【トヨタ・FJクルーザー】人気の個性派SUVを徹底解剖!

ランクル40をモチーフに造られた「FJクルーザー」のデビューは北米でした。その後、国内のファンの要望により国内での販売が決まりました。今回はその個性派SUVの魅力を徹底解剖してみましょう。

FJクルーザーってどんなクルマ?

概要

当初、北米市場専用車種として開発されました。ランクル40をモチーフにした個性的な外観を持つことから日本にも根強いファンがおり、2010年12月より日本国内でも正規販売されました。日本仕様では右ハンドル仕様の5速AT・4WD車が投入されました。ベースはランドクルーザー・プラドで、4リッターV6エンジンや5速ATのギアボックスは共通のものを使用しています。シャーシも同様にラダーフレームを使っていますが、ホイールベースは100mm短縮され、トレッドは拡大されています。4WDシステムはプラドがフルタイム式なのに対し、オフロード走行を重視したFJクルーザーはパートタイム式としています。

歴史

2003年にアメリカデトロイトショーでFJクルーザーのコンセプトカーが発表されます。その後シカゴモーターショーでプロトタイプが発表され、2006年3月に北米で販売が開始されました。2008年にはメキシコ・中国で販売され世界に進出しました。そのような中、2010年11月に日本で発売開始することが発表されました。グレードはベースモデルとなる「FJクルーザー」、ハードなオフロード使用を意識し、ビルシュタイン製ダンパーやリヤデフロックを装備した「FJクルーザー オフロードパッケージ」、クルーズコントロールやカラードドアトリムを装備した「FJクルーザー カラーパッケージ」の3種が設定されました。日本仕様の右ハンドルの生産を始めたことにより、日本と同じ道路事情(車両左側通行)である、オーストラリア・ニュージーランドでも2011年4月より販売されました。その後、国内仕様ではカラーの変更や装備の追加や変更などのマイナーチェンジを何度か繰り返し現在に至っています。一方アメリカでは、2013年11月5日北米トヨタが北米仕様の生産終了を発表しました。2014年2月の特別仕様車の納車をもって北米での販売が打ち切りとなりました。これにより、日本での生産打ち切りもささやかれています。

スペック

【エンジン】
エンジン種類 :V6DOHC
エンジン型式 :1GR-FE
総排気量 :3,956cc
最大出力:239ps/5,200rpm
最大トルク:38.4kg-m/3,800rpm
燃料:レギュラー(10モデルより)
タンク容量 :72リットル
【車体諸元】
全長/全幅/全高:4,670/1,905/1,830(mm)
最低地上高:245mm
ホイールベース:2,690mm
車両重量:1,948/1,946(kg)
ドア数:5ドア
シフト:5AT/6MT
乗車定員:5名
最小回転半径:6.3m
駆動方式:2WD/4WD
タイヤサイズ:(F)265/70R17(R)265/70R17
パワーステアリング:標準

スタイル

【エクステリア】
ランクル40モチーフのデザインとのことですが、ランクル40を知らない世代には大柄でゴツいボディに対して、センターよりのつぶらな丸いヘッドランプをまとったエクステリアをもつデザインは遊び心を感じます。アンテナがフロント部にあるのもアメリカンな雰囲気です。クラシックな香りを残しつつ現代風にアレンジした感のあるデザインが心象的です。3本ワイパー、フェンダーミラー、背面タイヤなどワクワク感があり、豊富なカラフルなカラーバリエーションがあるのも魅力のひとつです。ポップなカラーで派手に乗りこなしたい若者にも、シックに高級SUVとして乗りたい中年世代にも満足させることのできるデザインです。

【インテリア】
インパネは水平基調で断崖絶壁のようなデザインで無駄なものが一切ない、一昔前の欧州車のような感じです。スイッチ類はダイヤル式なので操作は直感でいけますし、コンセプトに合致したデザインに仕上がっています。ラゲッジスペースなどは防水加工がしてあり、どこでも思いっきり使えそうです。ピラーレスの観音開きドアは開閉のときに若干の重さはありますが、乗り降りしやすく実用性も高い車です。

