トヨタ・ハリアーの維持費を徹底調査!ハリアーのハイブリッドとカソリン、どっちがお得か維持費を比べてみました!

2013年12月にフルモデルチェンジして3世代目に突入した現行型のトヨタ・ハリアーはその型式から「60系」と呼ばれています。60系ハリアーを買おうと考えたとき、最初に気になるのが「ハイブリッドとカソリン、どっちがいいのか?」ではないでしょうか? そんな悩みを解決するひとつの考え方として、「燃費」を中心に両者の維持費について調査した結果をまとめてみました。ぜひ参考にしてください!

ハリアーってどんな車?

出典:http://www.cardoctor.mn/news?id=586

1997年に発売された初代ハリアー。

高級セダンの乗り心地と快適性を持ちながら、高めの車高による見晴らしの良さを掛け合わせた「クロスオーバーSUV」として開発された初代ハリアーは、1997年に発売が開始されると日本や北米をはじめ世界各国で大ヒットとなりました。後に世界中の自動車メーカーが追随するモデルを発売することになる「高級クロスオーバーSUV」という新しいジャンルを開拓したのは、まさにこの初代ハリアーだったのです。初代ハリアーなくして、現在のBMW X5やポルシェ・カイエンのような車は存在しなかったかもしれません。
そんな初代と2代目は、日本国外ではトヨタの「レクサス」ブランドで「RX」という車名で販売されていました。2代目ハリアーは初代をさらに洗練させて登場し、高級感あふれる都会的な車としてまたもや大人気に。中古車市場でも異常なほど高値が続き、リセールバリューの高さでも話題になるほどでした。3代目となる現行型では、レクサスRXとハリアーは完全に別の車となり60系ハリアーは国内専売車となっています。

60系ハリアーの特徴

パワートレイン

出典:http://australiancar.reviews/2AR-FXE-engine.php

画像は60系ハリアーのエンジンとは異なります。

2003年に発売された先代のハリアーは2.4Lと3.0L(2006年のマイナーチェンジ後は3.5L)のガソリンエンジンと、2005年発売のハリアーハイブリッド(3.3L+モーター)という3種類のエンジンがありました。
現行型である60系ハリアーは、ガソリンエンジンはすべて2.0Lにダウンサイジング。ハリアーハイブリッドも2.5L+モーターと排気量を落としています。実際のところボディサイズはほとんど変わっていませんが、ガソリン車は第2世代の3ZR-FAEエンジンとトランスミッションにSuper CVT-iを採用することで、2.0Lでも151ps/19.7kgf・mと十分なパワーがあり、日常使用において力不足を感じることはありません。
ハリアーハイブリッドは、2.5Lの2AR-FXEエンジンにフロントとリアに独立したモーターを採用するE-Four(電気式4WDシステム)となっています。トヨタ製ハイブリッド車で主流の「リダクション機構付THS II」を採用したシステム出力は197psと控えめな数値になっていますが、走行状況によって前後モーターが強力なトルクでアシストすることで、数値以上のパワフルな走りを体感できます。

エクステリア

先代のデザインを踏襲しながら、よりシャープで現代的なエクステリアデザインになった60系ハリアー。ボディサイズは先代からわずかに小さくなったものの、クォーターピラーを前傾させたことで躍動感あふれるサイド&リアビューとなり、フロントバンパーのコーナー部を後方に引くことで、フロントオーバーハングを長く立体的に見せて鋭さを感じる造形としています。初めて見たときはあまりのかっこ良さに衝撃を受けたものですが、LEDヘッドランプと3本ラインのLEDクリアランスランプは全車標準装備。テールにもLEDが採用され、光り方にグラデーションをつけた斬新なものとなっています。

インテリア

高級感あふれる上質なインテリアは、初代ハリアーから受け継がれるアイデンティティのひとつですが、60系ハリアーはその上質さに磨きをかけ、さらに先進性もプラスされています。内装色は標準設定のブラック以外に、ディープボルドーやアイボリーを選ぶこともできます(GRANDグレードはディープボルドーのみ選択可能)。内装の加飾はトヨタお得意の分野で、このハリアーにおいても十分過ぎるほどの満足感を得られる上質さで仕立てられています。

