ホンダエリシオンってどんな車なの?かつて北米で一世を風靡し今や中国でも人気のクルマです。

かつてホンダが製造・販売をしていたクルマ「エリシオン」。クルマ好きの間では、ミニバン初の300馬力車として知られています。中古車市場にはまだ生き残っているクルマですから、候補に挙がった時にはここを見てみると参考になりますよ。

ホンダのエリシオンってどんな車?

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%82%B7%E3%82%AA%E3%83%B3#/media/File:Honda_Elysion_RR_001.JPG

エリシオンは本田技研工業が2004年5月に販売を開始し、2013年10月の販売終了まで9年半にわたり新車販売がされていた上級ミニバンです。ラグレイト後継車として登場し、オデッセイより全長・車幅は一回りほど大きいが、ラグレイトよりは大幅にサイズダウンされ、車高は1,800mm以下に抑えられていることからオデッセイのワンランク上をいくファミリーミニバンとの位置づけが強く出されていました。新開発の低床プラットフォームにより大柄なボディながら安定的な走行性能ができたことが話題でした。

出典:http://www.honda.co.jp/auto-archive/elysion/normal/2012/webcatalog/driving/

エンジンは、2,400ccと3,000ccでそれぞれ次のようになっています。2,400ccは、”K24A型 2.4L 直4 DOHC i-VTEC(160PS)”となっており、3,000ccは”J30A型 3.0L V6 SOHC i-VTEC(250PS)”と2種があり、J30A型エンジンはインスパイアと同じ気筒休止エンジン(VCM)ではあるのですが、ハイオク仕様となっています。
気筒休止時(Vの後ろ側3気筒を休止)に生じる振動は、液封エンジンマウントのアクティブ制御や、消音スピーカーなどボディ側の工夫により極力抑えるように対処されています。その後追加された「PRESTIGE」には前期型のレジェンドと同じ”J35A型 3.5L V6 SOHC VTEC”が搭載されており、最高出力はFF仕様で300PSを達成(4WDは279PS)し、当時日本国内製ミニバンの最大値となったことが話題になりました。

出典:http://www.honda.co.jp/auto-archive/elysion/normal/2012/webcatalog/equipment/

時速15km/hで自動的にドアロックが施錠され、シフトレバーを「P」にするとドアロックが解錠される安全装置が標準装備されています。いまでこそ標準的なシステムですが、当時はこのシステムを導入している車はまだ少なく、非常に評価が高いクルマでした。また、シフトレバーはインパネにあり、全車5速ATではあるのですが、オデッセイのようにSマチックは付いていないといったところは惜しいところです。この大きさでSマチックのような、スポーティーな走りが可能となれば評価が異なったかもしれません。また、スマートキー装備車は、施錠の時はハザードランプが1回、解錠の時は2回点滅するようになっていました。

2004年5月から日本国内を中心に販売され、2013年10月に日本国内での販売が終了となりましたが、それ以降も中国では製造・販売が続けられていて、基本的には後期型エリシオンプレステージを現地に合うように改造してあるものが販売されています。

エリシオンの歴史は全部で3つの時代に分かれて構成されています。

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%82%B7%E3%82%AA%E3%83%B3#/media/File:Honda_Elysion_RR_001.JPG

エリシオン前期型は2003年10月の東京モーターショー出店からその歴史が始まります。そして2度のマイナーチェンジを経て終売へとたどり着きその歴史に幕を下ろします。ここでは、2003年10月から2006年12月までを【前期】、2006年12月から2008年12月までを【中期】、そして2008年12月から2013年10月までを【後期】とします。まずは前期型の歴史を振り返ってみましょう。

【前期型】エリシオンの歴史は東京モーターショーの参考出展始まりました。

出典:http://www.honda.co.jp/factbook/motorshow/2003/auto/04.html

2003年10月、東京モーターショーに「ASM」として出展されたことが原点となっています。そして翌年の2004年5月13日、ついに「エリシオン」が発売開始となりました。このとき、ミニバンで初の300馬力のハイパワーということでかなりの注目を集めます。2005年1月には特別仕様車「Gプレミアム」と「VGプレミアム」が追加設定となりました。これはそれまでのG・VGモデルを基本として、本革&木目調コンビステアリングホイールや、木目調リアドア/リアサイドパネル・スウェード調ニットのシート表皮を採用することで、上質な装備をさらに充実させるといった目的で投入されました。

