【駐車禁止違反】駐禁を無視するとどうなるの?点数や罰金、支払い方法なども

2006年の道路交通法の改正によって駐車禁止違反は厳しくなりました。たとえ1分でも車から離れた場合には駐車禁止違反になることもあります。駐禁を無視するとどうなるのか? 点数や罰金の支払い方法などをご紹介いたします。

駐禁とは

駐禁とは「駐車禁止」という言葉を省略したもので、車を駐車してはいけない場所に駐車をすることです。駐禁されている場所に車を駐車することで、交通渋滞や交通事故の原因となるため「駐車違反」という形で罰則を受けることになります。

駐車禁止違反は数ある交通違反の中でも最も取り締まりの数が多いです。違反場所によっては高額な反則金を支払わなければいけなくなってしまうので、注意しましょう。

2種類の駐車違反について

駐車違反には大きく分けて「放置駐車違反(放置禁止違反)」と「非放置駐車違反」の2種類があります。

「放置駐車違反」は2006年に新しく追加された違反です。駐禁場所に車を停めて、すぐに動かすことができない時に違反となります。こちらは放置していた時間は関係なく、数分の駐車でも違反になることがあります。

「非放置駐車違反」は駐禁場所に5分以上車を停めていた時に違反になります。車に誰も乗っていなくてすぐに車を動かせない場合にも「非放置駐車違反」となります。

この2つのジャッジは非常に難しく、取り締まりを行った人に判断は委ねられます。

駐車違反制度の改正

2006年に道路交通法の改正が行われて「放置駐車違反」の制度が新しく導入されました。これにより警察官だけではなく、警察から委託された民間の駐車監視委員も駐車違反を取り締まることができるようになりました。別名「緑のおじさん」と呼ばれる駐車監視委員は主に駅周辺を徒歩や自転車でパトロールをしています。駐車違反している車を見つけた場合には写真を撮ったりして証拠を残してから駐禁ステッカーを貼り付けていきます。

法改正前は駐車禁止場所で5分を超える駐車をした時に違反となっていました。そのため駐車違反している車を確認してから5分待つか、一定時間が過ぎてからもう1度確認をしにくる必要がありました。しかし、法改正後には「車内が無人の状態で直ぐに車を動かすことができない状態」であれば駐車時間など関係なく直ちに取り締まりができるようになりました。

駐禁ステッカー(確認標章)を貼られたらどうすればいいのか?

駐車違反をした車にはフロントガラスや運転席側のガラスに「駐禁ステッカー(確認標章)」が貼り付けられます。勘違いされている方も多いかもしれませんが、駐禁ステッカーを貼られたからといって警察署に必ず出頭しなければいけないということはありません。出頭をしてしまうと違反金の支払いはもちろん、点数まで引かれてしまいます。

出頭をしなかった場合はどうなるのかというと、駐車違反の責任が「運転者」から「所有者」へ移ります。駐車違反の責任が「所有者」に移った場合には誰が運転をしていたのかがわからなくなります。そのため違反点数は引かれずに、違反金の支払いをするだけで済みます。

例えば、友人などに車を貸した際にその人が駐車違反をして出頭をしなかった場合には、所有者が違反金の支払いをしなければいけなくなってしまうので、注意が必要です。

駐車禁止違反になる場所や放置の時間

以下の場所に車を止めてしまうと駐車禁止違反になってしまいます。

・駐停車禁止の標識や標示のある場所
・トンネル内
・交差点とその側端から5m以内の場所
・道路も曲がり角から5m以内の場所
・横断歩道と自転車横断帯とその側端から5m以内の場所
・安全地帯の左側とその前後10m以内の場所
・バスと路面電車の停留所の標識板から10m以内の場所
・踏切とその側端から前後10m以内の場所
・軌道敷内
・坂道の頂上付近や勾配が急な坂道

免許を取得する際に勉強をしたと思いますが、忘れている方もいるのではないでしょうか? 駐停車禁止の標識がない場所でも駐車禁止な場所があるので注意が必要ですね。今一度確認をしてみてはいかがでしょうか。

駐停車禁止場所に関しては警視庁駐車対策課より引用

出典:www.keishicho.metro.tokyo.jp

駐車禁止違反になる時間は?

