【トヨタ カローラFX】海外で大人気だったカローラのハッチバック

トヨタ カローラのワイドセレクト・フルラインナップ体制は初代からの伝統です。セダン、クーペ、ステーションワゴンとボディバリエーションを広げ、5代目カローラではハッチバックを加えました。それが今回ご紹介するカローラFXです。初代カローラFXの白く壁のように巨大な大型フロントスポイラーが迫力満点でした。

トヨタ カローラFXとは?

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%A8%E3%82%BF%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%A9FX

初代トヨタ カローラFX 3ドア GTリミテッド

1984年、「2BOX上級生」のキャッチコピーで初代カローラFXはデビューしました。カローラの追加車種で、カローラIIの上級車種として位置付けられていました。

カローラFXはもともと、ハッチバックが市民権を得ているヨーロッパやオセアニア市場向けのカローラシリーズのメインモデルでした。当時の日本国内では1980年にデビューしたFFファミリアの3ドアハッチバックが大ヒットし、ハッチバックボディが人気でした。その市場へ投入されたカローラシリーズがカローラFXです。

実用性重視のハッチバックボディを採用したカローラFXですが、エンジンには当時「ハチロク」の愛称で知られるカローラレビン/スプリンタートレノでも採用された名機4A-GE型ツインカム16エンジンが搭載されました。それまで国産FF2ボックス車にDOHCエンジンを搭載した前例はなく、カローラFXがはじめての搭載車でした。

この記事では、カローラシリーズ初めてのハッチバックでインパクトの強かった、初代カローラFXを中心にご紹介します。

FXとは?カローラFXの車名の由来

FXとは一体、どんな意味?

カローラはセダンシリーズと同じで、ラテン語で「花の冠」、英語では「花びらの集合体である花冠」の意味です。

FXは「Future X」を省略したものです。「Future」は未来、「X」は未知数の意味です。直訳すれば「未知なる未来」といったところでしょう。

トヨタ自動車がカローラFXに託した期待の大きさが伝わってきますね。

トヨタ カローラFXの歴史

初代 E8#H型(1984年 - 1987年)

初代カローラFXには3ドアハッチバックと5ドアハッチバックが用意されました。ボディサイズは5代目カローラセダンと比較すると、全長と全高以外の全幅、ホイールベース、トレッドの寸法が完全に同じであることから、プラットフォームを共有していることがわかります。

カローラFXのコンセプトは、当時のカタログに記載された下記の文章から伺うことができます。

カジュアルなだけではない、スポーティなだけでもない、新ジャンルの上級2BOX。
君と僕は、ちょっと気どって街を出る。

ちょっとお洒落なカジュアル感覚とスポーティ感覚を両立したハッチバック車、ということですね。

初代トヨタ カローラFXのグレード展開

3ドア車と5ドア車で、グレード展開が異なります。

FX-GT

1,600ccツインカム16「4A-GELU型」エンジンを搭載したスポーツグレードです。3ドア車に設定されました。

FX-SR

1,600ccのベースグレードです。日常の利用には十分な装備を搭載しています。3ドア車、5ドア車に設定されました。

FX-G

1,500ccのトップグレードです。スポーツ装備以外は「FX-GT」に準じています。3ドア車、5ドア車に設定されました。

FX-L

1,500ccのベースグレードです。安全装備、快適装備が「FX-G」と比べると簡素化されています。3ドア車、5ドア車に設定されました。

FX-L ライム

「FX-L」をベースにシートアンダートレイ、運転性バニティミラー、上下シートリフターなど、女性に便利な装備を追加しています。
3ドア車、5ドア車に設定されました。

FX-D

ビジネスユースに特化したグレードです。1,500ccエンジンを搭載しています。3ドア車に設定されました。

初代トヨタ カローラFX カタログスペック

車両型式 E8#H
駆動方式 FF
乗車定員 5名
車両重量 820 - 960kg

車両寸法

全長 3,970mm
全幅 1,635mm
全高 1,385mm
ホイールベース 2,430mm

走行メカニズム

変速機 4速AT/5速MT
サスペンション 4輪ストラット
ブレーキ(前) ディスク
ブレーキ(後) リーティングトレーリング
※ブレーキは1600GTのみ、
ブレーキ(前) ベンチレーテッドディスク
ブレーキ(後) ディスク
となります。

初代トヨタ カローラFX 搭載エンジン

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%A8%E3%82%BF%E3%83%BBA%E5%9E%8B%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%B3_(2%E4%BB%A3%E7%9B%AE)

4A-GELU型ツインカム16
※画像は7代目カリーナ搭載時の状態です。

初代トヨタ カローラFXに搭載されていたエンジンは下記の通りです。

【1984年発表時】
・4A-GELU型(直列4気筒ツインカム16 1,600cc)
・4A-ELU型(直列4気筒OHC 1,600cc)
・3A-LU型(直列4気筒OHC 1,500cc)

【1985年追加】
・1C-L型(直列4気筒OHCディーゼル 1,800cc)
・2E-LU型(直列4気筒OHC 1,300cc)

注目の搭載エンジンは、国産FF2ボックスで初搭載となったツインカム16の「4A-GELU型」です。このエンジンの搭載により、カローラFXのスポーツイメージが高まりました。

エンジンスペック

形式 4A-GELU
種類 直列4気筒ツインカム16
内径 81.0mm
行程 77.0mm
総排気量 1,587cc
最高出力(グロス) 130PS/6,800rpm
最大トルク(グロス) 15.2kg・m/5,200rpm

2代目 E9#H型(1987年 - 1991年)

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%A8%E3%82%BF%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%A9FX

2代目トヨタ カローラFX 3ドア(前期型)
※画像は輸出仕様です。

3代目 E10#H型(1992年 - 1995年)

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%A8%E3%82%BF%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%A9FX

3代目トヨタ カローラFX 3ドア
※画像は輸出仕様です。

【まとめ】FF車のスポーツ性の高さを実証した初代FX

カローラFXはFR最後の「ハチロク」レビン/トレノと同世代の自動車です。レビン/トレノがFRのままであった理由の1つに、FF車での高度なスポーツ性能の確保が懐疑的、というものがありました。

モータースポーツにも参戦したカローラFXは、FF車でスポーツモデルを生産するための試金石だったのかもしれません。カローラFXがFF車のスポーツ性能の高さを実証したことで、レビン/トレノは次のモデルチェンジでFF車になったのかもしれないですね。