出典:http://www.honda.co.jp/news/2006/4060112-elysion.html

同年2005年9月には小規模なマイナーチェンジがおこなわれ、「AEROバージョン」が追加となりました。「VZ」を除く全タイプに、新デザインのフロントグリルが採用されました。そして前期型最後の特別仕様車である、「G AERO HDD NAVIエディション」、「VG HDD NAVI AEROエディション」が2006年1月に登場し、これ以降中期型へと移行します。このマイナーチェンジによって、上級グレードにはHDDナビゲーションが標準搭載となりました。

【中期型】エリシオンが初登場。ファミリー層から若年層へとターゲットを変更した戦略に。

出典:http://www.honda.co.jp/news/2006/4061221-elysion.html

2006年12月、大規模マイナーチェンジがおこなわれた。エクステリア・インテリアを一部変更または簡素化の措置が取られました。ヘッドライトやフロントグリル・フロントバンパー・ボンネットフード・リアパネルガーニッシュ・ホイールといった随所にに新デザインが採用されました。また、ボディカラーには新色「プレミアムホワイト・パール」「クリスタルブラック・パール」「プレミアムナイトブルー・パール」の3色が新たに設定されました。 また、上級グレード「PRESTAGE」が発表されました。2.4リッター車にはスーパー立体自発光メーターが標準装備として追加され、3リッターFF車には親水ヒーテッドドアミラーや熱線入りフロントウインドウなどを含むコンフォートビューパッケージが新たに追加されました。
かなり大規模なマイナーチェンジとなりましたが、ユーザー側からはかなりメリットの高いマイナーチェンジとなりました。

出典:http://www.honda.co.jp/news/2008/4081222-elysion.html

2007年8月にはプレステージに、2.4Lエンジンを搭載した「S」タイプが追加されました。そして、翌年2008年12月には小規模マイナーチェンジが行われ、フロントグリルのデザインを変更すると共に、オートライトコントロール、アレルフリー高機能脱臭フィルターが、全グレードに標準装備されました。また、標準タイプには装備を充実した新廉価グレード「LX」を追加すると共に、「PRESTIGE」で好評の「HDDナビ スペシャルパッケージ」を標準タイプの全グレードに設定され、プレステージの「SZ」と「SG HDDナビ スペシャルパッケージ」にはスイッチを軽く引くだけで作動し、アクセルを踏むだけで自動解除する電子制御パーキングブレーキを国産ミニバンで初めて装備されました。
このマイナーチェンジによりこれまでオプションだった装備が標準装備となったり、電子制御パーキングブレーキなどの核心装備が登場したりと大きなマイナーチェンジではありました。

出典:http://search.yahoo.co.jp/search?p=%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%82%B7%E3%82%AA%E3%83%B3%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%82%B8+2010%E5%B9%B45%E6%9C%88&aq=-1&ei=UTF-8&pstart=1&fr=mcafeess1&b=11

2009年9月には一部改良がおこなわれ、従来の2.4L/FF車と2.4L/4WD車も「環境対応車普及促進税制」に適合し、税制優遇車となりました。そして、中期型最後の改良となった、2010年5月。「HDDナビ スペシャルパッケージ」をベースにした特別仕様車「HDDナビ スマートセレクション」が追加されました。これは標準タイプ(「G AERO」・「VG AERO」)の「HDDナビ スマートセレクション」にはカブロン&ジャガードコンビシートとHondaスマートキーシステムが装備されました。また、プレステージ(「S」・「SG」)の「HDDナビ スマートセレクション」は本革&木目調コンビのステアリングホイールとATセレクトレバー、Hondaスマートキーシステム、コンフォートビューパッケージ+トリプルゾーンコントロール・フルオートエアコンディショナーがあわせて装備されました。この改良をもって中期型から後期型へと移行していきます。

