【ツーリングカー30選】グループAなどサーキットで活躍したおすすめの名車を振り返ります!

ツーリングカー。クルマが好きなら一度は耳にしたことがあると思います。どのようなクルマをツーリングカーというのか、具体例を挙げながら見ていきましょう。

ツーリングカーとは

出典:http://blog.goo.ne.jp/sinsyawoyasukukau/e/0148e292570fec4259f51b627415ec66

ツーリングカーとは20世紀初頭より広く使用された、自動車のボディスタイルのことを言います。自動車が発明された頃は主に4ドア、4〜5人乗りのオープンカーで簡便な幌が装備されている自動車のことを指していました。このスタイルは、のちのセダンやサルーンといったボディタイプに発展し、今日に至ります。

出典:http://www.pref.kyoto.jp/shohise/1293168815874.html

現在のJIS(日本工業規格)では、ツーリングカーは「普通に実用されている乗用車、または乗用自動車」と定義されていますが、一般的には「長距離を快適に移動できる動力性能、室内空間、装備を持った自動車」をひとくくりにしてツーリングカーと呼んでいます。

出典:http://www.crankandpiston.com/on-the-track/lopez-wins-fia-world-touring-car-championship/

また、これらをベースに造られたレーシングカーで行われるレースを「ツーリングカーレース」と呼びます。ツーリングカーレースの規定は、時代や行われている国によって大きく異なります。ツーリングカーは、車輪がむき出しになったフォーミュラカーと対比されることが多く「ハコ車」や単に「ハコ」とも呼ばれています。

ここからは、それぞれの規定で出走した代表的な車種を挙げていきます。

グループA ツーリングカー

グループAとは「連続する12ヶ月間に5,000台(1993年シーズン以降は2,500台)生産された、4座席以上を持つ自動車」という規定のことを言います。この規定はヨーロッパツーリングカー選手権や、世界ツーリングカー選手権(1987年シーズンのみ)、全日本ツーリングカー選手権(1985〜1993年シーズン)、世界ラリー選手権など広いカテゴリーに採用され、多くのツーリングカーがレーシングカーに改造されました。

三菱 スタリオン

出典:http://www.87dream.com/mt/mt-search.cgi?IncludeBlogs=19&tag=%E4%B8%89%E8%8F%B1%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%82%AA%E3%83%B3&limit=20

ギャラン Λ/エテルナ Λの後継としてデビューした三菱 スタリオン。黎明期の全日本ツーリングカー選手権で活躍し、1986年の富士インターTECでのジャガー XJSとのバトルは今も語り継がれる日本の名レース場面のひとつです。

トヨタ スープラ

出典:http://www.kjclub.com/jp/exchange/photo/read.php?tname=exc_board_20&uid=16622&fid=16622&thread=1000000&idx=1&page=1&number=9772

グループA参戦を前提に発売されたグレード「ターボA」には、専用のターボチャージャーやダクトが装着され、さらに専用のインタークーラーで武装。レースでは、デビューウィンを達成します。

日産 スカイライン

出典:http://www.nissan.co.jp/SKYLINE/BLOG/DEVELOPER/HISTORY_02/

R30、R31とFRが続いたスカイライン。R32では、16年ぶりにその名称が復活した「GT-R」にて参戦。「アテーサE-TS」と呼ばれる4輪駆動システムを武器に、全日本ツーリングカー選手権参戦以来全戦優勝という金字塔を打ち立てます。

ホンダ シビック

出典:http://www.geocities.jp/yellow_eg6/tanpopo_east_meeting.html

軽量なハッチバックボディに高出力なDOHCエンジンを搭載し、グループA最小排気量クラスで幾度も優勝の座を手にしたのがシビックです。熟成されたVTECエンジンは、グループA最終年度には230馬力に到達していました。

トヨタ カローラレビン

出典:http://minkara.carview.co.jp/en/userid/635408/car/542281/1747805/photo.aspx

シビックのライバルと言えるマシンが、トヨタ カローラレビンです。DOHC20バルブのエンジンヘッドが特徴でしたが、レギュレーションで掲げられたタイヤサイズの問題上、その性能をフルに発揮することはできませんでした。

フォード シエラ

出典:http://blogs.yahoo.co.jp/dada19721104/40052153.html

スポーツモデルの「コスワース」や「RS500」はツーリングカーレースのベース車両となり、世界的に活躍しました。日本でも、R32型スカイライン GT-Rが登場するまでは「シエラでないと勝てない」とまで言われていたほどです。

FIAクラスI ツーリングカー

グループAからの発展形で、V型6気筒2.5リッターエンジンを搭載し、ABSやトラクションコントロール、4輪駆動といったハイテクデバイスを搭載したツーリングカーのことを指します。市販車と同じ部分はドアハンドルのみとも言われたほど過激なカテゴリーで、ドイツツーリングカー選手権や国際ツーリングカー選手権で採用されました。開発コスト高騰のため、その後カテゴリー自体が消滅してしまいます。

