【三菱 エクリプス】新型で復活が熱望される三菱が誇るコンパクトスポーツカー、エクリプスを振り返る!

日本でも正規輸入されていた時期はありますが北米を中心に展開されてきたスポーツコンパクトクラスカー、三菱 エクリプス。日本ではあまり売れたスポーツカーとはなりませんでしたが、販売当初からアメリカではヒットを記録し、名実共に認められてきました。2012年をもって、生産が中止されたエクリプスですが新型の復活を望む声も多く聞かれます。

三菱 エクリプスとは?

コンパクトスポーツの良点を網羅したクルマ!

エクリプスは三菱の北米社にあたるダイヤモンドスターモーターズが開発・生産した2ドアクーペを基本とするスポーツカーです。1989年よりアメリカ地方で販売が開始され、パフォーマンスが高性能でありながらライバル車に比べて価格が抑えられている経済的なクルマだったため販売当初から話題を集め、好セールスを記録しました。割安な価格ながらもエントリーレベルのスポーツカーには甘んじず、ミドルクラスのレベルも質も高いスポーツカーでした。余談ではありますが、エクリプスのルックスや仕様エンジンは同じく三菱が製造・販売するFTOのそれと似ていますが、この2台は何の関係も持ち合わせてはいません。三菱は自社の初期パフォーマンススポーツカーとして誕生したエクリプスを”三菱スポーツカー”として1つの軸とし、そのDNAをFTOにも注ぎ込んだ結果が2台の間に共通性を生んだのでしょう。

エクリプスの経歴

エクリプスが誕生するきっかけとなったのは1980年代のスポーツカーの急成長。この時期にライバル社たちは次々と革新的なスポーツカーをラインナップに取り揃え、世間はスーパーカーブームが冷めやまぬ中、台頭してきた新世代スポーツカーたちに魅了されていきました。特に同じくアメリカの地で展開していたライバル日本メーカーのマツダ RX7やトヨタ スープラは気軽に手にできる価格とスポーツカーとしてのクオリティの高さをアドバンテージに爆発的な人気を集めました。これに対してほとんど成す術を持ち合わせていなかった三菱と当時の三菱と提携を結んでいたクライスラー。1985年、両社はダイヤモンドスターモーターズを設立。そして三菱は厳しくなるアメリカの輸入車規制に対応した新型スポーツカーの開発に着手することとなります。そうして1989年、スポーツカー界に参入したのがエクリプスです。日本でも初代エクリプス、第2世代、第3世代(2004年~2006年の間のみ)は逆輸入という形で販売されました。

初代エクリプス

時代を追従するルックスを持つ初代エクリプス!

1989年に登場したこの初代は三菱 ギャランをベースとして開発されました。ミドルクラススポーツクーペとしてマーケティングされたエクリプスはその実力が認められ、瞬く間にヒットを記録しました。基本的にはFR仕様となりますが、最上級グレード車のみFRとAWD仕様が用意され選択が可能となっていました。なお、ターボエンジンも最上級グレード車のみの仕様となっていました。1994年までの間に幾度かマイナーチェンジが行われましたが、その中でも1990年のチェンジではエクステリアに当時流行したリトラクタブルヘッドライトが特徴的なデザインのフロントマスクにヒップは持ち上がったフォルムをしたいかにもこの時代を象徴するスポーツカーのルックスとなっています。1992年のマイナーチェンジでリトラクタブルヘッドライトは廃止され、代わりにエアロダイナミック据付ヘッドライトが採用されました。ほかにもノーズはさらに低く構えられ、フロントフェイシアも一新されて近代的志向のルックスとなりました。

グレードラインナップやエンジンは?

初代エクリプスは1989年~1994年にかけて6モデルを展開。

「エクリプス」:エンジンは三菱開発の4G37型1.8L直列4気筒NAエンジンが搭載され、92hpというほどよいパワーを発生するエクリプスのベースとなるモデルです。
「エクリプスGS」:上記の「エクリプス」に装備をより充実させたモデル。
「エクリプス GS DOHC」:新たに4G63型2.0L直列4気筒エンジンDOHCが採用され、最高出力も135hpまで引き上げられています。
「エクリプス GS DOHC AWD」:150hpを発揮する4G63型エンジンを搭載。トランスミッションは5速マニュアル一択となっています。そのほかにクルーズコントロールやサンルーフも搭載されています。
「エクリプス GS ターボ」:エクリプスの最上級グレードの1つ。エンジンは2.0L直列4気筒ターボエンジンとなり最大で195hpものパワーを発揮します。
「エクリプス GSX」:エクリプスの最上級グレード。AWD仕様となっています。

エクリプス第2世代

スポーティさに磨きがかかったハイパフォーマンスカー!

