【シュコダ ファビア】日本国内未発売〜でもフォルクスワーゲングループの優れもの

『シュコダ』って名前を聞いても、それが自動車メーカだなんて知らない人が多いのではないかと思います。ましてや『ファビア』ってなに?食べ物?なんて言われてしまいそうですね。でもこのクルマ、ベースはあのフォルクスワーゲンのポロと同じクルマでなかなかの優れものなんです。欧州に行けばかなり頻繁に見かけるシュコダ ファビアをご紹介します。

シュコダってどんな自動車メーカ?

出典:http://www.skoda-auto.com/en/models/new-fabia/

フォルクスワーゲングループ。シュコダの旗は左から3番目。

シュコダの歴史は非常に古く、オーストラリア=ハンガリー帝国領時代の1895年にラウリン&クレメント(Laurin&Klement)社として自転車メーカとして創業しており、1901年から自動車の生産を開始しています。日本国内のトップメーカであるトヨタ自動車の創業は1933年(昭和8年)ですので(豊田自動織機製作所に自動車部が開設)、それよりも30年以上前から自動車を生産していたことになります。

シュコダを名乗るようになったのはチェコスロバキア共和国成立後の1925年に国内大資本のシュコダ工業株式会社に買収されて以降となります。第二次世界大戦を経て、終戦後、社会主義政権が設立し、1948年に国有化が行われました。以降、共産圏諸国の経済低迷により旧態然とした自動車生産を続けていましたが、ビロード革命と呼ばれる1989年の体制転換後に政府の外国資本導入による民営化方針を受けて、1991年にドイツ フォルクスワーゲン グループの4番目のブランド、シュコダ・オート株式会社となり現在に至ります。

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フォルクスワーゲングループのブランド。

VW ポロ、アウディ A1 と兄弟車

現行ファビアは3代目

シェコダには、小さいサイズから順にシティゴ、ファビア、ラピッド、オクタビア、イェティ、スペルブと複数車種がラインアップされていますが、それぞれフォルクスワーゲンの車種と兄弟車となっています。シティゴはup!、ラピッドはポロのセダン(日本国内は未導入)、オクタビアはゴルフ、イェティはティグアン、スペルブはパサート、そしてファビアはポロと兄弟車です。

ファビアがポロと兄弟車ということは、アウディのA1とも兄弟車ということになりますが、そう言われてもあまりポロとは共通点がないようなエクステリアですね。もちろんA1とは似ても似つかずといっていいレベルではないでしょうか?それもそのはずシェコダ社のセールスポイントはずばり安価戦略なんです。

出典:http://www.carbuyer.co.uk/147640/new-skoda-fabia-hatchback-pictures#0

ポロとは似ても似つかぬエクステリア

このファビアも1999年のデビューから数えて既に3代目。初代は1999年から2007年まで、2代目は2007年から2014年まで販売され、この3代目は2014年のデビュー。どの世代もフォルクスワーゲンのポロとプラットフォームを共有した兄弟車だったことは変わらず。

並み居る欧州Bセグメント車の中での立ち位置は、フォルクスワーゲングループのメーカとして、充分な機能と信頼度を安価な価格で提供するコストパフォーマンスに優れたクルマであることが最大の売り。東欧圏はもちろん最近は中国やアジアやインドでも手頃なクルマとして受け入れられているようです。

出典:http://www.carbuyer.co.uk/reviews/skoda/fabia/hatchback/pictures#5

インテリアはポロっぽい

スペック

ボディタイプ:5ドア ハッチバック
エンジン:
・ガソリン 1.0MPI-3気筒(60ps(44kW),75ps(55kW))
・ガソリン 1.2TSI-4気筒ターボ(90ps(66kW),110ps(81kW))
・ディーゼル 1.4TDI-3気筒(90ps(66kW),105ps(77kW))
変速機:
・5速MT
・6速MT
・7速DSG
駆動方式:FF
サスペンション:前 マクファーソンストラット、後 マクファーソンストラット
全長×全幅×全高:3,992mm×1,730mm×1,467mm
重量:980kg〜1,111kg
ホイールベース:2,470mm
燃費:21.7〜20.8km/L(欧州総合燃費:4.6〜4.8L/100kmより換算)
価格:10,600〜17,875ユーロ
最高速度:160〜199km/h

出典:http://www.carbuyer.co.uk/reviews/skoda/fabia/hatchback/interior

ビビッドなカラーが多い

ほしいものが全部ある!

安価を売りにしていると言っても機能には一切の妥協がありません。スペックにも記載したようにエンジンは1.0Lの3気筒NAと1.2Lの4気筒ターボがあり、更には1.4Lの3気筒ターボディーゼルまで選べます。またミッションも欧州車らしくマニュアルは5速と6速が選択できますし、フォルクスワーゲンお得意の7速DSGもチョイスすることが可能です。その結果、欧州総合燃費では20km/L以上の燃費にも関わらず、トップモデルの最高速は驚きの199km/h! ファビアがアウトバーンをぶっ飛んで行く姿が目に浮かびますね。

