【シトロエン C5】これがシトロエン伝統の最終形

C6の生産が終了した今、C5はシトロエンにとって名実ともにフラッグシップモデルになりました。そして、最後のハイドロニューマチックサスペンションを採用している車でもあります。名車DSの登場から半世紀余り続いてきた伝統のハイドロサスが終焉を迎えようとしています。大きなボディに小排気量の組み合わせはシトロエンの得意とするところです。このC5も日本への正規導入が終わろうとしています。今、C5にスポットを。

これがシトロエンC5!

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%88%E3%83%AD%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%BBC5

現行モデル“シトロエンC5”は、2007年のフランクフルトショーで発表されたコンセプトカー“C5 Airscape(エアスケープ)”のイメージをほぼそのままに2008年1月に欧州で量産型がデビューし、日本へも導入されました。7年ぶりのフルモデルチェンジでした。
ボディバリエーションは4ドアセダンとステーションワゴンにあたるツアラーの2つ。エクステリアデザインは、クロームで仕上げられてひときわ目立つ大型のダブルシェブロンが象徴的です。その両側には切れ長で鋭角的な形状のヘッドランプが配置されていて、そこからボンネットへと続くエッジの立ったリブ、そしてバンパー部分の大型エアインテークで一目でシトロエンとわかるデザインに仕上がっています。
前モデルに比べ全長+55mm(セダン)/全幅+80mm大型化され、アッパーミドルクラス以上の堂々としたサイズになりました。当初搭載されたエンジンは、V6・3.0L・DOHCと、直列4気筒2.0L・DOHCの2種類です。それぞれシーケンシャルモード付の6速オートマチックと組み合わせて“3.0エクスクルーシブ”、“ツアラー3.0エクスクルーシブ”、4速オートマチックとの組み合わせで“2.0”、“ツアラー2.0”が設定されました。
独創の油圧サスペンションシステム“ハイドラクティブIIIプラス”によって、シトロエンならではのなめらかな乗り心地とすぐれたロードホールディング性能を両立しています。セルフレベリング機能が乗員数や積載量にかかわらず常に車両の姿勢を一定に保ってくれますし、状況に合わせてロードクリアランスを調整するハイトコントロール機能とノーマル・スポーツのふたつのモード切り替え機能をもつサスペンションは、自動制御とドライバーによる任意の選択が可能です。
インテリアでは、新世代センターフィックスステアリングを採用し、航空機の計器盤に着想を得た3連の円形インストルメンタルクラスターは、アナログ針の直観的な視認性とデジタル表示の多機能性を融合させた先進のデザインとなっています。2.0モデルがハーフレザーシート、3.0エクスクルーシブにはレザーシートと運転席マッサージ機能が標準装備されています。
全てのモデルで、バイキセノンディレクショナルヘッドライト、コーナーリングライト、オートマチックエレクトリックパーキングブレーキなどが標準装備されています。

C5ツアラー

出典:http://www.citroen.co.uk/new-cars-and-vans/citroen-range/citroen-c5-tourer

このモデルから新たなネーミングとなる“ツアラー”は、電動ブラインド付パノラミックガラスルーフとエレクトリックテールゲート、ラゲッジルームハイトコントロールなど独自の装備を与えられて、先代までの“ブレーク”に代わるステーションワゴンモデルです。ロングホイールベースがもたらす広々とした居住空間と、ラゲッジスペースをダイナミックな造形美で包み込んだ流れるようなスタイリングが特徴です。ショルダーラインとボディー下端のクロームモールが、ルーフレールと並んで美しく流れるラインを強調しています。C5ツアラーは機能も美しさも妥協しないプレミアムな存在感を持っています。

地味にマイナーチェンジ?

2010年5月、エンジンラインナップを見直しました。2.0Lエンジンを廃止して、BMWと共同開発した新型の1.6Lエンジンを搭載した“セダクション”をラインナップしました。
2011年2月には上級グレードの“エクスクルーシブ”が廃止され、1.6Lセダクションに一本化されました。同時にヘッドライト内のポジションランプがLED化されています。

試乗してみました

出典:http://nagoyachuo.citroen-dealer.jp/cgi-bin/WebObjects/135391cfdd7.woa/wa/read/cd1_14ce157945c/

シトロエン名古屋中央さんのブログより

実はこのC5、ずっと気になっていて、1年ほど前に試乗させてもらいました。思い出しながら書きますね。対面すると、まずはそのサイズに驚きます。全幅1,860mm、セダンの全長は4,795mmです。メルセデスのEクラスと同等のサイズですから当然ですが、さらに大きく見せているのはこの平ぺったく見えるデザインでしょう。一目見て思わず“でかいな~”と口を突いてしまう大きさです。車両重量もなかなか大きく、セダンモデルで1,620kgあります。この大きくて重いボディを、1.6リットルのエンジンで大丈夫なのかと不安になりますが、これは走り出してからのお楽しみです。なにが楽しみなのかというと、これこそが“シトロエンらしさ”だと思っているからです。DSの時代から“大柄なボディに小さなエンジン”の組み合わせがひとつの伝統なのです。最小のパワーユニットで最上級の乗り味を実現するのがシトロエンらしいのです。ですから、この大きなC5と1.6リットルエンジンの組み合わせは、マニアの心を揺さぶってくれるのです。

いざ、発進!

