メルセデスベンツ・Cクラスは3シリーズに勝てるのか?

Cクラスとは俗に言うブランドへの入門モデルです。今ではAクラスやBMWでは1シリーズのような下位のクラスも続々登場していますが、欧州車のブランドイメージを決めるのは間違いなくこのセグメントの車です。つまりCクラスはメルセデスベンツの顔というべき車であり、最大のライバルBMW3シリーズと常に比較されることになるのです。CクラスはBMWに勝てるのか? そもそも負けてるのか? 見ていきましょう。

メルセデス・ベンツ

Cクラスの記事を書く前に、メルセデス・ベンツについて書いておきます。
メルセデス・ベンツは世界最古の自動車メーカーの1つであり、ダイムラー車の自動車ブランドとして、主にドイツで自動車の製造・販売を手がけています。日本では高級車の代名詞として有名ですが、本国では高級車だけでなく商用車にバスやトラックといった大型商用車や大衆車など、数多くのラインナップを持つ自動車の総合メーカーとして認知されています。
メルセデス・ベンツは妥協なき車作りを新年に自動車を作り続けることでブランドイメージを確立してきたメーカーであり、そのため他車と比較して高価であったとしても、メルセデス・ベンツというメーカーの車作りにおけるブランドイメージがあるために、日本では高級車ブランドとして、欧州では自動車の総合メーカーとして、独自の地位を確立していきました。
一時世界での販売台数を伸ばすために拡大路線をとり、、粗悪な車両を出したことから信頼性を失墜することもありましたが、現在はその信頼性を取り戻し、さらに新たなブランドイメージの確立へ向け、着々と歩を進めています。
上記にも上げましたが日本におけるメルセデス・ベンツはまさに高級車の代名詞であり、ライバルであるBMWやアウディとの戦いが日夜繰り広げられています。今回取り上げるCクラスも欧州車の同セグメントで圧倒的な知名度と売り上げを誇るBMW3シリーズに対向するために作られた車であり、その成り立ちや進化には常に3シリーズの影がちらつき、実際の自動車市場でも常に比較されることになります。しかし、BMW3シリーズに対向しなければ、メルセデス・ベンツの今後の高級車としての地位はありません、そんなCクラスに今日は着目してみましょう。

Cクラス 

上記にも書きましたが、CクラスはBMW3シリーズと直接対決するセグメントの車であり、この車の成功がブランドの今後を左右するといっても過言ではありません。
本気で作らざるを得ず、常に厳しい目線にさらされるCクラスがどのような変遷をたどるのか、ここでは歴代のCクラス見ていきましょう。

初代

1993年、190型の後継としてCクラスは始まりました。全長を拡大し居住性を前シリーズより広く快適なものへと進化させています。この初代Cクラスの売り上げはSクラス・Eクラスに告ぐ3位でした。
ステーションワゴンとセダンのスタイリングを選択できる他、エンジンラインナップも2.0LからAMGに装備される5.4Lモデルまで多くのエンジンがラインナップされており、幅広いニーズに対応できる車種としてのCクラスの立ち位置を示しています。

2代目

2000年に登場し、丸目が二つ繋がったひょうたん型のヘッドライトが特徴なのが2台目Cクラスです。
BMWが当時トランクをすっぱり切った3シリーズコンパクトを発表していたため、こちらのCクラスでもハッチバックの2ドアコンパクトがラインナップされています。
コンパクト以外にもステーションワゴンとセダンがラインナップされ、多彩なエンジンラインナップを持つのも先代と変わりありません。初代にも言えることですが、スポーツ性を追求したモデルであってもBMWと違いメルセデス・ベンツではマニュアルトランスミッションの設定はなく全てATとなっています。これはメルセデス・ベンツというメーカーが基本的には車を操る楽しさではなく機械としての信頼性に重点を置いた車作りをしていることの現れであり、どこかいつかのトヨタとホンダのようなキャラクターの違いを感じられます。
ライバルであるBMWでは3シリーズをベースとした過激なM3が有名で、こちらはFRセダンの手本とまで言われる程、スポーツ性での高い評価を得ています。

【主要諸元(C280アバンギャルド)】

ボディタイプ:セダン
ドア数:4ドア
乗員定員:5名
型式:DBA-203054
全長×全幅×全高:4,535×1,730×1,425mm
ホイールベース:2,715mm
トレッド前/後:1,505/1,475mm
車両重量:1,550kg

