【タイヤの構造】から見えてくる自分にあったタイヤとは?

タイヤは消耗品で車を運転する方にとっては身近で、安全を考える上でも、とても大事なパーツです。今回はそのタイヤについて「構造」を見ながら、それがどんな働きをして私たちの運転を支えてくれているかを見ていきたいと思います。また、車のドレスアップやスポーツドライビングの為にホイールやタイヤのサイズを変更する人も多く見られます。その部分についてもお役立ち情報をいれておきます。

抑えておきたいタイヤの構造

タイヤの内部構造

出典:http://tyre.dunlop.co.jp/tyre/products/base/structure.html

上図で内部構造的を見ると「カーカス」「インナー」「ビートワイヤー」「ベルト」の主要部品を骨格としたゴムの塊が「タイヤ」といったところでしょうか。しかし内部構造については、例え知っていてもタイヤを購入する側にとってはどうすることも出来ない要素ですね。また一般的にはタイヤって「空気が入っていて、クッションになっていて、転がる(走る)ためのパーツ」という「的を射てるけど」ザックリとした認識の人が結構いる様な気がします。でもタイヤの構造を外部からみた時の各部「ビート」「サイドウォール」「ショルダー」「トレッド」と一番大事な「空気」についてどんな役割をしているか知っておくと、普段の運転やタイヤ購入の際にきっと役に立つと思います。

ビート

この部分はタイヤとホイールが接する部分になりますね。ここからタイヤとホイールで閉じ込めた空気が漏れない様にかなり頑丈に作られています。もし、この部分に傷があったりすると空気が漏れちゃいます。要するに空気を閉じ込める防波堤の様な役割ですね。

サイドウォール

車の荷重や路面の凹凸などタイヤにかかる応力に対して変形してトレッドと路面との接地状況を出来るだけ安定させる役割を担っている重要な部分。

出典:http://yokohamatire.jp/check-de-smile/sp_characteristic/index.html

図1

出典:http://yokohamatire.jp/check-de-smile/sp_characteristic/index.html

図2

ショルダー

車の縦荷重(車重)からサイドウォールは垂直荷重、トレッドは水平荷重を受けています。それに対して旋回中は遠心力が働いて斜めに荷重がかかるのですが、その際にサイドウォールとトレッドと協力して荷重を支える役割です。

トレッド

この部分で車重を受け止めて、尚且つその接地面と路面の摩擦抵抗によってエンジンの力が路面に伝わり車を動かしています。また、ここに彫り込まれている溝(グルーブ)が雨天の際に路面とトレッド面の間に入り込もうとする水をかき出してくれます。

空気

そして真打登場。忘れてはならない存在です。これが無いとタイヤとして意味がありません。車の重さを支えて、ホイールとタイヤを固定し、エンジンの力をタイヤに伝えます。

あなたに必要なタイヤとは

空気と車重の関係

タイヤの基本は空気です。タイヤ内の空気をどの様な状態に保つかによって車の走行時の性能が左右されます。例えば平らな場所で車が静止状態だとします。その際に左側のタイヤ前後2本の空気圧が右側の前後2本のタイヤより低かったとすると、当然左側に傾きます。この状態は右曲がりのカーブを曲がっているのと同じ様な状況を生みます。これで仮に走っていれば常に右にハンドルが取られる状態ですからまっすぐ進まないのが想像出来ると思います。空気圧が足りてない状態で無茶なスピードを出せばタイヤが外れて大事故につながります。どんなに車の性能が良くても、どんなにドラバーの運転技術が高くても、タイヤの空気圧を4輪均等にする事が安全で快適に走る上での基本なんですね。車の重さは「空気」で支えられています。敢えてタイヤの構造で一番大切なのが「空気」という理由です。そこで気になるのが空気圧の数値ですが、自動車購入時の標準タイヤ=その車に一番適したタイヤについては、ほとんどの車にシール等で表記されているのでそれを参考にすれば間違いありません。乗用車であれば、概ね2.0kgf/cm(200kpa)前後で設定されています。

タイヤサイズと扁平率

タイヤは消耗部品なので、いつかは交換しなければなりません。また、車の「おしゃれ」にホイール交換はもっともポピュラーな方法です。その際に、カーショップなで勧められるのがホイールの「インチアップ」ですが、それをタイヤの構造から見てみましょう。まずタイヤの外径変更は基本的にNGです。車高が上がると同時に重心位置も高くなり、ホイールアライメントもずれて走行時の姿勢が不安定になる可能性があります。また、タイヤの外周長が変わるのでスピードメーターに誤差が出たりします。インチアップは標準タイヤの外径を守ってホイールサイズを上げることが基本になります。その場合、タイヤの構造上影響を受けるのが下記の写真(1)の断面高さになります。この部分はビート、サイドウォール、ショルダーの部分が影響を受けます。この断面高さ(H)と断面幅(S)の比率を扁平率と呼んでいます。特にサイドウォールの説明で見た図1・2にある「たわみ」の量が減ります。その影響で旋回時では横方向への重心移動が小さくなるので車の姿勢は安定しますが、路面の凹凸に対しての吸収力が小さくなるので「乗り心地」が悪くなることになります。

出典:http://tyre.dunlop.co.jp/tyre/products/dictionary/oblate.html

写真(1)

偏平率と接地面

扁平率が及ぼす大きな変化がもう一つあります。標準的なタイヤでは路面の接地面はハガキ1枚分程度の面積だと言われています。そして同じ断面幅(S)でも扁平率が変わると図3の様な変化があります。扁平率70%のタイヤではハガキ(接地面)が進行方向に対して縦置き状態ですが、扁平率が55%の場合はハガキ(接地面)が横置きの状態になります。これはサイドウォールのたわみ量と圧力分布が主に起因しています。外径、断面幅、同じ空気圧という条件で扁平率を変数とした場合の接地面形状の変化です。このことから扁平率70%では前後方向に接地面が広がっているので直進安定性に優れ、扁平率55%では左右方向に接地面が広がっているので旋回時の遠心力に対して踏ん張りが効くということになります。この場合は扁平率65%の接地面形状がほぼ正方形に近く、直進性と旋回性が平均点でバランスが取れていると言えます。

出典:http://page.freett.com/heartmax/tire/kouzou/kouzou2.htm

図3

構造からみたタイヤの選び方

タイヤの構造が運転に及ぼす影響について簡単まとめましたが、お勧めするのであれがやはり新車時の標準サイズとなりますね。これは当たり前ですが、車体側がその標準サイズに合わせたサスペンションのセッティングになっているのが理由です。カーショップでホイールをドレスアップパーツと呼んでいる様に見た目も重要です。もし交換の際には外径を変えず扁平率の影響を考慮して、自分のカーライフに合ったタイヤをお選び頂くヒントになれば幸いです。