「スポーツ・ユーティリティ・ビークル=SUV」って何?意外と知らない本当の意味ご紹介します!

クルマの三要素は「走る・止まる・曲がる」です。でも、現代のクルマにおいてそんなことは当たり前です。ユーザーが求めているのはそのクルマが「役に立つこと=ユーティリティ」です。「スポーツ・ユーティリティ・ビークル=SUV」と言われるクルマはどうあるべきなのか? 多くのユーザーが…いや、作っている自動車メーカーすらSUVというものを勘違いしているのかも…今一度SUVとは何なのかを見直してみましょう。

まず英単語から意味を考えてみる

SUVとは「スポーツ・ユーティリティ・ビークル」の頭文字をとった略語です。それぞれの単語の意味を確認してみましょう。
まずは「スポーツ」ですが、日本だとその捉え方が違います。そこで英語圏も含めた海外の話も含めると以下の意味になります。

スポーツ(英: sport)は、人間が考案した施設や技術、ルールに則って営まれる、遊戯・競争・肉体鍛錬の要素を含む身体や頭脳を使った行為。日本においては身体を使ったものが主体の「フィジカルスポーツ」だけをスポーツとみなす考えが強いが、思考力や計算力といった頭脳を主体の「マインドスポーツ」も本来はスポーツに含まれている。競技として勝敗や記録を主の目的として行う場合はチャンピオンスポーツ、遊戯的な要素を持つ場合(楽しむ事や体を動かす事を主の目的として行う場合)はレクリエーションスポーツと呼ぶこともある。

出典:ja.wikipedia.org

スポーツの定義はこういうことです。ただ身体を動かすだけがスポーツではないんですね。「遊戯」「頭脳を使った行為」なので、そこにルールが存在すればスポーツとして成立。日本でなら将棋・囲碁。海外では「カードゲーム」「TVゲーム」「PCゲーム」もスポーツとみなされます「チェス・ボクシング」っていう肉体と頭脳を同時に競うスポーツも存在します。

「ユーティリティ」とは英単語で「役に立つ」「有用」などのような意味。
「ビークル」はご存知の方もいるかと思いますが、クルマも含めた「乗り物」という意味です。

直訳すると
「スポーツで・役に立つ・乗り物=スポーツ・ユーティリティ・ビークル=SUV」となります。

もはや「クルマ」ですらないし、その必要も無い?

いままで「SUV=クルマの一種」だと思っていた方! 大変です! 「ビークル」なのでスポーツするのに役立つ乗り物ならなんでも「SUV」になります!

スカイダイビングで使う飛行機! これもSUVです!

ポロで使う馬! これも乗り物なのでSUVです! ちなみに日本国内でも馬は人が運行・停止させた状態であれば公道を走れる「軽車両」と見なされる乗り物です。

フィッシングポイントに向かうための釣り船! これもSUVです。自転車で魚釣りに向かう? それならその自転車もSUVです。

「これもうわかんねぇな…」

こうなってしまうのも無理はありません。そもそもSUVという単語自体が、「クルマの形状」「クルマの作り」によって定義された物ではないのです。
クルマにおけるSUVとはなんなのか? それは「使用用途がSUVとしての条件を満たしていること」にあります。
ただし、一応 形状・作りでのSUVの定義もないわけではありません。

アメリカでの自動車のジャンルの呼び方のひとつとして、政府各省や保険会社でも使われる一般的な用語である。ミニバンやRV(アメリカでの本来の意味はキャンピングトレーラーやモーターホームを指す)などと同様、あくまでも用途上での分類であるため、必ずしも「四輪駆動」である必要はなく、駆動方式など、クルマの構成、構造による定義は難しい。 あえて定義するならば、元来の、つまり狭義のSUVとは、
アメリカ生まれ
はしご形フレームを持つ
荷台にシェルと呼ばれるFRP製のハードトップを載せた、ピックアップトラックのスタイルを模したクルマ
となる。

出典:ja.wikipedia.org

つまり 「トヨタ ハイラックス」の荷台部分に屋根をつけて「トヨタ ハイラックスサーフ」にしてやれば…狭義的な意味でのSUVということになります。

個人的な疑問ですが、スポーツの定義から考えると…「リムジンの中でチェスをやっていたら、そのリムジンはSUV」って言えてしまうのでしょうか?

SUVたるクルマの条件とは?

