今、話題の「PHV」ってなに?「PHEV」との違いとは

ハイブリッドに続いてエコなクルマとして登場してきたPHV。どんな仕組みになっているのでしょうか?また、PHEVというのもよく聞きますね。これとの違いはなんなのでしょうか?

PHVって何?

ハイブリッド車(HV)とはどう違う?

エンジンだけではなく、電気モーターも搭載していて、動力として使用するのがハイブリッド車(HV)です。HVは外部から充電されることはなく、エンジンや減速時の回生エネルギーから充電されます。あくまでエンジンのアシストをするモーターです。回生エネルギーが充電されにくい高速道路の走行などでは、ほとんど充電されないといった状況も起きます。これに対し、外から充電できるようになっただけでなく、電気を使ってモーターのみで走ることが可能になっているのがPHVです。電気のみで走るときは電気自動車(EV)と変わりません。外部から充電できて電気自動車の一面を持つクルマをPHVと呼んでいます。

出典:http://www.meti.go.jp/policy/automobile/evphv/what/phv.html#phv02

出典:経済産業省ウェブサイト
PHVの仕組み。

電気自動車としての走行可能で、かつ航続距離の心配はいりません。
日常の移動が電気自動車走行の範囲であれば、ガソリンをほとんど使用せず、安価な夜間電力を利用して自宅で充電でき、ランニングコストはガソリン自動車と比較して低くなります。

出典: www.meti.go.jp

出典:http://www.ev-phv-hokkaido.com/structure

アメリカでのPHVの位置づけ

1960年代、アメリカで排ガスに悩まされていた時代、当時の技術では達成不可能ではないかとまで言われたほどの厳しい排ガス規制の法律がマスキー法でした。しかしながら、そうした規制があったこともあって自動車の排出ガスは現在では飛躍的にクリーンになっています。アメリカでこうした規制が厳しいのはカリフォルニアですが、現在排気ガスをゼロにする動きが出ています。そこではすでにハイブリッド車(HV)はエコな車とは認められていません。渋滞緩和のためということで設けられたカープールレーンという車線があるのですが、ここを走行できるのは2名以上乗車か、エコカー1名乗車のクルマだけです。2011年には2010年型プリウスがここを走れなくなっていたのです。その時点でもうすでにハイブリッドカーはエコではないという指定をされていたといえます。排出ガスが少ないPHVはまだエコカーとして認められていますが、近い将来PHVでさえもエコカーとは認められなくなるかもしれませんね。

カリフォルニア州には自動車メーカーに対して販売台数の一定割合を電気自動車(EV)などの「排気ガスゼロ車(ZEV)」とするよう義務付けた、「ZEV規制」がある。

1990年に導入。EVや燃料電池車(FCV)のみで規制をクリアすることはむずかしいため、HVやプラグインハイブリッドカー(PHV)、天然ガス車など排気ガスの排出が極めて少ないクリーンな車両などを組み入れることが許容されていたものの、規制は少しずつ見直され、強化された。

2012年にはHVが規制の枠組みから外され、また現在、自動車メーカーにカリフォルニア州内で売る新車の14%をZEV車にするよう義務づけている規制が、2018年からは16%に引き上げられる。

規制強化はCO2排出量のさらなる削減と、そのための技術革新を促すことが目的とされるが、基準未達の自動車メーカーは罰金を払うか、基準を超過して達成したメーカーから「ZEV排出枠(クレジット)」を購入しなければならないなど、厳しい。

出典:www.j-cast.com

PHVとPHEVは同じ

国によっても主な呼び方が変わります

プラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)と言われると、メインは電気自動車で、普段は電気で走るという風にも見えます。また、プラグインハイブリッド車(PHV)と書かれるとHV車のように、基本はエンジンで、というふうに見えますね。でも、PHVとPHEVは基本同じです。外部から充電ができて、電気自動車と同様に走れるクルマということです。ただ、国によって主な呼び方が違っています。日本では経済産業省がPHVと呼んでいます。アメリカ環境保護庁は、PHEVです。アメリカではPHEVもさらに区分けがされています。

出典:http://toyota.jp/priusphv/?padid=ag001_i_carlineup_top

トヨタ プリウスPHV S

多様化するPHV

エクステンダーレンジ電気自動車(EREV)もPHV

エクステンダーレンジ電気自動車(EREV)というのは、レンジエクステンダーというエンジン発電機を装備して、その電力でモーターで駆動するクルマです。つまり、エンジンは積んでいるけれどそれは発電の為だけということ。充電の心配のいらない電気自動車とも言えますね。ただ、ゼロエミッションではないので、PHVということになります。BMW i3などはEVですが、レンジエクステンダー装備車はEREVにあたります。

出典:http://www.bmw.co.jp/jp/ja/newvehicles/i/i3/2013/showroom/index.html

BMW i3

エンジンを発電にも、動力にも使うPHV

通常のPHVとEREV、その両方の性能を持つクルマが三菱のアウトランダーです。走行モードは3パターンあり、バッテリーから電気を供給して走る「EVモード」バッテリーのみで走行し、エンジンは停止しています。「EV」モードではバッテリー残量が十分であれば120km/hまでエンジンを使わずに走行できるそうなので、ほとんど電気自動車ですね。登ぼり坂や急加速時などは、エンジンから充電しつつモーターで走行する「シリーズ」モードに切り替わります。バッテリーが少なくなっても同様にエンジンから充電。タイヤはモーターで動かしているんですね。そして高速道路での追い越しなど、高速・高負荷の場合のみ、エンジンで走行して、モーターでアシストする「パラレル」モードに。エンジンのみでの走行モードはないので、どこまでも基本は電気という姿勢が見て取れる電気自動車に近いPHVですね。

Q. PHEVは何がいいのですか?
A. 大容量バッテリーを搭載しているため、普通充電・急速充電を使用して充電した電力を走行に
  使うことによりガソリン使用量を低減でき、燃費向上・CO2低減が図れます。
  また、電力会社の料金プランによっては、夜間の充電を利用することで電気代がお得になります。
(料金プランについて詳しくは電力会社にご相談下さい。)

出典:www.mitsubishi-motors.co.jp

出典:http://www.mitsubishi-motors.co.jp/outlander_phev/grade/

三菱アウトランダーG PREMIUM PACKAGE

まとめ

PHVは、ハイブリッド車(HV)と電気自動車(EV)のいいとこどりをしたクルマといえますね。CO2を排出せずに静かに走れる、エネルギーの利用効率がエンジンよりもよく燃費(電費)がよいというEVのよさを使っておいて、航続距離に制限があり、充電時間が長い、充電のインフラがまだ十分ではないという欠点部分はエンジンを持つことによってストレスなく使えるということになります。さらにHVで培われた技術によって、エンジンとモーターを効率よく使えるクルマに仕上がっていますよね。世界全体がより環境にやさしいクルマを求めている今、より現実的なエコなクルマはPHVといえるのではないでしょうか。