【多発注意!】ディーゼル車にガソリン誤給油でトラブル発生

セルフスタンドの増加と共にディーゼル車へのガソリンを給油や、逆にガソリン車に軽油という誤給油によるトラブルが頻発しているようです。これが「ついうっかり」で済むようならば良いのですが…。今日は、そんな誤給油について「どのようなトラブルが起こるのか」「防止策」「やってしまったら」の3つのポイントから調べてみました。

ディーゼルに誤給油したらどうなる?

当たり前のことですが、ディーゼル車の燃料は「軽油」、ガソリン車はハイオク、レギュラーの「ガソリン」を使って動きます。それぞれに別の燃料を入れるとどうなってしまうのかご存じですか? この誤給油、JAFの統計では2カ月間で240件〜250件と月平均100件以上は起きているトラブルです。更にならせば1日で30〜40件ぐらい起きているのですから、「いつ自分に起きてもおかしくない!」と考えておいてもよいほどなのです。

そんな頻発するトラブルに対処するためにも、まずはガソリンと軽油、それぞれの特性から書いておきましょう。

同じ石油から作っても、全く違う性質の「ガソリン」と「軽油」

両方とも、その原料は石油ですね。そこから分離精製してガソリンと軽油、またガスやワックスなどの成分が取り出されます。この精製の仕方はお酒で言えばブランデーや焼酎などと同じ「蒸留」を使います。つまり、石油を温めて湧き上がってきた中から温度に応じて出てくる成分が異なる性質を利用しているのです。その時、ガソリンなら30度から230度、軽油なら140度から380度で出てくるのです。つまりガソリンは、ほぼ常温でも「気化」して来ますし、軽油はそれよりも高い温度で気化します。言い換えれば、ガソリンは低い温度でも燃えることができ、軽油はより高い温度で燃えはじめることになるのですね。そのため、ガソリンはご存知のように取り扱いが非常に難しく、間違ってもポリタンクやペットボトルで運ぶことが禁止されているのはご存知のとおりです。

このように気化したガソリンには「引火」の危険があるため、こうした規制が行われています。つまり直接火をつけなくても、近くに火花などがあれば気化した成分に着火しやすいのです。ガソリン車では、この性質を使い、プラグから火花を起こしてガソリンに着火し燃やす仕組みが造られています。一方、軽油はガソリンほど引火することは無いのですが、温度を上げておくと自然発火する性質があります。この性質をつかい、ディーゼル車では高圧を掛けて温度をあげ、軽油を燃やす仕組みが取られているのです。

ちなみに、一年中、同じように売られている軽油が季節ごとに若干成分を変えられていることは知っていますか?実は、高温で取り出される軽油はガソリンなどに比べて凍りやすい性質があります。そのため、季節ごとに成分調整をしていて、その種類は5種類もあるそうです。冬は凍らず、夏は熱くなり過ぎないような工夫がされているのです。暖かいところからスキー場や寒冷地に行く時には「現地に近いところで給油した方が良い」とも言われるのは、その方がより寒さに合わせた軽油が販売されているからなのですね。

ディーゼル車に誤給油すると何が起きるの?

では、ガソリン車とは違う仕組みで燃料を燃やすディーゼル車にガソリンを入れるとどうなるのでしょう。実は、最初のうちエンジンは何事も無いように動きます。しかし、これは長くは続きません。すぐに体感できるくらいパワーが低下してくるのです。そして、エンジン音も聞き慣れないほど高音に変化し、アイドリングも不安定になってきます。ここまで来ると運転席にいても異常に気づくでしょう。また、外から見ても排ガスが白く変化して他車からでも異常に気づく状況になってきます。

異常に気づいたら、なるべく早くエンジンをストップしましょう。排ガスが白くなってくる頃には、エンジン内部に異常が起こりはじめ、噴射ノズルや燃料ポンプなどの主要部品を交換する必要がでてきてしまいます。また、エンジンの始動前に入れ間違いに気づいたら、エンジンスタートの前に燃料交換をしてしまえば、クルマにダメージを与えることはありません。

