【マクラーレン 650S】デザインと足回りが際立つF1マシンゆずりの韋駄天モデル

F1でも名門のブランドが、デザインと足回りで動力性能トップレベルに仕立てたモデルが「650S」です。F1からフィードバックしたポテンシャルに迫ってみたいと思います。

「マクラーレン 650S」

「マクラーレン 650S」は、2014年ジュネーブショーで発表された「マクラーレン社」の「MP4-12C」の後継モデルです。
「MP4-12C」から「650S」へのアップグレードのために25%が新開発のパーツが採用されたいます。
車名の「650S」は「650PS」を意味し、「S」は「スポーツ」を意味しています。
日本では、2014年4月に発売され、税込み3,160万円となっています。

スタイリングデザイン

スタイリングはフロントデザインは「マクラーレン P1」のデザイン、リア周りは、「マクラーレン MP4-12C」デザインを取り入れています。
特徴としては、ディヘドラル・ドア、サイドインテーク、LEDヘッドランプが印象的です。

「ディヘドラル・ドア」

「マクラーレン 650S」のドアは、非常に個性的でインパクトのある「ディヘドラル・ドア」と呼ばれるドアシステムで、McLaren F1で初めて採用されました。
通常のドアより軽量でエアロダイナミクスに優れ、実用性も兼ね備えています。
シングル・ヒンジ・デザインにより狭い空間でもドアの開閉が可能になっています。

「アクティブ・エアブレーキ」

カーボン・ファイバーの「アクティブ・エアブレーキ」は、95km/h以上で走行中に急ブレーキをかけると瞬時に作動します。より早く停車できるためレーストラックでブレーキをかけるタイミングを遅らせることができるのです。
フロントエンド・ピッチをオフセットし急ブレーキ時のダウンフォースを増加させ安定性を向上します。
「Sport/Track」モードでは、エアブレーキは高速走行時にダウンフォースが増加し、スロットルを上げたときの安定性を高めるように自動で調整されます。
「エアロ」モードで「DRS(Drag Reduction System)」を作動させるとエアブレーキが下がり、ストレート加速が向上します。
エアブレーキの初期設定は、32度ですが69度まで立ち上がります。
これによって制動距離を20メートル以上短縮、ブレーキをかけるタイミングを遅くすることができます。

塗装へのこだわり

マクラーレンのF1マシンと同じように、「マクラーレン 650S」は 1kg単位で、重さに対するこだわりが求められ細かな点に至るまで軽量化が図られました。
「マクラーレン 650S」の塗装も例外ではなく、F1マシンにアイデアを得た3段階の塗装技術は、カラー、色調、光沢、そして完璧な仕上がりと同時に、重量を絶対的に最小限に抑えることができます。
厳しい基準を満たすように「AkzoNobel」社と共同開発した塗装は、手作業で仕上げを行われています。

デザインと軽量と機能を備えた「ホイールとタイヤ」

「マクラーレン 650S」のホイールは、鍛造軽量アロイホイールでビジュアルだけでなく、非常に強固で軽量です。
このホイールは、「マクラーレン社」と共同開発された新しいハイグリップタイプである「PIRELLI P Zero CORSA」タイヤと組み合わされています。
結果として安定性の向上、コーナリングの最適化、トラクション改善、ブレーキング向上が図られています。

快適性とスポーツドライビングが両立したインテリア

「マクラーレン 650S」のカーボン・ブラックアルカンターラインテリアはドライビングと快適性を得るためミリ単位で最適化されています。

F1マシンの「ステアリング」

手触りの良い小型のステアリング・ホイールの感覚はマクラーレンF1マシンのコックピットでレーシングドライバーが感じているものと同じです。
形状、グリップ、感触はすべてレーシングカーのステアリング・ホイールからのフィードバックです。
またギアシフトは、瞬時にギアシフトし高効率の「7速デュアルクラッチ・ギアボックス」を搭載しています。
ギアシフトは、F1マシンのようにステアリング・ホイールに取り付けられているロッカー・シフト・パドルで制御します。
ロッカーシフトを何度か引くと、新しい機能によってシフトのスタックが可能になり、希望のギア変更を伝えます。 また「AUTO」を選択してAT走行もできます。

