【BMW 2シリーズ】Cセグメントの新時代を担うコンパクトスポーツ&ラグジュアリー

ちょうど2年前、BMWのラインナップに新たに加わった2シリーズ。これまで1シリーズでまかなっていたコンパクト系のうちクーペとカブリオレが独立するかたちでデビューしました。1シリーズは縦の短いFRでとても楽しい車ですから、そのクーペとなれば楽しくないはずがありません。そう思っていたら、昨年MPVが追加されました。面白いなぁと思ってみていたら、なんとFFではないですか! 走りのFRはどうした?

BMW2シリーズとは

BMWの2シリーズの登場は、2013年10月のことでした。強豪ひしめくCセグメントに新たに投入されたクラスです。もともとは3シリーズを縮めた格好の1シリーズの中に、ハッチバックとクーペ、カブリオレまでがラインナップされていました。ですが、先の1シリーズのモデルチェンジでハッチバックのみがリリースされ、クーペとカブリオレを新たに2シリーズとして独立させたのです。

クーペ

出典:http://www.bmw.com/com/en/newvehicles/2series/coupe/2013/showroom/design/index.html

1シリーズと袖を分かつ形で登場した2シリーズですが、単なる1シリーズのクーペという位置づけではありません。ワイド&ローデザインに加えて、躍動的なキャラクターラインが筋肉質なアスリートを彷彿とさせるスタイリング。Cセグメントで唯一の後輪駆動を固持し、約50:50の理想的な前後重量配分によるスポーティで俊敏なハンドリング性能で圧倒的にダイナミックな走りを実現しています。
エクステリアは立体的なキドニーグリルとシャープで精悍な丸型4灯ヘッドライトが、スポーティでスタイリッシュなフロントフェイスをつくりだしています。フロント・エプロンに水平基調に配置された大型のエアインテークが大胆ですね。リヤも、ワイドデザインのL字型コンビネーションライトが、リヤスカートに流れるボディラインとあわせてワイドさを強調しています。
インテリアでは、ドライバーに向けて僅かに角度のついたインストゥルメントと、重要な操作系がドライバーの手の届く範囲に配置されて使い易いコックピットにまとまっています。iDriveナビゲーションシステムを全車標準装備し、8.8インチの高解像度ワイドコントロールディスプレイ、タッチ・パッド付きiDriveコントローラーを採用しています。
安全面では、“衝突回避・被害軽減ブレーキ”、“BMW SOSコール”、“BMWテレサービス”が全車に標準装備されていて優れた安全性を確保しています。

カブリオレ

出典:http://www.bmw.com/com/en/newvehicles/2series/convertible/2014/showroom/index.html

2シリーズに、爽快なオープンエアドライビングが楽しめるカブリオレが追加されました。電動ソフトトップを開けば、エンジンフードからトランクリッドまで繋がるショルダーラインがキャビンの回りにデッキをつくりだします。エレガントな印象を与えるだけでなく、エクステリアとインテリアに一体感が生まれます。
インテリアは、複数の線と面を重ねて空間を分割する手法で、空間の広がりを強調しながらモダンでスタイリッシュな雰囲気に仕上がっています。

MPVの登場

アクティブツアラー

出典:http://www.bmw.com/com/en/newvehicles/2series/active_tourer/2014/showroom/index.html

“走りのBMW”がFRの拘りを捨てて取り組んだマルチパーパスヴィークル“アクティブツアラー”です。一般的な機械式駐車場にも収まる全幅1,800mm、全高1,550mm の取り回しの良いコンパクトサイズが魅力です。MINIのコンポーネントを利用しながらも、新開発のシャシーとサスペンションで、BMWらしいドライビングテイストになっています。
フロントデザインは、BMW特有のやや前傾したキドニー・グリルと4灯式丸型のLEDヘッドライトで、ひと目でBMWと分かるデザインです。リヤは、LEDライトバーが配置された幅広のL字型コンビネーションライトと水平方向のボディラインがワイド感を強調して、ノッポ感を抑えながらスポーティでダイナミックなキャラクターにまとまっています。
インテリアは、ダッシュボードからドアパネルに至るまで、クーペと同様に複数の線と面を重ねて空間を分割する手法で空間の広がりを強調しながら、軽快でエレガントな雰囲気を醸し出しています。後席のバックレストは40:20:40 に3分割して倒せるので、さまざまなニーズに合わせてレイアウトできます。通常468Lのラゲッジスペースを最大1,510Lまで拡張できます。
オートスタート/ストップ機能、ブレーキエネルギー回生システム、電動パワーステアリング、ECO PROモード、コースティング機能などエコにも手抜きはありません。

