【日産・アベニール】サル!サル!サルー!のCMで注目を集めた日産ミドルクラスステーションワゴンの中古車情報や燃費など

現在、2,000cc以下のステーションワゴン市場がアツいです。その中の1台が日産・ウイングロードですが、このご先祖(?)は2,000ccクラスのワゴンでした。それが今回ご紹介する、日産・アベニールです。初代のモデルライフ中盤、スバル・レガシィに対抗するため、やたらとごつくなったアベニールサリューはご記憶にありますよね? 松嶋菜々子さんが「サル!」と連呼したCMで有名となった、あのクルマです。

「日産・アベニール」とは?

初代日産・アベニール タイプ2.0 si:

日産・アベニールとは、1990年から2005年にかけて日産自動車が製造・販売していたミドルサイズのステーションワゴン型乗用車です。初代モデルにはライトバン型商用車の設定もあり、「アベニールカーゴ」と呼称していました。

車名の由来は、フランス語で「将来」「未来」を意味する「avenir」です。

初代モデル(1990年 - 1999年)

初代日産・アベニール タイプ2.0 si:

初代モデルはスカイラインワゴンとブルーバードワゴンを統合した後継車でありながら、プリメーラのワゴンとしての役割も担うという重要なポジションでした。実際、当時ヨーロッパ輸出モデルは「プリメーラワゴン」のネーミングが与えられていました。

グレード名は「ei:(エイ)」、「bi:(ビー)」、「si:(シー)」と英語の発音記号をもじったものでした。1990年代初頭の日産自動車はS13型シルビアの成功を受け、シルビアのグレード名がトランプをもじったユニークなものであったためか、アベニールにもかなり独特なグレード名を与えました。

発表当時の搭載エンジンは直列4気筒DOHCのSR18Di型と、SR20DE型でした。

ワゴンタイプのアベニールは、1998年に2代目へモデルチェンジしましたが、ライトバンのアベニールカーゴは1999年まで生産され、2代目にモデルチェンジを受けました。

初代アベニール(初期)のカタログスペック・燃費

初代日産・アベニール タイプ2.0 si:

日産・アベニール タイプ2.0 si:のカタログスペック

車両型式 E-PW10
駆動方式 FF
乗車定員 5名
車両重量 1,210kg

【車両寸法】
全長 4,460mm
全幅 1,695mm
全高 1,490mm
ホイールベース 2,550mm
トレッド 1,460mm
最小回転半径 5.4m

【室内寸法】
全長 1,755mm
全幅 1,435mm
全高 1,190mm

【走行メカニズム】
変速機 4速AT
ステアリング パワーアシスト付きラック&ピニオン
サスペンション(前) 独立懸架ストラット式
サスペンション(後) トーションビーム式トレーリングアーム
ブレーキ(前) ベンチレーテッドディスク
ブレーキ(後) ディスク
タイヤサイズ 195/65R14 89H

【エンジン】
型式 SR20DE
種類 直列4気筒DOHC
使用燃料 無鉛レギュラーガソリン
内径 86.0mm
行程 86.0mm
総排気量 1,998cc
圧縮比 9.5
最高出力 140ps / 6,400rpm
最大トルク 18.2kgf・m / 4,800rpm
燃料タンク容量 60L
燃焼消費率 9.6km / L ※10モードでの計測値

【アベニールカーゴ】名前を変え、今も販売されるライトバン

日産・アベニールカーゴ VX ディーゼル

ステーションワゴン型のアベニールが、スカイラインワゴンとブルーバードワゴンの統合後継車であったように、商用ライトバンのアベニールカーゴもスカイラインバンと、ブルーバードバンを統合した後継車でした。
積載量は500kg、発表時の搭載エンジンは直列4気筒DOHCキャブレター仕様のGA16DS型と、ディーゼルエンジンのCD20型でした。
駆動方式は発表時はFFのみでしたが、その後パートタイム4WDがガソリン車に設定されました。なお、4WD車の積載量は400kgとなります。

アベニールカーゴは、1998年にワゴンのアベニールがモデルチェンジをした翌年の1999年に、2代目W11型アベニールのライトバンタイプへとモデルチェンジを受けました。同時に名称を「日産・エキスパート」に変え、独立車種となります。販売数が振るわなくモデル廃止となったセドリック / グロリア・バンの後継車でもありました。

