【トヨタ プレミオ】”大人”に似合うクラッシックセダン その詳細を徹底分析してみました!

日本のマイカー普及に大きく貢献しトヨタ初の海外進出車となったコロナ。そのコロナからバトンを受け継いで誕生したのがこのプレミオです。どんどん進化しハイテク化していく自動車界の中でも、依然としてクラッシックなフォーマルさを貫くプレミオ。今回はその魅力に迫ってみました。

トヨタ プレミオ

トヨタに忠誠な4ドアセダン

プレミオはトヨタが2001年より製造・販売をする中級に位置するセダンです。現在でもトヨタのラインナップに入っており、車両価格も安く、そのサイズや維持費も経済的なためファミリーカーや運転をあまり得意としないシニアにも使い勝手のいいクルマとして中年以上をターゲットにしたようなコンセプトが見受けられます。また、”トヨタのセダン”というだけあって非常に信頼性には優れていますし、誰にとっても安心して乗ることのできるセダンとなっています。実際のところ、そうした要素が車に関心のない人でも気軽に安心して購入することができるため、そういった実用的なクルマとして現在でも定評があります。

トヨタの伝統を受け継いだプレミオ

2001年に登場したプレミオは、それまでトヨタの主戦力セダンとして人気と評価を博していたトヨタ コロナの後継車として位置づけられます。このコロナはトヨタが1957年から販売していた歴史あるセダンで、トヨタの海外進出第1号車となった記念すべきクルマでもあるのです。日本国内では1955年ころから始まっていた高度経済成長期の真っ最中に登場したということと、そのコンセプトが初めてクルマを買う人やファミリーカーとしてピッタリだったため、当時マイカーブームが訪れていた日本でコロナは高い需要を誇りました。そんな日本の自動車業界に大きな貢献をしたこのコロナの製造中止前最後のモデル名が「コロナプレミオ」”プレミオ”はスペイン語で優れるという意味を持ち、英語の”プレミアム”に相当する言葉です。そうしてコロナが製造中止になった2001年、そのバトンを受け継いで誕生したのがこのトヨタ プレミオでした。

初代プレミオとは?

初代は2001年〜2007年まで生産

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%A8%E3%82%BF%E3%83%BB%E3%83%97%E3%83%AC%E3%83%9F%E3%82%AA

初代プレミオはトヨタ アリオンと姉妹車とされましたが、クルマとしての特色は反対。確かに両車の共通部分は多く、大半のパーツも互換性があります。しかし、アリオンのコンセプトはよりアグレッシブに設定され、プレミオには全く感じられないスポーツ性もアリオンのエクステリアからは感じられるようになっています。逆にプレミオはクラッシックなデザインを踏襲し、落ち着いた印象を受ける大人しくて穏やかな外観となっています。これはアリオンはより若い層にターゲットを向け、プレミオはそれより上の世代の獲得を担うというトヨタの販売戦略なのでしょう。

プレミオというクルマは5ナンバーでありながら一定以上の車内空間と快適性を確保していることが1つの特徴とも言えるセダンなのですが、初代プレミオからそれは実現されていて、初代プレミオは当時の5ナンバーのクルマとしてはトップクラスの広い居住空間の確保を実現していて、これはユーザーから高評価を得る大きな理由にもなっていました。そしてその車体寸法は4,595mm×1,695mm×1,470mmという決して大きすぎずとも小さくもないという絶妙なサイズでした。グレード別のエンジンラインナップには1.5L、1.8L、2.0Lのいずれも直列4気筒の3種類を用意しました。

現行プレミオは?

5ナンバーをしっかり継承

現在販売されている現行型のプレミオは2007年より販売されている第2世代のプレミオとなります。規格は前世代の5ナンバーを受け継ぎ、ボディサイズも車内空間もドライバーフレンドリーに仕上がっています。2007年の発売以降、2010年にはマイナーチェンジも施され、機能性や環境性能などが向上されました。爆発的な人気や一部のファンに熱狂的な支持を受けるクルマではないかもしれませんが、地道に着々と信頼を得てきたクルマなので人々から愛されるクルマなのかと思います。

ここが進化した!新型プレミオ

出典:http://toyota.jp/premio/

初代からセダンとしての機能や利便性をより改善した現行型の第2世代プレミオ。具体的にどこがどう変わったのか見てみましょう。

まず燃費。初代が活躍していた2000年代中盤~後半はクルマとしての技術が完全に成熟した時代で、それと共に燃費などの環境性能にも重点が置かれる時代でした。この頃のプレミオの燃費は1.5L 直列4気筒エンジン搭載モデルで16.4km/L。そして同じスペックのエンジンを搭載した現行型プレミオの燃費は19.2km/L。現行型には今時のエコカーの要素も取り入れられ、停止するとエンジンも止まる「アイドリングストップ機能」などが新たに採用され、より高い環境性能の実現を目指して作られました。その結果、旧型との比較で数値上1Lあたり2.8kmの向上に成功していますが、旧型も新型もハイブリッド化されてない純粋なガソリン車なわけで、そう考えると旧型の燃費性能も今の時代でも通用するものだと思えます。

