【三菱 ランサーセレステ】エボリューションで陰ってしまった一代限りの「青い空」

ランサーと言えばランサーエボリューション、通称ランエボを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか?ここではランサーエボリューションではなく、ランサーセレステという車にスポットライトを当てていきたいと思います。

ランサーセレステとは?

クーペボディのランサー

ランサーセレステはギャランクーペFTOの後継車として1975年3月にデビューしました。名前に付いている「セレステ」とはラテン語で「青い空」という意味です。セレステという名前にふさわしい青色や白色、明るい黄色が設定されていました。写真を見て分かるようにランサーのクーペバージョンとして位置付けられていました。ここで疑問なのが、「ギャランなのにランサー?」 という点ですね。当時はオイルショックの煽りを受けており、所轄官庁は新しい車種の登場を歓迎していませんでした。そこで、ランサーの派生車種という位置付けで生まれました。

ランサーと言えばL字のテールランプ

ランサーと言えば、当時はL字のテールランプが特徴的だったのをご存知の方も多いのではないでしょうか? ランサーセレステにもL字のテールランプが踏襲されていましたが、マイナーチェンジの際にL字型から一文字型のテールランプに変わりました。上の画像がマイナーチェンジ前、下の画像がマイナーチェンジ後です。

ランサーセレステのスペック

ボディタイプ:3ドアハッチバッククーペ
乗車定員:5名
搭載エンジン:直列4気筒SOHC 1.4L / 1.6Lガソリンエンジン
駆動方式:FR
変速機:フロア5速マニュアル
全 長:4,115mm
全 幅:1,610mm
全 高:1,340mm
ホイールベース:2,340mm
車両重量:910kg
サスペンション 前:マクファーソンストラット、後:リーフスプリング

そんな車は聞いたことが無い?

それもそのはず!

ランサーセレステの歴史を見ると、その理由が分かります。
1975年3月:ギャランクーペFTOの後継車種としてランサーセレステ登場。
1975年11月:マイナーチェンジが行われ、エンジン、テールランプ、フロントグリル、クォーターガーニッシュなどのデザインに変更が入りました。
1977年11月:2度目のマイナーチェンジが行われ、ヘッドランプの形が丸から四角へと変わりバンパーの形状も変更されました。
1979年6月:2リッターエンジンを搭載した2000GTモデルが追加されました。
1981年3月:生産中止となりランサーセレステはラインナップから消滅しました。
このように、ランサーセレステは約6年という短い期間でしか生産されず、生産終了と共にラインナップから姿を消してしまったのです。

人気が無かった?

わずか6年ほどしか生産されてなかったということは人気が無かったから? と考えてしまうところですがそんな事はありません。当時バランスが良いと好評だったランサーとクーペボディの組み合わせが受け、スペシャルティカーとして若者の間で人気が有りました。また車両重量が軽いこともあり、後輪が良く空転してスキール音が鳴ったそうです。美しいクーペボディを持ちながらも中々に刺激的な一面も持っていたようですね。また、当時三菱と技術提携をしていたクライスラー社の大衆車ブランド「プリマス」からも「プリマス アロー」という名前で販売されていました。アメリカでは働く若い女性に人気があったようです。

クーペボディのジレンマ

写真を見たら分かるように美しいクーペボディが目を引きます。しかし、見た目の美しさと切っても切り離せない関係にあるのが後部座席の狭さですね。ランサーセレステも御多分に漏れず、後部座席に座ると大人の女性でも足元が少々窮屈で横座りしたり隣のシートに足を乗せて足を伸ばして座る人も居ました。

中々お目にかかれない。

6年ほどしか生産されなかったということで生産台数が少なく、日本に現存するランサーセレステはかなり少ないと思われます。もしも、見かけることが出来ればかなりラッキーかもしれないですね。また、どうしても実車を見てみたいという方はクラシックカーが集まるイベントに参加すると見られるかもしれません。

まとめ

私事ではありますが、父と母が結婚する前の付き合っていた時に乗っていた車がランサーセレステでした。母から「お父さんが昔乗っていたのがランサーセレステっていう車だよ。」と聞いた時にランサーエボリューションは知っててもランサーセレステという車は知りませんでした。これがランサーセレステという車を知ったきっかけでした。両親の楽しそうにそのときの思い出を語る姿を見てランサーセレステという車が気になり、調べてみれば生産期間が短く一代限りのラインナップということでした。この記事を通じて1人でも多くの方にランサーセレステという車を知っていただけたらと思います。

ついに…

2015年、ついにランサーエボリューションも生産終了が発表されました。根強い人気を誇るランサーエボリューションまでもが生産終了という知らせは何とも寂しいニュースではありますが、いつかはランサーという車が復活し再び私たちの前に姿をあらわすことを願うばかりです。環境問題や若者の車離れが叫ばれている昨今ですがこういった逆風にも負けず、私たちの胸をときめかせるような車を作る元気な三菱自動車をもう一度見たいですね。簡潔ではありますが、最後までご覧いただき誠にありがとうございました。