【日産 ローレル】1thモデルからスカイラインベースの走りのイイ高級車

「日産ローレル」の歴史は34年もあり、1thモデルから伝説の「箱ㇲか」ベースの走りの良い、高級車モデルとして人気がありました。「ブタケツ」などの愛称で呼ばれるモデルもあった34年の「ローレル」ヒストリーを振り返ってみたいと思います。

日本初「ハイオーナーカー」

「ローレル(LAUREL)」は、商用車を一切設定しない日本初の「ハイオーナーカー」として、日産自動車が1968年から2002年まで生産したモデルです。スカイラインとプラットフォームを共有し続けたモデルでもあります。

1th「C30型」

初代「ローレル(C30型)」は、1968年4月に発売されました。「ブルーバード」より上級モデルとして、「セドリック」とは性格の異なる「ハイオーナーカー」として開発されました。

「箱スカ」ベースの足回り

開発当初は、日産の「L18型」エンジンを搭載予定でしたが、「日産自動車」と「プリンス自動車」が合併したため、プリンス製「1,815 cc 直列4気筒 SOHC(G18型)」を搭載しました。足回りは、プリンス系のC10型スカイラインと共通でサスペンションシステムは、フロントがマクファーソンストラットを採用し、リアにセミトレーリングアームの四輪独立懸架方式を採用しました。

流れるテール

1970年6月に「2ドアハードトップ」モデルを追加し、日産初のピラーレスハードトップとして登場しました。「2ドアハードトップ」モデルに搭載されたエンジンは「1,990cc 直列4気筒 SOHC (G20型)」で最高出力は、120PSを発揮しています。グレードは1,800cc、2,000ccのほか、SUツインキャブレターを装備したスポーティーな「2000 GX」が設定されました。リアコンビネーションランプはランプ中央から外側に点灯する「流れるウインカー」を採用していました。このリアテールは、アメリカ車に見られる、ブレーキランプとターンシグナルランプ(3連シーケンシャル式=連鎖式点灯)が共用のタイプで、バックアップランプ以外のレンズは全て赤、電球も全てダブルフィラメントでした。また1970年8月に4ドアセダンをマイナーチェンジしています。メーターパネルをハードトップと同じ角型に変更し、上級グレードの「GL」モデルを追加しています。1971年に7月にはセダンにも「2,000cc」モデル を追加しました。

C30型系(1968年 - 1972年)主要諸元

ローレルHT 2000GX

エンジン:1,990cc 直列4気筒 SOHC (G20型)
最高出力:125PS/5,800rpm
最高トルク:17,5kgm/3,600rpm
トランスミッション:4速MT
駆動方式:FR
サスペンション:F ストラット R セミトレーリングアーム
ブレーキ:F ディスク R ドラム
全長:4,305mm 
全幅:1,605mm 
全高:1,405mm 
ホイールベース:2,620mm
車両重量:1,005kg
最高速度:165km/h

2th「130型」

1972年4月に「C130型」モデルとして登場しました。ボディバリエーションは「4ドアセダン」「2ドアハードトップ」です。ハードトップは、リアバンパーにビルドインされたリアコンビランプが特徴です。またプラットフォームは「C110型 スカイライン」と共通です。このモデルからスカイラインと基本設計が共通化されました。

愛称は「ブタケツ」

「ハードトップ」はボディー塗装面にランプが無い特徴的なリアスタイルゆえに、「ブタケツ」という愛称で呼ばれています。搭載されるエンジンは、これまでの「G18型」「G20型」「G20型 SUツインキャブ仕様」「1,998cc 直列6気筒 SOHC (L20型)」「L20型 SUツインキャブ仕様」のバリエーションです。「G20型 SUツインキャブ仕様」は前期モデルの「2000 GX」にのみ搭載されています。1973年10月にマイナーチェンジが施されました。「2,565cc 直列6気筒 SOHC (L26型)」エンジン を搭載する「2600 SGL」が追加モデルとなりました。1975年9月には排出ガス規制に対応するために、「L26型エンジン」を「L28型」へ変更されました。1975年10月には、4気筒エンジンはL18になりました。

C130型系(1972年 - 1977年)主要諸元

エンジン:1,998cc 水冷直列6気筒 SOHC 2バルブ(L20型) SUツインキャブ装着
最高出力:130PS/6,000rpm 
最高トルク:17,5kgm/4,400rpm
トランスミッション:5速MT
駆動方式:FR
サスペンション:F ストラット R セミトレーリングアーム
ブレーキ:ディスク R ドラム
全長:4,500mm 
全幅:1,680mm 
全高:1,405mm 
ホイールベース:2,670mm
車両重量:1,205kg
最高速度:180km/h

