家族も乗れて、サーキットも走れる4ドアスポーツカー

スポーツカーと言えばショートデッキショートノーズと言われるように、2ドアクーペのクルマが多いです。見た目は2ドアクーペの方がスポーツカーらしさがありかっこいいですが、4ドアのスポーツカーといのも人気です。家族も乗せれて本気でサーキット走行が可能なリアルなスポーツカーもでているのでご紹介します。

高級4ドアスポーツカー、レクサスのFシリーズ

トヨタの高級ブランド「レクサス」。IS-Fの発売を皮切りに通常ラインナップでも「Fスポーツ」というスポーツモデルグレードを展開しています。4ドアスポーツカーとしては海外のメーカーとも張り合えるラインナップです。最近では、GS-Fも発売し、4ドアスポーツカーに力を入れているメーカーでもあります。

レクサスIS-F

【Photo by 筆者】

2007年12月から2014年5月まで発売されたIS-F。ISをベースに、5リッターV型8気筒エンジンを搭載。ボンネットもこのエンジンをおさめるために、中央が高くなっています。最高出力は423PS、最大トルク51.5kgmとハイパワーマシンとなっています。
トランスミッションは、トルコン式の8速ATを搭載。スポーツカーならツインクラッチのミッションを搭載してほしいところですが、アイシン社との共同開発でスポーツ走行にも適したシフトチェンジを実現してくれます。2速~8速までがロックアップ式となっているため、ツインクラッチにも引けをとらないシフトチェンジスピードとなっています。
ブレーキに関しては、トヨタ車の市販車では初となるイタリアのブレンボ社製。ブレンボロゴは入っていないので見た目は普通のレクサスキャリパーですが、共同開発によってサーキット走行に耐えられる性能を発揮してくれます。
ホイールは、当時F1でパートナーを組んでいたBBS社製。19インチの鍛造ホイールを共同開発し、軽量化と高剛性のホイールとなっています。オプションでもスタイリッシュなBBS製ホイールを選択することができました。
これらの装備品は、4ドアでありながらもスポーツ走行を可能にするもので、アフターパーツでチューニングしなくてもベースとして高い性能を持っているクルマとなります。
中古車では、初期モデルなどは300万円前半で販売しています。これだけの性能を300万円台で購入できるのはとてもお得。
中古で購入する4ドアスポーツカーの中でも、高年式で高級感のあるIS-Fはおすすめの1台です。

レクサスGS-F

【Photo by 筆者】

2015年11月から発売されているGS-F。2ドア高級クーペのRC-Fと多くの部品を共有しつつも、4ドアスポーツカーとして楽しめる仕様となっています。RC-Fよりも車重の重いGS-Fは、専用のセッティングが施されて、その重さを感じさせない軽快な走りを実現してくれます。
搭載されるエンジンはIS-F同様に5リッターV型8気筒ですが、新設計のシリンダーヘッドと、改良されたクランクや鍛造コネクティング・ロッド、チタンバルブなど、パーツを再度見直して設計されたことで最高出力は、477PS。最大トルク54kgmとIS Fの423psから54psもアップし、トルクは2.5kgm増えています。
また、GS-Fは最新の4ドア国産スポーツカーということで、インテリアはとてもモダンです。この点がドライビングしていてIS-Fと一番ことなる点かもしれません。
新車価格で1100万と簡単に購入できる価格帯ではないですが、GS-Fを手にされることがあったら、サーキット走行を楽しんでもらいたい、そんな1台です。

代表的な外車4ドアスポーツカー

外車の4ドアスポーツカーと言えば、BMW、ポルシェ、アウディなどドイツのメーカーが思い浮かびます。特にBMWとアウディはベースモデルで4ドアのラインナップが多くあり、各ラインナップの中に高性能なスポーツグレードを用意しています。代表的なのはBMWのMシリーズ。M3やM5などが4ドアスポーツカーとしては有名です。
また、超高級4ドアスポーツカーと言えばポルシェのパナメーラ。もはやスーパーカークラスの価格と性能を誇っていますが、パナメーラもサーキット走行を楽しめる性能を持った4ドアスポーツカーです。