1995年より新型となったエクリプス。この第2世代からベースモデルの搭載エンジンはクライスラーが手がけるユニットとなりパフォーマンスが向上したほか、運転席・助手席エアバッグも標準搭載され安全性も改善されました。初代と同じ路線で製作された第2世代ですが、志向的にはよりスポーティでスタイリッシュな幅広い層に受けのいいクルマを目指し、1996年にはコンバーチブルモデルも登場しました。そして1997年にはマイナーチェンジが行われました。このマイナーチェンジにより、フロントグリルの開きはより大きく、ヘッドライトはよりシャープなデザインに、リアバンパーも一新されさらにアグレッシブなスタイルとなりました。

出典:https://en.wikipedia.org/wiki/Mitsubishi_Eclipse

グレードラインナップと仕様エンジン

第2世代にも初代同様4G63型エンジンにはターボチャージ仕様も用意されています。モデルのラインナップは全部で6種類となっています。

「エクリプス RS」:クライスラー製の420a型2.0L直列4気筒エンジンを搭載したベーシックモデル。最高出力は140hpという高性能スペック。
「エクリプス GS」:標準装備がさらに充実したモデル。
「エクリプス スパイダー GS」:エクリプスのコンバーチブルモデル。搭載エンジンには新しく三菱の4G64型直列4気筒エンジンを搭載し、141hpのパワーを発揮します。
「エクリプス GS-T」:エクリプスの上位グレードで4G63型ターボエンジンを搭載。そのパワーは210hpにもなります。
「エクリプス スパイダー GS-T」:「エクリプス GS-T」のコンバーチブルモデル。
「エクリプス GSX」:AWD仕様の最上級グレード。エンジンは4G63型ターボエンジンで210hpを産みだします。

エクリプス第3世代

ラグジュアリーさを持って生まれ変わったエクリプス

2000年、エクリプスは2回目のフルモデルチェンジを施行し、第3世代へとバトンを渡しました。この第3世代ではこれまでのエクリプスのイメージからはかなり一変します。駆動方式は一新され、これまでラインナップに取り揃えられていたAWD仕様モデルも廃止、FF仕様車のみとなります。エンジンもこれまでは直列4気筒エンジンとそのターボ仕様エンジンを主とした採用でしたが、第3世代では前世代から新たに登場した4G64型2.4L直列4気筒エンジンと今モデルから新たに採用された6G72型3.0LV型6気筒エンジンの2種類となります。エクステリアも大幅に変更され、ヘッドライトを始めとした新しいデザインはこれまでのエクリプスには見られなかった穏やかな顔立ちを作り上げました。また、フロントバンパーやサイドにはフィンが装備され全体的なフォルムはサメのようなイメージとなりました。

グレードラインナップと仕様エンジン

第3世代のグレードラインナップは全7車種となっています。

「エクリプス RS」:154hpを発揮する三菱製4G64型エンジンを搭載するベースモデル。
「エクリプス GS」:主要装備がより充実したアップグレードモデル。
「エクリプス GS スパイダー」:コンバーチブル仕様モデル。
「エクリプス GT」:上位グレードモデル。エンジンには6G72型3.0LV型6気筒エンジンを採用し、200hpものパワーを発揮します。
「エクリプス GT スパイダー」:「エクリプス GT」のコンバーチブル仕様車。2003年-2005年モデルでは最高出力が210hpまで引き上げられました。
「エクリプス GTS」:最上級グレードモデル。6G72型エンジンを搭載し、210hpのパワーを誇ります。
「エクリプス GTS スパイダー」:「エクリプス GTS」のコンバーチブル仕様モデル。

エクリプス第4世代

出典:https://en.wikipedia.org/wiki/Mitsubishi_Eclipse

現時点でのラストエクリプス!

