【日産ラシーン】今も人気の秘密を徹底解析

販売終了から15年経った今でも人気の日産ラシーン。そんなラシーンは前期型、後期型、フォルザなどのたくさんの種類が販売されています。全てのシリーズの違いや歴史を徹底解析していきましょう。

販売終了から15年経っても人気 〜日産 ラシーンってどんな車?〜

B13型系サニーの4WDシャシをベースに作られた「日産 ラシーン」はコンパクトクロスオーバーSUVとして開発されました。型式(かたしき)名は「R#NB14」型という名前ですが、同時期に販売されていたB14型系サニーとの共通部品はほとんどありません。1世代古いB13型サニーの4WD車やB13型以降のプラットフォームを共有しているN14型系パルサーの4WD車と共通する部品が多く使われています。
全グレードが4WDとなっており、フルオートフルタイム4WDシステムが採用されています。全体的に角ばったフォルムが特徴的で、最近の車では少なくなってきているため、販売終了から15年経った今でも大変人気のある車です。

テールゲート(バックドア)は上下開きになっていて、タイプ II以上では後ろにスチールパイプ製の横開き式キャリアがついており、スペアタイヤを装備しています。タイプ Iとタイプ IのB仕様は背面スペアタイヤキャリアがなく、スペアタイヤは荷室内に収納されているタイプとなります。車両のサイズ(全長)もタイプ I 、タイプ II、タイプ IIIと少しずつ変わってきていて、タイプ I 、タイプ I B仕様が 3,980mm、タイプ II が 4,115mm、タイプ III が 4,210mm となっています。

背面のスペアタイヤなどの見た目から、一見本格的なクロスカントリーカー風のスタイルですが、雰囲気を手軽に楽しむためのもので激しい不整地走行は想定されておらず、実際にはタウン仕様となっています。車高も低めなので運転もしやすく、女性にも人気です。1993年の東京モーターショーに参考出品した際には試作車が大変好評で、細部を変更して1994年12月から販売されました。2000年の販売終了まで一度もフルモデルチェンジされることが無かったのは、やはりデザイン性の高さや人気を表しているのではないでしょうか。また、日本だけではなくイギリスなどでも高く評価されています。現在ではラシーン専門の中古車販売店もあるほどで、修理やカスタムをしたい場合でも困ることが少ないですよ。

ちなみに「ラシーン」という車名の由来は「羅針盤」からの造語だそうです。また、1998年に追加された2000cc、3ナンバー区分の「ラシーンフォルザ」の「フォルザ」はイタリア語のForza(発音はフォルツァ)で、「力」や「強さ」の意味があるそうです。

おしゃれなデザインの秘密 〜デザインコンセプトについて〜

デザインコンセプトには、公式には発表されていませんが、同じく日産自動車が1987年に発売した「Be-1」(画像1枚目)や、1987年に発売した「PAO」(画像2枚目)を手がけた坂井直樹氏の率いるウォータースタジオが関わっているようです。そのため、限定生産ではなくベース車も異なりますが、パイクカーシリーズの流れを汲んだ商品企画となっています。パイクカーとはスタイリングが特徴的な自動車のことです。通りでラシーンのデザインも特徴的なんですね。

実はプリウスよりも先なんです! 〜ラシーンのうんちく〜

今、ドラえもんと車のイメージといえばトヨタのプリウスと答える方が大変ではないでしょうか。ですが、ラシーンの発売時のキャッチコピーは「新・ぼくたちのどこでもドア。RUN!RUN!ラシーン新発進」… どこでもドア… そうなんです! ドラえもんをイメージキャラクターに起用したのはラシーンが最初なんですよ☆ しかもラシーンの車体カラーのブルーは「ドラえもんブルー」と言われていたんです。少し気にして見てみると、街で見かけるラシーンもドラえもんブルー結構走ってますよ。

試作車から販売終了まで 〜ラシーンの歴史〜

【1993年10月】
第30回東京モーターショーにて試作車を参考出品。

【1994年12月】
・恵比寿ガーデンプレイスにて発表会が行われ、RFNB14型「ラシーン」発売。
・「タイプ I」、「タイプ II」、「タイプ III」の3タイプと、タイプ Iの一部装備を簡略化した廉価モデル「タイプ I B仕様」の4グレードで販売をスタート。トランスミッションは全グレードで5速MTと4速ATを選択可能。

【1995年8月】
・特別仕様車「タイプ F」を追加設定。
ベースはタイプ Iで、エクステリアにルーフレール、インテリアにウッド調パネルを装備。専用色としてブラックが追加される。