E60型 BMW M5

出典:http://www.adv1wheels.com/blog/customer-photoshoot-e60-m5-on-adv5-2s/

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BMWの5シリーズをベースに、エンジン、シャシーなど専用チューニングが施されたモデルがM5。その中でも国内で多く流通しているのが、E60型と呼ばれる2004年11月~2010年4月まで発売されたモデルです。
搭載されるエンジンは、5リッターV型10気筒エンジン。最高出力507馬力、最大トルク53.0kgmを発揮するモンスター4ドアセダンです。トランスミッションは、シーケンシャル式の7速SMG。ツインクラッチタイプで、シフトチェンジスピードはサーキット走行でも満足いくレベルです。
標準装備されるタイヤは、専用19インチホイールに285幅のワイドタイヤとなります。これを覆うためにフェンダーも若干ふくらみを増しており、エクステリアからして普通の5シリーズとはオーラが違います。
電子制御も投入されており、DSC(ダイナミック・スタビリティ・コントロール)、CBC(コーナリング・ブレーキ・コントロール)、EBV(エレクトロニック・ブレーキ・フォース・ディストリビューション)など先進の安全走行装置を備えています。
これらの技術により、1880kgもの車重を軽々と曲げてくれます。
中古車市場ではIS-F同様に手頃に購入できる価格帯となっており、2004年~6年くらいの初期モデルは300万円台で買うことができます。

ポルシェパナメーラ

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2009年4月にワールドプレミアされたポルシェのパナメーラ。4ドア(厳密にはハッチバックタイプなので5ドア)のスポーツカーとしてはトップクラスの性能を誇っています。発売当初は、4.8リッターの V8エンジンを搭載し、最高出力は400PSを誇っていました。
現行のモデルでは、パナメーラターボSというグレードがあり、4.8リッターV型8気筒ツインターボエンジンを搭載して、最高出力は570PSを発揮しています。車両価格は27,360,000 円とこちらもスーパーな価格です。
4ドアスポーツカーの中でも最高級のクラスになるパナメーラ。最近ではプラグインハイブリッドのモデルも登場するなど、パナメーラの中でも設定グレードが多岐に渡っています。
中古車では、海外からの逆輸入車などもあり、600万円台から購入できるクルマも増えてきています。まだ中古車でも値段は高いですが、少し手の届きそうな価格帯にまでなってきています。
4ドアで車重は2000kg近くもありますが、そこはスポーツカーメーカーのポルシェ。走りを楽しめるモデルとなっています。

オールマイティにニーズを満たしてくれる4WD、MTの4ドアスポーツカー

4ドアで4WD、そしてMTのスポーツカーと言えば、スバルのインプレッサと三菱のランサーエボリューション。もともとは世界ラリー選手権を戦うために開発されていたクルマで、その戦闘力は市販車の中でもかなり高いです。4ドアで4人乗れて、4WDなので悪路や雪道なども得意で、サーキットを走らせても速い。オールマイティにニーズを満たしてくれるクルマです。

スバルインプレッサ

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1992年から発売されているインプレッサ。その中でもWRX STIグレードは発売当初から最高出力は275PSを誇っており、バージョンⅢとなった1996年のモデルでは280PSを発揮していました。
EJ20という2リッターの水平対向エンジンを搭載するインプレッサは、現行型のWRX STIにも同じエンジンが搭載されています。それほど、当時から戦闘力の高いエンジンであったのです。
2000年8月から発売されたGDB型のインプレッサでは、トランスミッションは6速となり、GC8型の弱点であったミッションの弱さも対策が施されました。ブレーキについては、イタリアのブレンボ社製を前後に投入し、このパッケージは現行型のVAB型にも継承されています。
2007年には、GRB型のインプレッサが発売され、当時世界ラリー選手権でハッチバックタイプの方が空力的に有利ということで、WRX STIの標準モデルとしては初の5ドアハッチバックタイプが発売されました。
このモデルから、SI-DRIVE(SUBARU Intelligent Drive)が搭載され、インテリジェント・スポーツ・スポーツ#の3種類のエンジンセッティング変更をすることが可能になりました。2010年からは、GVB型の4ドアモデルも設定され、5ドアハッチバックと4ドアを両方選択することができました。
そして、現行のVAB型では4ドアモデルのみとなり、エンジンは歴代のインプレッサで搭載してきたEJ20を搭載。最高出力は308PSまで引き上げられています。GVB型のころから、ドイツのニュルブルクリンクサーキットにて開催される24時間耐久レースをメインターゲットとして鍛え上げられ、高いボディ剛性やシャシー性能を手に入れているのも特徴的です。
4ドアセダンと言えども、その戦闘力はずば抜けて高く、2リッターの同じクラスの中では圧倒的な性能を誇っています。

