F1 2016 マクラーレンの新車MP4-31の素性!

昨年はマクラーレンとホンダにとって新チームとして初年度だったので、シャシーとPUのマッチング、マクラーレンとホンダのチームメンバーのマッチングなど様々な分野での調整不足が昨年2月の合同テストの段階から露見してしまい、レースの準備期間と言うより新チームへの移行期間となってしまいました。結局それが一年のシーズンを通して続き他のチームと戦っている印象が全く残りませんでした。さて今年はどうなるでしょう。

サイズゼロの進化

マクラーレンMP4-31

1997年から2005年までマクラーレンに在籍したエイドリアン・ニューウェイ1991年から2006年までマクラーレンに在籍したピーター・プロドロモウ2007年マクラーレンからエイドリアン・ニューウェイを追ってレッドブルに移籍したピーター・プロドロモウ。マクラーレン時代を含めると16年間にわたってエイドリアン・ニューウェイの片腕を務めてきたピーター・プロドロモウが2014年マクラーレンに復帰して全ての指揮をとった初めてのマシンとなるのがこのMP4-31になります。フロントウィング、サイドポンツーンの形状、リヤエンドまでの絞込みなど彼が歩んできたトップレベルの空力ノウハウが随所に感じられるマシンに仕上がっています。

出典:http://www.f1fanatic.co.uk/2016/02/20/mclaren-mp4-31-first-pictures-revealed/

2016年ホンダPU「RA616H」

2014年にマクラーレンに復帰したピーター・プロドロモウが2015年に復帰するホンダに要求したのが「サイズゼロ」コンセプトです。空力性能を高めるために極限までコンパクトに仕上ること目標にしたホンダPU(パワーユニット)でしたが、そのコンセプトがシャシー、PU双方にとって災いし2015年の初年度は散々な結果に終わりました。その教訓を活かしつつよりシャシーとの親和性を高めた「RA616H」が昨年の弱点であったパワー不足と熱対策を講じてきているか、まだ詳細は伝わってきていませんが2年目の今年は期待大です。

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2016年ドライバーズラインナップ

最強コンビが挑む2016

期待が高まるマクラーレンのニューマシンを駆るのは昨年同様にフェルナンド・アロンソとジェイソン・バトンのベテランコンビです。特にジェイソン・バトンは2007年までのNAエンジン時代6年間に渡ってホンダと一緒に仕事をしてきたので今回のホンダ復帰におけるマクラーレンとの協調に関して大きな役割を果たしています。また日本の「武士道」に深い造詣をもっているフェルナンド・アロンソもまたフェラーリのおおらかさとは違うマクラーレン&ホンダのストイックな姿勢に共感を抱いているようです。2015年の大きな困難に直面したチームをメディアやチーム内の軋轢から守り続けた二人のドライバーは賞賛に値します。今年こそは過去の実績が示すとおり彼らの本来持っているスピードを存分に発揮してもらいたいですね。

筆者作成

合同テストから読む

昨年の同時期に於けるマクラーレン・ホンダの惨状を思い出すのはつらいのですが、敢えて今年2月22日の合同テスト初日で比較すると明るい材料ばかりなので見てみたいと思います。まず初日のベストタイムですがドライバーは昨年と同じジェイソン・バトンです。2015年のベストタイム1m31.479sでダントツの最下位。トップとの差が約8秒もありました。そして今年が1m26.735sで6番手につけてトップとのタイム差も1.796秒です。昨年初日のルイス・ハミルトン(メルセデス)やキミ・ライコネン(フェラーリ)のタイムやトップとのタイム差と比較しても、今年はスタートから中盤グループの一角に位置していることが伺えます。また初日にも関わらず昨年、同じサーキットで行われたスペインGPの決勝週回数66週を超えるマイレージ(84週)を走破しいることからも信頼性が高まっていることを証明しています。

F1バルセロナ・テスト 2015年2月26日(合同テスト2回目・初日)
順位 タイム (タイム差) ドライバー(チーム)周回数

01)1m23.500s(+0.000)フェリペ・マッサ(ウィリアムズ)103周
02)1m24.276s(+0.776)マーカス・エリクソン(ザウバー)122周
03)1m24.861s(+1.381)ルイス・ハミルトン(メルセデス)48周
04)1m25.947s(+2.447)ダニール・クビアト(レッドブル)75周
05)1m26.177s(+2.677)ロマン・グロージャン(ロータス)75周
06)1m26.327s(+2.827)キミ・ライコネン(フェラーリ)80周
07)1m26.962s(+3.462)カルロス・サインツ(トロ・ロッソ)86周
08)1m31.479s(+7.979)ジェンソン・バトン(マクラーレン)7周


F1バルセロナ・テスト 2016年2月22日(合同テスト1回目・初日)
順位 タイム ()タイム差 ドライバー(チーム)周回数

01)1m24.939s(+0.000)セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)69周
02)1m25.409s(+0.470)ルイス・ハミルトン(メスセデス)156周
03)1m26.044s(+1.105)ダニエル・リカルド(レッドブル)87周
04)1m26.091s(+1.152)バルデリ・ボッタス(ウィリアムズ)80周
05)1m26.298s(+1.359)アルフォンス・セリス(フォースインディア)58周
06)1m26.735s(+1.796)ジェイソン・バトン(マクラーレン)84周
07)1m27.180s(+2.241)カルロス・サインツ(トロロッソ)55周
08)1m27.555s(+2.616)マーカス・エリクソン(ザウバー)88周
09)1m28.292s(+3.353)パスカル・ウォーレーン(マノー)54周
10)1m28.399s(+3.460)ロマン・グロージャン(ハース)31周
11)1m29.356s(+4.417)ジョリオン・パーマー(ルノー)37周

MP4-31に期待せずにはいられない

チーム体制・マシン・PU・ドライバーについては申し分ありません。後はマシンとPUの調和と信頼性を開幕戦までに高めて行けば昨年の様な状況に陥ることはないでしょう。またマクラーレンというチームはシーズン中の開発に於ける上昇カーブが高いことでも有名なので今年のマクラーレン・ホンダMP4-31からは目が離せそうもないですね。