イタリアの名門「OZレーシング」のホイールは機能美で魅せる一級品

モータースポーツファンはもちろん、チューニングフリークも注目するホイールブランドのひとつであるOZ(オーゼット)レーシング。トップレースで培ったハイスペックと高いデザイン性を両立したホイールは、本国イタリアだけでなくドイツやアメリカ、そして近年は中国をはじめとするアジアのチューニングシーンでも注目されています。その人気の理由を、OZがモータースポーツ史に刻んできた歴史を振り返りながら紹介します。

創業とモータースポーツへの挑戦

はじまりはミニ用ホイール

1971年、イタリア北東部において、創業者シルヴァーノ・オゼッラドーレ(Silvano Oselladore)とピエトロ・ゼン(Pietro Zen)のそれぞれの姓のイニシャルを冠した「OZ(オーゼット)」の社名で、ミニ・クーパー用アルミホイールの製造から事業をスタートしました。その7年後に投資家の支援を受け事業を拡大、株式会社OZ(オーゼット)として再スタートしたのです。
1984年、OZ設立から13年目に同社が培ってきたホイール技術を試すべく、Claudio Bernoni(クラウディオ・ベルノーニ=現社長)の指揮のもと、レース部門 「OZレーシング」を立ち上げました。その翌年の1985年にはF1(フォーミュラー1)用ホイールの開発と生産を開始し、アルファ・ロメオ・ユーロレーシングにアルミホイールを提供。以来レーシングフィールドで幾多もの挑戦を続け、数々の勝利を手に入れてきました。

日本ブランチの発足

輝かしい戦績とともに世界のトップブランドに成長したOZは、日本国内のホイールメーカーとパートナーシップを結び、1989年にOZジャパンを発足しました。その翌年、OZはWRCに参戦。トヨタ・ラリーチームのカル口ス・サインツが駆るセリカにホイールサプライをし、見事にタイトルを獲得しました。

WRCの成功が、OZの知名度と技術力をさらに世に広めました。当時セリカに装着されていたホイール「ラリーレーシング」は、今もラリーホイールの代名詞となっています。

F1でもチャンプを獲得

1996年、OZがホイールを供給したウィリアムズ-ルノーF1チームはコンストラクターズチャンプに輝き、パイロットであるデイモン・ヒルもドライバーズチャンピオンシップを獲得しました。
その後もIndy500、DTM、ル・マンへ参戦し、「勝つための」ホイール作りに取り組んでいきます。
2001年、同社は各国のサーキット走行をシミュレーションできる設備「バイアクシアル・テスティングマシーン」を導入し、レースに勝つためのテストと実験データの収集に取り組み、結果ホイールの性能を飛躍的に向上させることに成功しました。

受け継がれるレーシングスピリッツ

OZは今も積極的に世界のトップレーシングチームにホイールを供給し、同時に技術革新と進化を続けています。
一方では、将来のレーシングドライバー及びエンジニアの育成を支援する「フォーミュラ・スチューデント」という活動を進めているのです。これは才能があっても実際のレースに参加できない、または自動車工学を学んだ後、生かす場所が見つからない若手エンジニアに挑戦の場を与える試みになります。

独自のホイールプログラムとパフォーマンス

欧州トップチューナーに向けたホイール

モータースポーツでの成功に並行するよう、アフタパーツ市場でも人気を博すようになった90年代以降、OZはスペシャルチューナー向けのホイール製作をはじめました。1999年に、OZはイタリアのオートバイメーカー「アプリリア」とコラボレーションしたモーターサイクル向けのホイールを作り、次いでイタリアのカロッツェリア「ピニンファリーナ」、「ベルトーネ」、そして日本でもおなじみの「AMG」、「ハルトゲ」といったチューナーともパートナーシップを結び、カスタムホイールの供給をしていきます。

また同じイタリアのブランド「SPARCO」は、OZとパートナーシップを組みアルミホイール部門を展開。スパルコのホイールを装着したマシンは、モータースポーツで数多くのレジェンドを打ち立ててきました。
※写真は2015年のBTCC(英国ツーリングカー選手権)にスパルコのホイールを履いて参戦したホンダ・シビック・タイプR。

