【マツダ CX-7】「越KOERU」コンセプトで復活なるか?マツダのスポーティなクロスオーバーSUVを振り返る!

マツダ CX-7はクロスオーバーSUVとして2006年にデビュー以降、他を寄せ付けない圧倒的な走行性能を武器にマーケットに参入してきました。その後2012年よりラインナップから外れ、その役目をCX-5に渡します。果たしてCX-7はどんなクルマだったのか、そして気になる次期CX-7の情報も!

マツダ CX-7とは?

世界を股にかけるマツダのクロスオーバーSUV!

CX-7は2006年からマツダが製造・販売するクロスオーバーSUVです。主に海外への輸出を狙いとしたクルマで、アメリカを始めカナダやオーストラリア、イギリスでも販売されていました。2006年~2011年の期間は日本でも販売されました。2012年をもって大半の国での販売は終了し、2013年以降は中国市場のみの販売となっています。

CX-7の経緯!

このCX-7が初めて公の場に姿を見せたのは2006年のロサンゼルスオートショーでのこと。以前にマツダが発表していた「MX-Crossport」というコンセプトカーの市販化モデルとしてイントロデュースされました。そしてCX-7はその年の2月20日よりマツダの正式なプロダクトとして、広島県の宇品第2工場にて製造が開始されました。CX-7の販売が開始されたのは2006年春、2007年モデルとしてアメリカでデビューしました。日本ではアメリカでの販売から半年以上たった12月より販売開始となりました。ちなみに、マツダがミドルサイズのSUVを製造・販売を手がけるのは海外向けモデルを除くとほぼ初めてのこととなったため大きな注目を集めました。その後、2007年からはヨーロッパや南アメリカの自動車市場にも参入することとなります。2009年にはマイナーチェンジが施されます。そして、2011年に日本国内で販売が中止。その翌年の2012年には海外向けモデルの製造・販売も中止され事実上生産中止となります。が、その年の末から中国で販売が予定され、現在のCX-7販売国は中国のみとなっています

2009年のマイナーチェンジ後モデルは何が変わったのか?

マイナーチェンジのコンセプトは"洗練"。そのテーマ通りのエクステリアデザインと成すためフロントマスクはよりアグレッシブに変更、インテリアはメタル調の装飾を随所に使用しました。内装装備では、前モデルで価格が高すぎるとカスタマーからの苦言が多かったため、それまで標準装備だったカーナビゲーションをオプションにすることによってベースモデルの価格を数万円ほど下げることとなりました。その代わりというわけではありませんが、新しい装備として燃費や走行可能距離、オイル交換などのメンテナンス情報表示やリアビューモニターなどさまざまな情報をドライバーに提供する「マルチインフォメーションディスプレイ」や「アドバンストキーレスエントリー&スタートシステム」を標準化。そのほか、新モデルは安全性能も大きく向上され、「オートライトシステム」、「レインセンサーワイパー」が標準装備化。さらに急ブレーキをかけたときにハザードランプを点滅させて後ろを走るクルマに注意を促す「エマージェンシーシグナルシステム」や後方の死角となる部分のクルマの有無を感知し、クルマが近づいて来るとドアミラーに装備されたインジケーターで注意を促す「リアビークルモニタリングシステム」なども加わりました。また、環境性能面でも改善が見られ、搭載するターボエンジンの改良やシフトパターンの最適化等により燃費の向上もされます。

CX-7が示すスポーツユーティリティの”意”