■エンジン・燃料系
エンジン型式:272M30
最高出力:231ps(170kW)/6,000rpm
最大トルク:30.6kg・m(300N・m)/3,500~4,000rpm
種類:V型6気筒DOHC
総排気量:2,996cc
内径×行程:88.0mm×82.1mm
圧縮比:11.3
過給機:なし
燃料供給装置:電子制御式
燃料タンク容量:62リットル
使用燃料:無鉛プレミアムガソリン

■環境仕様
10モード/10・15モード燃費:9.5km/リットル

■足回り系
ステアリング形式:パワーアシスト付きラック&ピニオン
サスペンション形式(前):3リンク式
サスペンション形式(後):マルチリンク式
ブレーキ形式(前):ベンチレーテッドディスク
ブレーキ形式(後):ディスク
タイヤサイズ(前):205/55R16
タイヤサイズ(後):225/50R16
最小回転半径:5.0m

■駆動系
駆動方式:FR
トランスミッション:7AT

3代目

ヘッドライトがSクラスに近くなり、モデル毎のデザインでの差別化が希薄になったのが3代目の特徴です。
ラインナップにクラシック・エレガンス・アバンギャルドという設定があり、クラシック・エレバンスでは外観に大きな変更はなくボンネット上にすりー歩院テッドスターが輝くメルセデスベンツらしいエクステリアとなっています。反面アバンギャルドはフロントグリル内にホンダエンブレムもびっくりの大型すりー歩院テッドスターが配置され、外観は非常にスポーティなものとなっています。
このCクラス一台で若者が喜びそうなアバンギャルドと往年のメルセデスベンツを愛していた方への両方へ対応できることを意識しており、この効率的な戦略もまた、総合メーカーらしいやり方としてどこかトヨタを思い起こさせます。

【主要諸元(C300アバンギャルド)】

ボディタイプ:セダン
ドア数:4ドア
乗員定員:5名
型式:DBA-204054
全長×全幅×全高:4,585×1,770×1,445mm
ホイールベース:2,760mm
トレッド前/後:1,535/1,535mm
車両重量:1,550kg

■エンジン・燃料系
エンジン型式:272M30
最高出力:231ps(170kW)/6,000rpm
最大トルク:30.6kg・m(300N・m)/2,500~5,000rpm
種類:V型6気筒DOHC
総排気量:2,996cc
内径×行程:88.0mm×82.1mm
圧縮比:11.3
過給機:なし
燃料供給装置:電子制御式
燃料タンク容量:66リットル
使用燃料:無鉛プレミアムガソリン

■環境仕様
10モード/10・15モード燃費:9.5km/リットル

■足回り系
ステアリング形式:パワーアシスト付きラック&ピニオン
サスペンション形式(前):3リンク式
サスペンション形式(後):マルチリンク式
ブレーキ形式(前):ベンチレーテッドディスク
ブレーキ形式(後):ディスク
タイヤサイズ(前):225/45R17
タイヤサイズ(後):225/45R17
最小回転半径:5.1m

■駆動系
駆動方式:FR
トランスミッション:7AT

4代目

クラシック・エレガンス・アバンギャルドと一車種で3つの顔を持っていた3代目とは打って変わって、4代目Cクラスでは車全体がアバンギャルド一色になり、Cクラス史上最も個性的で印象的なエクステリアを持つことになりました。もともとこのアバンギャルドなエクステリアはブランドの若返りを目指して開発された2代目Aクラスがアバンギャルド路線での販売で成功を収めたことにより、その流れを組んでいるといえるのかもしれません。
しかし、今までのメルセデスベンツと違うところは、入門となる下位クラスのAクラスもこのCクラスもアバンギャルド路線で売ってでたことでしょう、実際この戦略は正解で、CクラスはSクラス・Aクラスを上回る販売台数を記録しています。
多彩なラインナップも従来どおりで、4代目からはプラグインハイブリットモデルとなるC350Eも追加され、時代の波を着実に捉えつつ進化を果たしています。
このアバンギャルド路線の変更で保守的に感じられたイメージからアグレッシブなイメージに変わったものの、インテリア・エクステリアなどの全ての構成パーツが妥協なく、今万でメルセデスベンツのブランドを確立していた信頼性はそのままに、アグレッシブなイメージをブランドに付与することに成功しています。単純に固体の走行性能だけを見ればまだまだBMWのMシリーズに軍配が上がるのかもしれませんが、元々持ち合わせていた質実剛健なブランドイメージを背景新たなアバンギャルドというイメージを上書きすることにした、4代目Cクラスは、メルセデス・ベンツの転換点とも言える車になりえるのではと思わせる魅力に溢れています。

