様々な困難を乗り越えたマツダ!マツダが抱える販売店舗紹介

現在、日本全国各地にある「マツダの店舗」読者の皆さんも1度はマツダの店舗を見たことがあると思います。とは言え、マツダとひとえに言っても「店舗別」に分かれているのをご存知でしょうか? そこで本日は、マツダの店舗について解説していきます。

マツダが抱える販売店舗紹介

(1)マツダ販売店

初めに紹介するのは「マツダ販売店」です。こちらは日産のように「日産プリンス」「日産レッドステージ」等のような名称は付かず「マツダ」だけの名称になっています。取り扱い車種はマツダで販売している全ての車種を取り扱っており「マツダの○○が欲しい…」「マツダの△△を試乗したいな…」と思えば、このマツダ販売店に足を運べばほぼ済みます。

とは言え一時期のマツダ販売店は現在のように「マツダの車種ならなんでも取り扱っています!」と言う状況ではありませんでした。一昔前ですと基本的に「商用車」「ファミリカー」等を主に取り扱い、スポーツカー部門は「ユーノス店(残念ながら消滅しています)」「マツダアンフィニ店」」軽自動車部門は「マツダオートザム店」が販売に力を入れていました。

もともとは上記のように販売チャンネルを増やし、ブランドイメージの向上や販売促進を狙っていました。しかしバブルが崩壊すると話は一変し、マツダ販売店は窮地に追いやられます。「トヨタ」や「日産」のように幅広い販売チャンネルを置いたために「ブランドイメージの混乱」「モデル数の増加による経費の増大(研究費・開発費等)」と言った事態を招き、結果として「一部の店舗をマツダ販売店への吸収・合併」等の対策が講じられようになったのです。

そのため現在は「マツダ販売店に行けばマツダの車が全部ある」と言った状態になっているのです。

(2)マツダアンフィニ店

続いて紹介するのは「マツダアンフィニ店」です。「マツダアンフィニ?」と感じる方も多いでしょう。昔は「マツダオート」と呼ばれており、1991年11月にアンフィニ店に、そして1996年4月には「ユーノス」を取り込み「マツダアンフィニ店」として改名されたのです。マツダアンフィニ店は上記で紹介した一般的なマツダ販売店とは一時期異なる車種を販売していました。

例えば「シトロエンの独占販売」「ユーノス・ロードスター、RX-7等のスポーツカーまたはアンフィニ・MS-9」があります。

もともと今は無きユーノス店で「シトロエン」が販売されており、ユーノスの吸収を元にマツダアンフィニ店でも販売を開始しました。しかし当時はバブル崩壊の煽りもあってか車が思うように売れない時期でもありました。特に外車は一部のメーカーのみ売上を上げておりシトロエンは残念ながらこれと言った成果を見せなかったのです。そのため1998年にはシトロエンの販売権を放棄して実質、マツダでのシトロエン販売は終了したのです。また一部の採算が取れないマツダアンフィニ店はマツダ販売店に合併されることもありました。よって一部のマツダの店舗でも当時は先ほど紹介したロードスターやRX-7が購入できるところもあったのです。

とは言え、現在「マツダアンフィニ店」と称している販売店は少なくなり多くはマツダ販売店に合併・吸収されているのが現状です。もしかしたら皆さんの近隣にあるマツダ販売店は元マツダアンフィニ店かもしれませんよ?

(3)マツダオートザム店

最後に紹介するのは「マツダオートザム店」です。マツダオートザムとはマツダ販売店でも紹介したように「軽自動車」を中心に扱う店舗です。マツダが販売チャンネルを増やすために1989年にスタートした店舗であり、マツダの名車「AZ-1(迷車とも言われています)」を販売していたのもこちらの店舗です。もともとマツダオートザムは「街の車屋」「中古車販売店」が「オートザム」として店舗を構えていたのです。またユーノス店同様、外車の扱い経験もあり「ランチア」を正規輸入し販売していた経験もあります。