ホイールは好みに合わせた6タイプを展開

OZレーシングのプロダクツは全部で6つのカテゴリーに分られています。
【i-TECH(アイ・テック)】イタリアン・レーシング・テクノロジーをアピールしたコレクション
【SPORT(スポーツ)】1ピース構造のスポーティなスタイル
【ATELIER FOGED(アテリエ・フォージド)】プレミアムカーを対象に鍛造製法を採用
【VIA VENETO(ビアベネト)】イタリアンスタイルの1ピースモデル
【ALL TERREAIN(オールテレーン)】SUVとラグジュリーカー向け
【X LINE(エックスライン)】最もイタリアらしい独創的なデザインのモデルをラインナップ

次項から、それぞれをご紹介していきます。

鍛造ホイールに匹敵するクオリティ

【i-TECH(アイ・テック)】

「i-TECH(アイ・テック)」にラインナップする製品は、アルミ分子組織を、均一に引き伸ばす革新的技術「フローフォーミング製法」を採用しています。「フローフォーミング製法」により作られたホイールのメリットは、鍛造モデルに匹敵するほどの高強度、高剛性、耐衝撃性を手に入れると同時に、軽量性もかなえた点です。しかも鍛造製法に比べ格段に製造コストが抑えられるため、魅力的なプライスを実現しています。
この「フローフォーミング製法」とは独自の鋳造製法により、鍛造製法で得られる属結晶組織「メタルフロー(鍛流線)」を生み出すことに成功した先端技術です。

「フローフォーミング製法」を採用したホイールには、モデル名の後にHLT(ハイライトテクノロジー)が続き、通常の鋳造モデルと差別化がされています。写真は人気の高いOZレーシング「Leggera-HLT(レッジェーラ-HLT)」。1ピース構造の5スポークデザインに、紹介するレースゴールドの他、グロスブラック、グリジオコルサブライトの計3色を展開。サイズは17インチ~20インチをそろえ、ゴルフやBMW1シリーズ、メルセデスのCクラスなどを対象にアプリケーションを設定しています。日本車ではフィット、プリウス、レガシィからアルファードまで、幅広い車種に向けてサイズを用意しました。

上の写真は同じi-TECHのコレクションに並ぶ「Ultraleggera-HLT(ウルトラレッジェーラ-HLT)」の20インチをBMW Z4にインストールしたショップデモカーです。「ウルトラレッジェーラ」は、OZがホイールサプライヤーとしてF1に参加して以来の6ペアスポークをデザインアイデンティティに持ち、世界中のチューニングファンから長い間支持をされているモデルです。

伝統を受け継ぐレーシングデザイン

【SPORT(スポーツ)】

OZの伝統を受け継ぐデザインとテクノロジーを両立したコレクションから、今回ピックアップしたのは「Superturismo-LM(スーパーツーリズモ-LM)」。OZがサーキットで鍛え上げた独自のマルチスポークモデルにル・マン(LM)の称号を与え、美しさとダイナミズムを両立させたモデルです。写真のマットグラファイトの他、マットレースシルバー、マットブラック、レースゴールドの計4色をそろえ、サイズは17インチ~19インチ、そしてSUVとハイパフォーマンスカー向けに21インチを用意しています。

2012年、アウディスポーツはル・マン24時間耐久レースにAudi R18 e-tron quattroを投入。ここでもウィニングマシンの足元にはOZのホイールが装着されてました。

ハイエンドコレクション

【ATELIER FOGED(アテリエ・フォージド)】

ハイパフォーマンスモデルを対象に、究極の美しさと最高品質、そして最先端のホイールテクノロジーを投入したラインナップは全部で8タイプ。うち7タイプは鍛造モデルで、残りの1つは鋳造製ディスク及びインナーリムに、中空ビード構造のアウターリムを合わせたハンドメイドの3ピースモデル「Crono-3(クロノ-3)」になります。
5スポークデザインの「Crono-3(クロノ-3)」は、強さと軽さを徹底的に追及したプレミアムスポーツモデルです。ステンレススチール製のピアスボルトを装備しています。

上の写真は鍛造モデルの「Botticelli III(ボッティチェッリ3)」をポルシェ・パナメーラにコーディネイトした例です。Y字スポークをアレンジしたアーティスティックなディスクデザインが、プレミアムカーのクラス感を引き立ててくれます。アウターリムの表面を鏡のように磨き上げることで、ホイールの存在感が強調されています。ディスクのカラーは写真のマットブラックの他、クリスタルチタンを設定し、サイズは19インチ~22インチまで幅広く展開しています。

2012年のジュネーブショーで披露されたジウジアーロによるコンセプトカー「Brivido GT Concept Car」に装着したのは20インチの「Botticelli III(ボッティチェッリ3)」。

