【シトロエンベルランゴ】シトロエン流フルゴネットで何運ぶ?

フルゴネットって聞いたことありますか? もともとはハッチバック車の後席を切り取って、大きな箱状の荷室をくっつけたような車です。トラックやフルサイズのバンではなく、小型の貨物車を総じてフルゴネットと呼びます。ルノーカングーもフルゴネットなのですが、日本ではワゴン仕様になっているのでそのイメージがないかもしれませんね。正規輸入はありませんが、シトロエンのフルゴネット“ベルランゴ”の魅力をお伝えします。

シトロエンベルランゴという車

出典:http://www.citroen.co.uk/new-cars-and-vans/citroen-range/citroen-berlingo-multispace

これがシトロエンベルランゴです。現行モデルはすでに3代目ですが、“ベルランゴ”を名乗る前からもシトロエンはフルゴネットをつくっています。
ベルランゴは、シトロエンが属するPSAグループのプジョーとともに開発していますので、“プジョーパートナー”という兄弟車種も存在します。
日本では、商標上の問題から“パルトネール”と名乗っています。
正直なところ、エンブレムを見るまで区別が付かないほど似ています。
この“ベルランゴ”という名前は、プジョーと共同開発するようになってからの名前で、それ以前にもフルゴネットバンをつくっていました。

初代シトロエンフルゴネット

シトロエンと言えばこれですよね。2CVです。もともとは非力な4人乗りFF車ですが、後席部分を切り取って、大きな荷物箱をくっつけてあります。
これぞまさに“フルゴネット”の出で立ちです。日本ではこのカテゴリーがありませんので馴染みがありませんが、欧州では実にポピュラーなんですよ。
トラックの荷台に箱が載っているものは日本でもありますが、決定的な違いは室内がつながっていることですね。
フルゴネットは、運転席・助手席と荷室つながっているのです。ウォークスルーになっているものと荷室が1段高くなっているものがありますが、いずれにしても内部はつながっています。

乗用車に合わせてモデルチェンジ

photo by Tetsurrow

2CVがDyaneにモデルチェンジして、フルゴネットもDyane顔になりました。なんともかわいらしいですね。
日本だと、スペース効率を考えてワンボックスになってしまうのですが、このあたりがフランスの“粋”とでも言いますか、素敵なところだと思うのです。

さらに近代化して

photo by Tetsurrow

Dyaneがさらに近代化されてVISAになりました。実かこのころにはすでにプジョー傘下に入っています。プジョー104をベースにつくられたVISAですが、シトロエンはちゃんとフルゴネットも用意しました。

いよいよベルランゴの登場

出典:https://da.wikipedia.org/wiki/Citro%C3%ABn_Berlingo

これが初代ベルランゴです。1996年のデビューですが、日本への正規輸入はされていません。欧州、特にフランスやイギリスではとても人気があるフルゴネットですが、日本では馴染みがなく売れないと踏んだのでしょうか。
ほぼ同じ形(エンブレムが違う程度)で、プジョーパルトネールもデビューしました。
プジョー306、シトロエンZXのコンポーネントを利用して、パネルバン(後部ガラスが無いモデル)がベースで、ワゴンモデル(画像のモデル)も生産されました。
もちろん、リヤシートは格納可能ですので、いざとなったら荷物満載! もお手の物です。

Photo by Tetsurrow

こちらがパネルバンタイプです。お店の看板にもなりますので、商売で使うのに持って来いですね。日本でもワンボックスのパネルバンがありますが、なぜだか“おしゃれ度”が違って見える気がします。

フェイスリフト

出典:https://en.wikipedia.org/wiki/Citro%C3%ABn_Berlingo

2002年、ベースモデルの変更(ZX→C4)に合わせて、フロントフェイスのデザインが変更されました。

2代目の登場

出典:https://en.wikipedia.org/wiki/Citro%C3%ABn_Berlingo

2008年、2代目がデビューしました。
先代は、商用車として製作され、それをベースにワゴンモデルが製作されましたので、乗り心地や使い勝手は“ワゴン”よりも“バン”に近いのですが、2代目はC4のプラットフォームを拡張してつくられた乗用車なのです。

最新エコエンジン・BlueHDiを搭載して第3世代へ

出典:http://www.autoexpress.co.uk/90498/citroen-berlingo-2015-upgraded-tech-and-improved-space-pictures#0

2015年3月、プジョーお得意の小排気量ディーゼルエンジンの中でも最新エコエンジンのBlueHDiを搭載して新登場しました。
ヨーロッパで新採用されたEuro6規制に適合した素晴らしいエンジンです。
BlueHDi100:101ps/25.9kgm
BlueHDi120:121ps/30.6kgm
の2種類が用意されていて、控えめなBlueHDi100でも約26kgmと十分なトルクを発生しますので、定員いっぱいの7人乗車でも十分な機動力を発揮します。
全長:4,380mm
全幅:1,810mm
全高:1,862mm
ですから、日本でも使いやすいサイズですね。
ちょっとおしゃれに商売したい方には打って付けだと思います。デリバリーや移動販売で使ったら、評判になると思うのですがいかがでしょうか。
最大7人乗りで、ミニバンのように使えるマルチパーパスビークル(MPV)の“マルチスペース(Multispace)”。5人乗りの商用車“クルーバン(CrewVan)”、2〜3人乗り商用車“パネルバン(Panel Van)”もあります。

出典:http://www.citroen.de/technologie/bluehdi-motor.html

当然ながら最新エコエンジンですから、燃費に関しても文句なしなんです。
欧州複合基準(M/T)のデータによれば、BlueHDi 100で約23.8km/L、パワフルなBlueHDi 120でも約22.7km/Lという優れた低燃費性能を実現しています。

最後にまとめ

ご紹介したベルランゴだけでなく、欧州にはフルゴネットがたくさんあります。
「フォルクスワーゲン・キャディ」、「シトロエン・ネモ」、「フィアット・フィオリーノ」、「プジョー・パートナー」、「フィアット・ドブロ」などなど。
ですが日本では、2002年の発売以来、ルノーカングーの一人勝ち状態です。
もちろんカングーは素晴らしい車ですが、他の車たちは正規輸入されていないという点が選択肢に登らない理由の1つかもしれませんね。もしフルゴネットに興味をお持ちでしたら、このベルランゴを検討されてみてはいかがでしょうか。