【トヨタ カローラランクス】まさに羊の皮を被った狼!ハッチバックに究極の走りをもたらす!

カローラの名前を冠した最後のハッチバックが、カローラランクスです。カローラのハッチバックにしか見えないランクスは実は、「究極の走りをもたらすもの」だったのです。それはなぜかというと、エンジンが「あの」スポーツカー譲りで、ランクスは実は「あの人気クーペ」の本当の後継車だったのです。

カローラランクスとは?

2001年1月に発表された「カローラランクス」は、9代目「カローラ」の2ボックス5ドアハッチバックモデルです。1995年5月にモデルが廃止された「カローラFX」の直系の後継車でもあります。「カローラランクス」は欧州など2ボックスハッチバック車の需要が旺盛な市場に向けたモデルでもあり、国内モデルは5ドアハッチバックのみですが、海外市場向けには3ドアハッチバックも用意されていました。

基本寸法は全長を190mm短くしたほかは、「カローラ」4ドアセダンと同じです。エンジンは1,500ccの110PS(FF車)または、1,800ccの190PS、132PS(FF車)の3種です。1,500cc車と1,800cc車(132PS)には4速ATのSuper ECT、1,800cc車(190PS)にはスポーツステアシフトマチックを備えた4速ATのSuper ECTと6速MTが設定されました。駆動方式はFFで、1,500cc車と1,800cc(132PS車)にはVフレックスフルタイム4WDも用意されていました。

車名の由来

「カローラ」は、英語で「花の冠(花の中のもっとも美しい部分、花びらの集合体)」という意味です。「ランクス」は、英語の「RUN(走る)」と数学で未知数を意味する「X」を組み合せて「究極の走り」の意味をもたせた造語です。

カローラランクスの姉妹車

トヨタ アレックス

カローラ店専売車のランクスには、ネッツ店専売車の「アレックス」という姉妹車の設定があり、同時に発表されました。「アレックス」はカローラクラスのハッチバックのため、事実上、モデル廃止となった「スプリンター」顧客向けの後継車となります。

2006年10月に後継車の「オーリス」が登場し、「カローラランクス」とともに「アレックス」はモデルライフを終えました。

カローラランクスのグレード展開

カローラランクスのグレード展開はエンジンごとによるモノグレードで、明快なものでした。

1,500ccエンジン搭載の「X」

最量販グレードで、FFと4WDが設定されていました。トランスミッションは4速ATのSuper ECTです。基本モデルの「X」をベースにした、パッケージオプション設定車が多く存在しました。アイボリー内装、プライバシーガラス、リやスポイラーを装備した「G EDITION」、全身エアロパーツでドレスアップした「AEROTOURER」、HIDヘッドライトを装備した「HID SELECTION」などが用意されました。

実用型1,800ccエンジン搭載の「S」

実用型エンジンといえども1,800ccの排気量から生み出す走りはスポーティーそのもの。グレード名もSportyの「S」です。FFと4WDが設定され、ミッションは4速 Super ECTです。足回りはスポーツグレードの「Z」譲りです。日常用途をメインに週末には高速走行、といったスタイルにピッタリですね。

スポーツ型1,800ccエンジン搭載の「Z」

スポーツDOHCを搭載した「Z」は、実は、カローラレビンの後継車として位置づけられていました。その証拠に、カローラレビンは元々、セリカのエンジンをカローラに搭載したホットバージョンが源流なのですが、その源流よろしく「Z」グレードに搭載の2ZZ-GE型エンジンはセリカにも搭載されています。駆動方式はFF、トランスミッションは6速MTと4速ATのSuper ECTが用意されていました。
基本モデルの「Z」にエアロパーツでドレスアップした「AEROTOURER」のパッケージ車が設定されていました。

カローラランクス 主要諸元

トヨタ カローラランクス

※データは「Z」のものです。

車両型式 TA-ZZE123
駆動方式 FF
乗車定員 5名
車両重量 1,140kg

■車両寸法
全長 4,175mm
全幅 1,695mm
全高 1,470mm
ホイールベース 2,600mm
トレッド(前) 1,480mm
トレッド(後) 1,460mm
最小回転半径 5.1m

■走行メカニズム
変速機 4速AT/6速MT
ステアリング パワーアシスト付ラック&ピニオン
サスペンション(前) ストラット式コイルスプリング
サスペンション(後) トーションビーム式コイルスプリング
ブレーキ(前) ベンチレーテッドディスク
ブレーキ(後) ディスク
タイヤサイズ 195/60R15 88V

カローラランクスに搭載されたエンジン

カローラランクスに搭載されていたエンジンは、下記の通りです。

【2001年発表時】
●2ZZ-GE型(直列4気筒 1,800cc DOHC VVTL-i)
●1NZ-FE型(直列4気筒 1,500cc DOHC VVT-i)

【2002年追加】
●1ZZ-FE型(直列4気筒 1,800cc DOHC)
追加された1ZZ-FE型はバルブの狭角が狭い高効率重視の実用型エンジンです。

カローラランクスのホットバージョンは、当時のセリカにも採用されたスポーツ型DOHCの2ZZ-GE型エンジンが搭載されました。構造上高回転には不向きな4気筒エンジンですが、2ZZ-GEは最高出力を7,600rpmで発生していた高回転型エンジンです。

■2ZZ-GE型エンジン主要諸元
エンジン型式 2ZZ-GE
エンジン種類 直列4気筒DOHC 16バルブ
総排気量 1,795cc
内径 82.0mm
行程 85.0mm
最高出力(ネット) 190PS / 7,600rpm
最大トルク(ネット) 18.4kg・m / 6,800rpm

【まとめ】カローラのシャーシにセリカのエンジン!

カローラシリーズのハッチバックとして、「カローラ」の名前を冠した最後のハッチバックとなった「カラーラランクス」です。一見、大人しそうなオシャレで小粋なハッチバックですが、中身はセリカそのものという、まさに「羊の皮を被った狼」です。
残念ながら2006年でブランドが廃止されてしまいましたが、まだ10年落ち程度なので、比較的程度の良い中古車も見つかると思います。運転免許取得後、最初の1台として練習用におすすめです。