安全装備

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先行車や障害物などをミリ波レーダーで検知して衝突の回避や軽減を支援する「プリクラッシュセーフティシステム」、車庫入れ時などで障害物の接近をブザーと表示で知らせたり、前後の進行方向に障害物を検知している場合に発進時のエンジン出力を抑制し、それでも距離が縮まると自動的にブレーキをかける「インテリジェントクリアランスソナー」の2つは最上級グレードに標準装備、それ以外でもオプションで装着することができます。
また、車を上から見たような映像を画面に表示する「パノラミックビューモニター」には、駐車場や見通しの悪い場所で発進する際に、車両の横から現れる人や車を検知して知らせる「左右確認サポート」が採用されています(最上級グレードに標準装備)。

ハリアーのグレードと車両本体価格

ガソリンエンジン

・GRAND(2WD)2,590,476円
・GRAND(4WD)2,770,476円
・ELEGANCE(2WD)2,666,667円
・ELEGANCE(4WD)2,846,667円
・PREMIUM(2WD)2,904,762円
・PREMIUM(4WD)3,084,762円
・ELLEGANCE "G's"(2WD)3,047,273円
・ELLEGANCE "G's"(4WD)3,227,273円
・PREMIUM "Advanced Package"(2WD)3,423,636円
・PREMIUM "Advanced Package"(4WD)3,603,636円

※2016年4月の価格順・消費税抜き。北海道地区は約2~3万円割高になります。

ハイブリッド

・GRAND(E-Four)3,438,095円
・ELEGANCE(E-Four)3,495,238円
・PREMIUM(E-Four)3,733,333円
・PREMIUM "Advanced Package"(E-Four)4,251,818円

※2016年4月の価格順・消費税抜き。北海道地区は約2万円割高になります。

ハリアーの燃費比較

60系ハリアーのカタログ上に記載されている「JC08モード燃費」をガソリンエンジンとハイブリッドで比較してみます。

ガソリンエンジン

・2WD:16.0km/L
・4WD:15.2km/L
※PREMIUM "Advanced Package"(4WD)は14.8km/L

ハイブリッド

・GRAND:21.8km/L
・ELEGANCE/PREMIUM/PREMIUM "Advanced Package":21.4km/L

ハリアーの実燃費は?

カタログ上のJC08モード燃費と実際の燃費に結構差があることは周知の事実です。
一般的に言われているのは、JC08モードの65~70%程度が実燃費になるということです。

・ガソリンエンジンのPREMIUM(2WD)
JC08モード燃費:16.0m/L → 実燃費65%として10.4km/L
・ハイブリッドのPREMIUM(E-Four)
JC08モード燃費:21.4km/L → 実燃費65%として13.91km/L

さらに、某自動車情報投稿サイトに投稿されているハリアー・オーナーの燃費記録を調べてみました。

・ガソリンエンジン:10.04km/L(2WDと4WD混合・レギュラーガソリンの場合・燃費記録2,806件の平均)
・ハイブリッド:13.96km/L(レギュラーガソリンの場合・燃費記録1,691件の平均)

なんと! JC08モードの65%に非常に近い数値になっていますね。もちろん、運転の仕方や走行条件によって個々の燃費にはかなりバラつきがありますが、かなり信頼できる数値ではないでしょうか?

ハリアーのハイブリッドとガソリンの車両価格差について

同じ「PREMIUM」グレードで比較してみると、ガソリン車とハイブリッドでは、2WDで約83万円、4WDで約65万円の価格差があります。購入時や翌年の自動車税の減税を考慮すると、2WDで約80万円、4WDで約60万円の価格差と言ったところでしょうか。燃費の差だけで、この価格差を回収するのにどれくらいかかるのでしょう?

『ガソリン燃費コスト計算』という便利なサイトがあります。2つの車の燃費を入力すると、走る距離でどれくらいのガソリン代の差が出るかひと目で分かるサイトです。このサイトで下記のように入力すると…
A車…ハリアー・ハイブリッドの燃費:13.96km/L
B車…ハリアー・ガソリン車の燃費:10.04km/L
ガソリン価格…137円/L
■計算結果
100km走るとA車は「981」円かかる
100km走るとB車は「1,365」円かかる
100km走ると「-383」円の差となる

1,000km走るとA車は「9,814」円かかる
1,000km走るとB車は「13,645」円かかる
1,000km走ると「-3,832」円の差となる

1万円の差は「2,610」km走ると出る
5万円の差は「13,049」km走ると出る
10万円の差は「26,098」km走ると出る

という計算結果が出ました!

