【ホンダ インスパイア】21年のロングラン。中古車市場の相場もお教えします!

ホンダが販売していたインスパイアは4回のモデルチェンジを行っています。そのインスパイアはすでに新車では購入できなくなってしまっていて、中古車市場でしか出会えません。インスパイアの歴史から概要までご紹介します。

ホンダインスパイアはどんなクルマ?特徴は?

出典:http://www.honda.co.jp/auto-archive/inspire/2003/

インスパイアは本田技研工業(以下、ホンダ)が開発・製造・販売を行っていたミッドサイズセダンです。1989年にレジェンドとアコードの間に位置する車種として「アコードインスパイア」が発売されました。 4代目まではアメリカ合衆国環境保護庁の区分によるミッドサイズカーの上限の大きさでしたが、5代目からはフルサイズカーの下限、つまり大型化はされずに若干小さくなっています。しかし、価格帯は従来どおりミッドサイズクラスのまま据え置かれています。日本国内では、初代から5代目まで約23年間販売されたましたが、北米やアジアでは4代目以降が「アコード」の名称で販売され、日本国内でインスパイアの販売が終了した以降も新型車両が販売され続けています。

初代:インスパイアの誕生とアコードの関係。

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BB%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%91%E3%82%A4%E3%82%A2#3.E4.BB.A3.E7.9B.AE_UA4.2F5.E5.9E.8B.EF.BC.881998-2003.E5.B9.B4.EF.BC.89

1989年10月「アコードインスパイア」が誕生しました。グレードは上位から「AX-i」「AG-i」「AZ-i」で2.0Lのみの設定でスタートしました。ちなみに姉妹車は3代目ビガーとなっています。ホンダはこの4年前に英国のオースチン・ローバー・グループ(ARG、現:MGローバー)とレジェンドを共同開発し販売していたのですが、これによりアコードとの間にラインナップ上の空きが生じ、それを埋めるための上級車種として投入されました。また当時のバブル景気に多大な販売台数を誇ったトヨタ・マークIIや日産・ローレルクラスに当たるモデルとして、発売されたものです。「AX-i」と「AG-i」は内装に天童木工製の本木目パネルを採用しており、「AX-i」には北米産ミルトルの玉杢、「AG-i」には西アフリカ産ゼブラの柾目を使用していました。

エンジンは、専用設計された直列5気筒 SOHC 4Valve 2.0LのG20A型と2.5LのG25A型。ホンダらしく高回転・高出力を念頭に開発され、スムーズに出力する特徴を備えていた。独特のFFミッドシップ・レイアウトが採用され、縦置きにしたエンジン横にディファレンシャルギアが置かれているため、ドライブシャフトがオイルパンを貫通しているという構造になっています。なお、これより後に登場するホンダの高級車はしばらくの間この構造が継承されることとなります。組み合されたトランスミッションは、4速ATの他に、2.0Lのみに5速MT仕様が設定されました。

1992年1月にアコードの名を名乗らず、全長を140mm、全幅を80mmとボディを拡大した「インスパイア3ナンバーモデル」CC2(2.5L)とCC3(2.0L)が登場します。歴代の中で初代の販売台数が一番多く、発売後はマークIIやローレルに迫る販売台数を記録し、後に3ナンバーモデルが登場すると、さらに売れ行きを伸ばすこととなります。ボディは4ドアピラードハードトップのみで、1992年に登場した3ナンバーモデルにも、そのまま受け継がれた。後に販売主力は3ナンバーモデルへと移り、5ナンバーモデルも1995年のモデルチェンジまで併売されたのですが、グレードは「AG-i」のみに整理された。

2代目:高級化の階段を上っていきます。

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1995年2月、初代の誕生から6年後にフルモデルチェンジを行いました。先代で採用されたワイド&ローのシルエットはこのモデルにも踏襲されたものの、居住性アップが求められたアメリカ市場からの要望に応じて、車体の大きさは先代とほぼ同じながらも、室内は広くなり車高も上げられました。アメリカではホンダの高級車ブランド「アキュラ」にて、「アキュラ・TL」として販売されることとなります。
エンジンは、先代から引き継がれた直列5気筒のG20A型とG25A型とを踏襲し、主力のG25A型はレギュラー仕様の180PSとハイオク仕様の190PSの2種類の設定となりました。

