【ロボットタクシー】自動運転の今と未来!自動運転の実用化にはあなたの署名が必要です!

株式会社ディー・エヌ・エー(以下、DeNA)と株式会社ZMP(以下、ZMP)が合弁で設立したロボットタクシー社が開発を目指しているのは、自動運転技術で走行する無人タクシー「ロボットタクシー」です。先日、湘南エリアで行われた実証実験の結果発表があり、続けて仙台でも新しい実証デモンストレーションが行われましたので、現状とこれからを踏まえてご紹介します。

ロボットタクシー社とは

ロボットタクシー株式会社はDeNAとZMPが合弁で設立した会社で、DeNAのインターネットサービスにおけるノウハウと、ZMPの自動運転に関する技術を連携させることにより、自動運転技術を活用した交通サービスの実現を目指すことを目的としています。

今回そのロボットタクシー社の担当者に藤沢市で行われた実証実験の結果報告と、仙台市で行われた実証デモンストレーションの話を聞けましたので、今の自動運転の現状と、今後の実現化に向けてのハードル、及び、そのハードルを乗り越えるための手段などをご紹介したいと思います。

自動運転のシステムはここまで進化した!

自動運転の仕組み

基本の技術は
・ミリ波レーダーやレーザーセンサーによる周辺認識や前車との距離認識
・カメラによる白線認識や人物認識
・GPSと地図情報による自車の場所把握や通行情報の認識
・加速度センサーと地図情報などを用いたGPSの届かない区間の制御
など、現在のカーナビやオートクルーズコントロールでも使用されている技術の集合体とも言えますが、それだけでは人間と同じような緊急回避やいろいろな場面での運転にまでは至りません。

そこで出てくるのが、最近聞く機会が増えてきた「機械学習(ディープラーニング)」です。ディープラーニングといえば、到底無理だと言われていた囲碁の勝負でロボットが勝利してしまったニュースが最近取り沙汰されていましたが、あらゆる局面の環境認識や動き予測に基づく自動学習を繰り返すことによって、ロボットが人よりも素早く最適な判断ができるようになると言われています。

自動運転のメリットとデメリット

自動運転のメリット

自動運転のメリットとして、最も大きなものはドライバーが不要になるということでしょう。これにより以下のような事が考えられます。
・運転免許がない人や免許を返納した高齢者でも車で出かける事が可能になる
・過疎地の様な公共交通サービスが撤退した地域でも自動運転による交通サービスが可能になる
・日本の免許がない外国人旅行客などへの交通サービスの提供が可能になる
・人よりも正確な危機回避による交通事故の減少が見込まれる
・採用が難しい地域などでのタクシー会社の運営が可能になったり、人件費削減によるコスト減が見込まれる

その他にも自動運転技術が進むと同時に、運転アシスト機能ももちろん進化するわけですから、自動運転車だけでなく、普段使いしている車にも技術がフィードバックされます。人が運転しないと危ない感じがしますが、ある統計によると、事故の9割以上はヒューマンエラー、つまり人間の判断ミスや操作ミスによるものですので、自動運転はより安全な運転技術の進化にも役立つのです。
また、より環境負荷の少ない運転によるクリーン化や、各車両の連携による渋滞減少なども見込まれます。

自動運転のデメリット

やはり未だ遭遇したことがない状況での臨機応変な状況判断はできない事が今のところの一番のデメリットではないでしょうか。前述のディープラーニングによって、いろいろな状況判断を学んでいくとはいえ、まだ出会った事のない問題に対しての臨機応変な対応や地図データがない場所等の走行は難しいものがあると思われます。信号情報や地図情報もしっかりある場所での交通整理による手旗信号をどう認識するかなど、いろいろと学ぶところは多そうです。

また、自動運転の実現化に伴う副作用として、バスやタクシーの運転手などの仕事が奪われる可能性があります。これは過疎地域での運転手不足を補うための自動運転化としては悩ましい問題ですが、単なる運転以外の付加価値をどうつけるかというのが、ドライバーの今後の課題となってくるかもしれません。

湘南(藤沢市)における実証実験の結果

ロボットタクシー社は2016年2月29日(月)〜3月11日(金)にかけて、自動走行技術を搭載したロボットタクシー車両による走行実験及びサービス提供実証実験を湘南エリア(藤沢市)行いました。この実証実験は「国家戦略特区の実証プロジェクト」の1つとして位置付けられていて、「完全自動走行(レベル4)の実現に向けた具体的プロジェクト」として掲げられている3つのプロジェクトのうちの1つです。今まではサーキット等で何度もテストを重ねてきましたが、ついに公道での実証実験の開始となりました。

今回の実験では、基本は自動運転ですが、常時ドライバーとオペレーターが2名乗車し、緊急時にはドライバーの運転に切り替わるシステムや、オペレーターがシステム異常がないかなどの監視をすることで、安全性を確保して行われました。また、走行は基本的に左レーンのみを走行し、左レーンに駐停車車両がいる場合に限り、安全確認後、手動にてレーンチェンジを実施しています。

