【キャデラック CTS】CTS-VはM5にも匹敵する本格スポーツセダン

CTSの発売以前、北米市場でのキャデラック車オーナーは60歳以上がほとんどであり、若いオーナーを増やすことがキャデラックに求められていました。若いオーナーを獲得するため開発された新世代のキャデラック車がCTSです。「アート&サイエンス」をテーマによく練られたエクステリアにインテリアと、エネルギッシュな魅力があふれるキャデラックCTSに、今日は注目してみましょう。

キャデラック CTSとは?

キャデラックブランドの若返りを担った新機軸のコンパクトスポーツセダン

キャデラックは大柄なアメリカらしい、大型のボディとエンジンを搭載した車で大ヒットしたGM(ゼネラルモーターズ)の高級車ブランドですが、1980年ごろには安価でコンパクトな日本車の台頭により、徐々にブランドイメージを低下させていくことになりました。これは、1940年以降GM内の数多くの車種でパーツの共有化を図ったことや前輪駆動車の普及により、GM内でブランドの存在感を失ってしまったことが根本の原因だといわれています。

そんな状況を打破するため、新たにシグマ・アーキテクチャと呼ばれるプラットフォームを採用して開発されたコンパクトFRセダンがCTSです。2.8LV6エンジンから、最大6.0LV8 エンジンをFRレイアウトに搭載しています。アメリカ車らしい力強い走りを実現するとともに、コンパクトかつ品のあるスタイリングや引き締められたコックピットなど質感が欧州のプレミアムセダンに迫るものとなりました。

このCTSは北米最優秀自動車賞にノミネートされるなど、高い評価を受けています。2003年の発売以降2016年現在まで販売されており、現在ではキャデラックを代表する1台となりました。

2016年モデル(ABA-A型)の特徴は?

大型化が進みさらにプレミアムに

初代、2代目と続き3代目に当たる現行モデルでは、弟分であるATSがラインアップに加わり、格上のプレミアムセダンとしての立ち位置を明確にするべく、より大型化が図られています。その過程でフロントノーズはより長くなり、よりFRセダンらしいスタイリングを獲得しました。

昨今のダウンサイジングターボも採用し、最大出力276PSを発生する直4DOHCターボエンジンもラインアップされており、時代を反映した現行モデルの特徴ともいえるでしょう。もちろんV8エンジンのラインアップは健在で、ホットモデルであるCTS-Vにはシボレー コルベットにも搭載されるスーパーチャージャー付き6.2LV8エンジン(最大出力649PS)が搭載されており、スーパーカー顔負けの高いパフォーマンスを発揮します。

キャデラック CTSの購入費用・維持費・車検代は?

新車価格は7,900,000円から13,300,000円まで幅広くラインアップ

直4エンジンからV6スーパーチャージドエンジンまで、幅広いラインアップを持つCTS、モデルによって大きく価格は変わりますが、それでも約8,000,000円以上する高級車であるのは間違いありません。

最低2.0Lからの大排気量車ですので、エコカー減税などは当然受けることができません。また、アクセサリーやオプションも豊富に用意されているので、新車購入時には諸費用や税金なども合わせ、希望小売価格に+500,000円ほどは最低用意しておきたいところです。

日本でこのようなモデルを新車で購入するのはお金に余裕のある方であり、余裕があるならもっともプレミアムなモデルを購入されるかと思います。ここでは、もっとも高額なCTS-Vで初期費用を考えてみましょう。主な税金は以下の通りです。

希望小売価格:13,300,000円(消費税込み)
自動車税:111,000円
自動車取得税:39,900円(取得原価の3%)

希望小売価格には消費税が組み込まれています。CTS-Vなら新車購入時の税金だけでも150,900円、オプションや装備の追加も考えると、前述したように500,000円は余分に予算を用意しておくべきでしょう。

直4エンジンモデルなら相応でもトップモデルの維持費はやはり高い

日本の税制では、ボディやエンジンが大きい車ほど高額の税金を払わなければいけません。現行モデルのキャデラックは直4エンジンもラインアップされているので、排気量に比例する自動車税は39,500円にまで下げることが可能です。購入費ではCTS-Vを例にしたので、ここでもCTS-Vで維持費を考えてみましょう。

