【日産パオ】クラシカルが楽しい!中古車・維持費・故障など気になる情報満載です

フィアット500、フォルクスワーゲン・ニュービートル、BMW・ミニ、フォード・マスタング、“ヘリテイジライン”とか“リビングレジェンド”(日本ではレトロ調)と呼ばれるクルマが流行です。クラシカルな雰囲気と信頼性や快適性が共存していますから魅力的です。これとは別に、過去の偉大なるクルマのリバイバルではなくクラシカルな雰囲気を作り出した車があります。その代表各である“パオ”をご紹介しましょう。

日産パオってこんなクルマです

パオは日産自動車が1989年に発売したクルマです。初代マーチ(K10型)をベースに、クラシカル&オシャレに仕上げた1台です。限定生産なのですが、受注期間を3ヶ月間としてその間に受注した予約分はすべて生産するという、ちょっと変わった販売方式がとられました。受注台数は51,657台に上りました。

パオは、1987年の東京モーターショーで発表されました。翌1988年から高田工業(以前から日産自動車との関係が強く特殊少量生産やコンパーチブル車への改造を請け負っていました)で委託生産が始まりました。翌1989年1月15日に販売を開始しますが、上述した通り4月14日までの3ヶ月間期間限定受注でした。5万台を超える受注があったということですから、大成功と言えるでしょう。

スタイリングだけじゃないこだわり

パオのデザインについて坂井直樹は、“バナナ・リパブリック”という服飾ブランドのコンセプトである“旅行やサファリの冒険気分を味わえる服”を、そのままクルマのデザインやコンセプトに置き換えてみようというものだったと語っています。外観は、上下2分割・フリップアウト式リアクオーターウインドウ、ガラスハッチとドロップゲートを組み合わせた上下開きのバックドア、開閉式の三角窓、外ヒンジのドア類、パイプ状のバンパーなどシトロエン・2CVやルノー・4を思わせるレトロなスタイリングです。デザイナーはフロントドアのヒンジも露出させる方針でしたが、安全性を優先して半分を隠す処理にしました。車体色も、アクアグレー、オリーブグレー、アイボリー、テラコッタという四色のアーシィーカラー (Earthy color) と呼ばれるやさしい色味が設定されていました。内装は、K10型マーチで好評だった麻布の風合いを持ったシート表皮で、外観との統一感を持たせてあります。ノスタルジックな見た目に反し、ボディー外板には新素材や新工法がふんだんに投入され、フロントフェンダーとフロントエプロンに熱可塑性樹脂のフレックスパネルが使われています。エンジンフードには樹脂フードを使用して軽量化を図り、鋼板では耐腐食性を向上させたデュラスチール(亜鉛ニッケル合金メッキの片面処理鋼板)をサイドシル、リアホイールハウスの外板へ、新デュラスチール(亜鉛ニッケル合金メッキの両面処理鋼板)をドア、バックドア、リアエプロンの外板に、そのほか高張力鋼板を適所に採用することで、防錆性能、強度、剛性の向上と軽量化が図られています。特に防錆処理には力が入れられていて、袋部分(閉断面部)に防錆シーラント、防錆ワックスの適所注入や、製造工程でもエッジ錆を避け塗料の付着性を高める目的で鋼板パネル端末部のバリ突出量を抑える様にしています。外装塗装は、全色フッ素樹脂塗装が採用されています。基本的にエアコン、ステレオなどはメーカーオプションでしたが、ステレオには専用の2DINコンソールが必要でカセットチューナー以外に当時このクラスでは珍しいCDチューナーもあり、両方とも真空管ラジオ的なデザインにしてパイクカーのイメージに合わせてあります。

スペック

ボディカラーが4色用意され、キャンパストップモデルもありました。トランスミッションは、5速M/Tと3速A/Tから選べました。

●パオ 3速A/Tモデル
ボディタイプ:ハッチバック
ドア数:3ドア
乗員定員:5名
型式:E-PK10
全長×全幅×全高:3,740×1,570×1,475mm
ホイールベース:2,300mm
トレッド前/後:1,365/1,655mm
室内長×室内幅×室内高:1,735×1,265×1,185mm
車両重量:750kg
エンジン型式:MA10S型
最高出力:52ps(38kW)/6,000rpm
最大トルク:7.6kg・m(74.5N・m)/3,600rpm
種類:水冷直列4気筒OHC
総排気量:987cc
内径×行程:68.0mm×68.0mm
圧縮比:9.5
過給機:なし
燃料供給装置:キャブレター
燃料タンク容量:40L
使用燃料:無鉛レギュラーガソリン
10モード/10・15モード燃費:14.4km/L
ステアリング形式:パワーアシスト付きラック&ピニオン
サスペンション形式(前):独立懸架ストラット式
サスペンション形式(後):4リンクコイル式
ブレーキ形式(前):ディスク
ブレーキ形式(後):ドラム(リーディングトレーディング)
タイヤサイズ:155SR12
最小回転半径:4.4m
駆動方式:FF
トランスミッション:3A/T