今回の実験では以下の点に対してのトライがメインだったようです。
・社会的受容性の向上
・一般参加モニターの体験から得られた交通サービスに対する知見の蓄積
・一般道における走行実験による自動走行技術の向上

また、技術的には
・白線が見えにくい場合の自動走行
・市民がいる道路環境での自動走行
に関するトライとなっています。

ミリ波レーダーでの前車追随や、カメラで白線を捉えてのレーン内維持・レーンを外れる警告などは既に実用化されていますが、どちらも人の運転補助での技術であって、自動運転となるとそれ以上の技術開発はもちろん、社会的に受け入れられるかなどの確認も重要になってきます。

実際にロボットタクシーに乗った人の声

ロボットタクシー社によると一般参加モニターとしてのべ51人の乗車モニターがこの実証実験に参加されたようです。
その方々の意見は概ね好評のようですが、以下のような声があがっていたとのことです。

「言われるまで、ハンドルはなしてるって気づかなかった」
「主人の運転より安心」
「よかった。もっと蛇行するのかと思っていた」
安定走行できる区間では人間の運転と遜色ないレベルまできているようですね。ちょっとご主人がかわいそうな声もありますが(笑)

とはいえ、改善点や多少の違和感もまだあるようです。
「時々、車間距離が開きすぎかなぁ、と思うことがあった」
「発車のタイミングや止まるタイミングが自分の運転しているときと違う」
どうしても人間の運転よりも安全マージンを取る必要があるので、どこまで許容できるかというのは難しい問題ですね。

「高齢者が歩くということのネックをカバーしてほしい」
「見ず知らずの土地にいったりしたい」
「運転できないんで、もっと気軽に乗れるようになってきてほしい」
などの今後のサービスに期待する声や、予期しにくい安全対策についての意見なども多くあったようです。

他にも、
「歴史的一歩に自分もかかわれた」
「映画っぽい、いずれ実用化されるとは思っていたが、いよいよ来たのかと感慨深い」
など、どちらも70代の方の声ですが、"ついにこんな時代になったか"という感動の声も多かったようです。

実証実験のドキュメンタリー動画

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仙台市での完全自動運転の実証デモンストレーション

湘南(藤沢市)ではドライバーとオペレーターを乗せたうえでの自動運転でしたが、運転席も助手席も人がいない完全自動運転の実証実験もすでに始まっています。とはいえ、後述しますが、法律上公道ではまだ無人での完全自動運転ができませんので、仙台市にある災害危険区域内の小学校の校庭を借りての実証デモンストレーションとなっています。

自動運転の実用化に向けたハードル

ここまでは技術の進化に関してと、着実に実用化に向けて近づいていることをご紹介してきましたが、実際に自動運転の実用化をするにあたってハードルがないわけではありません。

その最も高いハードルはジュネーブ条約の中の「道路交通に関する条約」に批准する道路交通法上の問題と思われます。その内容は「自動運転を行う際は車両に運転を制御できるドライバー(運転管理者)が乗っている必要がある」というものです。せっかく自動運転が実用化しても、結局ドライバーはずっとハンドル付近に手を置いたまま緊張状態にないといけないと、あまり自動運転のメリットがありませんし、それこそ過疎化地域での人材確保などは難しくなってしまいます。
アメリカのテスラ社やドイツのアウディ社なども自動運転に力を入れていますが、ある程度実用化に向けて動き出すとやはりこの問題に当たってくるようで、この法律改正に関しては日本だけじゃなく、アメリカや欧州からも要求が上がってきているようです。
また、これらの法改正において、どうしても回避できなかったり、相手から追突されてしまう事故に対する補償や責任問題などをクリアにする必要性があります。

新しい技術革新の為に自分ができること

そこで、皆様にお願いがあるそうです!
ロボットタクシー社では自動運転実用化に向けて、公道での運転手のいない完全自動運転解禁の電子署名キャンペーンを行なっています。自動運転が進むことで過疎地域の交通サービスが良くなったり、運転者の負担が減るなどのメリットがあるため、現状の法律を改正できるよう是非署名に協力して欲しいとのことです。

としては運転も楽しみたいけど、楽しくない運転は自動運転でも良いと思っています。運転を負担に感じる人が減って、より安全で楽しい車の文化が広がるのであればウェルカムだと思いますので1票投じてみるのはいかがでしょうか。

電子署名は以下のリンクより行うことができますので、興味のある方はご覧ください。

2020年、日本に自動運転を。運転手を必要としない自動運転は、お年寄りや子ども、過疎地域に住む人など移動弱者のための交通手段になります。しかし、今の道路交通法では自動運転が認められていません。誰もが生きやすい日本であり続けるためにこのサイトで賛同の署名を集めていきます。みなさんの“声”を力に変えて、自動運転解禁に向けた

まとめ

藤沢市の一般モニターの方の声にもあった通り、いよいよここまで来たかというのが正直な感想ですね。漫画や映画でみたあの車と対話しながらの自動運転、もう思っていたよりも近い未来になっているのかもしれません。今後もではロボットタクシー社の取材を続けていこうと思います。