7人乗り グランツアラー

出典:http://www.bmw.com/com/en/newvehicles/2series/gran_tourer/2015/showroom/index.html

アクティブツアラーをベースに、初の7人乗りMPV“グランツアラー”を追加しました。新世代のクリーンディーゼルエンジンを搭載したモデルも設定されました。圧倒的に力強い走りとともに、燃料消費率(JC08モード)は輸入車トップクラスの21.3km/Lという低燃費を実現しています。アクティブツアラー比で全長+215mm、全高+95mmに抑え、取り回しの良いコンパクトサイズでありながら最大で7人乗車可能な広々とした室内空間を確保しています。
外観は、アクティブツアラーと同様に、ひと目でBMWと分かるデザインや、力強いボンネット上のプレスラインと左右に大きく広がる大型エアインテークが、スポーティさを強調しています。
インテリアは、着座位置がやや高めなおかげで、乗降性に優れるだけでなく良好な視界を確保できるので前方の交通状況の確認がしやすいのも特徴です。

試乗してみる

クーペ試乗

出典:http://www.bmw.co.jp/ja/all-models/2-series/coupe/2013/design.html

愛知県の某ディーラーさんにお願いして、クーペとグランツアラーを試乗させてもらいました。標準モデルの“220iクーペスポーツ”は、2.0L直列4気筒ターボから最高出力184psを発生するエンジンと8速A/Tの組み合わせです。エンジンを始動してブレーキペダルから足を離すとクリープで進み始めますが、わずかにアクセルペダルを踏み込むと驚くほどなめらかに、しかも力強く前進します。実はこのエンジン、ボディサイズに似合わない27.5kgmものトルクをわずか1,250rpmで発生するのです。そして、低回転域での感覚が素晴らしいだけではなく、踏み込んで回せばとても速いエンジンです。3,500rpmくらいから確実に音が変わります。気持ちよく乾いた排気音。タコメーターの赤色が塗られている6,500rpmまでスムーズに回ります。
ZF製の8速A/Tはとても賢く、右足の力の入れ具合で理想のギアと回転数にしてくれます。手動でシフトする必要はありません。しかも素早いシフト操作は実にスムーズに変速を完了します。実はこのエンジン、インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤーで1.8-2.0Lクラスの部門賞を受賞しています。できの良いオートマチックトランスミッションとの組み合わせは抜群です。
峠道では、なんともおどろくほどの剛性の高さを感じます。まるでよじれる感じはありません。無垢の塊から削りだしてつくった箱のような堅さです。過去に乗ったBMWも素晴らしかったですが、久しぶりに乗ったBMWは次元が違いました。FR+マルチリンクサスが織りなすニュートラルなハンドリングも素晴らしいですね。ハンドルが車の向きを変えるのではなく、あくまでもきっかけでしかないと言うか、“こっちへ行きたい”と意思表示をするとあとは車が進んでいく感じなんです。50:50の重量バランスにこだわる理由はこのあたりなのかもしれません。
実は試乗後に、“バリアブルスポーツステアリング”なるオプションが装着されていることを聞かされました。ハンドルを切った量にあわせてギアボックスのギアレシオが変化するするそうです。まったく気がつかなかった。というか、それほど自然に働くことに驚きます。後で言われて“そういうことだったのか”と思わされ、なんだか悔しい気持ちになるのです。
サスペンションセッティングはいまさら言うことではありません。ニュートラルなハンドリングと嫌みのない乗り心地、見事に両立しています。さすがBMWです。FRへのこだわりからなのか、ドライバーの気持ちがわかるがゆえのFRなのか、鶏と卵的な議論は止まないのです。