新車販売価格:1,269,000円

日産のパイクカーシリーズ

パイクカーとは

“パイクカー(pike car)”という言葉をご存じでしょうか。多くはレトロ調のデザインですが、中には先鋭的なデザインのものも含まれるスタイリングが特徴的な自動車の総称です。またスタイリングデザインが高く評価された過去の車を彷彿とさせるスタイリングの車両もパイクカーと呼ばれます。生産台数や販売期間を限定して販売されることが多く、自社のプラットフォームを流用したり他社から供給された車両を改造することで開発予算を抑えているものがほとんどです。日本ではバブル景気の頃に各自動車メーカーが実験的なスタイリングの車両が多く発表しましたが、バブル崩壊による収益悪化で開発予算が制限されたことや、歩行者保護など保安基準の厳格化によってパイクカーは減少してしまいました。

代表的なパイクカー

光岡自動車をご存じでしたら、イメージしやすいですね。光岡自動車がリリースしている車両はすべてパイクカーと呼べると思います。ジャグァーMkIIを模したデザインのビュート(マーチベース)や、ロータス7を模したゼロワン(オリジナルシャシ+ユーノスロードスターコンポーネント)、オリジナルデザインながらクラシック感漂うヒミコ(ユーノスロードスターベース)や先鋭的なデザインのオロチなどです。2000年にトヨタが販売したWillViもパイクカーと呼べるでしょう。

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%82%AB%E3%83%BC

光岡ビュート

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%82%AB%E3%83%BC

トヨタWillVi

日産のパイクカーシリーズ第1弾 “Be-1”

バブル景気の真っ只中、日産自動車もパイクカーを生産しました。というよりも日産自動車が牽引したと言っても過言ではありません。その第1弾は“Be-1”です。

Be-1の登場は1987年でした。初代マーチ(K10型)のシャーシを利用して開発され、日本国内のみの販売でした。1万台の限定販売という触れ込みで発売されましたが爆発的な人気で即完売し、プレミアがついて購入者が転売する未使用車は販売価格の倍近いプライスになったほどです。当時自動車業界の主流だった馬力競争やハイテクデバイス競争に対するアンチテーゼとしての意義も込められていて、当時の主流であった“四角い”カーデザインを“まるく”する先駆けになりました。現代の自動車にレトロ・デザインを応用したパイクカーの最初の例でもあります。

1980年代前半小型車としてはホンダ・シティが人気で、日産自動車では自社の小型車マーチを用いて対抗企画を検討していました。本来は“新型マーチ”の企画として提案された4案のモデルの内、坂井直樹が関わったB-1案モデルが日産社員へのアンケート調査で高く評価され、その試作車が1985年の東京モーターショーに出展されました。会場での好評を受けて、マーチの新型としてではなく限定生産のプレミアムカーとして市販化が決定しました。1987年1月、パンプキンイエロー、ハイドレインジアブルー、トマトレッド、オニオンホワイトの4色のラインナップ、限定10,000台という設定で販売が開始されると約2ヶ月で予約完了する好評ぶりで、月産400台の生産計画が600台に増強されたほどでした。
Be-1のフロント及びリア・エプロン部(バンパーとナンバープレートが取り付けられている部分)、及びフロントフェンダーの材質は、世界で初めて米国GE社と共同開発したフレックスパネル(Flex Panel)が使われています。採用の理由は、フロント、リアが直立したデザインのため、小石などの跳ね上げ傷が付くことで錆が発生しやすくなると判断したためです。フレックスパネルの材料組成は、耐衝撃性の高い変性PPO(ポリフェニレンオキサイド)と耐熱性の高いPA(ポリアミド、通称ナイロン)などで、両者の優れた特性をあわせ持つ熱可塑性樹脂は、形状自由度が高い、塗装品質が良い、耐衝撃性に優れるなどの特徴を持っています。

日産のパイクカーシリーズ第2弾 “パオ”

こんな宣伝でした。

1987年1月に発売されたパイクカー第1弾“Be-1”は、当初の限定生産台数分を発売後約2ヶ月で完売するという人気ぶりでした。これに気をよくした日産自動車は、第2弾の計画を立てます。こうしてマーチをベースにする手法はそのままに第2弾“パオ”計画が遂行されたのです。

日産のパイクカーシリーズ第3弾 “フィガロ” 