2006年、ADバンのフルモデルチェンジにともない、エキスパートは販売終了となります。後継車はADバンの上級仕様という位置づけで、ADエキスパートと名乗り現在も販売されています。

【CM】若き日の松嶋菜々子さんが「サル!サル!サルー!」

1995年に、初代日産・アベニールはビッグマイナーチェンジを受けます。当時大ヒットしていた2代目スバル・レガシィを意識し、ディメンション、エクステリアを変更し、SR20DET型直列4気筒 DOHC ターボを搭載しました。そして、全グレード名に「サリュー!」を採用したことと、若き日の松嶋菜々子さんが窓から顔を出し、「サル!サル!サルー!」と連呼したテレビCMが話題となり、一躍人気車になりました。
ちなみに「アベニールサリュー」は日産自動車が商品名として使用していますが、陸運局への登録上は「アベニール」のままでした。

これは当時、松嶋菜々子さんが「サリュー」をうまく言えなくて、どうしても「サル」になってしまったため、とのこと。これを逆手に取ったのか、サルと混浴するCMを作ってしまうところに、今の日産自動車からは想像もつかないやんちゃぶり(笑)が伺えます。何はともあれサルCMで、日産・アベニールサル(笑)と松嶋菜々子さんは視聴者に強い印象を残したのでした。

ちなみに「サリュー(salut)」はフランス語で、「やぁ!」「こんにちは」などの軽いあいさつを意味します。「アベニール・サリュー」を直訳すると、「やぁ! 未来」。なんともユーモラスでおかしなネーミングですね。

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これが当時の話題のCMです。アベニールサリューと同時に松嶋菜々子さんの知名度もアップしました。

初代日産・アベニール(後期)のカタログスペック・燃費

日産・アベニールサリューX GTターボ

日産・アベニールサリューX GTターボのカタログスペック
※車両寸法と室内寸法のかっこ内は、初期アベニールとの比較です。

車両型式 E-PNW10
駆動方式 フルタイム4WD
乗車定員 5名
車両重量 1,390kg

【車両寸法】
全長 4,610mm(+150mm)
全幅 1,695mm
全高 1,500mm(+10mm)
ホイールベース 2,550mm
トレッド(前) 1,465mm(+5mm)
トレッド(後) 1,430mm(-30mm)
最小回転半径 5.6m(+0.2m)

【室内寸法】
全長 1,800mm(+45mm)
全幅 1,435mm
全高 1,190mm

【走行メカニズム】
変速機 4速AT
ステアリング パワーアシスト付きラック&ピニオン
サスペンション(前) 独立懸架ストラット式
サスペンション(後) 5リンク式コイルスプリング
ブレーキ(前) ベンチレーテッドディスク
ブレーキ(後) ディスク
タイヤサイズ 195/65R15 88H

【エンジン】
型式 SR20DET
種類 直列4気筒DOHCインタークーラーターボ
使用燃料 無鉛プレミアムガソリン
内径 86.0mm
行程 86.0mm
総排気量 1,998cc
圧縮比 8.5
最高出力 210ps / 6,000rpm
最大トルク 28.0kgf・m / 4,000rpm
燃料タンク容量 60L
燃料消費率 8.5km / L ※10.15モードによる測定値

ビッグマイナーで車両寸法が変わるのは、よくある話です。しかし、室内寸法まで変わるのはすごいですね。日産が本気で、アベニールのテコ入れをしたことがわかります。

2代目モデル(1998年 - 2005年)

2代目日産・アベニール サリューsi:

1998年に2代目モデルへとモデルチェンジを行ったアベニールには、2つのグレード体系が用意されました。スポーツグレードの「GT4」と、カジュアルな「サリュー」シリーズです。

搭載エンジンは4種類、直列4気筒でSR20DET型DOHCインタークーラーターボ、SR20DE型DOHC、QG1
8DE型DOHC、CD20ET型ディーゼルターボでした。

2代目日産・アベニールのカタログスペック・燃費

2代目日産・アベニール サリューsi:

日産・アベニール サリューsi:のカタログスペック

車両型式 GF-PW11
駆動方式 FF
乗車定員 5名
車両重量 1,360kg

【車両寸法】
全長 4,650mm
全幅 1,695mm
全高 1,450mm
ホイールベース 2,620mm
トレッド 1,465mm
最小回転半径 5.7m

【室内寸法】
全長 1,855mm
全幅 1,435mm
全高 1,195mm

【走行メカニズム】
変速機 CVT(無段変速車)
ステアリング パワーアシスト付きラック&ピニオン
サスペンション(前) ストラット式
サスペンション(後) マルチリンク(ウィッシュボーン)式
ブレーキ(前) ベンチレーテッドディスク
ブレーキ(後) ディスク
タイヤサイズ 205/60R15 91H