OZのアニバーサリーモデル

【VIA VENETO(ビアベネト)】

現在(2015年12月)、ビアベネトのカテゴリーには写真のOZ生誕40周年を記念した1ピースモデル「Quaranta(クワランタ)」のみがエントリーしています。シャープなマルチスポークと、エッジをポリッシュ加工したスタイリッシュなディスクアレンジが目を惹きます。カラーはマットブラックポリッシュ、グリジオコルサポリッシュの2タイプをそろえ、コンパクトカーからミディアムクラスまでをターゲットに16インチ~18インチを提供しています。

パワフルでダイナミックなスタイル

【ALL TERREAIN(オールテレーン)】

新時代のSUV、ミニバン、ラグジュアリーカーをターゲットに、ダイナミックなフォルムをラテンの感性でアレンジしたモデルをラインナップするALL TERREAIN(オールテレーン)からは、注目のクロスオーバーSUVのレクサスNXに「Montecarlo-HLT(モンテカルロ-HLT)」をインストールした例を紹介します。
鍛造製法に匹敵する剛性と柔軟性を実現するフローフォーミング技術によりインナーリムを製作しているため、同サイズの鋳造製ホイールに比べ軽量性に優れています。

逆反りのコンケーブデザインを採り入れた5本スポークには、OZオリジナルのローレット加工を施し、キャッチなースタイルに仕立てています。カラーはマットブラック、マットダークグラファイト、ポリッシュの3色を設定し、サイズは19、20、22インチをそろえました。

1P構造のバリューモデル

【X LINE(エックスライン)】

イタリアならではの独創的でハイセンスなデザインの1ピースモデルを全10タイプ展開するX Line(エックスライン)。そのラインナップの中でも個性が際立った「Wave(ウェーブ)」を、トヨタ・ヤリスにコーディネイトしたショップデモカーをピックアップしてみました。

17インチのサイズをインストールしています。

コンパクトクラスにジャストフィットな「Ego(エゴ)」は、マットブラックポリッシュの1色のみを設定。エッジの効いたマルチスポークデザインとバイカラーのコンビが強い個性を主張しています。

OZレーシングの車種別スタイル

MINIx17インチ「Adrenalina(アドレナリーナ)」

J'sチューナーとコラボレーションしたGT-R専用モデル

チューンドGT-R専用スペシャルアルミホイール「Superforgiata(スーパーフォージアータ)」。リムには「TOPSECRET」と「OZ」のダブルネームが刻まれています。「Superforgiata」は、OZの鍛造フラッグシップモデルです。

トップシークレットとO・Zとのコラボレーションによって誕生したスペシャルホイール「O・Z 35GT-R SF」をご紹介します。

20インチ10J +38(フロント用) 191,500円(税別)/1本 20インチ11J +30(TSワイドフェンダー装着車フロント用) 191,500円(税別)/1本 20インチ11J +15(リア用) 191,500円(税別)/1本

シビックType-Rx18インチ「Ultraleggera(ウルトラレッジェーラ)」

トヨタGT86x18インチ「Ultraleggera(ウルトラレッジェーラ)」

レンジローバー・イヴォーク×「Monaco-HLT(モナコ-HLT)」

VWゴルフx「Formula-HLT(フォーミュラ-HLT)」

NISMOマーチx「Superturismo-WRC(スーパーツーリズモ-WRC)」

WRCのネーミングを持つ、OZのターマックトライアル専用ホイールを、NISMOボディキットを装着したマーチにインストールしています。ホワイトカラーに赤のロゴをの組み合わせがワークスマシンをイメージさせます。

まとめると「OZホイール=最先端の機能美」

OZホイールはドイツのTUV規格認定済み、日本のVIA基準にも適合した信頼性の高い製品です。加えてデザイン性の高さ、レーシングフィールドで鍛え上げたハイスペックを備えています。

OZはレースのカテゴリーを問わず、世界のトップチームとパートナーシップを結び、そこで得たノウハウをストリート向けホイールにフィードバックした製品作りにこだわりを持って取り組んできました。実戦に裏打ちされたパフォーマンスと高いデザイン性を両立したラインナップを誇っています。オーナーの指向や車種にフィットするよう豊富なバリエーションを展開していますので、興味があれば同社のWebにアクセスしてみてください。そしてデジタルカタログを眺めつつ、妄想でホイールマッチングをしてみてはいかがでしょう。リアルなマッチングについては、タイヤとのコーディネイトを含め、プロショップに相談してみることをオススメします。

〒430-0807 静岡県浜松市中区佐藤2-35-20 TEL: 053-469-5011 FAX: 053-469-5012