ところがバブル崩壊と共に「販売チャンネルの縮小」が開始されます。その波はオートザムにも押し寄せました。1998年には「店舗規模」「販売実績」を鑑みてマツダの一定基準に満たした店舗のみ「マツダオートザム」として再スタートできました。マツダオートザムとして再スタートできた店舗であれば当時のマツダ販売店と同様の車種を販売することができました。一方、一定基準に満たない店舗はそのままオートザムとなりマツダの車種が殆ど入ってきませんでした(AZ-オフロード・ラピュタのみ)結果、一時期900店舗あったオートザムは現在350店舗ほどになりました(ちなみに1998年にランチアの販売を終了しています)

現在では販売車種の違いとして「アテンザ」や「ロードスター」の販売をしていないものの、マツダの販売店と殆ど変わりません。そのためマツダ車を購入する際に「ロードスターが欲しい!」と言った車種にこだわりを持っていなければ殆どの車を購入することができますよ!

地域ごとに異なるマツダの店舗名

「あれ? こっちは関東マツダなのにあっちは北関東マツダだ…」と言ったように「○○マツダ」と言う部分が異なるマツダがあると思います。これは何も別のマツダ販売店ではなく、地域別に分かれて販売・営業を行っているのです。そのため県境の方ですと、先ほどのようにあっちには関東マツダが、こっちには北関東マツダがのようになることもあるでしょう。

ちなみに新車の見積もりを取る際には「同じエリア」のマツダの販売店はご法度(地域同士でお客様の取り合いになる・店舗によっては引き下がらなきてはいけなくなり後々の心象が悪くなる等)ですが、エリアで分かれているのであれば新車の見積もりをとっても大丈夫です。

今は無きマツダの販売店とは?

(1)ユーノス店

マツダの店舗の中には消えていった有名店、または完全に見放された店舗があります。まず初めに紹介するのはマツダを愛する方であれば1度は聞いたことがある「ユーノス店」です。ユーノスでは現在でも愛されている「ロードスター(当時はユーノス・ロードスター)」また名車中の名車「コスモ」を取り扱っていました。先ほども紹介したように「シトロエン」の販売もユーノス店のみでした。

今でこそユーノス店はマツダアンフィニに吸収されることで「マツダグループ」の1つとなりましたが、当時はマツダでありながら別グループとして販売を行っていました。当時ユーノスで販売していた車種の中には車検証等にマツダではなく「ユーノス」と記載されていることもあります。なぜこのようなことを行ったのか? 理由としてトヨタ・日産のようにゆくゆくは「高級ブランド」として立ち上げたかったからです。

しかし現実はそんなに甘くはなく、個性的な車・魅力的な車を作るものの消費者には受け入れられず結局マツダアンフィニに吸収されて「ユーノス」の幕は閉じることになりました。マツダ車内でも検討されていた「高級ブランド化」計画も頓挫し、結局トヨタや日産のようにならなかったのです。

(2)オートラマ店

ここ最近の話ですがアメリカ大手自動車メーカー「フォード」によるマツダへの「資本提携」が解消されました。36年と言う長い年月でしたが、マツダはフォードと非常に密接な関係をとっていました。その証拠にマツダ×フォードによる「オートラマ」と言う販売店舗があったのです。オートラマ店ではマツダの車よりもフォードの車を取り扱うことが多く、1982年には日本全国に販売店を設置するまでに至りました。

とは言え、フォードは抜け目無い戦略を立てており1994年に「オートラマ」から「フォード」に移り変わると、それまで「フォードの車を販売したいな…」と感じていた一部の他メーカーにも販売をさせていきました。そのため最初はマツダ×フォードだったのが、いつの間にか「フォード」の店舗へと変わっていったのです。ちなみに1999年にはマツダが抱えていた「フォードセールスジャパン」の証券が全てフォードに買い取られ「フォード・ジャパン・リミテッド」としてフォードだけの販売店に姿を変えたのです。

こうして写真のようにマツダとフォードが手を組んでいたはずが、いつの間にかマツダから手が離れ、マツダの店舗が乗っ取られる形になってしまったのです。

(3)マツダモータース店

マツダの店舗の中で一番悲惨な結末を迎えたのが「マツダモータース店」です。マツダモータースはもともと、マツダオートザムのように街の車屋、または車の修理工場の方々が経営していた店舗です。当初はマツダ車の販売促進のため、マツダの多数の車種を販売することができたのです。しかし先ほども紹介したように、マツダは徐々に苦境を迎え始め販売チャンネルの縮小を余儀なくされます。