自動車税:111,000円(1年)
車検代:27,840(自賠責保険)+32,800円(重量税)+1,700円(検査料)=62,340円

車検は2年ごとに掛かり、上記の金額は車検のみに掛かる費用です。ディーラーなどに依頼する場合は、ここに車検代行費用やメンテナンス費用が上乗せされ、キャデラックのような高級車なら100,000円は超えてくると思います。

燃費は同型エンジンを搭載するコルベットや実燃費情報を見てみると、おおよそ6km/Lから8km/Lという数字になると思われ、毎日通勤で使用するなら、ガソリン代も結構な金額になってきます。

キャデラックのような大柄な高級車でネックとなるのがメンテナンス、特にタイヤは18インチからと大きく、性能に見合った新品タイヤなら1本で数万円はしてきます。新しい車ですので、輸入車でも信頼性は十分、トラブルに見舞われることは少ないでしょうが、それでもメンテナンスにそれなりの費用が掛かることは、覚悟しておいたほうが良いでしょう。

キャデラック CTSのエクステリアは?

エッジの効いた力強さは欧州車とは違う魅力を備える

最近のGM車はコルベットにしろCTSにしろ、コンセプトはキープしつつ直線的なラインを取り入れることで、スタイリングに独自の味付けを施しています。若干大柄になり、ノーズの延びたデザインにそのラインが加わることで、ボディサイズが拡大しているにも拘わらず、先代モデルよりも引き締められた印象となっています。それでもメルセデスベンツなどに比べると大柄ですが、それが良い具合にキャデラックらしさを作り出しています。

CTS-Vになるとフロントボンネットにそれらしいダクトが装備され、フロントバンパーも大きなエアダクトを備えた、スポーツを予感させるものへと変更されています。

キャデラック CTSのインテリアは?

現代の高級車らしい質感に

レイアウトやデザインは昨今欧州のプレミアムセダンなどによく見られる意匠を取り入れており、ある意味流行をきちんととらえたデザインです。質感も先代から大きく向上し、欧州車に引けを取っていません。特徴的なのがセンターよりドライバーよりに配置されたシフトノブ、これはダッヂ バイパーなどアメ車に見られる配置で、こういった部分で欧州車と差別化を図ろうとしていることが伺えます。

キャデラック CTSのモデルラインアップ

キャデラック CTS:ベーシックモデル

希望小売価格:7,900,000円~(税込み)

2016年現在日本国内で販売される、もっともベーシックなモデルです。廉価版ともいえるので、もっとも小さな直4エンジンが搭載されています。小さいとはいっても馬力は最大276PSを発生し、ブレンボ製ブレーキも装備、FRだけでなくAWDも選択できます。インテリアやエクステリアも十分な高級感を漂わせ、所有満足度も申し分ありません。クラウンに飽きてきたお父さんにおすすめのモデルです。

≪キャデラック 公式サイト≫ キャデラック CTS セダンの主要諸元寸法・重量の紹介。車両重量、エンジン、クラッチ形式、最終減速比などの詳細情報が確認できます。

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スタイルは先代に比べて全長が一気に100mm伸ばされたのがポイントです。 デザインはキャデラックそのもの、つまり1999年に登場したコンセプトカー「エボーク」以来のもの。つまりその先鋭性を謳う「アート&サイエンス」と称するテイストそのものですね。

キャデラック CTS-V:コルベットZ06と同じエンジンを搭載

希望小売価格:13,300,000円(税込み)

ノンネットの巨大なエアインテークやスポーティーなフロントマスクで見た目からやる気を感じさせるCTS-Vですが、もっともトピックなのは搭載されるエンジンでしょう。シボレーブランドから販売されるコルベットの高性能バージョン、Z06に搭載される6.2LV8 スーパーチャージドエンジンを搭載していることでしょう。649PSというパワーを絞り出すこのエンジンに8速ATが組み合わされ、スーパースポーツともわたり合える過激な動力性能を手に入れています。

≪キャデラック 公式サイト≫ キャデラック CTS-Vの主要諸元寸法・重量の紹介。車両重量、エンジン、クラッチ形式、最終減速比などの詳細情報が確認できます。

AUTOCAR JAPAN (オートカー・ジャパン)公式ウェブサイトです。

次期キャデラックCTSの情報は?

マイナーチェンジは?

2017年モデルではフロントグリルのフィン数を増やし、マフラーエンドのデザインを縦型のものにするなど、デザイン面でのマイナーチェンジが予定されています。

フルモデルチェンジは?

