【フィアットウーノ】はイタリアで“1番”の大衆車として生まれました

イタリア最大にして最強の自動車メーカーであるフィアット。国内の自動車メーカーを次々と傘下に収めて、一大企業へと成長を遂げました。大戦後から大衆車製作に力を入れ、FRをRRにすることで広い室内を可能にした500&600は大ヒットモデルになりました。さらにFF化により扱いやすさを追求し、ヒットメーカーとしての地位を確立しています。中でも1983年に登場した“ウーノ”は、モダンデザインの美しい車です。

これがフィアットウーノです。

出典:http://bestcarmag.com/gallery/1985-fiat-uno/page/5

フィアットパンダにも似たデザインですね。ちょうどパンダを一回り大きくしたくらいの車です。
500・チンクチェント、600セイチェント、850といったRR軍団がFFに切り替わる過渡期の車です。ウーノの先代は127という車でした。
ちなみに、500の後継車は126で、その後継車がパンダです。

スタイリングデザインはジョルジェット・ジウジアーロです。パンダもそうでしたから想像できますよね。直線基調でまとめられたデザインは、ジウジアーロの真骨頂とも言うべきデザインで、見事にまとめられています。
決して大きくないボディサイズを活かして室内寸法を最大限に取ろうとすると、真四角にするしかありませんよね。ウーノのデザインは、四角を基調にしながらもわずかな膨らみと絞り込みを混ぜながら複雑な面構成に仕上げられています。
パンダはある意味潔いくらいの四角でしたが、ウーノはさらに洗練されました。

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%BB127

これが先代にあたる127です。
随分と時代の隔たりを感じますね。だからこそ、ウーノのデビューは大絶賛されたのでしょうね。

スペックなど

ボディタイプは3ドア/5ドアハッチバックがありました。
寸法などの詳細な文献が見あたらないのですが、マイナーチェンジで若干寸法がかわっているようです。

全長:3,645-3,689mm
全幅:1,549-1,562mm
全高:1,405-1,422mm

いずれにしても小さな車ですね。
初代ビッツやパッソくらいでしょうか。

搭載されたエンジンはデビュー当初の3種類に加えて、マイナーチェンジや新開発のインジェクションにスイッチするなど合計10種類が採用されました。

1984年:903cc・OHV/45ps
     1,116cc・OHC/55ps
     1,301cc・OHC/68ps
1985年:999cc・OHC/45ps
     1,116cc・OHC/58ps
     1,301cc・OHC/65ps
1987年:1,498cc・OHC/75ps
1989年:1,108cc・OHC/57ps
1990年:1,372cc・OHC/70ps
1991年:1,108cc・OHC/50ps

加えてディーゼルエンジンも3種類採用されています。

名車UNO・Turbo 誕生

出典:http://bestcarmag.com/gallery/fiat-uno/page/15

1985年、高性能バージョンの“ウーノターボie”が登場しました。
1,301ccの65psエンジンをベースにして、IHI製VL-2型ターボチェージャーとボッシュ製LE2ジェトロニックを搭載していました。
ブースト圧0.6、圧縮比8.0とし、最高出力105ps/5,750rpm・最大トルク15.0kgm/3,200rpmを誇りました。
845kgという軽量なボディと相まって、最高速度は200km/hに達し、1-100km/h加速は8.3秒でした。

私も一時期乗っていましたが、とても楽しい車です。
絶対速度は大排気量車に及ぶはずもありませんが、小型軽量なボディと105馬力エンジンの組み合わせは、街中から郊外までとても扱いやすく、こぎ見よいフィーリングでドライブを楽しくさせてくれました。
ただし、ひとたびターボが効き出すとぐんぐん加速していきますので注意が必要です。加速中は驚くほどのアンダーステアを発しますので、右足の理性との戦いが必要です。
当時は“走る棺桶”などと悪いあだ名をつけられてものです。

マイナーチェンジ

出典:http://bestcarmag.com/gallery/fiat-uno/page/12

1989年にマイナーチェンジしました。
フロント・リア共にデザインの変更がありました。
フロント周りでは、ヘッドライト&グリルが薄型になっています。より精悍な顔つきになりました。
バンパーも下半分がボディ同色に塗装されたおかげで、モダンな印象になりました。
リア周りは大きな変更はありませんが、四角だったテールランプのひとつの角が切り落とされ、変則的な5角形になったことと、当時流行していたオレンジ色の無い配色に変更されています。
トランクハンドルがドアハンドルを流用したものから、ハッチドア専用ハンドルに変更されました。

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%83%BC%E3%83%8E

後期モデル

後期型にもターボモデルが追加されました。
排気量は1,372ccに拡大され、最高出力は118psにまで引き上げられています。

まだある!

うれしいですね。
まだ中古車がありました。
モデル末期、1994年式のターボieじゃないですか!
さすがに走行距離は10万キロ目前ですが、写真を見る限り内外装ともにけっこうきれいですね。
修復歴も無しとのことで、これは掘り出し物だと思いますよ。
黒/赤ツートンの本革シートや、MOMO製革巻き3本スポークステアリングが気分をそそってくれます。
ダッシュボードに光るBARTHのエンブレムも、忘れていた記憶を呼び覚ましてくれますね。
走る棺桶...じゃなかった、イタリアンピッコロロケット“フィアットウーノターボie”オススメです。

最後にまとめ

80年代の欧州車は、とても魅力的ですね。モータースポーツが盛んだったこともあり、ライバル達と本気で戦っていました。
馬力合戦だったものがパワーウェイトレシオ合戦に変わったのもこの頃です。大柄な大排気量車よりも、小排気量でも小型軽量にすることで優位性を見いだしていました。

イタリアの小さな大衆車ですが、たくさんの事を教えてくれる車です。