アクティブ・ダイナミクス・パネル(ADP)

サスペンションのセッティング、操作に対するギアシフトの反応、3.8L V8 ツインターボ・エンジンのハイパワーユニットに対するセッティングなど「ADP(Active Dynamic Panel)」の「Normal/Sport/Track」モードにより、理想的なドライビングの好みに合わせてカスタマイズできます。

「視界」の向上

ボディのローカウルになっているために、遮るものなくオンロードを確認することができます。
フロントアーチの上部は、フロントホイールの真上に位置し、ドライバーズシートからはっきりと見ることができマシンの位置を完璧に制御できようになっています。
またコントロールスイッチを扱いやすいように、すべてのボタンとスイッチをその使用頻度に合わせてグループ化し、道路から視線を移す時間を最小限に、あるいは視界を移動する必要がないほど直感的に操作できるようになっています。
走りをカスタマイズするスイッチはセンターコンソールにグループ化しています。
クライメートコントロール・ゾーンのスイッチはドアパネルに置かれています。

F1からのフィードバックしたシャシー

「650S」に採用されている「カーボン・ファイバー・モノセル」は、強固で軽量かつ安全で、フルークプラッツにアクセル全開で飛び込んでもよじれないメリットがあります。
マクラーレンは、F1にいち早くカーボン・ファイバーを採用し、30年以上にわたって、すべてのモデルのコアな部品にカーボン・ファイバーを採用してきました。
開発と製作に4,000時間が費やされました。マクラーレン社のカーボン・ファイバー・モノセルの製造時間は4時間まで短縮されるほど卓越した技術となっています。
重量75kgのカーボン・ファイバー・モノセルは、スチールフレームやアルミフレームよりも、軽量かつ強固で安全性が高いため、レーシングマシン同等のハンドリングが得られています。
さらにカーボン・ファイバーは金属のように劣化しないので、時間が経過してもドライブフィールが変わらず、数十年後も同じように俊敏で安全な状態を保ちます。

ドライブ・モード・セレクター

ギアボックスは、素早く滑らかなシフトチェンジが可能となっており、「ノーマル」「スポーツ」「トラック」と3つのモードにレスポンスを変更できる「ドライブ・モード・セレクター」を装備しています。

アクティブ・エアロダイナミクス

「650S」のボディラインは、何百時間もの高度な計算による流体力学の検討、何週間にもわたる風洞実験、そして完璧さへのこだわりによって得られたエアロダイナミクスです。
この流麗なボディシルエットを持つ「650S」は、機能美によって生み出されたものです。
「650S」のすべての曲線、ライン、インテークが1mm単位で磨きぬかれ、エアロダイナミックパフォーマンスの改善につながっています。
「スプリッター」によって低く下げられたフロントがボディの下の空気の流れを加速し、トラクションとコーナリングのパフォーマンスを最大化するダウンフォースを生みだします。
「リア・ディフューザー」が備えられることによっても強力なダウンフォースが得られ、コーナリング性能を向上させています。
また「650S」に「サイドベント」が設けられることで、パフォーマンスを低下させるボディに蓄積する熱を冷却させるため、サイドインテークで空気を冷却ラジエーターに送り込み、熱を最小限に抑えるようになっています。
「エアブレーキ」システムは、カーボン・セラミック・ブレーキを強烈に踏むと、エアブレーキが作動します。 エアブレーキを部分的に展開させると、リアウィングのように機能してリアダウンフォースを20%増やすことができます。
「DRS(Drag Reduction System)」はダウンフォースを下げストレートのパフォーマンスを向上します。

サスペンション・システム

サスペンションは、「プロアクティブ・シャシーコントロール(PCC)」と呼ばれており、スイッチひとつで「ノーマル」「スポーツ」「トラック(サーキット)」と切り替えることが可能です。

