【ホンダ アスコット】とはどういう車?かつての名車を徹底解剖します。

かつてホンダが販売していたアスコット。その当時の流れを汲んでいるように角ばったセダンです。このアスコットとはいったいどういう車なのでしょうか。徹底解剖していきます。

アスコットとはどういう車なの?

アスコット(Ascot)は、本田技研工業(以下、ホンダ)がかつて製造・発売していたセダンの乗用車です。車体は4ドアセダンのみとなっていました。初代と2代目があり、初代は4代目アコードの姉妹車として誕生し、2代目はインスパイアのプラットフォームを流用しています。ちなみにアスコットとは、「アスコット競馬」や「アスコット・タイ」で知られるイギリスの地名。この地が持つ「上品」で「明るい」イメージにちなんで名づけられました。またアスコットは、ホンダプリモの専売車種でした。

初代アスコットの歴史。初代は販売不振の連続でした。

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%82%B9%E3%82%B3%E3%83%83%E3%83%88

1989年9月に、4代目アコードの姉妹車として登場しました。アコードCAの廃止と、アコードがプリモからクリオ店の専売モデルとなったことで、プリモの4ドアセダンに穴が空いたことからアスコットの開発が行われ販売が開始となりました。スマートで先進的なイメージを持っているアコードに対して、6ライトウインドウの明るい外観とセダンらしい保守的でフォーマルなデザインとなっており、アコードには無い本革シートが装備されたグレードも存在していました。外観以外は基本的にアコードと同一となっており、一部のグレードにはメーカーオプションとして4WSも設定されていました。
エンジンもアコードと同一のアルミ合金ブロックを使用した新開発エンジンとなっていて、1.8Lと2.0Lがラインナップされました。しかし、1991年8月のマイナーチェンジで、2.0L電子制御キャブレター仕様(110PS)が廃止され、1.8Lのみの設定となりました。
アコードと比べて、バブル期に登場した車の中では販売台数が著しく少ない問う状況から、次期型ではより上質な走りとタッチを達成するために、マルチエンジンとFFミッドシップレイアウトが採用されます。

また、派生車として、1992年3月に、欧州仕様のアコード及びその兄弟車ローバー・600(この時ホンダはおーすちん・ローバーとの提携を行っていました)をハードトップ化したアスコットイノーバが登場しています。

2代目アスコットは4年で終売となります。その魂はトルネオに引き継がれます。

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%82%B9%E3%82%B3%E3%83%83%E3%83%88

1993年10月、アコードから完全独立してフルモデルチェンジがおこなわれ、ここから2代目アスコットとなります。新たにベルノ店専売のラファーガが姉妹車となりました。プラットフォームは初代アコードインスパイア/ビガーのものを使用しています。ボディは、オーソドックスなサッシュドアを用いた4ドアセダンのみとなっており、ベースの初代インスパイアより全長は短かくしたものの、全高が高くとられたことで居住性やトランクスペースが広く、快適になっています。これにより初代よりも若干の大型化となっています。
エンジンは、初代インスパイア/ビガーの3ナンバー車に搭載されていた、直列5気筒SOHC2.0L及び2.5Lという2つの設定になっています。インスパイア/ビガーの3ナンバー車に搭載されていたバランサーを持たない改良型で、1.5L・2.0L両方ともレギュラーガソリン車の設定となりました。

この2代目アスコットは、当時主力のアメリカ市場の安全基準に伴い、3ナンバーボディを採用した5代目アコードの国内マーケットの補完を目的とされ、中級乗用車のマーケット開拓を念頭に開発されました。しかし、バブル崩壊のあおりを受け、また飾り気のないボディがインパクトに欠けたことやインスパイア/ビガーとの明確な区分けがなかったとも災いし、期待するようなセールスを獲得することはできませんでした。のちに6代目アコードが登場すると、モデル統合のため製造・販売が終了しました。アスコットはラファーガと集約されることとなり、事実上の後継車は6代目アコードの姉妹車であるトルネオとなりました。

スペック

※イメージ画像

初代アスコット

全長:4,680mm
全幅:1,695mm
全高:1,390mm
ホイールベース:2,720mm
車両重量:1,180~1,360kg
最高出力:110PS/6,000rpm
最大トルク:16.1kgf·m/3,800rpm

2代目アスコット

全長:4,555mm
全幅:1,695mm
全高:1,425mm
ホイールベース:2,770mm
車両重量:1,280~1,380kg
最高出力:180PS/6,500rpm
最大トルク:23.0kgf·m/3,800rpm

まとめ

ホンダが製造・販売していたアスコットは、モデルととなったアコードや、インスパイア/ビガーとの明確な差別化を打ち出せず宙を浮いた状態になっていました。これといった特徴があまりなかったことからユーザーの目にあまりとまらずに製造・販売終了を迎えることとなりました。そもそもの販売数が少ないことから現在では中古車市場でもあまり出回っていないため入手が非常に難しくなっています。