FJクルーザーを楽しむ

カスタム

FJクルーザーは世界的に人気の高いクルマです。したがって、アフターパーツも多くのメーカーから数多く発売されています。カスタムの種類も、本格クロスカントリー仕様・セレブなラグジュアリー仕様・クールな北米仕様などいろいろあります。ここではいくつかタイプ別にカスタム例を紹介します。

【クロカンカスタム】
もともとFJクルーザーはクロカン性能の高いクルマですが、さらに性能をアップするためにストロークの長い脚まわりにカスタムします。ランクル・プラドでも実績を持つハイリフトサスペンションをインストールします。フロントは約3インチ、リアは2インチと、やや控えめなリフトアップで、セミハードタイプのコイルをチョイスし、ノーマルのフワフワした感じを改善し、ハンドリングを向上させます。ダンパーは減衰力8段階調整式のものを使用し、好みの乗り心地に調整します。クロカン走行のためのプロテクションは、フロント部のアンダーガード・ミッションガード・リアデフガード・リアリンクガードおよびタンクガードを装着し、これで下まわりの保護対策と見た目の威圧感は完璧です。
外観は精悍さを意識したデザインのフロントバンパーとリアコーナーバンパーのコンビネーションで装着します。サファリシュノーケルや、左右4本出しのマフラーも、迫力アップに大きく貢献します。オンロードでは硬めの乗り心地だが、コーナーでは適度にロールさせて操安性を保つ自然な脚で、常に安定しているセッティングがお勧めです。オフロードでは、路面からの入力を確実に吸収しながらも、常に地形の情報を瞬時に伝えてくる足回りで、快適な乗り心地も損なわないものが理想ですね。これはオーナーのライフスタイルに合わせたカスタマイズへのスタートのカスタム例です。クロカン志向の強い方はオンロード性能を殺してもっと動く足回りに改造することもできます。オリジナリティーの強いカスタムをしてみてください。

【ラグジュアリーカスタム】
FJクルーザーのラグジュアリーカスタムは、ハマー2のカスタムと似ているところがあります。プレミアムSUVや高級ミニバンの手法と同じように、フロントグリルやバンパーコーナー・アンダーカバー・ピラー・サッシ部分などをオリジナルのクロームメッキパーツで彩り、さらに足もとをブラックもしくはクロームメッキの20インチホイールで飾るゴージャスな仕様が人気です。FJクルーザーのカスタムとしては珍しいが、少しだけローダウンするのもありかもしれません。いかにもオフロードカーらしいノーマルから大胆なイメージチェンジができます。レトロな顔つきとローダウン、クロームメッキパーツの組み合わせは、どこかアメリカのビンテージカーをベースとしたホットロッドをイメージさせます。インテリアでは、豪華なレザーのシートカバーやLEDでクールに決めるといいでしょう。音響機器も高級な仕様にしスピーカーはもちろん防音防振対策もしクオリティーの高い室内を作りましょう。後は、夜の街をゆっくりとクルーズすれば完璧です。

ここでのカスタム例はあくまでも参考としてお考えください。使用するパーツなどは認可のあるもので、取り付けは許可のあるプロに行ってもらいましょう。認可が必要なものに関してはお近くの陸運局で申請をし公認をもらいましょう。

余談

実は、FJクルーザーの愛好家には芸能人の方々もたくさんいらっしゃるのをご存知ですか? まだ国内販売されていない時代に、俳優の岩城滉一さんが、シルバーのクールなFJクルーザーをスタジオに乗ってきてたみたいです。そのクルマを初めて目にしたタレントのRIKAKOさんもFJクルーザーの魅力に魅せられ白いセレブなFJクルーザーを購入したらしいですよ。
ミュージシャンで芸能界ではカリスマ・カスタマーで有名なIKURAさんもオレンジのカスタムFJクルーザーを所有しています。またIKURAさんは、時計のLUMINOXとコラボ企画のFJクルーザーも手掛けているみたいです。その他、アウトドアエッセイストとして活躍の木村東吉さんやコメンテーターのテリー伊藤さんらも所有しています。FJクルーザーはおしゃれな芸能人の間でも人気があるようですね。

FJクルーザーの中古車は?