【主要諸元(C180アバンギャルド AMGライン)】

ボディタイプ:セダン
ドア数:4ドア
乗員定員:5名
型式:DBA-205040C
全長×全幅×全高:4,715×1,810×1,435mm
ホイールベース:2,840mm
トレッド前/後:1,575/1,550mm
車両重量:1,540kg

■エンジン・燃料系
エンジン型式:274M16
最高出力:156ps(115kW)/5,300rpm
最大トルク:25.5kg・m(250N・m)/1,200~4,000rpm
種類:直列4気筒DOHCターボ
総排気量:1,595cc
内径×行程:83.0mm×73.7mm
圧縮比:10.3
過給機:ターボ
燃料供給装置:電子制御式燃料噴射(直噴)
燃料タンク容量:66リットル
使用燃料:無鉛プレミアムガソリン

■環境仕様
JC08モード燃費:16.5km/リットル

■足回り系
ステアリング形式:パワーアシスト付きラック&ピニオン
サスペンション形式(前):4リンク式
サスペンション形式(後):マルチリンク式
ブレーキ形式(前):ベンチレーテッドディスク
ブレーキ形式(後):ディスク
タイヤサイズ(前):225/45R18
タイヤサイズ(後):245/40R18
最小回転半径:5.1m

■駆動系
駆動方式:FR
トランスミッション:7AT

所有欲を満たしてくれるのは、間違いなく4代目

コストパフォーマンスだけで見るなら2代目で決まりです、初代および2代目Cクラスは現状で限界まで根落ちしており、安い玉を捜せば50万円でお釣りがでます。比較的年式も新しい2代目Cクラスであれば信頼性も高く、どの玉を選んでもディーラーによる点検記録簿は大体着いてきます。インテリアやエクステリアも標準以上の出来であり、メルセデスベンツが作っているのですから質感はそこらの国産高級車は相手になりません。
ですが、今私が乗りたいと思うのは間違いなく4代目です。3代目と4代目ではデザインの思い切りの良さに大きな開きがあり、せっかく乗るのなら新世代のメルセデス・ベンツの4代目に乗りたいと思わせるものがあるのです。
ちなみに筆者は4代目の特にテールランプがお気にです、可愛くオシャレ。
4代目Cクラスは2016年2月現在で最低400万円といったところですが、その価値は十分にある車です。予算十分なお父さんは、是非一度検討してみて下さい、こんな車そうはないですよ。
2016年現在の中古車リンクを載せておきます。

2代目Cクラス 4代目Cクラス

新型CクラスはBMWに負けてない

BMW3シリーズと競合を続けるCクラスですが、実は初代からすみわけは出来ていたように思います。3シリーズはスポーツ性を、メルセデスベンツはブランドの持つ信頼性です。これはほんとうに一昔前ののトヨタとホンダのような関係で、車好きなりたての人から見ればCクラスはとても地味な車に移り、年配の信頼性を求める方がメルセデス・ベンツを求めていたのではないかと思われます。
しかし、メルセデスベンツ・キャデラック・トヨタと歴史があり大きな自動車メーカーであればあるほど、オーナーの高齢化、ブランドの若返りがテーマに挙がり、4代目Cクラスでメルセデスベンツはブランドの若返りに確かな足掛かりを残したように思えるのです。1つ足掛かりを残すことが出来れば、メルセデス・ベンツのような体力があり・もの造りの哲学を持つメーカーはどんどん前へ前へと進むことができるでしょう。
実際4代目Cクラスは街中で振り返ってしまう車です、テールランプのデザインは独特で美しく、オシャレで可愛らしい、しかしフロントマスクは大胆不敵でアバンギャルドという言葉が腑に落ちてしまいました。
Cクラスのような入門者とも言える車こそが、ブランドイメージを象徴する車と言えます。現在のCクラスはまだに新世代のメルセデスベンツそのものであり、BMWに決して負けない車となったと言ってもいいのではないでしょうか。少なくとも筆者は現行モデルなら3シリーズよりCクラスを選びます。