ブレーキステア・システム

「650S」に搭載されている「ブレーキステア・システム」は、リアブレーキを使用してトラクションを絶妙に調整し、コーナー中央のアンダーステアを最小限に抑え、スピードを上げてコーナーに入るときのオーバーステアを制御します。
このシステムは、車体スピードとステアリングアングルを計算し、完璧なコーナリングの軌道を描きます。 その後、コーナリングに必要な制動力を正確にリアの内側ホイールに伝え、理想的な経路で効果的にコーナリングすることができるようになっています。

パワーユニット

「650S」に搭載されているパワーユニットは、「オールアルミニウム製 3,799cc 90度 V型8気筒 DOHC 32バルブ ツインターボ」エンジンです。
最高回転数は8,500rpm、圧縮比8.7:1で最大出力は、650PS/7,250rpm、最大トルク69.1kgm/6,000rpmを発生します。
搭載位置は、重心を改善するためにシャシーの低い場所に配置されています。
「650S」専用に設計された1,100以上のパーツと、ドライサンプ、フラットプレーン・クランクシャフトによってエンジン重量は、198kgです。
またツインターボチャージャーによって加速感は高級車のような柔軟性が与えられていますが、「M838T型」エンジンの発する69.1kgm/6,000rpmのトルクのうち、95%は、3,000rpm~7,000rpmで利用できます。
そして「M838T」は、これまでに製作された中で最も効率的なハイパフォーマンスエンジンで、1PS当たりのCO2排出量はわずか0.42g/km です。
8,500 rpm まで素早く加速し、その後ステアリング・ホイール上のロッカー・シフト・パドルを引っ張ります。 パフォーマンスの鈍化はなく、7速シームレス・シフトギアボックスからの非常に素早いエンゲージメントにより、最高のドライバーエンゲージメントを生むパワーバンドにエンジンを維持します。 また、シームレスシフト・ギアボックスは、低スピードにおいても完璧な洗練さと高度な効率をもたらします。

ポテンシャル

「650S」の動力性能は、オールアルミニウム製 3,799cc 90度 V型8気筒 DOHC 32バルブ ツインターボ搭載エンジンが発生させる最高出力650PS/7,250rpm、最高トルク69.1kgm/6,000rpmで車両重量1,330kgの軽量かつエアロダイナミクスが図られたデザインボディを最高速度333km/hまで加速させます。0-100m/h加速は3.0秒、0-400m加速、10.5秒を誇り、制動性能は200-0km/hが123m、100-0km/hは、30.5mを記録しています。

「マクラーレン 650S」主要諸元

エンジン:オールアルミニウム製 3,799cc 90度 V型8気筒 DOHC 32バルブ ツインターボ
最高出力:650PS/7,250rpm
最高トルク:69.1kgm/6,000rpm
圧縮比:8.7:1
最高回転数:8,500rpm
トランスミッション:7速デュアルクラッチ式シームレス・シフトギアボックス(SSG)
駆動方式:MR
サスペンション:F/R プロアクティブ・シャシーコントロール(PCC)
ブレーキ:F/R カーボンセラミックディスク
ブレーキサイズ:F 394X36mm R 380X34mm
ブレーキキャリパー:F 6ピストン R 4ピストン
タイヤ:PIRELLI P-ZERO CORSA
タイヤサイズ:F 235/35 R19 R 305/30 R20
ホイールサイズ:F 8.5x19 R 11x20
全長:4,512mm
全幅:2,093mm
全高:1,199mm
ホイールベース:2,670mm
重量配分:F 42.5:R 57.5
車両重量:1,330kg
最高速度:333km/h
0-100m/h加速:3.0秒
0-400m加速:10.5秒
200-0km/h:123m
100-0km/h:30.5m

まとめ

「マクラーレン 650S」は、ハイパフォーマンスなエンジンパワーよりもエアロダイナミクスが図られたデザインボディ、卓越したサスペンションシステムによって最高峰のパフォーマンスを発揮するスーパースポーツカーです。