まず あなたが「どのようなスポーツ」をするのか それがSUVの基準である

SUVは使用用途による定義。それ故に、そのクルマに乗るユーザーがスポーツをしなければ、そもそもSUVとして成立しませんし、そのスポーツによってクルマの性格も変わります。(だからといって、車内でチェスをやるためのクルマってのも想像し難いんですが…。)

SUVの誤解されたイメージである「4WD」。これも引用文にあったように駆動方式はSUVであることの条件ではありません。ただし、ユーザーが「雪山でのスキーやスノーボードのようなウィンタースポーツを楽しむこと」を目的としている。この場合は、目的地まで辿り着く必要があります。

「雪山でのウィンタースポーツを楽しむユーザのSUV」というのは悪路走破性が必要=4WD ということになります。
簡単にスタックするようなクルマでは「ユーティリティ=役立つ」という要素が無いんですから、SUVとは言えなくなります。

あと、SUVでよくあるのが「車内の収納スペースが大きい」「水や汚れに強い」ということではないでしょうか? これはSUVとして必要とされる事が多いからです。スキーを終えた後のずぶ濡れのウェア。これをどうしましょう? 
こんなときに収納スペースや室内に工夫が施されていれば、ユーザーは煩わしい思いをしなくて良いのです。濡れたウェアや道具はとりあえず収納スペースに無造作に放り込んでしまえ! なんてことが出来るようになります。
水や泥汚れというのは外出先では付き物。それがスポーツともなれば尚更なのです。故に室内や収納部の作りには工夫を施されていることが多くなります。

SUVっぽくないけどSUVの具体例

今回紹介するSUVはメーカーがうたうものではなく、その「使用用途がSUVとして成立する」ことを基準に選びました。

スズキ ハスラー

久しぶりに登場した軽自動車のSUV。町乗りも意識してるのでクロスオーバーSUVタイプです。
ワゴンRをベースに、悪路走破性を高めるためのリフトアップやグリップコントロールなどを搭載。室内はワゴンRの使い勝手の良いシートアレンジを継承しつつ、水や汚れに強い素材に変更。
アクセサリーも充実。これらを組み合わせることでユーザー毎に違う、スポーツの楽しみ方に答えるようになっています。

ダイハツ ウェイク

ダイハツから発売された軽ハイトワゴン。ハスラーが悪路走破性を重視したのに対して、こちらは同社のタントを超える車内空間と、それによる収納能力においてSUVとしての要素を持っています。ただし、4WDモデルはあるものの最低地上高やタントより増加した重量などを考慮すると、悪路走破性には難があると言えます。

こちらもハスラー同様の豊富なアクセサリーにて、様々なシーンに対応可能としています。

タントを超える室内空間は同時に収納スペースも確保するのに寄与しています。軽自動車においてはシートアレンジによって収納スペースを確保するというのが一般的です。つまり「人員と荷物」を同時にと言うのは難しいものでしたが、そのままでもラゲージスペースを有効活用できるように作られています。
ウェイクはタントを大型化したクルマとも言える為、後部はスライドドアを採用しています。アウトドアだけでなく、タント同様にファミリーカーとしての使用も考慮されています。

スバル フォレスター

中型サイズのクロスオーバーSUVです。今回選んだ中では一番SUVとしての見た目も持ち合わせている車です。スバルのAWDシステムは悪路走破性の高さに定評があります。また先進安全技術でもある「アイサイト」の性能も高く、年々その性能は向上しています。町の中での走りにも、ワンランク上の安全性を持ち合わせています。

通常のモデルだとシートへの水や汚れが気になる… そんなよりアクティブなシーンを考えている方には、特別仕様車モデルの「X-BREAK」がオススメです。シートもラゲッジも撥水加工が施されています。

トヨタ ハイエース バン

トヨタには「ランドクルーザー」「FJクルーザー」「ハリアー」などのぱっと見でわかるSUVがありますが、ハイエースもなかなかSUVとしての性能が高いと言えます。ウェイクの超大型版と言った所でしょうか。
「ハイエース バン」は商用モデルですが、それ故にタフな作りです。グレードがDXであればフロア全体がオレフィン樹脂シートで覆われているので、水や汚れにも強いです。

またこれ以上にない特別モデルがあります。

まさに「百聞は一見にしかず」とはこのこと。「マルチロールトランスポーター」です。自転車・釣り道具・サーフボード・キャンプ用品・スキー・スノーボード…なんでもOKです! チェスや将棋も…たぶん出来ます。

更にはこのベッドの存在。余裕と快適性のある車中泊が可能。しかも、この状態でもベッド下にはまだ収納スペースが確保されています。日帰りどころか2~3日ぐらい遠征して楽しむことができます。

まとめ

いかがでしたか?

SUVの条件は「スポーツにおいて役に立つ乗り物であること」です。スポーツの種類や役立て方はどうでもいいのです。
SUVとはいったい何なのか? それはあなた自身で決めて良いことなのです。紹介したクルマじゃなくてもかまいません。ルーフボックスを付けて、その中にあなたがスポーツを行うのに必要な道具を詰め込み、そのクルマでスポーツを楽しめていれば、それはSUVとして成立しているのです。

「形だけのSUV」というイメージに囚われていてはいけません。自動車メーカーが言うSUVという言葉に惑わされてはいけません。目の前にあるクルマをSUVとするかどうかはユーザー自身が決めることです。

ユーザーがそのクルマで楽しんでいればそれで良いし、それがSUVです。そうでなければどんな形をしていてもSUVとは言えません。楽しみ方を探ることが、SUVを選び・手に入れる事の第一歩です。