メルセデス ベンツ Cクラス

出典:http://www.evo.co.uk/features/11256/mercedes-benz-dtm-racing-car-gallery

それまでの「190E エボリューション」に代わるマシンが、Cクラスです。駆動方式は、市販車と同様後輪駆動を採用。車両製作はメルセデスのハイパフォーマンス部門、AMGが担当。2輪駆動でありながら、4輪駆道のライバルたちと伍する走りを見せました。

オペル カリブラ

出典:http://minkara.carview.co.jp/en/userid/2200350/blog/35267754/

ドイツツーリングカー選手権デビュー当初は苦戦するものの、ウィリアムズF1チームより供給されたABSやトラクションコントロールシステム、アクティブサスペンションなどで戦闘力を向上。1996年シーズンのチャンピオンに輝きます。

アルファ ロメオ 155

出典:http://bringatrailer.com/2014/01/11/ex-dtm-1995-alfa-romeo-155/

「GTA」をベースに、ボディをパイプフレーム化。さらに、遊星ギヤとビスカスカップリングを用いた先進の4輪駆動機構を採用していました。その姿は、まさに「ハコのF1」という呼び名にふさわしいものでした。

FIAクラスII ツーリングカー

開発競争が激化し、コストが高騰化したグループAの反省から、エンジン排気量によるクラス分けがなくなり、エンジンは2リッター自然吸気のみ、駆動方式も2輪駆動のみというシンプルな規定となったツーリングカーのことで「ニューツーリングカー」や「スーパーツーリングカー」と呼ばれていました。この規定は1990年代のBTCC(英国ツーリングカー選手権)を皮切りに導入され、日本でもJTCC(全日本ツーリングカー選手権)として1994〜98年までこの規定でレースが開催されていました。

トヨタ カリーナe(コロナ)

出典:http://www.touringcartimes.com/2014/01/06/the-touring-car-racing-scene-20-years-ago/

市販のコロナをベースに、2リッター直列4気筒3S-GEエンジンを搭載。BTCCで実績を積んだのち、JTCCにデビュー。参戦初年度から強さを発揮し、初代JTCCドライバーズチャンピオンに輝きました。

トヨタ コロナ エクシヴ

出典:http://www.geocities.jp/evlaki/98jtcc.html

1995年のJTCCシーズンに登場したのが、コロナ エクシヴです。当時のセリカとプラットフォームを共有するシャシーは、ワイドトレッド化を達成。タイヤの面でも有利に働き、善戦します。

トヨタ チェイサー

出典:http://cara-moe.at.webry.info/200706/article_2.html

後輪駆動車の可能性を探るべく、1997年のJTCCに投入されたのがチェイサーです。この頃すでにJTCCは開発費が高騰するなど過激化しており、シルエットは市販車のものとは違うものになってきています。

日産 プリメーラ

出典:http://www.impul.co.jp/about/k.hoshino/KH_Photo/KH_P_56.htm

トヨタと同様のアプローチで、日産はBTCCで既に実績のあったプリメーラをJTCCに投入します。参戦初年度〜2年目は初代モデル、3年目以降は2代目モデルにスイッチ。戦闘力を高めていきました。

日産 サニー

出典:http://www2.tokai.or.jp/sunny/FF-page.htm

JTCCには、サニーも参戦していました。このJTCCマシンは、その後東南アジア ツーリング チャレンジにも参戦。現在では、日産座間事業所内にある座間記念車庫に保管されています。

マツダ クセドス 6

出典:http://retrorides.proboards.com/thread/104272

日本では「ユーノス 500」として知られるクセドス 6も、BTCCに参戦していました。1993〜1994年の間参戦し、その後のJTCCに出場するランティスのテストベッド的役割を担っていました。

マツダ ランティス

出典:http://fmazda1997.masaa.me/photo/9902chin/9902chin.html

1993年にデビューしたランティスは、翌1994年から始まったJTCCに参戦を開始。
しかしバブル景気崩壊などがあり、開発が思うようにいかず苦戦します。結局、目立った戦績を残すことができませんでした。

マツダ ファミリア

出典:http://blogs.yahoo.co.jp/rito_350gt/70099694.html

JTCCにてランティスの後継車として選ばれたのが、ファミリアでした。重いV6エンジンを搭載するランティスとは違い、直列4気筒エンジンが搭載され活躍が期待されましたが、こちらも惨敗。マツダはこの後、JTCCから撤退します。

ホンダ シビックフェリオ

出典:http://minkara.carview.co.jp/en/userid/1089806/blog/36895784/

JTCCの前身であるJTC時代から参戦していたシビックは、規定変更を機に4ドアモデルである「フェリオ」にマシンをスイッチします。しかしJTC時代のような活躍は見られず、後継車であるアコードに道を譲ります。

ホンダ アコード(国内仕様)

出典:http://cara-moe.at.webry.info/200608/article_17.html

1993年に登場した5代目アコードをベースにしたJTCC仕様は、1996年にデビューするやいなや開幕3連勝を果たすなど「究極のツーリングカー」と呼ばれました。F1技術を応用したエンジンは「市販ブロックを持ったF1エンジン」とも言われました。

ホンダ アコード(欧州仕様)

出典:http://www.insidebtcc.com/super-tourers-kick-into-action-at-donington/2015-donington-historic-festival-64-paul-whight-1996-honda-accord/