【1996年4月】
・特別仕様車「タイプ L」を追加設定。
ベースはタイプ Iで、エクステリアにルーフレール、背面タイヤ、ホワイトのホイールカバー、ボディ同色ドアミラー、専用ドアステッカーを装備し、インテリアに専用シート地を備えたモデル。専用色としてアクティブレッドが追加される。

【1996年9月】
・特別仕様車「タイプ J」を追加設定。
ベースはタイプ Iで、エクステリアにルーフレール、ボディ同色ドアミラーを装備。インテリアに専用シート地、キーレスエントリーなどを装備。安全装備としてABSを装備。専用色としてプラチナシルバーが追加される。

【1997年1月】
・マイナーチェンジが行われる。
ラシーンには前期型と後期型とあるが、このマイナーチェンジを行った1997年からが後期型といわれる。
相違点は、外装はフロントグリルのデザイン変更、フロントバンパー部のターンシグナルレンズがクリアー(白レンズ)化。安全装備として全車にデュアルエアバッグ、ABSを標準で装着される。
・1,838cc・最高出力125馬力の直列4気筒DOHC SR18DE型エンジンを搭載し、センターデフ+ビスカスカップリング方式のフルタイム4WDシステム「ATTESA」を搭載するRHNB14型「ラシーン ft」シリーズが追加設定。
・グレード構成の変更が行われる。
タイプ III と B仕様が廃止となり、「タイプ I」、「タイプ II」、「タイプ S」(1,500cc)、「ftタイプ II」、「ftタイプ S」(1,800cc)の合計5種類となった。
・トランスミッションはタイプ I、タイプ IIでは5速MTと4速ATが選択可能、タイプ S、ftタイプ II、ftタイプ Sは4速ATのみの設定となる。

【1997年10月】
・1998ccの直列4気筒DOHC SR20DE型エンジンを搭載し、フロントとリアのオーバーハングを延長、背面上半部は前傾したスタイルとなる。
・丸形4灯式ヘッドランプ、オーバーフェンダー、専用ラジエーターグリル、専用前後バンパー等を装備したスポティーモデルの「フォルザ」を第32回東京モーターショーにて参考出品する。

【1997年12月】
・「タイプ A」グレードを追加。

【1998年4月】
・前年の東京モーターショーにて参考出品した、RKNB14型「ラシーンフォルザ」を追加設定。内容は東京モーターショーにて公開されたプロトタイプと同じ。全長・全幅・全高はそれぞれ4,150×1,720×1,515mm となることにより、全幅が1,700mmを超え、車両区分が3ナンバーとなる。1.8Lモデルと同様にセンターデフ+ビスカスカップリング方式のフルタイム4WDシステム「ATTESA」を搭載。グレード設定は標準車の「フォルザ」とキーレスエントリー等が標準となる「フォルザSパッケージ」の2種類。トランスミッションは4速ATのみの設定。

【1998年4月】
・特別仕様車「タイプ M」を追加設定。
ベースはタイプAで、インテリア(センタークラスター上部やメータークラスター部分)に白木調のパネルを採用。CD一体AM/FM電子チューナーラジオを標準装備した。

【2000年8月31日】
・生産終了となる。総生産台数7万2793台。

種類とカラーが豊富なのもラシーンの魅力。分かりやすく整理してみよう! 〜タイプ別装備とカラー〜

前期型ラシーン 〜1994年から1996年まで〜

【TYPE I】
・SRSエアバッグ(運転席)
・エアコン(廉価モデルB仕様は除く)
・パワーウィンドウ
・集中ドアロック
・パワステ&チルトステアリング
・フルオートパワーアンテナ
・フロント2スピーカー
・ツイングローブボックス
・185/65R 86S ラジアルタイヤ

【TYPE II】
TYPEIに加えて
・ラジオカセット一体型デッキ
・背面スペアタイヤキャリア
・ルーフレール
・14インチホイールカバー

【TYPE III】
TYPE IIに加えて
・フロントグリルガード
・大型ガラスサンルーフ
・スーパーファインハードコート
・185/65R 86H ラジアルタイヤ
・14インチアルミロードホイール