CX-7を見たとき、同じくマツダが製造・販売するCX-9と共通性を感じる人も多いと思います。確かにエクステリアデザインはかなりに通っていますが、実際には共通点はなくプラットフォームも全くの別物となっています。その代わり、フロントサスペンションはマツダ MPV、リアサスペンションはマツダ プレマシーのものが用いられています。マツダはCX-7のSUVとして必要不可欠な乗り心地の良さをすでに世間で定評の得ていたMPVとプレマシーのサスペンションを使用することで無難にまとめあげてきました。実際のところ、CX-7はスポーツユーティリティという意味をよく解釈しているクルマだと思います。SUVというタイプのクルマはユーザーにある程度の妥協を強います。ほとんどのユーザーはSUVにスポーツユーティリティの”ユーティリティ”部分をクローズアップし、スポーツ面よりユーティリティ面を要求する傾向にあります。そのため、一般的に大きな居住空間・ラゲッジルームや高いシートポジションを持つクロスオーバーSUVは、いざドライブするとのっそりした印象を受けることが多いのが現実。高級セダンのように素直にノーズがコーナーに入り込むようなハンドリングは体感できません。ところが、CX-7はSUVとしてスポーツ面を強調したモデルとなっています。もちろん上記したように乗り心地に気を遣っている点もありますが、クルマとしては街中でオシャレな音楽を聴きながらカフェに行くよりかは、サーキットでタイヤを鳴らしながら限界速度で走行するのに向いたクルマに仕上がっています。それがこのCX-7の最大のアドバンテージであり、それと同時に業績不振を招いたディスアドバンテージでもありました。CX-7のセールスは好調とは言い難いもので、ミドルサイズあるいはコンパクトサイズSUVのマーケットにCX-7が入る余地はありませんでした。それも、ベーシックグレードで300万円を超えるお高い価格設定であった割に、スポーツ志向に振りすぎたせいでその他のニーズを満たせなかったことが原因にほかなりません。その点に関しては、CX-7の後継車となるCX-5で大幅な改善が見られますが、残念ながらCX-7ではそれが実現することはありませんでした。

エクステリア・インテリアは?

スタイリッシュで洗練されたエクステリアデザイン!

さすがスポーツ性能を重視したSUVというだけのことはあって、そのエクステリアは非常にスポーティなデザインに仕上がっています。フロントからリアにかけてエアロダイナミクスを考慮し空気抵抗を抑えた滑らかな曲線を描く全体的フォルムは風洞実験の成果をよく反映したものと思えます。フェイスマスクも引き締まった顔立ちのクールな印象を受けるデザイン。そして何より特徴的なのが、その姿勢です。車高は高いコーナリングフォースにも重心がブラされることがないように低く設定され、一目見ただけでコーナーで踏ん張りの利くクルマであることがわかるほどです。そしてその全体的なフォルムと合わさって、見た目はかなりハッチバックに近いようにも思えます。

スポーティで硬派に決められた内装!

CX-7のドライビングシートに座ってまず目に飛び込んでくるのは3つの丸型スポーツ仕様メーター計器。インテリアも走りや外観に合わせてしっかりスポーティなデザインで攻めてきています。シートやセンターコンソールは上質で高級感のあるデザインとなっていますが、座り心地はやや固め。ホールド性はいいものの長時間のドライブとなると乗員にはちょっと疲労がたまるかもしれません。内装装備は「ツーリング」と「グランドツーリング」の2モデルにヒーター機能付きシート、フルオートエアコン、パワーサンルーフが標準装備。Bluetooth機能も「SV」を除く全グレードに標準装備されています。唯一の欠点と言えば、iPodなどの音楽機器とオーディオを繋ぐジャックが装備されていないということ。スマートフォンでBluetoothに繋いで音楽を聴くのであれば問題はありませんが、せっかくスピーカーにはBOSEが採用されているので、音楽機器とのコネクトはあったほうがよかったと思えます。なお、CX-7は5人乗りと設定された2列シートを擁する居住空間をもっていますが、ほかの5人乗りクロスオーバーSUVと比べると少し広さの面では見劣りするかもしれません。小さい子どものいる家庭ではCX-7よりも7人乗り3列シートのCX-9のほうがベターと言えるでしょう。

走行性能や燃費性能はいかに?

期待を裏切らないSUVとして最高の走り!では、その燃費は?

これだけスポーティな仕様でありながら、CX-7の心臓となるエンジンは2.3L直列4気筒DISIターボエンジン。この手のタイプのSUVならV型6気筒のエンジンが主流となっているので、このエンジン選択は意外にも思えるかもしれませんが、CX-7の搭載するこの小型ターボエンジンは性能的にはV6エンジンにも勝るとも劣りません。しかも、その乗り味もまるでV6のようなのです。大抵の人は初めて運転すると驚くと思いますがターボエンジンでありながらターボラグもなく、アクセルの最初の踏み込みから一気に背中を押されるようなトルクを感じることができます。また、前述した低重心姿勢の車体と剛性のいいシャシーのおかげでコーナリング性能も抜群で、SUVとしてはトップレベルと言えます。ハンドリングも軽快でキビキビ動き、狙ったところにスムーズにノーズが向いていくという気持ちいいドライビングフィールを体感できます。そして、気になる燃費事情ですが燃費消費率は8.9km/L~9.1km/L。これが業績不振のネックにもなったところで、高い走行性能と引き換えに燃料効率性はこのクラスのSUVとしてはかなり悪い数値となっています。

CX-7の中古車価格は?

