造になっています。
2007年には、ベントレーはこのコンチネンタルGTをフィンランド近くの凍結した海面で走行させ、氷上走行での最高速度記録を樹立。その時の平均時速は321.6km/時、最高速度は331/時に到達したそうです。

新型コンチネンタルGT、その重厚なラインアップとは?

稚拙なボキャブラリーで表現してしまうと、保守的なデザインとか、渋いクルマということにしかならないのがベントレーかもしれません。しかし、先述した伝説やルマン24時間耐久レースにおける数々の功績を見ると、同社の車作りが伊達や酔狂ではないこともはっきりしています。
そんな名門が作るハイパフォーマンスカー、コンチネンタルGTは2011年にモデルチェンジをして、さらなる高性能を手に入れています。

特徴的なW12気筒エンジン

色々な意味で巨大とも言えるそのボディー。そのベントレー コンチネンタルGTに求められるだけのパフォーマンスを支える第一の要素が、シリーズとしての1号車から継承しつづけるW12気筒エンジンです。これは、フォルクスワーゲンが2001年に発表したコンセプトカー、『W12ナルド』に搭載されていたものがベースとなったエンジン。構造としては、VW社が『VR6』と呼ぶ挟角V型6気筒エンジンを2つ並列に組み合わせ、共通のクランクシャフトをドライブする様にしたものです。ベントレーの新型コンチネンタルGTは、それをツインターボで過給して、出力434kW(590ps)にトルクは720Nm(73.5kgm)を発生させています。
データシートに載っているパワー&トルクのグラフを見ると、2,000rpmを下回る回転数から5,000rpm台の中ほどまで、水平なトルク特性を発揮しているのがこのエンジン。ハイパフォーマンスだけでなく、超高級車に必要なクルージング性能も十分備えていることが分かります。
この巨大なパワーソースに、今の時代に取り残されない環境性能を与えているのが、気筒休止機能です。これは、エンジン負荷が軽い時には12ある気筒の半分、6気筒への燃料供給をストップするというものです。とは言え、その燃料供給装置はポート内噴射と、その点でやや先端には追いついていない感もあります。

基本グレードの、GT

新型のベントレー コンチネンタルGT、外観のデザインに飛躍した変更はないと言って良いものの、フロント周り左右のエアダクトなどは若干レーシーなイメージになりました。一方で、2ドアクーペのリアまわりは、クラシカルさも演出されたファストバックを継承しています。

また、コンチネンタルGTの本質は、手作業により150時間かけて組み上げられる高級を極めた装備と、トラディショナル&エレガンスな外観に収められたハイパフォーマンスの融合でしょう。そのハイパワーにより、2,360kgの車体を最高速度で319km/時まで引っ張り、0km/時から100㎞/時までを4.5秒で加速しきります。その加速を支えるのが初代のGTにも備わっていたAWD(全輪駆動)で、標準時のトルク前後配分を40:60としてアンダーステアを低減する様になっています。同時に、最大で15:85から65:35まで状況によって駆動トルクを可変します。

同じ基本メカニズムで、ルーフを取り払ったオープンタイプが、ベントレー コンチネンタルGTコンバーティブルです。車重は170kgほど重くなりますが、それでも0km/時から100㎞/時の加速は4.7秒、最高で315㎞/時という高速性能を誇ります。

車体を支えるサスペンションは、前にダブルウィッシュボーン式を、後ろにトラペゾイダル型ダブルウィッシュボーン式を採用。さらに、ダンピング特製を連続可変しつつ、車高のアジャストもおこなうエアーダンパーを備えています。価格は24,300,000円から。

【基本情報】

名称:ベントレー コンチネンタルGT(Continental GT)
エンジン排気量:5998cc
エンジン出力:434kw(590ps)/6,000rpm
エンジントルク:720Nm(73.5kgm)/1,700rpm
全長:4,820mm
全幅:1,945mm
全高:1,410mm
重量:2,360kg
ホールベース:2,745mm
サスペンション:ダブルウィッシュボーン式(前)/ トラペゾイダル型マルチリンク式(後)

ベントレー モーターズ ジャパン Bentley Motors Japan

スーパーパフォーマンスな、GTスピード

大柄な車体に必要なその動力源を、非常に特徴的な構造でコンパクトに収めた、ベントレー コンチネンタルGTのシリーズ。そして当然、そのパワーソースにもハイパワー版のグレードが用意されています。それが、『GTスピード』というバージョンです。
標準グレードと同じ形式・排気量(そして同じ圧縮比9.0:1)ながら、エンジンで若干の高回転化を行い、出力を467kW(635ps)にトルクは820Nm(83.1kgm) というレベルまでアップされたモデルがこれです(気筒休止システムはなし)。そうでありながら、標準のGTと同じ車体重量にキープされたこのバージョンは、最高速度で331km/時と0から100㎞/時加速で4.2秒という性能を発揮します。