グランツアラー試乗

出典:http://www.bmw.co.jp/ja/all-models/2-series/grantourer/2015/design.html

今回無理を言ってグランツアーラーにも試乗させてもらいました。FRにこだわるBMWがFFを採用してまでつくりたかったものは何なのかが見たかったんです。しかもクリーンディーゼル搭載車がラインナップされていると聞いてしまったものですから、わがままを言わないわけにはいきませんでした。アクティブツアラーにも追加設定されたそうですが、どうせならグランツアラーに乗ってみたいと思いました。
ガソリンエンジンは1.5L3気筒と2.0L4気筒の2種類。憎いのはその価格設定で、グランツアラーの218dモデルは389万円で、ガソリンエンジンを積む218iとの差はわずか21万円です。最高出力150ps、最大トルク33.7kgmと十分すぎるスペックで、同じ2.0L4気筒ディーゼルターボでも日本仕様のMINIには無かった設定です。トランスミッションも、MINIの6速A/Tに対してグランツアラーには8速A/Tが組み合わされます。アイドリングではディーゼルエンジン特有の“カラコロ”という音が聞こえてきますが、いざ乗って走りだしてしまえばディーゼル感はまったくナシ。“トルクが太い”を通り越して“トルクだけで走れる”感じです。
外観のイメージはアクティブツアラーとほとんど変わりませんが、実は215mm長く、95mm高いのです。ホイールベースも110mm延長されています。でも、店頭にあったアクティブツアラーと比較して、特にその広さを感じませんでした。前後に13cmスライドできるリアシートもアクティブツアラーのリアシートと同じものだと思います。ただグランツアラーは、その後ろに格納式のサードシートがついています。これで“3列7人乗り”でミニバンとうたいたいところでしょうが、そのサードシートはポルシェの+2以下です。2列目シートを一番前まで出しても大人が座れるだけのニースペースは現れないし、着座姿勢は座椅子に座るような体育座りスタイルしかできません。子どもでも長時間押し込められるのはツラそうな雰囲気です。きっとドイツの子どもたちはお行儀がいいのでしょう。
全長と全高の拡大で得られたのは、むしろラゲッジスペースの容量アップでしょう。かさばるモノでも長尺物でもなんでもござれと言いたげな収納力です。
サードシートは一瞬にして床に収まりますし、セカンドシートの背もたれは荷室のレバーを引くとモーターが一瞬唸って前に倒れてます。ギミックというほど大げさではありませんが、シートの格納に電動アシストを採用するあたりはさすがです。

気になる価格

気になる2シリーズの価格ですが、ここで一挙公開しちゃいます。

2シリーズ・クーペ価格表

220iクーペ Sport:8速スポーツA/T 4,650,000円
220iクーペ M Sport:8速スポーツA/T 4,890,000円
M235iクーペ:6速M/T 6,130,000円
M235iクーペ:8速スポーツA/T 6,270,000円

2シリーズ・カブリオレ価格表

220iカブリオレSport:8速スポーツA/T 5,350,000円
220iカブリオレLuxury:8速スポーツA/T 5,540,000円
220iカブリオレM Sport:8速スポーツA/T 5,760,000円

2シリーズ・アクティブツアラー価格表

218iアクティブツアラー:6速A/T 3,420,000円
218iアクティブツアラーLuxury:6速A/T 3,920,000円
218iアクティブツアラーM Sport:6速A/T 3,840,000円
218dアクティブツアラー:8速A/T 3,630,000円
218dアクティブツアラーLuxury:8速A/T 4,130,000円
218dアクティブツアラーM Sport:8速A/T 4,050,000円
225ixDriveアクティブツアラーM Sport:8速スポーツA/T 5,040,000円
225xeアクティブツアラーLuxury:6速A/T 4,880,000円
225xeアクティブツアラーM Sport:6速A/T 5,090,000円