そして第3弾になったのがフィガロです。2万台の限定生産で、希望者を募って抽選で販売されました。ベースになっているのは初代マーチ(K10型)です。レトロ調にデザインされた小型のオープンカーで、手動で開閉する革製のトップや、本革シートも備えていました。発売当時のコンセプトは、“日常の中の非日常”でした。

1989年の東京モーターショーに試作車が参考出品されました。その反響の大きさに販売を決定し、翌1990年から高田工業(以前から日産自動車との関係が強く特殊少量生産やコンパーチブル車への改造を請け負っていました)で委託生産が始まりました。翌1991年2月14日に販売を開始しますが、限定数2万台と決定していたため、抽選の上当選者に販売する形式になりました。募集及び抽選は3度にわけて行われ、“どの抽選に応募するか”によって当選確率が変動するというユニークな手法に世間は沸いたのです。私のまわりでも大勢の人が応募しましたが、当選者は2人だけでした。

日産パオに乗りたい!

日産自動車のパイクカーシリーズ第2弾となったパオですが、冒頭でお話したとおりすでに27年も前のクルマなんです。いくら国産車とは言え、さすがに不安がありますよね。

故障が心配...

一般的に、中古車の程度を推し量るものさしとして走行距離を使いますよね。たしかにそのクルマが使われた量=走行距離なのですが、車齢が10年をこえてくると一概にそればかりでは比較できません。例えばカーステレオ(当時風に呼びます)。走行中はいつもラジオを聞いている人、CDを聞いている人、必要時以外は無音の人。この3者の使い方でも寿命が大きくちがいますよね。これはすべてに言えることです。エアコンも極力使わない人といつもつけっぱなしの人では寿命が変わるでしょう。これらに起因するトラブルのすべてを予見することは不可能ですから、乗り出してからあれやこれや起きることは覚悟しなければならないでしょう。エンジン・トランスミッションなどの機関は、消耗品さえしっかりと定期交換されていればそう簡単にこわれるものではありません。ボディも、Be-1~パオと受け継がれた技術のおかげで、傷がつきやすい箇所にはサビない素材を使うなどの工夫がされています。乗り出し時にしっかりと整備してあげれば、突然止まって身動きできないなど“お手上げ”になるような故障は回避できるはずです。

燃費は?

日産自動車の小型実用車であるマーチがベースですから、決して燃費が悪いクルマではありません。カタログ値では14.4km/Lですが、オーナーさんたちの平均をとると11.94km/Lとのことです。いつもアクセル全開でがんばっているパオは10.0km/L程度のようですし、右足を自制できるひとは18.8km/Lというスコアも出ています(高速走行が多かったのかもしれません)。平均値で11.94km/Lは、決して悪くない数字だと思います。

維持費はどれくらい?

車齢が13年を超えると自動車税が割高になりますし、18年を超えると自動車重量税も高くなります。パオは27歳ですから、どちらも対象になってしまいます。

自動車税/年:29,500円→車齢13年超えのため15%重課税=33,925円
自賠責保険/年:16,350円
重量税/年:8,200円→車齢18年超えのため12,600円
ガソリン代/年 100円/L・燃費10km/lで計算:100,000円
任意保険/年:60,000円
車検代(1年・保険税抜き):43,650円

ということで、年間266,525円となりました。ガソリン代、車検費用まで含めて22,210円/月はかなり良いスコアではないでしょうか。故障さえしなければ、経済的なクルマと言えますね。

手に入る?

5万台強の生産台数ですから決して多いわけではありません。しかも27年経っていますからね。某中古車サイトを覗いてみると90台ありました。走行距離、内外装のへたり具合、できれば乗ってみて異音や違和感がないか、できるだけ確認したいところですね。

全国のパオの中古車情報(1〜30件)はGoo-net(グーネット)。価格・年式・走行距離からご希望の車を検索・見積りできます。中古車物件情報が30万台!全国の日産(パオ)の中古車検索・見積りなら日本最大級の中古車情報サイトGoo-net!

専門ショップもありました

困ったときはその道のプロに頼るのが一番です。中古車探しも任せてしまえばよいですね。

ハッピードライブは九州福岡の日産パオ・フィガロを取り扱う専門店です。

パオこだわりの専門店。シート張替えやカスタム・安心メンテナンスであなた好みの日産パオに仕上げます。

最後にまとめ

いやあ、懐かしかったです。私の周りでも数人が乗っていました。決して早く走れるクルマではありませんが、この雰囲気ですからゆったりのんびりが似合います。専門ショップでレストアされたクルマも出回っていますので、安心して乗り出せるでしょう。国産車にも雰囲気のよいクルマがありますよ。気になっているかたは臆せず挑戦してみて下さい。