それでは発進しましょう。Dレンジに入れてゆっくりアクセルを踏見込むと、大きな車体はおよそ接地している感覚がないまま進みます。これぞシトロエン、これぞハイドロの浮遊感! 久しぶりに味わいましたね。エグザンティアで停まっていた私のハイドロニューマチックへの感想は、ここで見事に塗り替えられたのでした。
エグザンティアの“ハイドラクティブII”から格段に進化していますね。ネーミングも“ハイドラクティブIIIプラス”ですから、もはや次元が違う感じです。グッと熟成が進んでいてゆらゆら揺れる小舟から高速クルーザーに変貌していました。もともとシトロエンのハイドロサスは、路面に存在する大きなうねりをいなすのは得意なのですが、小さな凸凹はあまり得意ではありませんでした。高速道路などのジョイントを超える時には“ドン!”と突き上げるのが常でした。でもこのハイドラクティブⅢプラスでは大幅に改善されていますね。高速道路でも素晴らしい乗り心地を提供してくれます。メルセデスSクラスのエアサスに勝るとも劣らない乗り心地を、400万円台で手に入れることが可能なんです。
サスペンションのセレクトモードを“スポーツ”にすれば、キュッと引き締まった走りになります。このときは高速道路のジョイントで軽い“ドン”が復活しますから、状況にあわせて“ノーマル”と“スポーツ”を使い分けるのがいいですね。

今回の命題、エンジン

出典:http://autoc-one.jp/citroen/c5_sedan/report-583035/photo/0010.html

さて、今回一番気になっていたエンジンです。やはりと言いますか、期待値以上の走りですね。排気量はわずか1.6リットルながら、1,400rpmから最大トルクを発揮してくれる直噴ターボのおかげで街中はもちろん高速巡航まで元気に走ってくれます。アクセルを少し踏ん込めば、思った以上にググッと前に出る感覚なんです。それもそのはずトルクは2.5リットルエンジン並みですから。Dレンジで普通に走っていれば、タコメーターが2,000rpmを上回ることは滅多にありません。シトロエンに乗っていると不思議と走りがゆったりすることもありますが、最小のパワーでゆるゆる前に進むこのフィーリングは異次元と言うか普段味わわない感覚なのです。
基本的には308や3008と同じエンジン&ミッションですが、走りのイメージはけっこう違います。プジョーの方がスポーティな味付けで、シトロエンはジェントルなイメージですね。シトロエンの方がハイギアードでシフトアップが早目のセッティングなのではないでしょうか。このあたりの使い分けも絶妙で、シトロエンファンとしても納得できるところです。もちろん“ここ一番”の全開ダッシュは必要にして十分ですし、レッドゾーン手前まで回せば4気筒らしい唸り声をあげながら重たいボディを懸命に加速させてくれます。156psの最高出力が1,620キロのボディに対して余裕があるわけではありませんが、必要にして十分以上ではあります。ミッションを“S”モードにしておけば、十分にスポーティな走りを見せてくれます。車のキャラクターとしてはDレンジの方が“らしい”のですが。 この6速A/Tはアイシン精機製なので信頼性も抜群なんです。エンジンにはBMWの血が注入されていますから、日独仏の3国合作という仕上がりなのです。フランス車、しかもシトロエンに対する不安も、ずいぶん薄れるのではないでしょうか。

装備も充実

出典:http://autoc-one.jp/citroen/c5_sedan/report-583035/photo/0017.html

装備類もとても充実しています。リヤウィンドウとリヤのサイドウィンドウには手動式のサンシェードが内蔵されていて、夏が厳しい日本でも重宝するはずです。エクスクルーシブのシートはシックな本革です。後席は6:4の分割可倒式で、セダンモデルでもトランクスルーで長尺物の積載が可能ですし、中央の肘掛け部分にも開口がかくれていますから、4人乗ったままでも、スキー板を貫通して載せられそうです。かつてはセダンでもリヤハッチバックを採用していたシトロエンらしい使い勝手の良さですね。個人的にはゴージャスなエクスクルーシブ(459万円)よりも、シンプル装備のセダクション(424万円)が好きです。シートはハーフレザーで、タイヤも17インチにグレードダウンしますが、その方が乗り心地も燃費もいいのではないかと思います。シトロエンの真骨頂であるハイドロサスと新世代エンジン&ミッションの組み合わせは、往年のシトロエンファンにも受け入れられるはずです。

オーナーさんたちの評価・評判

乗り心地にとても満足しています。
路面の凹凸やうねりをうまく吸収し、静粛性も優れています。

1600ccターボですが低回転からトルクが大きくパワーはこれで十分たりていると思います。

価格のわりに内装はあまり高級感はなく小物いれの使い勝手も良くありません。

出典:review.kakaku.com

 独創のハイドラティブIIIプラスは乗り心地にすぐれる。スポーツモードを選択することで安定性を高めた走りも可能だ。

出典:www.goo-net.com

まずは試乗してみてください。
ある芸能人の方が名言を言っています。
この世の中でクルマがあるとするなら
シトロエンとそれ以外のクルマだと。
それ程個性のあるクルマをリリースしている
メーカーですから、相性も当然あることになります。