3th「C230型」

1977年1月「C230型」にモデルチェンジしました。デザインは、より重厚感を強調したものとなっています。ボディは4ドアセダン、4ドアハードトップ、2ドアハードトップです。搭載エンジンは「L18型」「L20型」「L20E(電子燃料噴射)型」「L28型」となりました。1978年1月には、発売10周年記念特別限定車で深紅の車体色を特別に採用した「深紅のローレル」が発売され、アルミホイールとフロントグリルのカーバッジを装備していました。1978年11月MCが施され、ヘッドライトが角目4灯式になりました。オートエアコン装備の最高級グレード「メダリスト」が追加されました。1,800ccモデルは「Z18型」に変更されました。1979年10月に2,000cc 4気筒(Z20型)を追加し、1980年2月には「ハードトップ」のメダリストに電動サンルーフをオプション設定し、1980年7月に限定車「メダリスト」「ザ・クオリティ」を発売しました。

C230型系(1977年 - 1980年)主要諸元

エンジン:2,753cc 水冷直列6気筒 SOHC 2バルブ(L28型)
最高出力:140PS/5,200rpm 
最高トルク:22,5kgm/3,600rpm
トランスミッション:5速MT
駆動方式:FR
サスペンション:F ストラット R セミトレーリングアーム
ブレーキ:F/R ディスク
全長:4,625mm 
全幅:1,690mm 
全高:1,395mm 
ホイールベース:2,670mm

4th「C31型」

4thモデルは、1980年11月に「C31型」として登場しました。デザインは、「アウトバーンの旋風(かぜ)」の広告コピーに象徴されるヨーロッパ風のスタイルとなりました。搭載されるエンジンは「Z18型」「Z20型」「L20型」「L20E型」「L20ET型」「L28E型」です。1982年9月にMCし、ラジエータグリルのクローム化、バンパーが大型化しました。テールランプの変更されています。ガソリンエンジンは、「1,809cc 直列4気筒 OHC (CA18S型)」「L20ET型」「L20E型」「直列4気筒SOHC (Z20S型)」となりました。1982年11月にCMで起用から特別仕様車「ジバンシーバージョン」を発表しました。また1983年2月には、特別仕様車「50スペシャル」、1983年3月は特別仕様車「ジバンシィバージョンII」、1983年5月に特別仕様車「50スペシャルII」が発表され、特別仕様車が相次ぎました。その後も
特別仕様車「ジバンシーバージョンIII」が発売されました。

C31型系(1980年 - 1984年)主要諸元

エンジン:1,998cc 水冷直列6気筒 SOHC 2バルブ ターボ(L20ET型)
最高出力:145PS/5,600rpm 
最高トルク:21,0kgm/3,600rpm
トランスミッション:5速MT
駆動方式:FR
サスペンション:F ストラット R セミトレーリングアーム
ブレーキ:F/R ディスク
全長:4,635mm 
全幅:1,690mm 
全高:1,360mm 
ホイールベース:2,670mm
車両重量:1,240kg

5th「C32型」

「C32型」は1984年10月にデビューしています。アメリカ車調デザインとなりました。世界初の電動格納式ドアミラーを装着しています。搭載エンジンは「RB20E型」「VG20ET型」「CA18S型」「LD28型」です。「C32型」からステアリングがラック&ピニオン式になっています。1985年5月に特別仕様車「グランドエクストラリミテッド」を発売しています。1986年10月にMCが行なわれています。「RB20DET 型直列6気筒 DOHC 2.0L 24バルブターボ」が搭載されるようになりました。1987年5月に 特別仕様車「グランドエクストラホワイトスペシャル」が発売されています。1987年8月には、「グランドエクストラリミテッド」を追加しています。1988年2月は、20周年記念特別仕様車「スーパーメダリスト」を発売し、1988年5月には、特別仕様車「ホワイトリミテッド」を発売しています。1988年9月に スーパーセレクションシリーズが追加されました。

C32型系(1984年 - 1988年)主要諸元

エンジン:1,998cc 水冷V型6気筒 SOHC 2バルブ ターボ(VG20ET型)
最高出力:150PS/5,600rpm 
最高トルク:21,0kgm/3,600rpm
トランスミッション:5速MT
駆動方式:FR
サスペンション:F ストラット R セミトレーリングアーム
ブレーキ:F/R ディスク
全長:4,675mm 
全幅:1,690mm 
全高:1,390mm 
ホイールベース:2,670mm
車両重量:1,360kg