エクリプスは2006年より第4世代に突入。このモデルが現時点で最後のエクリプスとなっています。エクステリアは前世代のイメージを踏襲したデザインながらもさらに洗練されたデザインとなっていて、ラグジュアリースポーツを見事に体現しています。搭載エンジンもより性能に余裕を持ったエンジンが搭載され、かつてないほどのハイパフォーマンスユニットとなっています。下位グレードには162hpを誇る2.4L直列4気筒エンジン、上位グレードには3.8LV型6気筒エンジンを搭載し、その最高出力は265hpにもなるというスポーツカーとして十二分の力を発揮します。この”大人なスポーツカー”というコンセプトが人気を博し、第4世代は販売開始からわずか1週間で販売台数が1万台を突破しました。

グレードラインナップと仕様エンジン

グレードラインナップは全部で5種類となっています。

「エクリプス GS」:ベーシックモデル。搭載エンジンは4G69型2.4L直列4気筒エンジンで162hpものパワーを発揮。
「エクリプス GS スポーツ スパイダー」:コンバーチブル仕様モデル。
「エクリプス GS スポーツ」:アップグレードモデルでエンジンスペックはベースモデルと同様ながらMIVECを採用しています。
「エクリプス GT」:プレミアムモデル。3.8LV型6気筒エンジンを搭載するハイパフォーマンスモデル。
「エクリプス GT スパイダー」:「エクリプス GT」のコンバーチブル仕様モデル。

エクリプスの中古車価格は?

出典:http://www.carsensor.net/usedcar/detail/CU4570737952/index.html?TRCD=200002

日本でエクリプスに乗る!

前述した通り、エクリプス初代、第2世代、第3世代は日本でも販売されていたため日本でもエクリプスは中古車市場に出回っています。ということで、確認したところ現在オンライン上で確認できるエクリプス中古車はわずか6台のみ。それも全ての個体が第2世代となっています。価格幅は22万円~58万円で平均価格は34万円となっています。第2世代は歴代エクリプスの中でももっともカスタムに適したモデルだったので日本での需要もあったのかもしれません。

エクリプスの復活はあるのか?

出典:http://www.carscoops.com/2013/12/2015-mitsubishi-eclipse-rsd-concept-is.html

2015 三菱 エクリプス コンセプトの実現は?

出典:http://www.carscoops.com/2013/12/2015-mitsubishi-eclipse-rsd-concept-is.html

エクリプスが生産中止となったのが2012年。その翌年、三菱は「2015 エクリプス R/SD コンセプト」と題したエクリプスのニューコンセプトカーを発表しました。今にもトランスフォームしそうなイカついエクステリアデザインをしていますが、もちろんこれはただのコンセプトカーです。なので市販車として製造・販売はされませんが、それでも近い将来エクリプスの復活がないとは言えません。そのときはこのコンセプトカーがモデルとなるでしょう。もっともこれを完全に再現することは難しいと思いますが、それでもこのコンセプトカーのような見る人をワクワクさせるようなクルマになって欲しいものです。

まとめ

以上、三菱 エクリプスの紹介でした。いかがでしたでしょうか? エクリプスがどんなクルマでどんな経緯を辿って来たかそれをわかってもらえればその魅力は自ずと伝わるかと思います。スポーツカーとしての性能も機能も申し分なく、なおかつ扱いやすい。それでいて第3世代以降はラグジュアリーさも求め、大人しくも楽しめる気品のあるスポーツカーとなっていったエクリプスですが、正直なところ日本でのセールスは不振に終わりました。その理由は日本ウケするエクステリアではなかったというのも理由の1つだったのかもしれませんが、1番の大きな理由は日本ではエクリプスの入り込むマーケットが無かったからです。日本ではすでに名のあるスポーツカーが同じマーケット内にたくさんいたわけですから。でも、実際には玄人ドライバーも楽しめる走行性を持っているし、上級ドライバーのみならず価格も安く初めてのスポーツカーとしてベストチョイスと言えるクルマになっているのでこのクルマは腕磨きにもピッタリのクルマと言えます。そういう観点で言うと、当時の基準から考えてもエクリプスは駄作ではありませんし、その性能が正当に評価されていればエクリプスの未来も変わっていたのかもしれません。今後、新型エクリプスが次世代スポーツカーとなって登場するのを期待するのみです。