F1 2016 レッドブルの新車RB12の素性!

2015年にルノーPUの信頼性とパワー不足に悩まされ成績が振るわなかったレッドブル。PUサプライヤーの変更を試みましたがメルセデス、フェラーリのワークス体制のチームからは「敵に塩を送る」ことを拒まれてしまい、残されたホンダもマクラーレンとの契約がレッドブルへの供給をゆるさなかったのでグルッと1周して元のルノーPUに落ち着きました。そこまでライバルに警戒されているレッドブルの今年のマシンに期待です。

お家芸の空力デザイン

レッドブルRB12

過去2シーズンはルノーPUのパワーと信頼性不足に悩まされて実力を発揮できていないレッドブルですが、2010~2013年間の黄金時代を築いた空力性能が失われたわけではありません。細部にまで至る複雑な曲線を描くボディワークは今年も健在でパワー不足による直線やコーナー立上りのタイムロスをダウンフォースによるコーナーリング速度やタイヤの消耗減で補おうとしている意思がよく現れています。

出典:http://www.f1fanatic.co.uk/2016/02/22/red-bull-rb12-first-pictures-revealed/

TAGホイヤーエンジン

2015年にPUサプライヤーの変更を試みましたが、結局ルノーPUに「TAGホイヤー」の名を冠したいわゆるバッジPUで今シーズンを戦うことになりました。今年からワークスチーム体制でF1に復帰したルノーですからこれまで以上にPU開発に力が入ることが期待できます。レッドブルにとってはこのルノーの体制変更が福音となってパワーと信頼性の向上があればメルセデス、フェラーリの2強と脅かすダークホース的な存在になることもあり得ますね。

[iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/0ohsQvIACiA" frameborder="0" allowfullscreen][/iframe]

2016年ドライバーズラインナップ

チーム内バトルに注目

レッドブル移籍後3年シーズン目を迎えたダニエル・リカルドは移籍初年度にセバスチャン・ベッテルを戦績で上回って見せた様な輝きを取り戻せるか勝負の年です。レッドブルで参戦1年目のチームメイト、ダニール・クビアドに昨年のドライバーズランキングで上を行かれている状況は2年前と立場が逆転しています。このチームメイト二人によるライバル争いは今年レッドブルチームを見る上で注目ですね。

筆者作成

合同テストのタイムから大胆予想

2015年と2016年の同じバルセロナのカタロニア・サーキットでの合同テスト初日のタイムを比較してみました。ドライバーは違いますがベストタイムは拮抗しています。また週回数も昨年以上で初日で昨年のスペインGP決勝1レース分以上の走りこみが出来ているのでRB12に大きな初期トラブルは無さそうです。初日で各チームとのタイムを比較しても実力が反映されていないのですが、昨年の順位をみるとメルセデスPU搭載チームの優位が感じられますが、今年は各PUメーカーが入り乱れていて差が縮まってきていることを伺わせます。2016年は随所にデッドヒートが見られそうですね。

F1バルセロナ・テスト 2015年2月26日(合同テスト2回目・初日)
順位 タイム (タイム差) ドライバー(チーム)周回数

01)1m23.500s(+0.000)フェリペ・マッサ(ウィリアムズ)103周
02)1m24.276s(+0.776)マーカス・エリクソン(ザウバー)122周
03)1m24.861s(+1.381)ルイス・ハミルトン(メルセデス)48周
04)1m25.947s(+2.447)ダニール・クビアト(レッドブル)75周
05)1m26.177s(+2.677)ロマン・グロージャン(ロータス)75周
06)1m26.327s(+2.827)キミ・ライコネン(フェラーリ)80周
07)1m26.962s(+3.462)カルロス・サインツ(トロ・ロッソ)86周
08)1m31.479s(+7.979)ジェンソン・バトン(マクラーレン)7周


F1バルセロナ・テスト 2016年2月22日(合同テスト1回目・初日)
順位 タイム ()タイム差 ドライバー(チーム)周回数

01)1m24.939s(+0.000)セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)69周
02)1m25.409s(+0.470)ルイス・ハミルトン(メスセデス)156周
03)1m26.044s(+1.105)ダニエル・リカルド(レッドブル)87周
04)1m26.091s(+1.152)バルデリ・ボッタス(ウィリアムズ)80周
05)1m26.298s(+1.359)アルフォンス・セリス(フォースインディア)58周
06)1m26.735s(+1.796)ジェイソン・バトン(マクラーレン)84周
07)1m27.180s(+2.241)カルロス・サインツ(トロロッソ)55周
08)1m27.555s(+2.616)マーカス・エリクソン(ザウバー)88周
09)1m28.292s(+3.353)パスカル・ウォーレーン(マノー)54周
10)1m28.399s(+3.460)ロマン・グロージャン(ハース)31周
11)1m29.356s(+4.417)ジョリオン・パーマー(ルノー)37周

RB12の出来栄えは?

タイヤのルール変更がもたらすチャンス

最近はメルセデスの強さゆえに話題がPUに偏りがちですが、今年はレッドブルの強みである空力性能が勝負に大きな影響を与える可能性があります。それがタイヤに関するルール変更です。今年は各レース毎にそれぞれのチームがタイヤのコンパウンド(グリップ強度)を選べる様になりました。PUパワーと同様にタイヤのグリップはラップタイムに大きな影響を与えます。ダウンフォースが少ないマシンはコーナーリング中に横滑りや加速時の空転が多くて発熱によってタイヤを傷めてしまいます。逆にダウンフォースの多いマシンは路面に強く押し付けることが出来るのでタイヤのグリップ力を活かしながら消耗が少ないのです。グランプリが開催されるサーキットの路面状況や気温などにもよりますが、空力性能に優れたレッドブルはライバルチームよりワンランク上のグリップ力をもったタイヤを選んで決勝レースに挑んでくることは間違いありません。今年のレッドブルRB12の活躍には期待が持てそうです。