装備・機能の面でも順当な進化が見られます。走行性能に関わる装備として新型プレミオには全グレードにS-VSCを標準装備。この機能は走行状況に応じて駆動力をタイヤに正しく配分し、操舵トルクのアシストもこなすことにより、安定した快適な走りができるようになっています。また、大半のグレードではスマートエントリーを採用し、旧モデルで採用していたリモートコントロールからさらに便利となりました。さらに車内の収納スペースも旧型と比べて30Lもの容量を増大させてその実用性も向上させました。

進化自体は特に驚くようなものはないと思うし、どれも順当な進化と言えるのではないでしょうか。旧型のセダンとしての機能性は低いものではなかったので、新型はさらにその弱点だった部分を補ってきたと言えます。革新的ではないものの手堅い評価を手にする何ともプレミオらしい進化の仕方です。

現行プレミオを解説!

プレミオのグレードと価格

出典:http://toyota.jp/premio/grade/

プレミオには現在「1.5F」、「1.8X」、「2.0G」の3つの標準グレードモデルと、「1.5F」と「1.8X」にそれぞれ「Lパッケージ」、「EXパッケージ」の2グレード、さらに「2.0G」に「SUPERIORパッケージ」が存在し、計8グレードが存在します。

「1.5F」:1,847,782円
駆動方式:FF
燃費:19.2km/L
主な装備:マニュアルエアコン、ウレタンステアリング、ウレタンシフトレバー、リモートキーなど

「1.5F Lパッケージ」:1,960,691円
駆動方式:FF
燃費:19.2km/L
主な装備:メッキグリル、オートエアコン、スマートエントリー、アイドリングストップ機能など

「1.5F EXパッケージ」:2,119,745円
駆動方式:FF
燃費:19.2km/L
主な装備:本革巻き木目調ステアリング、本革巻きシフトレバー、スマートエントリーなど

「1.8X」:1,986,218円〜2,180,618円
駆動方式:FF、4WD
燃費:14.8km/L(4WD)
主な装備:マニュアルエアコン、ウレタンステアリング、ウレタンシフトレバー、リモートキーなど

「1.8X Lパッケージ」:2,120,727円〜2,315,127円
駆動方式:FF、4WD
燃費:16.4km/L(FF)
主な装備:本革巻きステアリング、本革巻きシフトレバー、スマートエントリー、オートエアコンなど

「1.8X EXパッケージ」:2,341,637円〜2,525,237円
駆動方式:FF、4WD
燃費:16.4km/L(FF)
主な装備:本革巻き木目調ステアリング、本革巻きシフトレバー、スマートエントリーなど

「2.0G」:2,284,691円
駆動方式:FF
燃費:15.6km/L
主な装備:本革巻きステアリング、本革巻きシフトレバー、スマートエントリー、オートエアコンなど

「2.0G SUPERIORパッケージ」:2,840,400円
駆動方式:FF
燃費:15.6km/L
主な装備:専用フロントエンブレム、レザーシートなど

伝統的とも言えるエクステリア

出典:http://toyota.jp/premio/gallery/

エクステリアは前世代のプレミオがその先代のコロナのDNAを受け継いだようなデザインとなったように、現行プレミオもまたその伝統的なスタイルを受け継いでいて、もちろん現在のクルマらしいデザインとしても見ることもできるのですがどこか懐かしさを感じるような印象を受けます。リアは持ち上がった形が特徴的なずんぐりしたフォルム。フロント部分から運転席までが短く、全体的に少し丸みを帯びたような形をしています。そのフロント部に大きなパッチリしたヘッドライトが表情に味付けをしています。全体的に愛嬌のある顔立ちをしつつもフォーマルさもあるデザインとなっています。

