「ノッチバック」聞いたことありますか?どういうクルマなのでしょうか?

ハッチバックやクーペなら聞いたことがありますよね。ここでは、あまり聞き慣れない「ノッチバック」という言葉についての解説、代表的な車種を挙げていきます。クルマのカタチを見れば、言葉の意味がきっとイメージできますよ。

ノッチバックとは

セダンやクーペなど、独立したトランクルームを持ち、そのトランクルームがはっきりとあることが見てとれるクルマのボディタイプのことをノッチバックと呼びます。セダンやクーペであっても、トランクの形状がわかるのが前提なので、最近流行りのトランクまでなだらかな流線型のクーペやクーペ型セダンなどは当てはまらないこともあります。

名前の由来は、ノッチ(Notch=折れ、切り欠き、段差)とバック(Back=後ろ姿)を組み合わせたところから来ています。水平なルーフパネルを持ち、角度の付いたリアウィンドウが備わっています。このリアウィンドウは車体に固定され、動かすことはできません。

出典:http://xmugix.exblog.jp/20702582/

ちなみにノッチバックは比較的新しい表現で、かつては「バッスルバック」とも呼ばれていました。バッスルとは、19〜20世紀初頭に見られた女性用のヒップラインを美しく見せるための腰当てのことです。バッスルを着けた女性を横から見た形状が車体後部の形状に似ているため、こう呼ばれるようになったと言います。

ノッチバックの代表的名車(国産車編)

トヨタ カローラ レビン/スプリンター トレノ

出典:https://gazoo.com/car/pickup/Pages/meishakan_010_010.aspx

「ハチロク」と呼ばれ人気の高かったモデルにも、2ドアノッチバックモデルの設定がありました。このノッチバックモデルはボディ剛性が高く、ラリーやダートトライアルなど競技ユーザーに特にもてはやされました。

日産 セフィーロ

出典:http://history.nissan.co.jp/CEFIRO/A33/0208/

「くうねるあそぶ」という糸井重里氏のキャッチコピーが話題となった、セフィーロ。初代モデルはFRで、後にドリフトベース車として人気を博しました。2代目以降はFFにスイッチ。ゆとりのある走りが持ち味のクルマとなりました。

マツダ ランティス

出典:http://yuknak.com/main/daily/butsuyoku/butsuyoku22.html

高いボディ剛性と優れた走りの性能が売りだった、マツダ ランティスにもノッチバックモデルがありました。4ドアクーペに比べ地味な存在でしたが性能面での評価が高く、90年代のマツダを代表するクルマの一台です。

スバル レオーネ

1970年代から80年代のスバルを代表する、端正なノッチバックがレオーネです。1986年にはスバル初のフルタイム4WD車も設定され、この技術はレガシィやインプレッサへと継承されていきました。

スズキ キザシ

出典:http://carview.yahoo.co.jp/ncar/catalog/suzuki/kizashi/

スズキ初のDセグメントノッチバックが、キザシです。ショートデッキなスタイルとなっているのが特徴で、スズキが得意とするハッチバック風のデザインが与えられていました。2015年に生産を終了しています。

ノッチバックの代表的名車(欧州車編)

フォルクスワーゲン タイプⅢ

出典:http://www.get-v.com/sale_car/1384478030/

空冷エンジンをリアに搭載した特徴的なノッチバックが、フォルクスワーゲン タイプⅢです。ノッチバック、ファーストバック、ヴァリアントと多くのボディラインナップがありましたが、4ドアモデルがなかったため、販売面では苦戦しました。

メルセデス ベンツ Eクラス

出典:http://germancarsforsaleblog.com/the-ultimate-w124-mercedes-benz-500e/

「最善か無か」というキャッチコピーで、今でも人気の高いメルセデス ベンツを代表するノッチバックがW124型Eクラスです。とりわけポルシェが開発に携わった「500E」は、マニア羨望のモデルとなっています。

プジョー 405

出典:http://www.carsensorlab.net/kakaku/peugeot/405/

イタリアのカロッツェリア、ピニンファリーナによってデザインされたプジョーのミドルノッチバックが405です。日本では当初、オースチン ローバー ジャパンとスズキにて販売されていました。なお、イランでは本国販売終了後も生産されています。

ルノー 8

出典:http://www.uniquecarsandparts.com.au/car_info_renault_8.php

それまでの「4CV」や「ドーフィン」の流れをくむ、リアエンジン リアドライブのノッチバックが8(ユイット)です。エンジンを1,255ccに排気量アップし、5速マニュアルと組み合わされたスポーツバージョン「ゴルディーニ」が特に有名です。

アルファ ロメオ 155

出典:http://www.roadsmile.com/image-model/204-alfa-romeo-155_blue_0.jpg.html

「75」までのFR路線から一転、フィアット ティーポのシャシーを流用しFFベースとなってデビューしたのがアルファ ロメオ 155です。クリーンなデザインのノッチバックとして人気を博し、ツーリングカーレースでも活躍しました。

ノッチバックの代表的名車(米国車編)

フォード クラウンビクトリア

出典:http://www.cars.com/ford/crown-victoria/2000/snapshot

「Crown Vic(クラウン ビック)」という愛称で親しまれたフォードのノッチバックが、クラウンビクトリアです。アメリカのタクシーの主力車種として活躍、またパトロールカー用グレードとして「ポリスインターセプター」もありました。

リンカーン タウンカー

出典:http://www.daytonalimos.com/towncar.htm

リンカーンブランドのフラッグシップとして君臨していた、タウンカー。フレームと車体が別体であることから、ストレッチリムジンなどに改造された個体も多く、日本でもカスタムカーベースとして人気がありました。

ビュイック リーガル

出典:http://www.cheatsheet.com/automobiles/2016-buick-regal-gs-review-luxury-for-around-35000.html/?a=viewall

GMの高級車ブランド、ビュイックブランドの高級ノッチバック。5代目はオペル インシグニアをベースとし、エンジンは大幅にダウンサイジングされました。また、駆動方式も前輪駆動に改められました。

シボレー クルーズ

出典:http://www.autoblog.com/2014/04/16/2015-chevrolet-cruze-new-york-2015/

Cセグメントに位置されるGMの世界戦略車で、ハッチバックとノッチバックのボディタイプが用意されます。ノッチバックタイプは、現在WTCC(世界ツーリングカー選手権)に参戦していることでも有名です。

クライスラー 300

出典:http://www.carsensor-edge.net/catalog/chrysler/300c/

1950年代の同社の名車「300 レター」の現代版とも言えるのが、300です。日本ではベースグレードの「300 リミテッド」と、ポルトローナ フラウ製の本革シートなどが装備された「300 ラグジュアリー」が販売されています。

おわりに

今ではあまり用いられなくなったかのように見える、ノッチバックという言葉。しかし、一部の自動車雑誌などではまだ出てくることがあるので、是非覚えておきたいクルマ用語のひとつです。バッスルバックはさすがあまり見ることがありませんが、この際一緒に覚えておいても損はないでしょう。