2006年の法改正前であれば、駐車禁止場所で5分を超える駐車をしていた場合に駐車禁止違反となっていました。しかし、法改正後には駐車禁止場所に車を停めた時に時間など関係なく駐車禁止違反となる「放置駐車違反」が追加されています。この場合はたとえ1分でも車から離れてしまったら違反になってしまいます。

駐車禁止違反の反則金と点数は?

駐車禁止違反の反則金と点数については「放置駐車違反」なのか「非放置駐車違反」なのか、「駐停車禁止場所」なのか「駐車禁止場所」なのかによって変わってきます。ここではそれぞれの反則金と点数についてお話ししていきます。

駐停車禁止場所での放置駐車違反

駐停車禁止場所での放置駐車違反は1番反則金が高く、違反点数も多いです。反則金は普通車で18,000円、大型車で25,000円です。違反点数は3点となっています。

駐停車禁止場所での放置駐車は交通渋滞や交通事故に繋がりやすいということで、駐車禁止違反の中で最も厳しい罰則になっているようです。

駐車禁止場所での放置駐車違反

次に反則金が高くて点数が多いのが、駐車禁止場所での放置駐車違反です。反則金は普通車で15,000円、大型車は21,000円となっており、点数は2点となっています。

駐停車禁止場所での非放置駐車違反

駐停車禁止場所での非放置駐車違反の場合は、反則金が普通車で12,000円、大型車で15,000円となっています。違反点数は「駐車禁止場所での放置駐車違反」と同じく2点となっています。

駐車禁止場所での放置駐車違反

駐車禁止違反の中で1番罰則が軽いのが「駐車禁止場所での放置駐車違反」です。反則金は普通車で10,000円、大型車で12,000円となっており、違反点数は1点になっています。

反則金の支払い延滞による延滞金

駐車禁止違反の反則金を期日までに支払わなかった場合には延滞金が発生します。違反金に対して「年利14.5%の延滞金」がつくようになります。

例えば、12,000円の違反金を1年間支払わなかった場合には「1,740円」の延滞金を余分に支払わなければいけません。余分に支払いをしなくてもいいように違反金は期日までに支払いをしましょう。

反則金・罰金の支払い方法

反則金・罰金の支払いには2つの方法があります。どちらの方法で支払うかは自由なので、どちらがいいかは自分で判断しましょう。

警察署に出頭して反則金・罰金を支払う

1つ目の方法は駐禁ステッカーを貼られた後に警察署に出頭をして反則金・罰金を支払うというものです。すぐに支払うことができるので、後から「支払い催促通知書」が送られてくることはありません。しかし、先ほどもお話ししたように警察署に出頭して反則金・罰金を支払い場合には違反点数が加点されてしまいます。

友人などに借りた車やレンタカーで駐車禁止違反をしてしまった場合には、友人やレンタカー会社に迷惑をかけないようにこちらの方法で支払いをするのがいいでしょう。

「支払い催促通知書」が届いてから反則金・罰金を支払う

2つ目の方法は警察署に出頭せずに「支払い催促通知書」が届いてから反則金・罰金を支払うというものです。駐禁ステッカーを貼られてから約1ヵ月ほどで車の所有者の元に「支払い催促通知書」が届きます。今までは県が指定する金融機関のみでしか支払いができませんでしたが、最近ではコンビニでも反則金・罰金を支払うことができるようになっています。

「支払い催促通知書」が届いてから反則金・罰金を支払うことで、違反点数の加点を避けることができます。違法でもグレーでもないので、基本的にはこちらの方法で支払うことをおすすめいたします。

反則金・罰金を支払わないで無視するとどうなる?

警察署に出頭をせずに「支払い催促通知書」の期限を過ぎても反則金・罰金を支払わないで無視し続けると、駐車禁止違反になった車は車検が受けれなくなってしまいます。反則金・罰金を支払えば車検が受けれるようになりますが、支払いが完了するまではいつまでたっても車検を受けることができなくなります。


逮捕されたり刑務所に入れられることはある?