【エンジン】
型式 SR20DE
種類 直列4気筒DOHC
使用燃料 無鉛レギュラーガソリン
内径 86.0mm
行程 86.0mm
総排気量 1,998cc
圧縮比 10.0
最高出力 145ps /6,000 rpm
最大トルク 19.0kgf・m / 4,800rpm
燃料タンク容量 60L
燃料消費率 12.4km / L ※10.15モードでの計測値

アベニールサリューより、初期型のアベニールのディメンションに戻った感じです。それでいてスポーティーな装いは、車両開発段階から盛り込まれたからなのでしょう。

アベニールのクロスオーバー車「ブラスター」

出典:http://www.goo-net.com/catalog/NISSAN/AVENIR/1505927/index.html

日産・アベニール ブラスター

2代目モデルには2000年にSUVテイストを加えたクロスオーバー車「アベニールブラスター」が追加されました。最低地上高を上げ大径タイヤを装備することで悪路の走破性を高め、SUVらしさを醸し出す専用の大型バンパーが与えられますた。搭載エンジンは直列4気筒DOHCのSR20DEでした。
車名の「ブラスター」は英語で「突風」を意味する「blast」と、「人気者」を意味する「star」との造語です。

アベニールの中古車情報

日産・アベニールの中古車を検索してみました。すると、2016年2月現在インターネットではおおむね9台の在庫が登録されています。それもすべて2代目モデルです。初期型や、アベニールサリューの中古車を探すには、みなさんの地元の中古車販売店に注文を出して、業者さんのオークションなどで探してもらうしかないようです。
日産・アベニールが欲しい、という方は、すぐに在庫を探し出した方が良さそうですよ。

出典:http://response.jp/assistance/usedcar/detail/CU4391242130/

日産・アベニール 2.0GT4-Si Vリミテッド
年式 2000(H12)
走行距離 5,000km
本体価格 49.8万円(消費税込み)

ネットで見つけ出した中で、一番程度が良いと思われるのがこちら。16年落ちですが、走行距離は、たった5,000kmです。一体、どのような使われ方をしてきたのか興味深いですね。そういう確認もこめて、中古車は実物を見て、お店の方にお話を伺ってから決めましょう。

【改造・カスタム】アベニールをチューニングしたい!

中古で2代目アベニールを手に入れたら、気になる箇所をグレードアップしたいですよね。とはいえ、生産終了から10年近く経過する日産・アベニールです。今更アフターパーツの新発売なんて…してました。最近では、2016年1月25日にカーボンサイドステップスポイラーが新発売されています。
オートバックスグループのネットショップ「オートスタイル」さんでは、2代目W11型アベニール専用パーツや対応部品を、取り揃えています。ネットで注文し、ご自宅やお近くのオートバックスで受け取れるので便利ですね。もしかしたら、オートバックスさんでパーツの選定相談や取り付けもしてくれるかもしれません。
チューニング専門店と違い、敷居が低い(失礼!)オートバックスさんなので気楽に相談できますね。

W11型アベニール適合部品の検索結果をリンクしておきましたので、一度覗いてみてくださいね!

【まとめ】アベニール生産終了、そしてウイングロードへ。

日産・ウイングロード 15M Vリミテッド

折からの国内ステーションワゴン市場の景気の冷え込みもあり、アベニールは2代目W11型モデルをもって、2005年10月に生産終了となりました。後継車となるミドルクラスのステーションワゴンは開発されず、同年11月から販売を開始した、現行型日産・ウイングロードが事実上の後継車となりました。
1990年代に一世を風靡した2,000ccクラスのステーションワゴン市場は縮小し、現在ではその1つ下のクラスで、ステーションワゴンが人気となっています。日産・ウイングロードをはじめ、トヨタ・カローラフィルダー、スバル・レヴォーグとライバル車は軒並み人気車ばかりです。
現行型ウイングロードは、今年で発売開始から11年目となります。日産のステーションワゴンモデルを絶やさないためにも、そろそろモデルチェンジをして強力なコンペティターに立ち向かってほしいですね。そしていつの日か、日産・アベニールと「サル!サル!サルー!」のCMに復活してほしいものです。