三菱ランサーエボリューション

出典:http://www.j-sd.net/mitsubishi-rvr-evo/

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現在は絶版車となってしまいましたが、1992年から2015年まで発売されたロングセラーモデルです。もともとランサーというベースモデルがあり、世界ラリー選手権に出場するためのホモロゲーションモデルとして発売されました。
搭載されたエンジンは、直列4気筒のターボエンジンで、発売当初のランサーエボリューションⅠでは最高出は250PSとなっていました。1995年から発売されたランサーエボリューションⅢでは270PSまで引き上げられれ、1996年から発売のランサーエボリューションⅣにて280PSとなりました。
ランサーエボリューションⅣから、AYC(アクティブヨーコントロール)が投入され、リヤのトーを電子制御で最適にコントロールすることで、4WDでも曲がりやすいクルマへと進化していきました。
ランサーエボリューションⅤからは、イタリアのブレンボ社製ブレーキキャリパーが装着され、走る・曲がる・止まるを高いレベルでバランスしたクルマとなりました。ランサーエボリューションⅤやⅥは世界ラリー選手権でも大活躍し、海外での人気もこれによって膨れ上がりました。
ランサーエボリューションⅦからはランサーセディアがベースモデルとなり、外観はⅥから比較すると落ち着いた印象となりました。このモデルから、ACD(アクティブセンターデファレンシャル)が搭載され、センターデフを電子的にコントロールすることが可能となりました。
ターマック・グラベル・スノーの3種類のセッティングから選択することができます。
ランサーエボリューションⅧからは、トランスミッションは6速へと進化。MRも追加されるなどで、軽量化とレスポンスの良いタービンが搭載されました。そして、2005年から発売されたランサーエボリューションⅨは、ランサーの中でも一番の戦闘力を誇っていると言われるくらい性能の高いクルマとなっています。
ここまでが、世界ラリー選手権で実践投入されてきたモデルでして、ラリーのために市販車も毎年マイナーチェンジが施され、それに合わせてエボリューションのモデル番号が変わっていきました。
2007年から発売された、ランサーエボリューションⅩは、最後のランサーエボリューションとなってしまいました。これまで、世界ラリー選手権に出場していた関係で、イヤーモデルで進化していましたが、世界ラリー選手権から撤退した関係でその進化も止まりました。
ボディは大型化して、これまでのランサーエボリューションがターゲットにしていた層から、よりファミリー層向けに開発されたクルマです。トランスミッションはツインクラッチのSSTがメイングレードとなり、AT限定免許でも運転することが可能です。
もちろん、ただのATではなく、そのシフトチェンジスピードはサーキットでも十分に通用するレベル。エンジンも新開発の直列4気筒を搭載し、280PSから最終的には313PSを発揮するまでにチューニングされました。
これだけの性能を誇ったランサーエボリューションも、2015年に限定発売されたファイナルエディションを最後に生産中止となりました。
中古車市場では、ランサーエボリューションⅩが球数としても多く、販売価格も200万前後が主流のため、お手頃な価格帯となっています。逆にランサーエボリューションⅨのMRなどは程度がいいと300万を超える価格帯で取引されているなど、モデルと価格が逆転している現象も起こっています。

まとめ

ここで紹介した4ドアスポーツカーは、世界でもとても有名なクルマたちです。これら以外にもレガシィB4やアウディRS6などあげたらまだまだ高性能な4ドアスポーツカーは存在します。
使い勝手のいい4ドアでスポーツ走行も楽しめるクルマは、これからの時代にはマッチしたカテゴリーなのかもしれません。
何か一つの用途にしか使えないクルマではなく、オールマイティに使える、そんな良さが4ドアスポーツカーにはありますね。