FJクルーザーは北米で販売されだした当時から国内でも人気がありました。当時、FJクルーザーを手に入れるには並行輸入の逆輸入車しかありませんでした。もちろん価格も輸入高級SUVと変わらぬ価格帯で販売されていました。2010年から国内販売が始まり街で多くのFJクルーザーを見かけるようになりました。その後、右ハンドルのFJクルーザーが中古車市場でも出回るようになりました。
現在、中古車として店頭にならんでいるものは、車両価格250万円から350万円のものが多いようです。2010年モデルですでに5年は経過していますが、新車価格が約340万円だったことを考えると価格が下がらない人気のモデルだということがうかがえます。
生産打ち切りの噂もありますが、ベースが信頼性の高いランクル・プラドであることや、他のメーカーにはないデザインであることなどの理由により中古車の価格はまだまだ下がる気配はないようです。逆にいえば、新車でも中古車でも購入すれば、乗り換えるときの下取り価格が良いというですので、お買い得なクルマといえるかもしれませんね。

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試乗レポート ドライブフィーリングだけじゃなく、実燃費も

FJクルーザーでオフロードではなく一般道を走ったドライブフィーリングをレポートします。

クルマに乗りこみエンジンをかけます。ボタンスタートではなくキーを回してスターターをしばし回すと、4リッターV6「1GR-FE」が力強く始動しました。ところがアイドリング時のエンジン音は驚くほど静かで振動もほぼありません。外観からアメリカンV8エンジンみたいなワイルド感があるのかとイメージしてたら室内はまるで高級セダンみたいでした。
いざ走らせると、1気筒あたり659ccもあるだけに出足はいきなり頼もしく、しかもV6だから吹きあがりも滑らかです。アクセルを深く踏み込むとコンパクトカーを置いてけぼりにする俊敏さもあります。取り回しも予想外に良く、全幅が1.9メートルもあるとは思えないほど、車体がコンパクトに感じられるのは、見切りがいいせいでしょうか。左フロントフェンダーがコーナーポール代わりになるほか、縦型のサイドミラーも視野が広くて、よく見える。最小回転半径6.2メートルというスペックだけ見るとビビるが、体感上はまったくボディーサイズを感じさせない印象でした。
乗り心地も、驚くほどよく、プラットフォームはランクル・プラドなどとほぼ同じラダーフレーム式だが、ユサユサした動きはありません。舗装が良くないと60km/hくらいで「ちょっと上下にフワフワするかな」っていうくらいの感じはありました。重心の高いこのタイプのクルマにしてみたら気にならないレベルです。
100km/h巡航時のエンジン回転数は、5速トップで約1,700rpmと低く、街中では1,000rpmくらいしか回っていないことが多く、加速時も2,000rpmくらいまで充分力強く走ります。全体として走りはゆったりしています。 正に「クルーザー」の名がふさわしく思えました。
あくまで参考数値ながら燃費を計算してみました。一般道・高速道路の混じった区間(約100km)が6.6km/Lでした。一般道を大人しく走った区間(約50km)では7km/Lでした。走りは期待以上によいFJクルーザーだが、燃費性能に関しては想定内という感じでした。4,000cc・2tの車重・オートマチックということを考えれば仕方ない数値ですね。

出典:http://fj-c.blogspot.jp/2012/06/custom-project.html

まとめ

北米でデビューしたFJクルーザー。逆輸入時代から人気のあったクルマでした。ファンの要望により国内での生産販売がはじまり街でよく見かけるようになりました。ランクル40をモチーフにしたキュートな顔つきにでっかい車体は個性的で若者から年配者まで幅広く支持されました。アメリカ国内での生産は打ち切られ、日本でも間もなく生産終了となるでしょう。
奇抜なデザインのクルマはたくさんあるけれど、FJクルーザーほど個性的なのにみんなが憧れるクルマは今後でてくるのでしょうか?FJクルーザーは20年後30年後、平成の名車として語りつがれるような気がします。いつまでも1台でも多くのFJクルーザーが街や山を走りまわれるよう大切に乗っていただきたいものです。