【TYPE I、TYPE II、TYPE IIIのラインナップカラー】
ブルー(ドラえもんブルー)、ホワイト、イエロー、ペールグリーン

【TYPE F(限定モデル1995年8月発売)】
TYPE I をベースに
・ルーフレール
・ウッド調メーターパネル
・専用ボディカラーはブラック

【TYPE L(限定モデル1996年4月発売)】
TYPE I をベースに
・ルーフレール
・背面タイヤ
・ホワイトホイールカバー
・ボディ同色ドアミラー
・専用ドアステッカー
・専用シート地
・専用ボディカラーはアクティブレッド

【TYPE J(限定モデル1996年9月発売)】
TYPE I をベースに
・ルーフレール
・アンチロックブレーキ(ABS)
・ボディ同色ドアミラー
・専用シート地
・キーレスエントリー
・専用ボディカラーはプラチナシルバー

【TYPE F、TYPE L、TYPE J共通ラインナップカラー】
ブルー(ドラえもんブルー)、ホワイト

【TYPE F専用カラー】ブラック
【TYPE L専用カラー】アクティブレッド
【TYPE J専用カラー】プラチナシルバー

後期型ラシーン 〜1997年から2000年まで〜

【TYPE I】
・ルーフレール無し
・背面スペアタイヤ無し
・185/65R14 86Hラジアルタイヤ
・14インチホイールカバー

【TYPE II】
・ルーフレール
・背面スペアタイヤ
・185/65R14 86Hラジアルタイヤ
・14インチホイールカバー

【TYPE S】
・フロントグリル中央部分グレー色
・バックドアUVカット断熱グリーンガラス
・キーレスエントリー
・リアドア、リアサイド熱反射ハーフミラーグリーンガラス
・14インチアルミホイール
・本革巻きハンドル、シフトノブ、パーキングレバー

【ft TYPE II】1800cc
・ルーフレール
・背面スペアタイヤ
・185/65R14 86Hラジアルタイヤ
・14インチホイールカバー
・ホワイトメーター
・ヘリンボーンモケットシート

【ft TYPE S】1800cc
・フロントグリル中央部分グレー色
・バックドアUVカット断熱グリーンガラス
・キーレスエントリー
・リアドア、リアサイド熱反射ハーフミラーグリーンガラス
・15インチアルミホイール
・本革巻きハンドル、シフトノブ、パーキングレバー
・ホワイトメーター
・ヘリンボーンモケットシート

【TYPE I、TYPE II、TYPE S、ftTYPE II、ft TYPE Sのラインナップカラー】
ホワイト、シーダグリーン、サンドベージュ、ダークブルー、ライトパープル


【TYPE A(限定モデル1997年12月発売)】
TYPE IIをベースに
・キーレスエントリー
・専用シート地
・UVカットガラス

【TYPE M(限定モデル2000年5月発売)】
・白木調ウッドパネル
・本革巻きハンドル、シフトノブ、パーキングレバー
・カラードセンターキャップ
・CD/ラジオ一体型デッキ

【TYPE Aのラインナップカラー】
ホワイト、ライトパープル、ワインレッド
【TYPE Mのラインナップカラー】
ホワイト、サンドベージュ、ワインレッド、オパールブルー

【後期型標準装備】
・電動格納式ドアミラー
・4スピーカー(TYPE I 除く)
・リヤカップホルダー
・SRSデュアルエアバック(運転席、助手席)
・ABS
・フロントUVカット断熱グリーンガラス
・シフトポジションインジゲーター

ラシーンフォルザ

【FORZA/FORZA S PACKAGE】2000cc
・丸目4灯ヘッドライト
・オーバーフェンダー
・専用ラジエーターグリル専用前後バンパー
・車両区分は3ナンバー

【ラインナップカラー】
ホワイト、テラコッタオレンジ、エメラルドグリーン、ソニックシルバー

主なスペック

【販売期間】1994年〜2000年
【乗車定員】5人
【ボディタイプ】5ドアクロスオーバーSUV
【エンジン】
GA15DE 1.5L 直4 105ps
SR18DE 1.8L 直4 125ps
SR20DE 2.0L 直4 145ps
【変速機】4速AT/5速MT
【駆動方式】4WD
【サスペンション】前:独立懸架ストラット式後:独立懸架パラレルリンクストラット式
【全長】3,980-4,210mm
【全幅】1,695/1,720mm
【全高】1,450/1,515mm
【ホイールベース】2,430mm
【車両重量 】1,160-1,310kg

まとめ

いかがでしたか。今も昔も人気なのがよく分かりますよね。筆者もつい最近までラシーンに乗っていましたが、一番愛着があった車でした。だんだんと中古車も少なくなってきますので、気になる方はぜひ早めから探されることをおすすめします。

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