【トヨタ ハイラックスサーフ】海外ではランクルと同様に大人気のSUVの魅力とは?

海外で大人気モデルの「トヨタ ハイラックスサーフ」は、強靭なボディ、オフロード走破性だけでなく「SUV」としてのエクステリアデザイン、機能性や居住性などトータルバランスに優れたモデルののヒストリーに迫ってみたいと思います。

「ハイラックスサーフ(Hilux Surf)」

「トヨタ ハイラックスサーフ(Hilux Surf)」は、トヨタ自動車の大型SUVモデルで国内では、2009年8月まで販売されていました。2009年以降は、海外モデルとして「4Runner(フォーランナー)」という名称で北米などを中心に輸出されています。設計は「日野自動車」が主導で、開発と生産は「日野自動車」と「トヨタ」の共同となっています。

最終ベースモデルは、「ハイラックス」ではない

かつては1thモデルから「ハイラックス」をベースとしていましたが、最終モデルはハイラックスの後継モデルの「タコマ」のグループになり、フレーム、サスペンション、エンジン、ドライブトレーンなど、下回りの多くパーツや基本設計を「タコマ」「FJクルーザー」「ランドクルーザープラド」と共用していました。その関係で、生産は「日野自動車羽村工場」で行われています。

前身モデル「ウィネベーゴ・トレッカー」(1981年-1983年)

「ハイラックスサーフ」の前身となるモデルで、コンパクトピックアップトラックの「ハイラックス」をベースに、FRP製シェルを架装したミニRV(キャンピングカー)モデルの車両です。日本国内での製造ではなく設計、架装、販売はアメリカの「ウィネベーゴインダストリー(Winnebago Industries)」でした。「トヨタ」は、ベース車として「ハイラックス」のシャシーを提供し、「ウィネベーゴ」で架装していましたが、提供されていた「ハイラックス」はボンネットと運転席のみで、荷台を装備していないキャブシャシーの状態でした。パワートレインも4輪駆動だけではなく2輪駆動もあり、「ウィネベーゴ」では、「ハイラックス」のフレーム上にFRP製のボディ、および内装トリムを架装していました。ボディシェルトップは、サイドウィンドウとリアハッチまで一体化された取り外し可能な「ハードトップ(リムーバブル・ハードトップと呼ばれる)」で、テールゲートはフレームレスのグラスハッチ仕様に設計されていました。そして、「ウィネベーゴ・トレッカー(Winnebago Trekker)」のモデル名で1981年から1983年の後半まで販売されていました。実は、この時期すでに「ハイラックスサーフ」のコンセプトが完成し登場が迫っていました。

現在、ピックアップトラックをベースとしたワゴンはSUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)のカテゴリーが存在していますが、当時、「SUV」と言う用語は、北米以外ではまだ一般的に広まっていませんでした。その点を考えると時代の先駆的なモデルといえるでしょう。

1thモデル「N60系型」(1983年-1989年)

1984年5月に1tモデルは日本国内でデビューしました。前身モデル「ウィネベーゴ・トレッカー」との変更は、ボディ下半がスチール製となったこと、リアには転倒時のためのロールバーも追加変更されました。フロントキャブのルーフ上にはチルト式のサンルーフが装備され、ハードトップとサンルーフを外すと、オープン・エアを楽しめるオープンカーにもなる設計でした。。またFRP製リムーバブルトップは継続されており、コンポーネントは多用途レジャー仕様となっていました。日本国内のデビューに当たっては、1983年10月に「ウィネベーゴ・トレッカー」を自社に取り込み、モデル名を「4 Runner(フォー・ランナー)」と変更し、まず1984年モデルとしてアメリカにて販売開始していました。その後、1984年5月に日本国内で販売開始しました。日本国内では、全車4ナンバーのライトバン扱いとなっていました。また搭載されていたエンジンは、ガソリンモデルには「直列4気筒 2.0L (3Y型)」、ディーゼルモデルには、「直列4気筒 2.4L(2L型)」の2タイプが設定されていました。サスペンションシステムは、ハイラックスの4WDと同様で4輪リーフリジッドで、スプリングをアクスルハウジングの上で固定する「オーバースラング」タイプが採用されていました。このレイアウトを採用することによって地面に接触する地上高の低い部分が減り、オフロードカーとしての利点と見た目の雰囲気を向上が図られました。また、パーキングブレーキはステッキ式を採用していました。 11月に追加モデルとして「ターボディーゼル(2L-T型)」エンジンモデルが登場しました。1985年8月に足回りに大きな改善が見られオンロードでの走行性能を改善するため、フロントサスペンションとスプリングを、リーフリジッドからダブルウィッシュボーン/トーションバースプリングに変更しました。実は、この変更は「ハイラックスサーフ」のみで、ピックアップの4WDは従来通り、4輪リーフリジッドのまま残されています。顧客の要望に応えた形の変更でした。