2シリーズ・グランツアラー価格表

218iグランツアラー:6速A/T 3,680,000円
218iグランツアラーLuxury:6速A/T 4,180,000円
218iグランツアラーM Sport:6速A/T 4,140,000円
218dグランツアラー:8速A/T 3,890,000円
218dグランツアラーLuxury:8速A/T 4,390,000円
218dグランツアラーM Sport:8速A/T 4,350,000円
220iグランツアラーSport:8速A/T 4,340,000円
220iグランツアラーLuxury:8速A/T 4,580,000円
220iグランツアラーM Sport:8速A/T 4,620,000円

さらに気になるハイブリッドモデル

先日、2シリーズアクティブツアラーにプラグインハイブリッドガ追加されることが発表されました。その名も“225xe”です。つまり225i xDriveのハイブリッドです。
前輪駆動は1.5L直列3気筒(最高出力136ps)、後輪駆動は電気モーター(最高出力88ps)(バッテリーは、7.7kWh)、6速A//Tと組み合わされます。システム合計で最高出力224ps、最大トルク385Nmを発生します。ちなみに225i xDriveの最高出力は231ps、最大トルク350Nmですのでほぼ同等のパワーですね。

燃費は50km/Lオーバー?

欧州複合モードで燃費は50km/Lを超えます(1.9〜2.1L/100km)。電気のみでの航続距離は41kmとのことです。

価格は控えめ?

価格はドイツで37,800€(約500〜510万円)になるようです。なお235i xDriveの本国価格は36,712€ですから、プラグインハイブリッドは1000€(10-15万円)ほど高いだけということでしょうか。

中古車は?

さすがは人気車ですね。すでに300台近い中古車がありました。220iクーペスポーツからM235iクーペまでよりどりみどり状態です。お好みのグレードとボディカラーとご予算に合わせて選んでください。まだ新車保証が残っている年式ですし過走行に陥ることも無いでしょうから、事故車以外は問題ないと思います。

全国の2シリーズの中古車情報(1〜30件)はGoo-net(グーネット)。価格・年式・走行距離からご希望の車を検索・見積りできます。中古車物件情報が30万台!全国のBMW(2シリーズ)の中古車検索・見積りなら日本最大級の中古車情報サイトGoo-net!

グランツアラーの中古車は?

デビューしたばかりのグランツアラーですが、すでに中古市場にありました。とはいっても4台ですけど。
2015年12月登録の218dのラグジュアリー、走行距離は30kmですから完全にデモカーですね。428万円ですので、乗り出しで新車価格同等っととこですね。諸費用分がお値打ちです。
2015年6月登録の218iラグジュアリー、走行距離2,000kmが325万円はお買い得じゃないですか。8ヶ月で約100万円下がるんですね。
いまのところ特に仕様変更はありませんので、デモカー落ちを手に入れて差額分でドレスアップでも良いのではないでしょうか。

グランクーペの噂も

出典:http://www.bmwblog.com/2015/07/06/is-bmw-testing-a-2-series-gran-coupe/

メルセデスベンツCLAクラスなどをターゲットに開発しているのであろう新型の4ドアクーペのスパイショットです。2シリーズ グランクーペの開発車両と思われます。まだ全体が見事にカモフラージュされていて詳細はよくわかりませんが、エクステリアデザインはもちろん2シリーズクーペ&コンバーチブルに近いものになるであろうことは間違いありません。

出典:http://www.theophiluschin.com/?p=4379

こちらは予想されるスタイルをレンダリングしたもの。もちろん確たる証拠はありませんので、あくまでも予想です。でも、良い線いってると思います。

出典:http://www.theophiluschin.com/?p=4379

最後にまとめ

いかがでしたか。BMWの新しいラインナップ、2シリーズ。1シリーズの楽しさを知っていますから、とても魅力的ですね。これだけコンパクトなFRスポーツカーは他に無いのではないでしょうか。FFのツアラーも面白いですね。これがBMWの回答なんだな、と思える仕上がりです。中古車もちょうどお値打ちになり始めてますから、春に向けて動くなら今ですよ。