【シトロエンクサラ】21世紀に向けたシトロエンのエクスペリメント

20世紀から21世紀へ変わる頃、自動車の世界ではウェッジシェイプが終焉を迎え、新たなデザイントレンドを模索していました。各社様々なトライが見られる時代ですが、このシトロエンクサラでは“ウェッジシェイプの角を落として丸みを与える”という手法をとっています。先代にあたるZXは角張ったデザインですが、クサラでは全体的なウェッジシェイプを残しつつ角が取れて丸くなっています。そんな時代の変遷を感じる車です。

これがシトロエン クサラです。

出典:http://www.motorstown.com/5736-citroen-xsara-1.8i.html

クサラセダン前期型

当時のシトロエンの乗用車ラインナップは、Aセグメントの“SAXO(サクソ)”、Bセグメントに“XSARA(クサラ)”、Cセグメントに“XANTIA(エグザンティア)”、そしてフラッグシップの“XM(エックスエム)”という4車種構成でした。
先にデビューしていたエグザンティアとサクソを融合したようなデザインになっています。切れ長の目つきがなかなかイカしてると思いませんか?
当初は3ドアハッチバッククーペと5ドアハッチバックセダン、ステーションワゴンボディのブレークという3バリエーション構成でした。クーペは本国では2グレードありましたが、日本へは上位グレードの“VTS”のみが正規輸入されました。2.0L直列4気筒DOHCエンジンで165PS、トランスミッションは5M/Tのみの設定です。
セダンとブレークには、スタンダードモデルの“SX”と豪華装備の“エクスクルーシブ”が導入されました。SXには1.8L直列4気筒DOHCエンジン・100PS・4A/T、エクスクルーシブには2.0L直列4気筒DOHCエンジン・130PS・4A/Tの設定でした。

シトロエンと言えば、“水と空気のサスペンション”で有名なハイドロニューマチックサスペンションを想像しますが、サクソとクサラには採用されていません。FF車ではオーソドックスな、フロントにはマクファーソンストラット+コイルスプリング、リアにはトレーリングアーム+トーションスプリングの構成です。
ですが車格、車両重量とも相まって、実にしなやかな乗り味でニュートラルなハンドリングを実現していて、金属バネでもシトロエンらしさを再現しています。

セダンSX
ドア数:5ドア
乗員定員:5名
型式:E-N6LF
全長×全幅×全高:4,165×1,710×1,405mm
ホイールベース:2,540mm
トレッド前/後:1,420/1,430mm
室内長×室内幅×室内高:1,810×1,440×1,150mm
車両重量:1,150kg

出典:http://www.motorstown.com/7312-citroen-xsara-1.6-coupe.html

クサラクーペ

出典:http://www.goo-net.com/catalog/CITROEN/XSARA/9000300/index.html

クサラブレーク

プジョー306と兄弟

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%BC%E3%83%BB306

プジョー306

シトロエンとプジョーは親子関係ですので、すべてのシトロエン車とプジョー車はシャシや部品を共有しています。クサラは306と兄弟です。
細かい事を言えば、クサラの先代に当たるZXから306がつくられ、306をベースにクサラができました。このように、お互いがお互いのコンポーネントを利用しながら、新しい技術を取り入れて新車種を生産しています。

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%88%E3%83%AD%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%BBZX

シトロエンZX

マイナーチェンジでC5顔に

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%88%E3%83%AD%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%82%B5%E3%83%A9

クサラセダン後期型

2000年にマイナーチェンジされました。日本への導入は2001年です。ヘッドライトやフロントグリル、ステアリングホイールの形状が変更されました。前後トレッドの拡大(10mm)と、新デザイン15インチホイールの採用により操縦安定性が向上しています。
顔つきのイメージは、XMからバトンタッチされたフラッグシップのC5に近いデザインになりました。

ボディタイプ:セダン
ドア数:5ドア
乗員定員:5名
型式:GF-N7RFN
全長×全幅×全高:4,190×1,710×1,405mm
ホイールベース:2,540mm
トレッド前/後:1,430/1,440mm
室内長×室内幅×室内高:1,810×1,440×1,150mm
車両重量:1180kg

出典:http://bestcarmag.com/gallery/2003-citroen-c5/page/5

シトロエンC5

MPVのピカソ

photo by Tetsurrow

1999年(日本導入は2004年)に登場したコンパクトMPVのピカソです。エンジンはガソリン1.6L、1.8LとディーゼルHDi 2.0Lの3種で、トランスミッションはマニュアルのみでした。ルノー・セニックと同様に、フランス、イギリスをはじめとするヨーロッパ市場で大人気モデルとなりました。
2004年3月にマイナーチェンジを受け、内外装の小変更と待望のガソリン2.0L 16Vエンジン+4速A/Tが追加されました。日本ではマニュアルトランスミッション車の人気が低いため前期モデルの導入は見送られ、このマイナーチェンジ後の4速A/Tモデルが正規輸入されました。
2006年8月に後継車となるC4ピカソが登場しましたが、その後も一部市場向けに継続生産されていました。

ピカソのタクシー
photo by Tetsurrow

ピカソのパトカー
photo by Tetsurrow

ピカソのサービスカー
photo by Tetsurrow

WRC(ラリー)での活躍

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%88%E3%83%AD%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%82%B5%E3%83%A9

世界ラリー選手権で、セバスティアン・ローブ、ダニエル・ソルドの両ドライバーによって、参戦初年度の2004年から2006年まで3年連続でチャンピオンシップを獲得しました。3年間で実に28の勝利を収めています。史上最も成功したラリーマシンの一つと言えます。
そしてこのこの勢いは、マシンがC4に代わった2007年以降にも引き継がれ、C4WRCはさらに大暴れしてくれました。

最後にまとめ

photo by Tetsurrow

実に堅実な、オーソドックスな作りの車ですが、ところどころに“シトロエンらしさ”が見える楽しい車です。すでに15年以上前の設計ですから、現代の車のような電子デバイスやパッシブセーフティは備えていませんが、そのぶんのんびりとした気持ちで乗れる気がする、そんな車です。