2016年現在フルモデルチェンジの予定はアナウンスされておらず、これといってウワサも聞かれません。モデルの周期は初代が2003年~2008年、2代目が2008年から2013年と5年周期で新モデルがリリースされていますので、モデル周期から見れば2018年に新モデルの投入が考えられます。

歴代キャデラック CTS

初代 GH-AD型(2003年~2008年):新たな時代のキャデラック

「キャデラック=老人の車」というイメージを一掃するべく「アート&サイエンス」をテーマに開発されたのが初代CTSです。このCTSには北米市場でのブランドイメージの若返りという仕事とは別に、アジアやヨーロッパといった市場でこれまで大きすぎると敬遠されてきた同社のイメージを一掃するという仕事も与えられました。そのためCTSは先代のカテラに比べて小型化され、BMWに代表される4ドアセダンと真っ向から対決できるよう、3年にわたりニュルブルクリンクで走行テストを繰り返されています。

エンジンは2.6LV6エンジンから始まり、モデル末期ではシボレー・コルベットと同じ400PSを発生させる6.0LV8エンジンを搭載するCTS-Vもラインアップされています。

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2代目 ABA-X型(2008年~2013年):高性能版のCTS-Vやクーペなども追加

2003年のコンセプトモデル「キャデラックシックスティーン」の影響を受ける形で開発され2008年よりデリバリーが開始されたのが2代目CTSです。この2代目CTSはインテリア・エクステリア共にキープコンセプトであるものの、ホイールベース以外においてサイズが拡大されています。また、BOSEの8スピーカーシステムやシートヒーターなどを初め、快適装備を充実させているため先代より上質な車内空間を手に入れているのが特徴です。

エンジンは3.6LV6エンジンがもっとも小さく、高性能なCTS-Vではコルベット・ZR1に搭載される6.2LV8エンジンLS9が搭載されます。ATモデルが標準となるがオプションでマニュアルトランスミッションも選択できますが、残念ながら日本未導入となります。

基本はFRレイアウトですがATモデルのみ4WDも選択可能となっています。

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CTSクーペ:FRにはクーペが似合う

フロントノーズを長く取ったFRセダンは、2ドアクーペになると一気にスタイリングが良くなります。V36クーペなどが好例ですが、そのようなFR車という素性を活かした、素晴らしいスタイリングのクーペが2代目CTSにも設定されていました。現行モデルでは下位モデルのATSでクーペが設定され、CTSにはクーペが設定されていないのは、残念でなりません。

3代目 ABA-A型(2013年~):ATSの登場により大型、高級化が加速

2013年のニューヨークモーターショーにて発表されたのが3代目CTSですが、初代からサイズをアップしていた2代目の路線を踏襲し、さらに大型化が進んでいます。これはATSというCTSよりワンクラス下の車が設定されたためで、それまでCTSが担ってきた小型ラグジュアリーカーの分野をATSが担うぶん、CTSはより大きなラグジュアリーカーとして進化しています。

3代目CTSのもっとも大きなトピックは、4気筒ダウンサイジングターボエンジンの搭載でしょう。環境性能と出力のバランスを保てるということで現在多くの自動車メーカーが採用を進めているダウンサイジングターボエンジンがアメリカを代表するキャデラックのプレミアムセダンに搭載されるというのも、時代を感じさせるとともに、キャデラックが新たな時代の変化にも対応を進めている現れのように感じられます。

基本グレードではV8エンジンも廃止されており、V6エンジンもしくは4気筒ターボエンジンというエンジンラインアップのみになります。先代まで設定されていたステーションワゴンモデルやクーペもこの3代目では廃止されセダン一本に統一されています。

高性能版のCTS-Vは3代目でも設定され、このモデルのみ6.2LV8スーパーチャージャーエンジンを搭載した過激な走りを味わうことが可能となっています。

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故障は大丈夫? キャデラック CTSの故障について

CTSに関してはかつてのアメ車のイメージを変えるほど信頼性は申し分なし

キャデラックの古いモデルは故障が多く、常になんらかの修理をしている状態の車両も見られました。CTSに関してはボディやエンジンからセンサー類にいたるまで信頼性は大きく向上していますので、心配する必要はないでしょう。年式が新しくなるほど信頼性は増しますので、その点がどうしても気になる方は最新モデルの購入をおすすめします。