装備類の充実もかなりのものです。サイドカーテンエアバックなどの安全装備は当然としても、クルーズコントロールはもちろんドライバーの疲労検出機能や車線逸脱警報、更にはレインセンサーによるオートワイパーやオートライト、手元でオーディオやマルチインフォメーションディスプレイの操作が可能なマルチファンクションスイッチが装備されたステアリング、そしてエンジンスタートボタンまで装備されているなど、どこで安価化しているのかがわからなくなりそうなぐらいの装備がてんこ盛りです。

出典:http://www.carbuyer.co.uk/reviews/skoda/fabia/hatchback/pictures#9

スマートフォンとMirrorLinkで接続して画面表示

更には上の画像のようなスマートフォンとの接続機能も充実しており、画面表示だけでなくbluetoothによる電話機能なども装備されているようです。このあたりは中途半端な国産車よりも装備が充実しているのではないでしょうか? まさにフォルクスワーゲングループとしての量産効果による機能の充実と安価化の実現を"これでもか!"と見せつけられている感じです。

ファビアの装備に興味ある人は詳細が記載されているカタログを下の青いボタンからダウンロードしてみてください。ここでは書ききれないぐらい、まだまだ装備が充実しているのがわかります。残念ながら日本語カタログではありませんが。

ファビアのカタログはここから

日本で売ってるの?価格は?

出典:http://www.carbuyer.co.uk/147640/new-skoda-fabia-hatchback-pictures#1

カッチリとした直線的なデザイン

こんなに魅力的なファビアも残念ながら日本では販売されていません。シュコダ自体がフォルクスワーゲングループの中でコストパフォーマンスに優れた安価な車種を提供する位置付けである限り、フォルクスワーゲングループとして日本導入を検討する可能性はほとんどないと考えて間違いないでしょう。

なぜなら日本国内におけるフォルクスワーゲングループのクルマは国産車との差別化を狙い、乗り味や機能が優れていることを売りに、車両価格がある程度高価になっても構わないというプレミアム路線を狙っているのではないかと思います。

従って、シュコダのようにフォルクスワーゲンの既存車種と同じ車格、機能を有するにも関わらず、価格面では国産車と競合するような安価な車種を導入すると、自グループの車種の置き換えに繋がり結果として利益を下げることになりますので、日本への導入はないと思います。新しいメーカとなるとディーラーネットワークも新たに構築する必要もありますし。

本当にいいクルマだと想いますし、国内販売をしたらかなり売れると思うんですが.....。

でも、もし「どうしても欲しい!」と思った貴方がファビアを手に入れる方法はあると思います。国内には世界中から並行輸入で希望のクルマを手配してくれる会社がありますので、そこに問い合わせてみてはいかがでしょうか? そんな会社であるルパルナスのブログをよく拝見していますが、シュコダもよく輸入しているようです。

日本国内ではなかなか手に入らない自動車を世界中から輸入しています。本国使用の左ハンドル車のマニュアルミッション車・CO2の排出量がとても少ないディーゼルターボ車などなど。

但し、1件づつのオーダに対応した個別の手配となるため経費もそれなりにかかりますからコストパフォーマンスに優れたクルマをそのままの金額で購入できる結果になるとは限りませんので注意が必要です。それでもこだわりたい貴方であれば、ぜひ、トライしてみてください。

WRC(世界ラリー選手権)での活躍

シュコダはモータスポーツ、特にWRC(FIA世界ラリー選手権)にも1975年から参戦しており、そこそこの成績を残しています。ファビアは2003年から2005年までワークスチームとしてWRCに参戦しており、2005年にはラリージャパンにも参戦(来日)し、当時の開催地であった北海道の大地(十勝地方)を疾走しています。

2006年〜2008年はセミワークスとしてレッドブルカラーのファビアで参戦していたが、2009年以降はWRCには参戦しておらず、2013年以降は同じフォルクスワーゲングループのポロ R WRCが2013年から現在まで3年連続で、ドライバー部門、マニファクチャラーズ部門の両方で総合優勝しており三連覇中ですので、同じ素性を持つファビアもかなり速いでのはないでしょうか?

出典:http://www.autoexpress.co.uk/89582/2015-skoda-fabia-wrc-car-unveiled#0

ファビア R5ラリーカー

現在のファビアはFIA R5ラリーマシンとして認証されており、2015年から欧州ラリー選手権などに参戦しています。エンジンは1.6L 4気筒ターボエンジンを搭載し、5速シーケンシャルトランスミッションを介して最高出力265ps以上のパワーをAWDシステムにより大地に伝えて活躍しています。

最後にまとめ

チェコ共和国のプラハにあるカレル橋(1402年建設)

ファビアを製造しているシュコダが属するフォルクスワーゲングループだけでも、ランボルギーニのようなスーパーカー(もう死語でしょうか?)、ベントレーのような超高級車、ポルシェ、アウディ、フォルクスワーゲンといった超有名ブランド、今回ご紹介したような安価でコストパフォーマンスに優れたメーカであるシュコダやセアト、更にはマンやスカニアのようなトラックの製造メーカまで持っています。

チェコ共和国にはシェコダがあったように世界には多くの自動車メーカがあり、数え切れないほどの車種が存在しています。その中には非常に魅力的なのに日本では自由に見ることもできないクルマがたくさんあるのが現実です。いつの日かこの日本でも世界中の自動車メーカのクルマを自由に選択できるような時代が来るといいなぁと思います。