6th「C33型」

1988年12月に「C33型」がデビューしました。ボディは4ドアハードトップのみでした。歴代最後の4ドアピラーレスハードトップとなっています。エンジンは、「RB20DE型」「RB20DET型」「CA18i型」「RD28型」でした。サスペンションシステムにリアマルチリンクサスペンションが採用され、「HICAS-II」も設定されていました。1991年1月にマイナーチェンジを施し、フロントマスクが変更され、「RB型」エンジン搭載車に5速ATを採用(RB20DETは4ATのまま)しています。1991年11月には、「RB25DE型」Lエンジン搭載グレードが追加されました。またサイドドアビームとハイマウントストップランプを全グレードに装備しています。

C33型系(1988年 - 1993年)主要諸元

エンジン:1,998cc 水冷直列6気筒 DOHC 24バルブ セラミックターボ(RB20DET型)
最高出力:205PS/6,400rpm
最高トルク:27,0kgm/3,200rpm
トランスミッション:5速MT
駆動方式:FR
サスペンション:F ストラット R マルチリンク
ブレーキ:F/R ベンチレーテッドディスク
全長:4,690mm 
全幅:1,695mm 
全高:1,365mm 
ホイールベース:2,670mm
車両重量:1,330kg

7th「C34型」

7thモデル「C34型」は、キャッチフレーズの「すっきりがいい。1993年と新しいローレル」で1993年1月に登場しています。ボディは、側面衝突時の安全性を確保する観点から、センターピラーを加えた4ドアピラードハードトップとなりました。また「ASCD(オートスピードコントロール)」、「ステアリングスイッチ」はメダリストV・Gセレクションにのみ装備されています。クラブSには「電動スーパーハイキャス」「ABS」が装着されました。エンジンは「RB20E型」「RB20DE型」「RB25DE型」「RD28型」です。「ビスカスLSD」「リアマルチリンクサスペンション」「電動SUPER HICAS」を採用し、トランスミッションは5速MTがガソリン車では廃止されています。1993年7月に日産創立60周年特別記念車を発表しています。1994年9月に後期型となり、外観デザインが大幅に変更されました。また運転席SRSエアバッグが全車標準装備となりました。1995年9月に特別仕様車「メダリストデュアルリミテッド」を発表しています。1996年5月には、助手席エアバッグも全車標準装備となりました。特別仕様車「セレンシアシリーズ」が追加されました。

C34型系(1993年 - 1997年)主要諸元

エンジン:2,498cc 直列6気筒 DOHC 24バルブ(RB25DE)
最高出力:190PS/6,400rpm
最高トルク:23,5kgm/4,800rpm
トランスミッション:4速AT
駆動方式:FR/4WD
サスペンション:F/R マルチリンク
ブレーキ:ベンチレーテッドディスク
全長:4,710mm 
全幅:1,720mm 
全高:1,380mm 
ホイールベース:2,720mm
車両重量:1,420kg

8th「C35型」

8thモデルは、1997年6月に登場しました。スタイルは傾斜の大きくなったCピラーなど、躍動感を強調しています。搭載エンジンは「RB20DE型」「RB25DE型」「RB25DET型」「RD28型」です。トランスミッションは4速ATのみ搭載しています。サスペンションは、フロントがストラット式(4WD車はマルチリンク式)、リアがマルチリンク式を採用しています。1998年9月に「RB25DET」が「NEOストレート6」へ変更されています。クラブSシリーズの2.5リットル車にマニュアルモード付オートマチック「デュアルマチックM-ATX」が採用されました。2002年8月に排ガス規制に対応できないため、34年間のローレルの歴史に幕を閉じ生産終了しました。

C35型系(1997年 - 2002年)主要諸元

エンジン:2,498cc 直列6気筒 DOHC 24バルブ(RB25DE NEOストレート6)
最高出力:200PS/6,000rpm
最高トルク:26,0kgm/4,000rpm
トランスミッション:4速AT
駆動方式:FR/4WD
サスペンション:F/R マルチリンク
ブレーキ:ベンチレーテッドディスク
全長:4,755mm 
全幅:1,730mm 
全高:1,400mm 
ホイールベース:2,720mm
車両重量:1,430kg

まとめ

「日産 ローレル」は34年間に及ぶモデルヒストリーの中で常に内装は高級車、走りはスカイラインベースで上質なクルマとして親しまれてきたモデルでした。