1995年7月には、レジェンドに搭載されていたV型6気筒SOHC4バルブ3.2LのC32A型の「32V」 が追加される。V6エンジン搭載にともないフロントセクションはレジェンドのシャーシを流用した専用設計となり、全長・全幅ともに多少大型化することとなります。

1996年11月に小規模マイナーチェンジを行い、運転席・助手席エアバッグやABSなどの安全装備を全車標準装備と同時にカーナビはVICS対応型の立体地図タイプに変更されました。このとき、バブル崩壊による不景気の影響を受け、初代に比べるとコスト削減を余儀なくされたために品質低下した内装や、ファミリーカーの主役をセダンからミニバンへ移行させるきっかけとなった初代オデッセイの登場も相まって、初代ほどの成功とはいきませんでした。なお、一部が覆面パトカーとして採用されたこともあります。

3代目:先代の登場から短期間でのモデルチェンジ。3代目は短命に。

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1998年10月に、先代登場から3年半という異例の早さでフルモデルチェンジを迎えることとなった3代目。先代に引き続いて米国での販売も継続されたのですが、このモデルからアメリカ合衆国オハイオ州のメアリーズビル工場の生産に切り換わります。この背景にはV6横置きが搭載できる車種が北米に生産が集中された事と、当時の日米貿易摩擦を緩和する狙いがあったとされます。先代よりもパーソナルカーの色合いが濃くなったボディは、米国の衝突安全基準に対応するため、サッシュ式ドアを持つ4ドアセダンとなりました。インテリアも運転席でも質のよい音が聞けるようにボーズサウンドシステムが全車種に標準装備されたことで、インテリアの不足感を補うことができました。エンジンは先代まで存在した直列5気筒が廃止され、新たに開発されたV6のJ型のみとなります。ラインナップはSOHC4バルブVTEC2.5LのJ25A型と3.2LのJ32A型との2種類のみの設定となりました。

2001年4月のマイナーチェンジの際に、J32Aは30PSアップした仕様に変更したのですが、これは元々アキュラブランドで発売されているクーペモデル(アキュラ・CL)に載せられていたものと同じものとなっています。組み合わされるトランスミッションは、当初Sマチックが装備された4速AT設定でしたが、以前のマイナーチェンジの際に5速に改良されています。なおこの代は歴代で唯一フットパーキングブレーキ式を採用しています。

4代目:アメリカから埼玉へ。高級車への仲間入りを。

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2003年6月18日にフルモデルチェンジを行い、姉妹車だったセイバーとはこの代で統合されました。先代に引き続いてサッシュドアを持つセダンボディを踏襲するものの、ボディは北米仕様のアコードのものをベースに開発されたため、2代続いてきたアキュラブランドとの連携はこの代からは解消となっています。それに伴い、生産も米国オハイオ州メアリズビル工場から国内の埼玉県狭山市にある埼玉製作所に戻され、日本での生産に切り替わっています。

コンセプトは先代から大きく変わらないものの、より高級車的な方向へ性格づけされ、乗り心地も若干柔らかく設定されています。この代の最大の特徴は、エンジンの「可変シリンダーシステム(VCM)」や「ドライバー支援装置(HiDS)」などの新機構が採用されていることにあります。グレードは、「アバンツァーレ」・「30TL」及び「30TE」の3種に整理され、最上グレードの「アバンツァーレ」に各種新機構が搭載されるようになりました。
エンジンは先代にあった2.5Lが廃止され、SOHC i-VTEC 3.0LのJ30A型のみとなった。このエンジンに採用された「VCM」は、低負荷時に後側のバンク(3気筒)を休止させ、250PSの高出力と低燃費とを両立したものとなっています。この仕組みは当時では珍しく、この片バンク休止が今日の燃費合戦の意思杖となっています。トランスミッションは、先代と同様のSマチック付き5速ATの設定です。
また、「HiDS」は、フロントに設けられたレーダーで自動的に前方の車両との車間距離を保つ「IHCC」、前方の車両との衝突を自動に回避する「CMBS」及び、フロントに設けられたC-MOSカメラ画像を基に車線を認識し車線維持をアシストする「LKAS」を統合したシステムの名称です。この機能は、アコードやインスパイアを皮切りに、その後登場する4代目レジェンドやミニバンのオデッセイ、エリシオンやSUVのCR-Vなど、ホンダの上級車に随時搭載されるようになり、ホンダの安全技術のきほんとなっています。