誤給油の原因は不注意! 「ついうっかり」を防ごう

この誤給油、やはりセルフ式のガソリンスタンドで起きていることが多いようです。JAFの統計などを見ると、セルフ式で起きているのが70%〜80%、有人方式なら4%〜7%と全く違う数字が出ています(不明というのも10%〜20%程度あるのですが)。そして、セルフ式の場合は原因として「うっかり」、「気付かずに」といったありがちな間違いの中に、「普段、ガソリン車に乗っていていて」や更には「軽自動車だから」という、ちょっと笑えないものもあるのです(軽自動車でもガソリン車ならガソリンで走ります!)。

いずれも、思い込みや不注意というものですから、給油するときには指差し確認をするくらい慎重にしたいですね。

誤給油防止グッズ

カーショップやネット通販を見ていると「誤給油防止グッズ」が幾つも売られています。比較的リーズナブルですし、給油の時に「目立つ!」のが特徴で、「ついうっかり」を防ぐために使うのもアリですね。その中から幾つか紹介しておきます。

クリエイト 給油間違い防止リング【XG12】レギュラー(レッド) XG12

¥306

販売サイトへ

こちらは、燃料の給油口にはめるタイプです。どの防止グッズにも共通しているのは「色」です。スタンド側の給油ノズルと防止グッズの色が同じなら「OK」だということですね。実は、この色は法令で決まっているので、どの場所、どの会社のスタンドに行っても違う色が使われているケースは無いのです。だから、軽油なら必ず「緑」をつけておいて、スタンドでも緑のノズルから給油してください。ちなみに、軽油は「緑」、ハイオクは「黄色」、レギュラーは「赤」、灯油が「青」です。

フューエルキャップエンブレム 三菱 ディーゼル グリーン

¥1,050

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こちらは燃料キャップに取り付けるタイプです。三菱以外の車種にあうものもありますから、車種の違いに気をつけて探してみてください。

ガソリンをディーゼル車に誤給油したときの対処方法は?

「燃料交換すればOK」とは書きましたが、先ほども書いたようにガソリンは危険なものです。特にカラのタンクにガソリンを満タンにしたようなときは、慌てて自分で燃料タンクからガソリンを抜くなどということは絶対にしないでください。最良の方法は最寄りのガソリンスタンドにお願いすることでしょう。専門家に取り扱ってもらうことで引火の危険なく対処できます。長い距離の場合には、最悪なら途中でエンストして再スタートできなくなることもあります。こうなるとエンジンに重大なダメージが出ていることもありえます。それなら、費用は掛かりますがレッカー移動して整備工場などに移送してもらうった方が良いでしょう。

誤給油に保険や賠償は?

先ほども書いたように、セルフ式で「やらかして」しまうことの多い誤給油です。それに気づかずに長い距離を走ってエンジンやパーツなどの交換費用に泣くことにもなりかねません。これに保険は使えるのでしょうか?実は、使えることがあるようです。加入している保険が、フルカバーで補償される「車両保険(一般車両)」なら偶然な事故として保険の適用が可能なようなのです。実際にやってしまったら保険の知識がある人に相談してみては如何でしょうか。

また、件数は少ないのですが、スタンドのスタッフに誤給油されてしまった場合を考えましょう。(普通、つけられている匂いが違うので気付くはずなのですが)この時には賠償などの問題になりますね。特に大きなエンジントラブルに発展したときには、裁判沙汰になることもあるようです。これは法律の専門家に相談するなどして対処すべきでしょう。

まとめ

「ガソリン…爆発するんじゃない?」と誤給油で焦ることもあるでしょうが、早めに気づけば大きなトラブルにならずに済みますから、慌てず騒がず燃料交換の方法を考えましょう。そして、万が一のトラブルが起きないように事前に防止グッズを付けておくのも良いでしょう。正しい方法で誤給油を伏せぎ、正しい対処で愛車に誤給油のダメージを負わせないようにできるのですから。

燃料がなければ動かない自動車。その燃料でのトラブルは少しの注意で防げますよ!