キャデラック CTSのカスタム情報

海外ではローダウンなどスポーティにカスタムされたCTS-Vも

キャデラック CTS クローム フロントグリル モール トリムカバー

¥12,800

販売サイトへ

フロントグリルのトリムカバーなど、簡単なドレスアップパーツなどは日本でも通販で購入することができますが、サスペンションなど本格的なチューニングパーツとなると、海外から個人輸入したほうがよさそうです。

日本では走る姿自体見ることが少ないCTSですので仕方がないですが、海外ではスポーティなCTS-Vを中心にローダウンなど本格的にカスタムされた車両が走っているようです。

キャデラック CTSの口コミ・評価・感想は?

キャデラックに乗っているという満足感を味わえる

スタイリングが唯我独尊で、文句なしにカッコイイ!

出典:www.goo-net.com

国産車サイズで立体駐車場にも入り、燃費も故障も気にならないくせに「キャデラックに乗っている!」と言える事。

出典:www.goo-net.com

CTSのスタイルが気に入ったという方が多く、キャデラックに乗っているという満足感を与えてくれるようです。日本の立体駐車場にも入るというのは、従来のアメリカ車では考えられない利点ですね、コンパクトでありながら所有満足度も高いという、なかなか素晴らしい車という評価です。

キャデラック CTSのライバル車種

レクサスGS F:欧州車にも負けない高品質

機能小売価格:11,110,000円(税込み)

ハイパフォーマンスなCTS-Vに的を絞ると、高級車ブランドの4ドアセダン、それのハイパフォーマンスモデルが該当します。そういう意味では日本が誇るレクサスのGS-Fはまさにライバルといえるでしょう。スピンドグリルもすっかり見慣れ、高級車としての質感はどんどん洗練されています。ただ、レクサスGS Fのエンジンパワーは477PSしかなく、パフォーマンスの面ではCTS-Vが上回ります。

Eセグメントに属する大型セダンでスポーティーな車種、と言えばトヨタ・アリストを思い出す方も多いでしょう。直6ツインターボの豪快な加速は忘れようもありません。今ではトヨタ・アリストはなくなりましたが、本名のレクサス・GSを名乗っています。そのレクサス・GSのメーカー製チューニングマシンとも言えるのが今回ご紹介する「レクサス・GS F」です。世界でも第1級のスポーツセダンです!

BMW M5 セダン:FRスポーツセダンの代表各

出典:http://www.bmw.co.jp/ja/all-models/m-series/m5-sedan/2013/at-a-glance.html

希望小売価格:15,660,000円(税込み)

CTS-Vの性能を考える上で、どうしても比較しておきたい1台ではないでしょうか? FRスポーツセダンといえば、やはりBMWは外せません。エンジンパワー自体は560PSとCTS-Vより少なめです。インテリアなどデザインはBMWらしい機能美とプレミアム感が詰まっており、そのブランドらしさという点ではCTS-VよりもM5のほうが満足度は高いものと思われます。

手を出しやすい中古車市場

輸入車のプレミアムモデルは最新モデル・低走行の車両では高値を維持している反面、型落ちモデルでは驚く程安価になっている車種が多く、CTSもその例に漏れず3代目は非常に高額な反面、初代の多走行車なら600,000円台から狙うことが可能です。初代から3代目までキープコンセプトを続けているCTSですから、キャデラックを一度所有してみたいというだけなら、600,000円台から狙える初代が狙い目です。元々お金に余裕のある方が購入する車ですのでディーラーでしっかり整備されている車がほとんどなので、故障の心配も思ったほどありません。

ただ、初代はどうしてもインテリアなどが古臭いところも目立ちます。2代目ではインテリアも欧州のプレミアムカーに負けない質感を手に入れつつ、1,500,000円台から狙えますので、所有して得られる満足感とコストのバランスを考えると、2代目CTSがベストではないかと思えます。

ちなみに3代目CTSは中古車市場へ流通している車がほぼ皆無、あっても低走行のディーラー車といった状況で、価格も4,000,000円台から、中古車にそこまで掛けられるなら、新車も検討できてしまうため、3代目で中古を購入するメリットは現状ほとんどないでしょう。