1990年代のアコードは、仕向地によって作り分けがなされていました。欧州版のアコードは、日本では「アスコット イノーバ」と呼ばれていたモデルがベースになり、BTCCに参戦していました。

フォード モンデオ

出典:https://en.wheelsage.org/ford/mondeo/25124/pictures/eeptge/

Dセグメントサルーン、モンデオも欧州フォードを代表とするツーリングカーの一台です。主戦場はBTCCでしたが、プライベーターの手によりJTCCにも参戦。メンテナンスは、当時フォード傘下にあったマツダスピードで行われていました。

オペル ベクトラ(ボクスホール キャバリエ)

出典:http://www.hks-global.com/history/

オペルの2リッタークラスを支えたクルマが、ベクトラです。イギリスではボクスホールのブランドで売られ、キャバリエという名前が与えられていました。JTCCには日本屈指のチューニングメーカー、HKSがベクトラにてエントリーしていました。

アルファロメオ 155

出典:http://www.raceautomobilia.com/product-p/alfa-155-02.htm

ドイツツーリングカー選手権にも参戦していたアルファ ロメオですが、BTCCやJTCCにも出走していました。もちろんスペックはドイツツーリングカー選手権仕様とは異なり、2リッターツインスパークエンジンに前輪駆動という組み合わせでした。

ボルボ 850

出典:http://maydaygarage.com/nostalgic-wednesdays-90s-btcc-volvo-850r-estate/

「従来とのボルボとの共通点は、ほぼゼロ」とまで言われた850。BTCCには、これまでのツーリングカーの常識を覆すワゴンボディでも参戦。「ボルボ=スポーティなクルマ」というイメージ戦略を見事に成功させました。

スーパー2000規定ツーリングカー

スーパー2000とは「連続する12ヶ月間に2,500台以上が生産された、4座席以上を持つ車両」のことを言います。車両重量やサスペンション形式などがレギュレーションにより厳しく制限され、開発コストの高騰を防ぐ工夫がなされています。この規定はWTCC(世界ツーリングカー選手権)や世界ラリー選手権で用いられ、21世紀のツーリングカーの新しいスタンダードとなっています。

シトロエン Cエリゼ

出典:http://toptwentybikes.com/2015/2015-citroen-c-elysee-wtcc-sale/

新興国向けシトロエンの小型セダン、それがCエリゼです。スペインのヴィゴ工場にて生産され、品質の悪いガソリンにも対応した1.4リッターの新世代エンジンが搭載されています。WTCCには2014年から参戦。エンジンは1.6リッターターボに換装されます。

BMW 320 Si

出典:http://www.bmwblog.com/tag/wtcc/

WTCCには、BMWも長年参戦していました。レースベースモデルの「320Si」は通常の「320」とは異なり、エンジンのボアやストローク、圧縮比の変更などにより最高出力173PS、最大トルク20.4kg・mと大幅に向上しています。

セアト レオン

出典:http://www.carsbase.com/photo/photos.php?marka_id=48&model_id=9114&page=2

スペインの自動車メーカー、セアトもWTCCに参戦していました。他メーカーがガソリンエンジンで参戦する中、唯一2リッターディーゼルターボエンジンで出走していました。市販車は、2012年より3代目へ進化。フォルクスワーゲン ゴルフとは兄弟車になります。

ホンダ シビック(欧州仕様)

出典:http://www.wallpaperup.com/344634/2014_Honda_Civic_WTCC_race_racing_y.html

9代目に当たる欧州仕様シビックは、2011年のフランクフルトショーにてデビューしました。先代同様、未来的なデザインが特徴で、WTCCには2012年より参戦しています。なおワゴンボディの「ツアラー」もラインナップされ、BTCCに参戦していました。

ラーダ ベスタ

出典:https://www.fiawtcc.jp/happy-wtcc-birthday-lada/

ラーダとは、ロシアの自動車メーカー「アフトヴァーズ」が生産している自動車のブランドです。このベスタはラーダのコンパクトレンジを担うクルマで、2014年よりWTCCに参戦。コンスタントに上位入賞するなど、活躍を見せています。

シボレー クルーズ

1/24 BEEMAXシリーズ No.05 シボレー クルーズ (1.6T)'12 WTCC ワールドチャンピオン仕様

¥2,800

販売サイトへ

GMの世界戦略車となるツーリングカーで「シボレー オプトラ」や「シボレー コバルト」の後継車種となります。2009年よりWTCCに参戦、現在ではワークス活動は行っていませんが、多くの台数がプライベーターとして未だエントリーしています。

おわりに

ツーリングカーの具体例を、30車種ほど挙げてきました。セダン、クーペ、ハッチバック、ワゴン…様々なバリエーションがありますね。ここに挙げた以外にも、大雑把な言い方をしてしまえば4つの座席がある乗用車はすべてツーリングカーととらえることもできます。いわゆる「GTカー」も、ツーリングカーのひとつです。このGTカーをベースにしたレースも、近年盛んに行われています。
速く、そして快適に。人間の欲求を満たしてくれるクルマ、それがツーリングカーです。