ちなみに、レギュラーガソリン価格は、2004年6月~2016年2月の全国平均値「137円」としました。この計算は、一般財団法人日本エネルギー経済研究所の石油情報センターに掲載されている価格情報を参照しました。

計算に用いた燃費は、ガソリン車:10.04km/L、ハイブリッド:13.96km/Lとしました。計算の結果、「10万円の差は26,098km走ると出る」となりました。つまり、ガソリン2WDとハイブリッドの価格差80万円の元を取るには、ハイブリッドで208,784km(4WDの場合は156,588km)走れば元が取れるということです!

結局のところ、ガソリンの方がお得!?

2016年3月のガソリン小売価格全国平均は116円でした。この価格を元に計算すると、ハイブリッド車の方がお得になるのは、2WDと比べると246,584km以上、4WDなら184,938km以上走った場合になります。いずれにしても、ハイブリッドでこれだけの距離を走るというのは現実的ではないように思えます。
事実、ニッケル水素バッテリーの寿命は7~8年程度と言われており、その交換には十数万円かかります。また、バッテリーの充電能力は徐々に落ちていきますので、ハイブリッド車といえども時間の経過とともにエンジンだけで走る距離が長くなる傾向にあります。そのため、ガソリン車とハイブリッド車の燃費の差は徐々に縮まっていきます。燃費の差で車両価格の差を取り戻すのは至難の業と言えるでしょう。

燃費だけじゃない、ハイブリッドの魅力

出典:http://www.hybridcars.com/four-million-hybrids-toyota-46219/

ただし、ハイブリッドの魅力は燃費だけではありません。まず、何と言っても前後の独立したモーターによる力強い加速。車重の重いSUVらしからぬ、ストレスフリーの気持ち良い走りを体感できます。次に静粛性。EVモードならモーターのみで60km/h程度の車速で走ることもできますが、当然エンジン音は皆無。耳に入るのはわずかなロードノイズと風切り音だけで、初めて経験すると戸惑ってしまうほどの静けさは異次元のようです。そして、「ハイブリッドに乗る」というステータス性。同じハリアー・オーナー同士にしか理解しがたいヒエラルキーかもしれませんが、大きな価格差がある分、ハイブリッドの方が格上とみなされるようです。環境に配慮している姿勢をアピールできるのも見逃せないポイントです。

ハリアーの車検代は?

2013年12月に発売開始された現行ハリアーは、新車登録から3年経過した車がないので車検代についてはまだ情報がありません。そこで、およその車検代について考えてみます。ハリアー・ハイブリッドは、エコカー減税の「自動車重量税100%減税」対象車両になりますので、新車登録から1回目の車検では重量税が免税になります。ガソリン車は初回の車検時にも2万円の重量税がかかります。(ハイブリッドも2回目以降は2万円)
自賠責保険料は25か月で28,780円(2016年4月現在)。印紙代が1,800円ですから、法定費用だけで5万円(ハイブリッドの初回車検時のみ3万円)程度かかります。あとは整備にかかる費用で、これは走行距離や使用条件によって大きく異なりますから一概には言えません。タイヤやブレーキパッドなどの消耗品を全く交換しなくても、点検・基本整備で15,000円~20,000円はかかります。

ハリアーの自動車保険料は?

自動車保険料の金額は様々な条件によって異なります。運転者の年齢、保険でカバーする年齢、等級、年間走行距離、車両保険の有無などです。自動車保険料で最もお金がかかるのが車両保険なので、車両保険をつける場合は「免責あり」か「フルカバー」か予算に応じて決めるのが良いでしょう。もちろん保険会社によっても金額が変わります。いまはネットで簡単に見積が作れますので、同じ条件で数社から見積を取って比べてみてください!

ハリアーの修理代は?