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キャデラックというブランド

最先端の技術を積極的に導入する、当時最先端の自動車メーカー

1902年、デトロイトを開拓したフランス貴族の名前をとって設立されたのが「キャデラック」です。100年以上の歴史あるキャデラックは、当時先進的だった互換性のある部品を多くの車種で採用するとともに、互換性部品の品質も当時の水準で一定以上のものを持っていたことから、先進的な技術を導入し、質も担保する高級車メーカーとしてのブランドイメージを築いていくことになります。その後アメリカの代名詞とも言えるV8エンジンをはじめ、ダブルウィッシュボーン式サスペンション・ギアボックス・エアコンディショナーの自動車搭載・ヘッドランプの自動調光機能・V6エンジンと今では一般的となっている技術を最初に取り入れたのがキャデラックです。現在広く普及し、一般的にまでなっている技術を最先端で採用していたことも、キャデラックが当時の自動車業界において最先端にいたことが窺えます。

キャデラック栄光の時代

会社設立後、先進的な技術とその信頼性の高さなどから、キャデラックはアメリカ大統領やハリウッドスター・大物スポーツ選手や海外の王族など、多くの富裕層に評価され、高級車としての地位を確立していくことになります。

大恐慌時代を経て第2次大戦が終わると、キャデラックは当時の戦闘機をモチーフにしたテールフィンを採用し、北米で大きな反響を呼ぶことになります。さらに「タグマー・ダンパー」と呼ばれるクロームメッキを多用しシルバーに輝くフロントグリルを採用し、1970年代までキャデラックは販売台数を伸ばし続けました。

個人的に見てもこの時代のキャデラック車はぱっと見てもそのエクステリアには大きな自信が見て取れる非常に大胆なものでありながら、決して下品ではない車で、非常に魅力的です。今見ても当時の車のエクステリアはカッコいいと素直に思ってしまいます。

栄光の時代が終わり、迷走の時代へ

1990年代以降、キャデラックは当時販売されていたカテラ・セビル・デビルといった車種名をCTS・STS・DTSと名称を変更しフルモデルチェンジをすることで、ブランドイメージの若返りを図ります。他にも新開発されたエスカレードを「ル・マン24時間耐久レース」に出場させるなど戦略的なブランドイメージの構築も図り、それによって世界販売台数を伸ばすことに成功しています。

このブランド若返りの時代にカテラのフルモデルチェンジとして発売されたのがキャデラックCTSです。それまでのキャデラック車に比べて小型化されながらも、ドイツのニュルブルクリンクで走行テストを繰り返し開発されたこの車からは、ライバルと目されるBMWの影がちらつきます。つまり、キャデラックは北米市場を中心とした戦略から、欧州も含めた世界全体をターゲットにしたブランド構築を開始したともとれます。そして、スポーティな小型4ドアFRセダンといえば、目標となるのは当然BMWの3・5シリーズを意識するのは当然でしょう。

しかし、それらの車を意識していると感じられるものの、CTSという車から漂う雰囲気はまさにアメリカ車であり、見事にBMWと差別化を果たし、次世代のキャデラック車を見事に体現させています。

若返りの時代

1970年代以降、北米の自動車市場ではトヨタのレクサスブランドやホンダのアキュラブランドといった日本車の台等もあり、キャデラックの販売は徐々に低迷していくことになります。日本車などをはじめとしたライバルの増加に加えて、キャデラックオーナーの高齢化も進んでいくことから、キャデラックにはブランドの若返りが求められることになります。

しかし、これまでキャデラックの屋台骨を支えてきた部品の共通化を進めすぎたことで、オールズモビルやビュイックといったグループ内での車種の差別化に失敗するとともに、電子制御などの新技術の導入も故障の頻発を招き、キャデラックブランド全体のイメージを大きく落とす結果となってしまいます。

キャデラックの若返りを一手に担うCTS

キャデラックのブランド復活という使命を帯びて開発が進められたCTSだけあって、ラグジュアリーとスポーツ性を両立した現在主流のプレミアムセダンとしてライバル達と渡り合える性能を与えられています。特にCTS-VはBMW M5やアウディS6などのスペシャリティモデルとも渡り合えるアメリカ製スポーツセダンとして個性を放っています。アメ車としての価値観と欧州車風のプレミアム感がマッチし、これからのキャデラックが目指すものが垣間見える車といえるのではないでしょうか。