2thモデル「N130系型」(1989年-1995年)

1989年5月に2thモデルにフルモデルチェンジしました。北米での輸入関税の変更から、2ドアの免税メリットがなくなったために、従来モデルからの2ドアに加えて4ドアボディを新たにラインナップしています。先にフルモデルチェンジした「ハイラックス 4WD」モデルとインパネやドライブトレインなどを共有しています。北米仕様の「4 Runner(フォー・ランナー)」にはFR駆動方式の2WDモデルが新たに設定されています。これは安価なSUVを欲する層もアメリカには多くいるための設定でした。しかし、国内仕様の「ハイラックスサーフ」は4WDモデルのみの設定でした。日本国内仕様のエンジンは、5ナンバーのワゴンが従来モデルと同じ「2.0L(3Y-E型/97PS仕様)」ガソリンエンジン、「2.4L ディーゼルターボ(2L-T型/94PS仕様)」エンジン、そして4ナンバーのバンには「2.8L ディーゼル(3L型/91PS仕様)」エンジンが設定されていました。またパーキングブレーキは先代モデル同様のステッキ式が採用されていました。1990年8月には、輸出モデルと同じエンジンとなりました。「3.0L V型6気筒(3VZ-E型)」ガソリンエンジンモデルが追加されました。また「2,400cc ディーゼルターボ」モデルは、「EFI仕様」とATモデルを追加しています。従来型エンジンの「3Y-E型」は5速MTのみの設定となりました

MCに伴う変更点

1991年8月のマイナーチェンジでフロントグリルのエンブレムを新CI化しています。また異形ヘッドライトに変更され、ワイドフェンダー&背面スペアタイヤつきの3ナンバーモデルが新に設定されました。上級グレードには、レカロ製のシートと、ルーフスポイラーを装備した「SSR-G」モデルが追加され豪華な仕様でした。またこのマイナーチェンジでガソリンエンジンの「2.0L(3Y-E型)」は廃止となっています。
1993年5月のマイナーチェンジでは、日本国内仕様のディーゼルエンジンを「3.0L(1KZ-TE型)」に変更しています。エクステリアデザインの変更はドアモールのデザイン変更とエンブレム類の小変更のみでした。そしてバンと日本向け2ドアモデルが廃止となりました。
1994年4月には、記念モデルとしてSSR-Xワイドベースの発売「10周年記念モデル」が限定販売されました。

2thモデル「N130系型」主要諸元

エンジン:2,982cc 水冷直列4気筒 SOHC ディーゼルターボ(1KZ-TE型)
最高出力:130PS/3,600rpm
最大トルク:29.5kgm/2,000rpm
トランスミッション:4速AT
駆動方式:4WD
サスペンション:F ダブルウィッシュボーントーションバー R トレーリングリンク車軸式コイル
ブレーキ:F ベンチレーテッドディスク R ドラム(リーディングトレーディング)
全長:4,640mm 
全幅:1,790mm 
全高:1,755mm 
ホイールベース:2,625mm
トレッド:F 1,475mm R 1,470mm
車両重量:1,880kg

3thモデル「N180系型」(1995年-2002年)

5thモデルは、1995年12月に登場しました。エクステリアデザインは、パワーウインドウとドロップゲートの組み合わせで使い勝手が悪く、日本国内からは改善要求の多かったバックドアが、ウィンドウ部も一体の跳ね上げ式に変更されました。しかしウインドウガラスが電動で上下できる機能は残され顧客の要望に応えた変更が行なわれています。また5thモデルからパーキングブレーキレバーがステッキ式(ダッシュボード下)からサイド式(センターコンソール部のフロア)に変更されました。1997年12月にトヨペット店とビスタ店扱いの新型SUVモデルの「ハリアー」のデビューにより、「ハイラックスサーフ」はトヨタ店の専売モデルとなりました。1998年8月のマイナーチェンジでトランスファーを廃止し、ガソリンモデルは「2.7Lエンジン」と「4AT」のみの組み合わせで、日本国内仕様モデル初のFRモデル「スポーツランナー」が追加されました。しかし登場時は二輪駆動車のオーバーフェンダーは、暴走行為を助長するものとして認可されていない時期であったためにオーバーフェンダーは取り付けず「スポーツ」グレードとしての操縦安定性を高めるために扁平タイヤを装着しました。そのためにエクステリアデザインは、4WDモデルとは大きく違いスリムなデザインスタイルとなっています。4WDモデルはワイドボディのみの設定となりました。2000年7月にマイナーチェンジが施され、ディーゼルエンジンを「1KZ-TE型」から「1KD-FTV型」へ変更し、MTモデルを廃止しています。また遂にFRモデルに大型フェンダーと 265/70R16サイズのタイヤを装備し、4WDモデル同様のエクステリアデザインとなった「2.7 SSR-V」モデルが追加されました。