60系ハリアーの修理代が特別高いなんてことはもちろんありません。普通の乗り方をしていればエンジンやミッションが壊れることはないでしょうし、今のところ新車登録から3年以上経過している車がないので、ほとんどの故障は新車保証で修理できるはずです。
長く乗るつもりの方が心配なのは、ハイブリッドのニッケル水素バッテリーではないでしょうか。このバッテリーは寿命が7~8年と言われています。バッテリーの寿命が来たからと言って、車が全く動かなくなるわけではありません。ただし、モーターを動かせないバッテリーは単なる重量物。宝の持ち腐れになってしまいます。ニッケル水素バッテリーの交換には、部品代と工賃を合わせて十数万円は必要と思われます。部品自体も高額ですが、このバッテリーを触るには電気工事士等の資格が必要なため、工賃も高くなります。

ガソリンとハイブリッド、乗り心地の違いは?

ハイブリッドの方が排気量が大きく、バッテリーの重量もあるのでガソリン車と比べ車重が200kg近く重くなっています。そのため、乗り心地やハンドリングなどにも若干の違いがあるようです。ハイブリッドの方が固めのスプリングを使用しているため、細かな上下動に対してサスペンションの収束が早く、乗り心地が良いと感じる方が多いようです。一方で大きな凹凸のある道路では、固めのスプリングが裏目に出てガツンという衝撃を感じやすいと言う方もいます。
ハンドリングについては、ハイブリッドの方がガソリンよりハンドルが軽く、切り返しや車庫入れなどでは楽なものの、高速走行時などではタイヤの接地感が希薄に感じられます。重量の関係で、ハイブリッドの方が直進安定性は高いようです。ブレーキ操作に関しても、ハイブリッドで違和感を感じる方が見受けられます。これは回生ブレーキによるものと思われますが、高回転時は負荷が大きく、低回転時は負荷が小さくなる設定のようで、止まる直前にブレーキを一定の踏力で踏んていでも制動力が弱くなる傾向にあるようです。モーターとエンジンの切り替わりは、違和感を感じる方とそうでない方に分かれています。ハイブリッド車にはじめて乗る方は、ある程度の慣れが必要かもしれません。

60系ハリアーに対する要望

ここからは、60系ハリアーのオーナーおよび試乗した方の声の中で、特に多い不満点についてまとめます。最も多い不満点は「パワー不足」。これはガソリン車だけではなくハイブリッドでも多くの声が上がっています。日本の道路において日常走行に不便はないのですが、特に車重の重いSUVにはじめて乗る方はパワー不足を感じやすいようです。
先代のハリアーが2.4Lだった影響もあるかもしれません。トヨタとしては、「エコカー減税」の対象となるようにダウンサイジングしたと思われますが、ハリアーの車格に対してエクストラパワーを感じられないのは少し残念な気がします。レクサスNX200tに搭載される2.0Lターボエンジン、またはガソリン車でも2.5L程度のエンジンは欲しいところです。
また、乗り心地に関する不満の声も多く見受けられました。「フワフワしている」という表現が多いようです。足回りに関してはメーカーの特徴が出やすい部分です。乗り手によっても感じ方が変わるのが難しい点ではありますが、車高の高いSUVは重心が高いためにロールが大きくなる傾向があります。重心が高いと足回りのセッティングに非常に苦労すると思いますが、乗り心地についてもハリアーという車格に追いついていないという印象を受けます。
逆に評価が高いのが、エクステリアデザインとインテリア。外観は好みで評価が分かれますが、好きな方はこのデザインだけでも買う価値があると言います。インテリアは万人が高級感を感じる作りになっており、このあたりはさすがトヨタと言ったところでしょう。

まとめ:予算と好みで選ぶべし!

ガソリン車とハイブリッド、どちらが良い・悪いということではなく、両者は性格が違う車であると考えた方が良さそうです。今回は主に燃費の違いによる維持費を比較して、価格差について元が取れるかを検証してみましたが、このような事実を把握した上で、あとはご予算とお好みで決めていただきたいと思います。また、メーカーであるトヨタさんにも、ユーザーの声を参考に改良してより満足度の高いハリアーを作っていただきたいと願っております!