【後期型】最後はプレステージのみとなり、通常のエリシオンは一足先に引退となりました。

出典:http://www.honda.co.jp/news/2010/4101118-elysion.html

2010年11月、最後の大規模マイナーチェンジがおこなわれ、全車でハーフシェイド・フロントウィンドウとヘッドレストが標準装備されることとなりました。標準タイプはスーパー立体自発光メーター(イルミネーションコントロール付)も装備するとともに、シート表皮をジャージと合成皮革のコンビシート表皮に変更されました。これにより、いままでオプションだった設備が標準化されることになりました。プレステージはヘッドライトターンレンズ・リアコンビライトレンズ・17インチアルミホイールのカラーが変更されることになりました。また、Honda HDDインターナビシステム標準装備車はリンクアップフリーに対応するとともに、フルセグチューナー・ETC車載器・Hondaスマートキーシステムも標準装備となりました。なお、グレード体系が整理され、標準タイプは「G AERO」と「G AERO・HDDナビ スペシャルパッケージ」の2グレードに、プレステージは「S」・「S・HDDナビ スペシャルパッケージ」・「SG」の3グレードとなり、簡素化されました。
この段階であまりオプション装備がなくなっていて、ほぼ標準装備で相当なグレードのクルマができている状態でした。

出典:http://www.honda.co.jp/auto-archive/elysion/normal/2012/webcatalog/color/

2011年11月、中国広州国際モーターショーにエリシオンを参考出品します。これが中国人ユーザーには新鮮に映り、かなりの支持を得ることとなります。2012年6月、国内最後の改良が行われます。プレステージではHondaインターナビ・リンクアップフリー・プログレッシブコマンダー・ETC車載器・フルセグチューナー・全席3点式ELRシートベルトおよびヘッドレストが標準装備され、「SG」にはシートヒーター付本革シートも標準装備となりました。ボディカラーは総入れ替えとなり、新色の4色(「プレミアムスパークルブラック・パール」「ホワイトオーキッド・パール」「スーパープラチナ・メタリック」「オーロラローズウッド・パール」)が設定されました。なお、ナビゲーションの標準装備化によりグレード体系が一部変更となり、「S・HDDナビ スペシャルパッケージ」が廃止となりました。またこの一部改良に伴い、標準タイプの「エリシオン」が廃止され、エリシオンはプレステージのみとなりました。

同年2011年7月。東風本田汽車が中国市場でエリシオンを発売開始となりました(中国名:艾力绅)。外観は「プレステージ」に概ね準じてはいるものの細部が若干異なっています。エンジンは2.4L i-VTECのみの設定となりました。

そして2013年10月をもって、日本国内での生産・販売が終了したことにともない、公式ホームページの掲載を終了しました。後継車は無く、実質的に同日フルモデルチェンジされたオデッセイと統合する格好となりエリシオンは2003年の東京モーターショーのASM参考出展からちょうど10年でその幕を下ろすこととなりました。

エリシオン(後期型)の基本情報。最終スペックはこうなっていたのです。

出典:http://www.honda.co.jp/auto-archive/elysion/normal/2012/webcatalog/styling/

【エリシオン(後期型):HDD NAVI Special Packageの詳細】
■スペック(全長・全幅・全高):4,845×1,830×1,790(mm)
■最小回転半径:5.7m
■燃費(JOC08モード):10.2km/L
■排気量:2,354cc
■燃料:無縁レギュラーガソリン
■定員:8
■最高出力(ネット):181kW(165PS)/5,500r.p.m

【エリシオンプレステージ(後期型):HDD NAVI Special Packageの詳細】
■スペック(全長・全幅・全高):4,920×1,845×1,790(mm)
■最小回転半径:5.7m
■燃費(JOC08モード):9.9km/L
■排気量:2,354cc
■燃料:無縁レギュラーガソリン
■定員:7
■最高出力(ネット):181kW(165PS)/5,500r.p.m

まとめ

※イメージ画像

ホンダで2013年10月まで製造・販売していた「エリシオン」についてご紹介しました。発表当時はミニバン初の300馬力というハイパワーが非常に注目されましたが、販売実績としてはそれほど芳しくなかったようです。同時期に出ていた一回り小さい「オデッセイ」の売れ行きが非常に好調だったため、そちらに風が向いていたことも一因なのかもしれません。
このエリシオン実は、北米では「オデッセイ」として販売されていました。それを日本へ逆輸入して販売を開始した背景があるのです。なので日本人にはちょっと大きすぎたのかもしれません。現在は中古車でしか手に入りませんが、まだまだ需要がある車です。ぜひとも程度のいい中古エリシオンを見つけて乗ってみてください。走りはすばらしいですから。