出典:http://www.carsensor.net/usedcar/detail/CU4473695216/index.html?TRCD=200002

中古車台数も多く、安くなったCX-7

今、CX-7を買おうと思うと中古車しかないわけですが、日本の中古車市場で出回っている個体数は数も多く新車価格と比べると見事なまでに値落ちしています。その相場価格は69万円~200万円で平均価格はなんと100万円となっていて、新車では300~400万円超えが当たり前で高価だったCX-7の需要の真相を見ることができます。

CX-7のスペックは?

スペック

寸法
全長:4,676mm(2006-2008)、4,681mm(2009-)
全幅:1,872mm
全高:1,646mm
ホイールベース:2,750mm
車両重量:1,782kg

ドライブトレイン
駆動方式:FF/AWD
エンジン:2.3L直列4気筒DISIターボエンジン
最高出力:238ps/5,000rpm
最大トルク:350Nm/2,500rpm
トランスミッション:6速AT/6速MT
燃費消費率:8.9km/L-9.1km/L

マツダは次期CX-7を発表するのか?新SUVコンセプトとの関連性は?

出典:http://www.caranddriver.com/photo-gallery/mazda-koeru-concept-revealed-could-preview-cx-7-and-cx-9-auto-shows#1

新コンセプト「越KOERU」を採用した新たなCX-7伝説はあるのか

マツダが2015年9月にフランクフルトモーターショーにて発表した次世代SUVコンセプト「越KOERU」。モダンスポーティを象徴するような新たなマツダSUVスポーツの幕開けとなる真新しいデザインを誇る「越KOERU」。その時発表されたサイズは全長4,600mm、全幅1,900mm、全高1,500mmというクロスオーバータイプとなるSUVでした。この情報に基づくとこれはCX-7のサイズとほぼ同等となるため、この新コンセプトを採用した新型CX-7を発表するのではないかという噂が絶えません。あくまでも噂の域を出る話ではないし、このコンセプトを用いたCX-7が復活するかどうかはまだわかりません。すでにCX-7のアニキ分となるCX-9はこの「越KOERU」を採用し新型が発表されましたが、CX-7に関しては公式のアナウンスをまだ何もありません。また、CX-7がこのコンセプトを採用し復活したとしても日本での発売はないという見方が強いようです。

出典:http://www.caranddriver.com/photo-gallery/mazda-koeru-concept-revealed-could-preview-cx-7-and-cx-9-auto-shows#6

CX-7の中古車情報

好調マツダのSUVは人気な車種ですが、旧モデルは販売台数が伸びないということで中古車としても割と安価で手に入れることができます。是非チェックしてみてください。

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まとめ

CX-7は果たしてマツダSUVとして駄作だったのでしょうか? 確かに販売台数を基に業績だけを見ると需要の高いクルマではなかったということは火を見るよりも明らかでしたし、中古車の相場価格の値崩れ具合を見ても人気のあるクルマではないのが丸わかりです。確かに、CX-7は多くのユーザーがSUVに求める要素はあまりもっていないかもしれません。それでも、CX-7はマツダの真髄が見えるSUVではないかと思います。走りの良さやクルマとしての能力をとことん追求するマツダらしいSUV。そう考えるとCX-7の完成度は決して低くないし、むしろエンジンを始めとするドライブトレインに関するエンジニアリングはさすがはマツダといった仕上がりに思えます。ただその方向性が多くの人々のニーズに見合わなかっただけの話です。それをCX-7の弱点と言うならば、「越KOERU」はその弱点を完璧に克服した新コンセプトとなっています。そんな新型CX-7の発表はあるのか、今後の動向に目が離せません。