違反を認めなかったり、反則金・罰金の支払いを拒否し続けると「刑事事件」扱いになります。刑事事件扱いになってしまうと刑事訴訟手続きが始まります。これによって「起訴」となるか「不起訴」となるかが決まります。ほとんどの場合は「不起訴」となりますが、悪質な場合には「起訴」になることもあるようです。

起訴になり有罪となった場合には逮捕状が作成されて、後日逮捕となります。逮捕されれば前科がつき、罰金刑が命じられます。罰金刑ではなく、懲役刑になることもあり、この場合には刑務所へ入ることになってしまいます。

不起訴になったとしても...

例え「不起訴」になったとしても反則金・罰金の支払いはしなければいけません。支払い期日までに支払いができなかったり、支払いを拒否し続けると銀行預金や財産が差し押さえられることがあります。支払い期限が1日遅れただけなどでは差し押さえられることはなく、手紙やハガキで「催促状」や「差し押さえ予告状」などが届きます。

もし期日までに支払いができなさそうな場合には警察署で事情を説明すれば、支払いの期日を伸ばしてもらえることがあります。

駐禁の弁明ができる?弁明書とは

皆さんは駐禁の弁明ができる弁明書というものを知っていますか? ここでは弁明書とは何なのか、どういう内容のものが認められるのかについてお話させていただきます。弁明書を提出すれば駐車禁止違反が取り消されると思っている方が多いようですが、この記事は弁明書の提出を推奨する内容ではありませんのでご注意ください。

弁明書とは

駐車禁止違反をすると警察署から駐車違反金の弁明通知書というものが送られてきます。通知書に書かれている内容に異議がある場合に弁明をする際に提出するものが「弁明書」になります。

弁明書とは簡単に言ってしまうと「言い訳」を文章にまとめたものになります。弁明書を提出すれば駐車違反がなかったことになるのかと言われると、ほとんどの場合は弁明が認められず駐車違反が取り消されることはありません。

弁明書が認められるのはどんな理由?

弁明が認められる場合は以下の3つと公表されています。

(1)  事実誤認等により違反が成立していない場合
(2)  当該違反日において、放置車両の使用者でなかった場合
(3)  当該車両に係る違法駐車行為が天災等の不可抗力に起因するなど、当該車両に係る違反を当該車両の使用者の責に帰すことが著しく相当性を欠くことが明らかである場合

警視庁 駐車対策課より引用

出典:www.keishicho.metro.tokyo.jp

一般のドライバーであれば、「けが人や病人がいる緊急の場合」や「車が盗難にあった場合」ぐらいしか認められることはありません。「お腹が痛くてトイレに行っていた」や「コンビニに1分ほど行っていた」などという理由では絶対に認められることはありません。本当にやむえない事情があった場合にのみ弁明書は提出しましょう。

また、運送のトラックや郵便の車などの物流車両は5分以内の停車が認められています。駐停車禁止の場所ではもちろんダメですが、駐車禁止の場所で5分以内の荷物の積み下ろしの最中に駐車禁止違反になった場合には弁明書を提出することによって認められることがあるようです。

弁明書はほとんどが認められません!

弁明書を提出したとしてもほとんど認められることはありません。認めてもらうためにはその時の状況を鮮明に説明して、他に方法がなかったことなどを証明しなければいけません。証拠を集めて、証人を見つけて...と労力や時間がかかってしまいます。

本当にやむえない状態だった場合以外には、労力や時間を考えると反則金を支払ってしまった方がいいのかなと思います。

毎日のように起こる交通事故の大半は、どちらかの交通違反が原因で起こっています。聞いたり経験した交通違反がどういうものなのか、なぜ、違反として処罰されたのかを考える機会になればと思います。

まとめ

2006年の法改正によって駐車禁止違反はさらに厳しくなってしまいました。たとえ1分でも車から離れるだけで駐車禁止違反になってしまう場合もありますので、車を停める場所が駐車禁止の場所ではないかを確認してから止めるようにしましょう。もし、駐車禁止違反になってしまった場合には、慌てて出頭するのではなく通知書が送られてくるのを待つ方が違反点数が加算されないのでおすすめです。

最近では弁明書を提出して駐車禁止違反を取り消してもらおうとする方が多くいるようです。ネット上でも認められやすい弁明書の書き方などが紹介されていますが、同じような内容の弁明書が増えており認められにくくなっています。駐車禁止違反は車を停めてしまった人のミスです。どうしようもない状態だった場合を除き、しっかりと違反を認めて繰り返さないようにしていくことが大事だと思います。