出典:review.kakaku.com

ハイドラクティブならではの乗り心地と高速道路での安定性は最高です。車体が大きく狭い道では取り回しにくろうします。

出典:www.goo-net.com

維持費が心配 故障・燃費

現役メカニック時代にはBXやエグザンティアをたくさん見てきました。BXはまだまだトラブルが多かったのですが、エグザンティアでは格段に故障が減り、消耗品の交換以外に手がかかる車ではありませんでした。ただ走行距離が増えてくると、ハイドロ関係をはじめとする機構部品の交換時期を迎えます。10万キロも走れば、一般的な金属ばねのサスペンションでも交換時期ですので、ハイドロサスだからと言うことではありませんが、部品代が国産車に比べて割高ですので出費がかさむのも事実です。大昔は、ハイドロ関係のおもりにとても高額な費用が必要でしたのでそのイメージを今もひきずっていますが、現代のハイドロニューマチックシステム“ハイドラクティブIIIプラス”は精度が格段に上がっていますので、維持するのに苦労するようなことはなさそうです。

燃費も大きな問題ですね。今回の試乗は総走行距離40km程度でしたから平均値を求めるほどのデータにはなりませんが、高速道路をのんびりと巡航しているレベルなら、燃費計は20km/Lを上回ります。その一方、街中では7km/L程度と大きな差がでます。やはり車両重量があるだけにそれなりの数字ですが、決して悪い部類ではないですね。カタログ燃費は10.2km/Lと国産エコカーたちに大差をつけられていますが、高速巡航ではすばらしい実力の持ち主です。

中古車でも大丈夫?

先ほども触れましたが、DS→GS→BX→XANTIA→C5と熟成を重ねてきたハイドラスティックサスペンション。XANTIA以降は格段にトラブルが減っていますから、C5に至ってはもう普通にガンガン乗っちゃっても平気だと思います。
最終モデルの2009年式なら100万円からありますので、ぜひ飛び込んでみてください。

全国のC5の中古車情報(1〜15件)はGoo-net(グーネット)。価格・年式・走行距離からご希望の車を検索・見積りできます。中古車物件情報が30万台!全国のシトロエン(C5)の中古車検索・見積りなら日本最大級の中古車情報サイトGoo-net!

燃費ならディーゼルも

日本には正規導入されていませんが、ヨーロッパの車ですからもちろんディーゼルエンジンの設定があります。むしろこちらがメインなのですが...
●HDI115エアドリーム・エンジン
116ps(115bhp)の1.6Lディーゼルで、アイドリングストップ機構を備えています。6速M/Tギアボックスとの組み合わせで、22.3km/Lの燃費と117g/kmのCO2排出量という優等生です。
●HDI200エンジン
17.0km/Lの燃費と155g/kmのCO2排出量で、そのパフォーマンスは0-100km/h加速が8.3秒、最高速度は230km/hを誇ります。このHDI200搭載モデルは、ベーシックなHDI115に対して8,000ポンド(130万円)高い価格が付けられています。

最強かも? ツアラーディーゼル

パノラミックガラスルーフとエレクトリックテールゲート、ラゲッジルームハイトコントロールなど独自の装備に加えて、ロングホイールベースがもたらす広々とした居住空間とラゲッジスペースを持つツアラー。さらにディーゼルHDI2000エンジンを組み合わせたら最強ではないでしょうか。
オーナーさんの書き込みによれば、
ディーゼルの固定概念である黒煙は皆無
低速からパワフルで燃費がよく燃料費も安いのでコストパフォーマンスは最高
高速巡航では20km/Lを超え
冷間時を除けばディーゼルとは気づかれないほど静か
ガソリンスタンドではハイオクのポンプに誘導される
とのことです。
なんとも魅力的な言葉が並んでいますね。

気になる人はこちらへ相談してみてはいかがでしょうか。

日本国内ではなかなか手に入らない自動車を世界中から輸入しています。本国使用の左ハンドル車のマニュアルミッション車・CO2の排出量がとても少ないディーゼルターボ車などなど。また海外のミニカーなどのグッズやBOSCH社の正規取扱店として部品も豊富に取りそろえています。

最後にまとめ

いかがでしたか。プジョーとジョイントしながらもシトロエンらしさは失っていません。中でもシトロエンでしか味わえないハイドロサスペンションを搭載しているのは、C5とC6だけになりました。そのC6も生産終了しますから、もはやC5のみです。残念ながらC5もイギリスでの販売が終了したため、右ハンドル仕様の生産はされない見込みです。これに合わせてプジョー・シトロエン・ジャポンはDS5へ切り替えると同時に、在庫しているC5を限定車に仕立てて販売終了を決めました。今乗らなければ、この先一生乗る機会はないかもしれません。中古市場ではお値打ちですから、気になる方はぜひチャレンジしてみてください。