また、コンチネンタルGTスピードにもコンバーティブル仕様があり、この場合も重量増加分は170kgに維持されています。このボディでは、最高速度は327km/時、0から100km/時加速を4.4秒でこなすスペックを発揮します。価格は27,000,000円から。

【基本情報】

名称:ベントレー コンチネンタルGT スピード コンバーティブル(Continental GT Speed Convertible)
エンジン排気量:5,998cc
エンジン出力:467kw(635ps)/6,000 rpm
エンジントルク:820Nm(83.1kgm)/2,000rpm
全長:4,820mm
全幅:1,945mm
全高:1,390mm
重量:2,530kg
ホールベース:2,745mm
サスペンション:ダブルウィッシュボーン式(前)/ トラペゾイダル型マルチリンク式(後)

ベントレー モーターズ ジャパン Bentley Motors Japan

リーズナブルなGT V8と、GT V8S

今どきは、プロトタイプカーやGTなど一線級のレーシングカーでも、4気筒エンジンで時速300km/時をたたき出します。その意味で言うと、自動車にとって4気筒分というのは、ばかにならないエンジンキャパシティーだと言えるでしょう。そして例えば、12気筒に比べて8気筒がどのくらい劣るかと言うことを考えた時、良い比較になるのがこのコンチネンタルGTかもしれません。このモデルにも、いわゆる廉価版として2種類のV8バージョンが用意されているのです。その名称は『GT V8』と『GT V8S』。

GT V8のエンジンは、通常通りの90度バンクをもったV型8気筒DOHC32バルブに、気筒内燃料噴射や気筒休止機構なども盛り込んだ、それはそれで魅力的な動力源。4.0Lの排気量が発揮するその出力は373kW(507ps)で、トルクは660Nm(67.3kgm) となっています。圧縮比は9.3:1。この能力、それはそれで寂しいスペックとも言えないものですが、車体重量が標準仕様のGTと同様であり、最高速度は303km/時、0から100km/時までの加速時間は4.8秒と、数字の上では大人しめになるのは致し方ないでしょう。とは言え、この性能であっても、日常生活で使い切ることはほぼないレベルのものです。

この8気筒版のハイパワーモデルが、GT V8Sです。この場合も、同じ排気量・形式に同じ圧縮比ながら、出力を389kW(528ps)のトルクは680Nm(69.3kgm) までアップしています。最高速度は309km/時、0から100km/時への加速時間は4.5秒になり、カタログスペックがどうしても気になる人にはこちらかもしれませんね。

V8にすれば、価格が(やや)安くなり、燃費性能がやや良くなることは確か。しかしベントレー自体が、十分なレベルさえ超えたラグジュアリーを提供する車だとすると、スペックや性能をマイルドにしたバージョンの存在意義も薄れもします。ただそんな中でも、このV8の各バージョンにコンバーティブル仕様が用意されているのは、選択肢を増やしてくれるでしょう(ノーマルルーフとの重量差は同じです)。価格はV8が21,500,000円から、V8Sは23,100,000円からです。

【基本情報】

名称:ベントレー コンチネンタルGT V8S(Continental GT V8 S)
エンジン排気量:3,992cc
エンジン出力:389kw(528ps)/6,000rpm
エンジントルク:680Nm(69.3kgm)/1,700 rpm
全長:4,820mm
全幅:1,945mm
全高:1,400mm
重量:2,380kg
ホールベース:2,745mm
サスペンション:ダブルウィッシュボーン式(前)/ トラペゾイダル型マルチリンク式(後)

ベントレー モーターズ ジャパン Bentley Motors Japan

インフォテイメントとオーディオ

ベントレー コンチネンタルGTが装備するインフォテイメントは、センターコンソールの8インチタッチスクリーンに、30GBのHDDを内蔵のものです。標準のオーディオは、440Wアンプ8スピーカー。オプションで選択すれば、ハイクラスオーディオメーカー『Naim Audio』と共同開発の、11スピーカーシステムが導入可能。これには、CDチェンジャー(6枚)にSDカードリーダー、iPod連携などが装備されています。

ベントレー モーターズ ジャパン Bentley Motors Japan

Naim Audio の情報/解説が乗っているページです

レースへの情熱を受け継ぐ、GT3ーR

1930年代に驚異的な速度で鉄道をぶっちぎり、過酷なルマン24時間耐久レースで6勝の実績をもつベントレーモータース。ラグジュアリーであると同時に高性能スポーツカーである、コンチネンタルGTにも、レース競技へのビジョンを託していて当然です。それが具現化した市販モデルこそ、『ベントレー コンチネンタルGT3-R』なのです。これは、ブランパンGTシリーズなどを戦うFIAのGT3規定車両から、その技術とイメージを引き継いだ、300台限定生産のモデルとなっています。

