トヨタのF1復帰を予想する5つの理由

トヨタがレーシングカーにハイブリッド車で参戦したのは2006年の十勝24時間耐久レースでした。その挑戦は現在も継続中です。NAエンジン時代のF1からは2009年に撤退しましたが、今年もWEC(世界耐久レース選手権)に参戦してハイブリッド・レーシングカー経歴は10年になります。そこでこれまでのWECでの経歴からトヨタF1復活の可能性を探ってみたいと思います。

世界販売累計800万台突破したハイブリッド自動車メーカー

ハイブリッドカーのリーダー

これまで日本以外の国ではクリーンディーゼルの方が圧倒的な人気でしたが、昨年末に世間を騒がせた「フォルクスワーゲン」のディーゼルエンジンの不正問題は、世界の自動車メーカーや消費者をハイブリッドカー(電気自動車)に改めて目を向けさせました。その結果、世界一の自動車企業トヨタがハイブリッドカーの先駆者としてもリードしていくことになると思います。

出典:http://ms.toyota.co.jp/jp/wec/special/racing-hybrid-system-evolution-history.html

ハイブリッド・レーシングカーの足跡

ハイブリッド・レーシングカーのトヨタ

一方でレースの世界では頂点のF1からWEC(世界耐久レース選手権)から電気自動車レースフォーミラEまでERS(エネルギー回生システム)が各カテゴリーに浸透しつつあります。

出典:http://ms.toyota.co.jp/jp/wec/special/racing-hybrid-system-evolution-history.html

2006年にレクサスGShで参戦開始

出典:http://ms.toyota.co.jp/jp/wec/special/racing-hybrid-system-evolution-history.html

2010年にスープラで総合優勝

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2012年からWECに本格参戦

出典:http://ms.toyota.co.jp/jp/wec/special/racing-hybrid-system-evolution-history.html

2014年にWECで初タイトル獲得

WECは日本ではあまり報じられていませんがトヨタ、ポルシェ、アウディ、日産などが参加しているLMP1からLM-GTE(市販車の改造車)の各クラスで世界の自動車メーカー参戦している国際色豊かなレースカテゴリーです。昨年は2リッターV4ターボのハイブリッドエンジンを搭載したポルシェが4リッターV6ターボのアウディ、3.7リッターV8ノンターボのトヨタを圧倒してタイトルを獲得しました。大排気量のエンジンが排気量半分のエンジンに負かされた理由が回生エネルギーの使用量の違いになります。ポルシェは8MJ(メガジュール)、アウディ4MJ(F1と同じ)、トヨタ6MJの1周あたりの電力をそれぞれがルールに合わせてチョイスしていましたが、F1より燃費制限が厳しいWECではこの選択肢の違いが大きな差を生むことになりました。

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2016年のトヨタTS050HYBRIDのプロモーション動画

2014年王者のトヨタがタイトル奪還を目指して今年投入するエンジンが直噴ターボで小排気量化したエンジンと予想されています。詳細はまだ明らかになっていませんが、ポルシェがターボを使った回生システム(MGU-H)を使っていることが分かっているので、トヨタも検討(研究)していることは昨年から公言していました。

大胆予想!5つの理由

1.パワーユニットについて

トヨタは昨年のF1でマクラーレン・ホンダが苦労をしていた「デプロイメント」や「MGU-K」については2006年から10年間レースでノウハウを培ってきています。また耐久レースで鍛えられたERS(エネルギー・リカバリー・システム)は信頼性もあります。だからと言ってすぐにF1に復帰して勝てることはないと思いますが、今年と来年で小排気量ターボ+ERSでル・マン24時間耐久レースの初制覇が出来れば、次のステージとしてF1復帰が視野に入ってくるのではないでしょうか。

2.拠点について

ドイツのケルンにToyota Motorsport GmbH(TMG)という主にヨーロッパでのレース活動を目的とした子会社をもっています。F1参戦時はもとより撤退後もWECからラリーまで現在も海外でのレース活動の拠点となっていて、人員体制が整えば復帰に時間はかからないはず。

3.風洞施設について

F1の空力開発に欠かせない最先端の風洞実験室をTMGが保有しています。現在もフォースインディアがマシン開発の為にトヨタの風洞実験室を利用しているのでF1の空力開発に必要なハードウェアが揃っている。

4.パートナーについて

ホンダと同様に最初はパワーユニットサプライヤーとして復帰する場合でも、今ならルノーとの関係が危ぶまれていレッドブルというトップチームと組める可能性がある。またトロ・ロッソとの2チーム供給体制となればチーム間での争いもなくパワーユニット開発の短期化も図れる。その後トロ・ロッソを買収してレッドブルとトヨタのダブルワークス体制、しかも日本人ドライバーが誕生となれば応援にも気合が入ります。

5.アメリカチームの参戦について

今年のF1にハースとういうアメリカのチームが参戦してきました。アメリカ市場は自動車生産や購入において世界の自動車メーカーに大きな影響力を持っています。アメリカのF1人気が低迷をして20年以上経っていますが、フェラーリとのテクニカルパートナーシップを結んだことも手伝ってアメリカでも大きな話題となっています。ホンダの復帰を考えて貰えばわかる通り、日本以上にレース好きの多いアメリカで母国チームが参戦していれば注目度は否応無しに高まります。ハイブリッド=トヨタが浸透している重要な販売拠点であるアメリカでF1人気が回復すればハイブリッドの技術研究ばかりではなく宣伝としても大きな効果が期待出来ます。

トヨタに早くF1に戻ってきて欲しい・・・

以上が5つの理由になりますが、結局はやくF1に戻ってきて欲しいというのが最大の理由ですね。(笑)
ル・マン24時間耐久レースで小林可夢偉ドライブのトヨタTS050-HYBRIDが優勝する勇姿もみたいのですが、「ワークス体制で復帰して」なんて贅沢は言わないのでPUサプライヤーとしてでもハイブリッド技術とともに早くF1に復活してもらいたい・・・