2005年11月にマイナーチェンジを実施し、フロントグリルの変更とリアを大幅に変更し、テール部分は横長(トランク部分まであったもの)から台形風に変更されテールランプをLED化とした。このとき、レジェンドとのヘッドライトとテールランプの統一化を図っています。

5代目:これが最後のインスパイアとなりました。

前期型

出典:http://www.honda.co.jp/auto-archive/inspire/2010/exterior/exterior03/index.html

2007年12月より発売。ボディサイズは先代より一回り大きくなり、なかでも全長は4,940mmと大幅に拡大され、全幅もレジェンドと同じとなりました。加えてエンジンの排気量も500cc拡大され、このモデルより実質的にレジェンドと同クラスに移行し、レジェンドのメーカー希望小売価格が最低でも550万円に設定されていることから、従来のライバル車であるマークXやティアナだけでなく1クラス上のクラウン、フーガの廉価版モデルに対する対抗車種としての役割も担うこととなりました。
グレードはベースの「35TL」、ミリ波レーダー式の衝突被害軽減ブレーキ(「CMBS」+「E-プリテンショナー」)、「ACC」(アダプティブ・クルーズ・コントロール、IHCCから改名)やHDDナビを標準装備とした「35iL」の2種類のみの設定となっています。
エンジンはV6 SOHC 4Valve i-VTEC 3.5LのJ35A型で、このクラスでは珍しくレギュラーガソリン仕様のせっていとなりました。さらに、先代と同様の「VCM」は、切り替える気筒数が3気筒-4気筒-6気筒の3段階に改良されています。なお、国産のレギュラーガソリン仕様としては、初めて280PSの最高出力超えたことも話題になりました。トランスミッションは、先代と同様の5速ATであるが、Sマチックは装備さていません。

アキュラの日本発足断念から一部改良まで。

当初、同一車種の車名を全世界で統一する方針が作られ、この方針に従い、日本ではインスパイアとして販売されていた北米仕様アコードを日本でもアコードとして発売し、日本仕様アコードは2008年秋に日本でのアキュラブランド発足に合わせて、アキュラブランドに移行する予定とされていました。しかし、日本国内でのホンダセダン販売台数の長期低迷からアキュラブランドの発足が2年先送りされ、それらが白紙撤回となったため、これまでどおりインスパイアとして販売されることになり、2007年の東京モーターショーに「インスパイア プロトタイプ」として展示されました。
2009年8月27日に一部改良がおこなわれ、ドアやフロント周りなどに遮音材を追加し、静粛性を向上。メーカーオプションの「レザーインテリア」(本革内装)にアイボリー色を追加しました。

インスパイア最後のマイナーチェンジと販売終了。

出典:http://www.honda.co.jp/auto-archive/inspire/2010/exterior/exterior03/index.html

2010年8月にインスパイアとして最後のマイナーチェンジがおこなわれました。フロント周りや17インチアルミホイールのデザインを一新すると共に、内装には木目調パネルやシルバー調のインナードアハンドルを採用し、本革&木目調コンビステアリングホイールは新デザインのものを採用。全面的に高級感を打ち出したデザインへと変更されています。機能面でもHonda HDDインターナビシステムや雨滴検知ワイパーを標準装備され、リアリーディングライトを追加。これによりモノグレード化され、前期型に比べ価格を抑ルことが可能となりました。

そして、2年後の2012年9月、販売を終了。インスパイアは20年8ヶ月の長い歴史に幕を閉じることとなりました。

中古車市場の相場はどのくらい?

出典:http://www.honda.co.jp/auto-archive/inspire/2010/exterior/exterior04/index.html

現在中古車市場には、5代目が中心となって流通しています。4代目は探せば出てくるものの、3代目以前のものはほぼありません。5代目は69.8~139.7万円が相場となっており、今ではずいぶんと手が届く範囲の金額になっています。

まとめ

Photo by 筆者

ホンダインスパイアについて紹介しました。歴代インスパイアにはいろいろなことがありますね。登場から20年8ヵ月という長期間に渡って販売されていたことはすごいことです。今はアキュラTLとして販売されていますが、またひょっこり出てきてくれるといいですね。