まずそのエンジンは、4.0リッターのV型8気筒ながら、426kW(580ps)の出力と700Nm(71.38kgm)のトルクを発揮します。燃料供給は気筒内直接噴射、そして可変バルブタイミングに気筒休止機構も備えたモダンなエンジンです。車体重量は2,195kgに軽量化されており、最高速度は304㎞/時、0㎞/時から100㎞/時までの加速は3.8秒の性能を発揮。まさに、ベントレーの競い合うDNAが引き継がれた一台だと言えそうです。

そのデザインは、フロントのバンパー下の処理が変更されリアにはスポイラーを装着、ボンネットには大きな二つの通風孔を持ち、イメージとしてはかなりレーシーな一台になっています。

【基本情報】

名称:ベントレー コンチネンタルGT3-R(Continental GT3-R)
エンジン排気量:3993cc
エンジン出力:426kw(580ps)/6,000rpm
エンジントルク:700Nm(71.38kgm)/1,700rpm
全長:4,806mm
全幅:1,944mm
全高:1,391mm
重量:2,195kg
ホールベース:2,746mm
サスペンション:ダブルウィッシュボーン式(前)/ トラペゾイダル型マルチリンク式(後)

PRE-OWNED

ベントレー程の自動車を購入したら、どのような理由で手放す事になるのか、ちょっと想像がつかないところであります。ただまぁ、どんな自動車にも中古車が存在するのです。
ベントレーでも、いわゆる認定中古車を正規ディーラーとして扱っていて、それがこの『PRE-OWNED』と言われるサービスです。「used(中古)」ではなく「pre-owned(一度所有された)」という言い回しがニクイですね。

公式サイトから、価格帯や走行距離と年式など条件を入力すると、日本国内各地のディーラーにある中古車を検索できます。なのですが、試しに一番ゆるい検索条件でコンチネンタルGTを探しても、今回は発見できませんでした。

正規以外の中古車市場では、2013年登録で走行距離が2.3万kmのGT(6.0Lエンジン)が、17,550,000円。2012年登録で走行が0.9万kmのGTだと18,680,000円などが出てきます。普通に使用されたベントレーと、かなりの時間ガレージに置かれたベントレー、両方の存在と価格差が何かを物語っているような気もしますね…。

コンチネンタルGTと暮らす心構え

高級車をお求めになるクラスの方であれば、当然、地球環境問題にも深い関心をお持ちだと思います。とはいうものの、6.0L級のベントレーを購入なされるなら、エコカー減税を狙うのは若干無理があるでしょう。例えば、車体重量が2.5トンを超えるコンチネンタルGTスピードの場合、車検の度に49,200円の重量税が課せられる事になります。また、自動車税としては排気量6.0L以下なので、年額8,8000円です。

まぁそれでも、ハンドメイドで丁寧に作られた最高級のラグジュアリーカーです。そのくらいの納税があってもむしろ満足感を倍増してくれる、のかもしれません。

その満足に保証を与えてくれる自動車保険としては、某S損保のネット見積もりを行ってみると、年の保険料が45,750円という結果がでました。30歳未満不担保で車両保険なしですが、こちらは意外と普通な金額で収まりそうですね。まぁ、高性能モデルと言っても、それを乗りこなす方々の品格が正しく査定されている、ということだと思います。

そして一応、燃費ですね。米国EPAの公式評価では、市街地と高速混合モードにおけるGTスピードの燃費が、およそ6.3km/L。V8ですと、同じ公式推定値がおよそ8㎞/Lです。超高級車にガソリンが何リットルでどうの、なんて言いたくないところですが、1つの目安にはなるでしょう。

最後に故障です。高級中の超高級車ベントレー、その最高品質はどのくらい「もつ」のでしょうか? 話として聞こえてくる中には、ATの不良で加速できなくなった件や、電気系&エアコンが脆弱かもしれないということがあります。当然、それなりな会社に持ち込みしっかり修理するのですが、そうすると普通でも国産車分くらいの出費になるということです。やはり、ベントレーに乗るには愛着だけでなく、十分なキャッシュも必要…ということですね。

まとめ

超高額にして、古典的な工芸品の技術を身にまとう、ベントレーモータースとコンチネンタルGT。とは言え、自動車技術のレベル差や先進度合でくらべたら、特別にとびぬけている訳でもないかもしれません。つまり、トヨタやホンダあるいはヒュンダイでも、このコストより安い価格で同じ「性能と楽しみ」を実現できてしまうのでしょう。
しかしながら、やはり違います、ベントレーは唯一無二のメーカーです。どうして? と思わず疑問も抱いてしまうほどトラディショナルな外観は、上べの個性だけではなくて伝統の重みや意味を伝えてくるものです。それは、後から追いすがってきた工業系のメーカーには、どうしても越えられない壁を築いているものです。

そんなことも感じつつ、超高級クルマとスーパーカーが一体化したコンチネンタルGTは、いろいろな意味で興味深い一台ではあると思ったのでした。