マツダモータースの一部の店舗は、マツダに吸収・合併されることで難を逃れた店舗もあります。しかしその店舗の殆どはマツダの一定基準を満たさなければなりませんでした。そして何より、認められなければ一切新しい車が入って来ませんでした。オートザム以上に厳しい基準に多くのマツダモータースは対応できず、多くは倒産・撤退を余儀なくされます。実質オートザム以上にマツダから見放されてしまい、今では殆ど見られない店舗になりました。

以上のようにマツダの販売店の中には吸収・合併、乗っ取り、または見放された店舗があります。販売チャンネルの再編によって、ようやくマツダが再スタートするかに見えましたが…1990年代~2000年代は苦境に立たされることになります。今でこそ新型デミオ・アクセラ、そして2015年度カーオブザイヤーに輝いた「NDロードスター」と絶好調ですよね? その当時のマツダを知る言葉としてよく耳に入ってきたのが「マツダ地獄」と言う言葉です。続いての項目ではそのマツダ地獄について解説していきます。

昔はよく耳に入ってきた「マツダ地獄」とは?

ここからは「マツダ地獄」について解説していきます。マツダ地獄と言うのはマツダを購入したら次の車種もマツダ、その次の車種もマツダ、のようにマツダのスパイラルから抜け出せないことを皮肉で言った言葉です。なぜこのような言葉が生まれたかと言いますと、当時のマツダは販売に躍起になっていたからです。

1990年代にバブルが崩壊するとマツダは販売不振に陥ります。マツダの車が売れなければ当然、他の車メーカーにシェアを取られてしまい自社の車が全く売れなくなります。そこでマツダは「なんとしてでもマツダの車を売れ! どんな手を使っても構わない!」と言ったのかは定かではありませんが、車業界では考えられない「大幅な値引き攻勢」で他社に対抗していったのです。

その販売攻勢が功を奏し、マツダの車は売れ始め販売シェアもなんとか保たれていきました。しかし購入した方の悲劇はその後になります。マツダの車を購入した方々も時期に乗り換えになります。そこで買い取り専門店や下取りにマツダ車を出すと「えっ? こんなに安いの?」と感じるほどの価格を提示されたのです。それもそのはず、大幅な値引きで購入した車ですので買い取り専門店や他メーカーも二束三文以下で買い取ろうとするのです。

そうなると下取りや買い取り金額をあてに新車・中古車を購入しようと考えていた方は、予算的に厳しくなり他メーカーの車になかなか乗れなくなるのです。そこへ再び「マツダの新車をここまで安くします!」と言ったチラシや葉書が来たり、マツダの中古車価格が安いと、その安さに惹かれてしまい結果としてまたマツダの車を再び購入してしまうのです。

以上のように「マツダの車が魅力的だから抜け出せない」ではなく「マツダの車が販売、買い取り・下取りが安いから抜け出せない」からマツダ地獄と言われたのです。

マツダの新車を購入するならどこの販売店が良いの?

現在では「この店舗でないと○○は購入できない!」と言ったことは殆ど無く、最寄の店舗へ足を運べばマツダの車種の全てを購入することができます(マツダオートザムを除く)ただし、昔のマツダと異なり現在は「マツダ地獄」を再び発生させないよう新型車種の値引きは相当絞っています。要は「値引きしてまで売らなくて良い」「本当にマツダの車が好きな方に購入してくれれば良いと言った感じです。ただし、新型になっていないタイプ、例えば「プレマシー」や「MPV(2016年1月現在、販売店在庫のみの販売)」等であれば値引きが期待できるかもしれません。

そのため「どこの販売店が良いの?」と言うことは殆ど無く、最寄の店舗で購入することをおすすめします。

最後に

最後になりますが、マツダの店舗は紆余曲折しながらも現在は3店舗でマツダの車を販売しています。現在のマツダが昔のような負のスパイラルに陥らないよう、他メーカーに負けない車メーカーになって欲しいものです!