3thモデル「N180系型」主要諸元

エンジン:2,982cc 水冷直列4気筒 DOHC ICターボ(1KD-FTV型)
最高出力:170PS/3,400rpm
最大トルク:35.9kgm/3,400rpm
トランスミッション:4速AT
駆動方式:4WD
サスペンション:F ダブルウィッシュボーン/コイル R トレーリングリンク車軸式コイル
ブレーキ:F ベンチレーテッドディスク R ドラム(リーディングトレーディング)
全長:4,840mm 
全幅:1,800mm 
全高:1,805mm 
ホイールベース:2,675mm
トレッド:F 1,505mm R 1,495mm
車両重量:1,920kg

4thモデル「N210系型」(2002年-2009年)

2002年10月に4thモデルが登場しています。月間目標台数は2,000台という設定でしたが、このモデルからメカニズムの多くを「ランドクルーザープラド」と共用しています。パーキングブレーキがサイド式から足踏み式と変更になりました。また、リヤのブレーキを従来のドラム(リーディングトレーディング)からベンチレーテッドディスクに変更し4輪ディスクブレーキとなりました。搭載エンジンは「2.7L 直列4気筒ガソリン(当初は「3RZ-FE型」、2004年に「2TR-FE型」へ換装)」、「3.4L V型6気筒ガソリン(5VZ-FE型)」、ディーゼルモデルは「3.0L 直列4気筒直噴ディーゼルターボ(1KD-FTV型)」が設定されていました。2005年7月にマイナーチェンジが施され、V型6気筒の3.4Lガソリンエンジンの「5VZ-FE型」は、V型6気筒の4.0Lの「1GR-FE型」に変更され、5速ATもセットで設定されました。またこのMCでディーゼルモデルは国内ラインナップなくなりました。北米仕様の「4 Runner(フォー・ランナー)」には「4.7L V型8気筒(2UZ-FE型)」エンジンや2人掛けサードシートも用意され、7人乗り仕様の設定もありました。また特別仕様車として「LIMITED」も発売されていました。2009年8月9日、モデルチェンジを控えたランドクルーザープラドに吸収される形で「ハイラックスサーフ」は26年の歴史にピリオドを打ち生産終了となりました。

4thモデル「N210系型」主要諸元

エンジン:3,955cc 水冷V型6気筒 DOHC(1GR-FE型)
最高出力:249PS/5,200rpm
最大トルク:38.8kgm/3,800rpm
トランスミッション:5速AT
駆動方式:4WD
サスペンション:F ダブルウィッシュボーン/コイル R トレーリングリンク車軸式コイル
ブレーキ:F/Rベンチレーテッドディスク
全長:4,805mm 
全幅:1,910mm 
全高:1,805mm 
ホイールベース:2,790mm
トレッド:F 1,575mm R 1,575mm
車両重量:1,900kg

5thモデル「N280系型」(2009年-)

現在は、名称を海外専売モデル「4 Runner(フォー・ランナー)」として販売されています。エクステリアデザインは、「ハイラックスサーフ」伝統のスクェアなフォルムに大径タイヤとホイール、ワイドフェンダーなどで一層力強いデザインです。エンジンは、「V型6気筒4.0Lエンジン」を搭載し、最高出力274PS/5,600rpm、最大トルク38.4kgm/4,400rpmを発揮します。組み合わされているトランスミッションは「ECT-I」の5速ATが装備されました。2WDモデルにはオートマチックリミテッドスリップデフ「オートLSD付」となっています。グレード設定はベースグレードの「SR5」、オフロード重視の「Trai(4WDのみ設定)」、最上級グレードの「Lmited」の3グレードの構成となっています。

ハイラックスサーフの中古車情報

日本が作ったアメリカンSUVですので中古車で欲しい方も多いとおもいます。リンクを貼っておきますので是非pチェックしてみてください。

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まとめ

「トヨタ ハイラックスサーフ」のヒストリーは、強靭なボディ、オフロード走破性だけでなく「SUV」としてエクステリアデザイン、機能性や居住性などトータルバランスに優れたモデルです。今は、海外のみの輸出モデルですが、再び国内仕様が復活することを心待ちにしたいモデルです。