ゆったりとした空間が流れる車内

出典:http://toyota.jp/premio/

インテリアはこの価格帯のセダンにありがちのマテリアルを使用していますが、他のセダンよりもクラッシクな印象を受けるインテリアに仕上がっています。ダッシュボードから、メーター計器、センターコンソール、シフトレバーまで派手さは全くなく、完結にまとまった落ち着きのあるデザインになっています。この内装から見てもそのターゲット層が若年層ではなく、ゆったりクルマを運転したいと感じる年齢的に落ち着いた大人であることが分かるかと思います。「2.0G SUPERIORパッケージ」にはレザーシートも用意され、マテリアルやシート形状など運転中にストレスが溜まりにくい工夫がされています。収納スペースにはなかなかの容量があるのでファミリーカーとしても十分その実力を発揮するでしょう。乗員のことに気を配った室内装備には便利なものが多く、もちろんフロントガラスなどにはUVカット加工が施されたガラスを装備。運転中に紫外線から肌を守ってくれます。オートエアコンは花粉除去機能付きで、乗員に花粉を含んだ空気を晒さないような工夫もされています。また、「ナノイー」と呼ばれるエアコンのファン機能も搭載。エアコンの送風口からイオンを出し、車内の菌抑制や脱臭にも効果大。乗員の肌にも潤いを与えてくれる快適装備となっています。

アシスト機能・安全装備は?

出典:http://toyota.jp/premio/safety/passive/

とにかくドライバーにとって親切なプレミオ。運転を苦手とする人でも扱いやすいクルマですし、アシスト機能や安全装備もしっかりドライバーや乗員をサポートしてくれます。センターコンソールに配備された5.8型のディスプレイはナビゲーションシステムはないものの、カラーバックモニターを搭載。バックで駐車するのが苦手という人のみならず、目視できない箇所まで映してくれるので普通に駐車時には便利な機能です。そして、プレミオは5ナンバーの恩恵もあり小回りがよく利きます。その最小回転半径は5.3mとなっていて、間違いなくセダンとしての扱いやすさはトップレベルでしょう。坂道で停止したときにも安心して発進できるヒルスタートアシストコントロールや前述のS-VSCの動作による車両挙動安定性もドライバーにとっては心強いものでしょう。

次に安全装備ですが、まず大半のグレードで明るさを感知して自動点灯するヘッドライト。ドアミラーにも方向指示器を装備し、レーン変更や右左折の際に周囲に十分な被視認性があります。エアバッグには通常のエアバッグに加え、サイドエアバッグも完備していて、よりダメージを軽減させる試みがなされています。安全装備に関しては最低限以上の装備はされている程度というのが正直な印象です。

少し気になるリコール情報

1.不具合の状況
アンチロックブレーキシステム(ABS)の油圧調整装置において、組付工程の設備保全が不適切なため、調圧用スプリングが組み付けられていないものがあります。そのため、ABS作動時に調圧が遅れて、走行安定性を損なうおそれがあります。

2.改善の内容
全車両、ABSの油圧調整装置を良品と交換します。

出典:toyota.jp

上記の文面は2014年にトヨタが発表したリコールの内容です。そしてその対象車にはプレミオも含まれていました。ABSが効かなくなるほどの不具合ではないにしろ、安全性に懸念がある不具合であることには間違いないので、2年前のリコールとはいえ少し気になるものです。

プレミオ中古車事情

プレミオの中古車ですが市場には数多く出回っていて、大半の個体が綺麗な状態です。価格帯は60万円~300万円で、平均価格は105万円ほどとなっています。年代の新しい中古車が非常に多く、いいコンディションの中古車が見つかりやすいと思います。1~2年落ちはあまり新車価格と大差ないので、状態のいい新しい年式を狙うなら3年落ちくらいのプレミオがいいでしょう。

プレミオ スペック

寸法
全長:4,595mm
全幅:1,695mm
全高:1,475mm(FF)、1,485mm(4WD)
ホイールベース:2,700mm

ドライブトレイン
「1.5F」:1.5L 直列4気筒エンジン 109ps
「1.8X」:1.8L 直列4気筒エンジン 143ps
「2.0G」:2.0L 直列4気筒エンジン 152ps
トランスミッション:Super CVT-i(自動無段変速機)

まとめ

出典:http://toyota.jp/premio/gallery/

いかがでしたでしょうか?
トヨタ プレミオは古き良きセダンの特性を現在の技術と織り交ぜながら残してきた特徴的なクルマです。そのテイストは外観にも内装にも溢れていて、クラッシックとも、渋さとも言えるようなエクステリアデザイン。その中にもモダン要素も加えられ、なかなか個性的で面白みのある外観になっています。内装も大人な印象を受ける非常にシンプルな構成となっていて、今時のハイテクカーにありがちのややこしい操作を必要とする機能や派手な演出はありません。よくも悪くもプレミオは完全なる実用車で、セダンにも走りの楽しさを求めたスポーティセダンや高級セダンの要素は全く持ち合わせていません。その代わり、扱いやすく乗りやすい、乗り手が誰であっても優しく接することができるセダンです。