シトロエンC3 フランスの革新者が贈る小さなスペシャリティ

シトロエンはフランスの自動車メーカーですが、他社とは一線を画す存在と言えます。有名なのは何と言っても“ハイドロニューマチック”ですよね。この乗り味はまさに“異次元”でした。個人的には1本スポークのハンドルこそシトロエンのアイデンティティかと。そんなシトロエンのボトムレンジであるC3を研究してみます。2015年12月更新

シトロエンC3とは

出典:http://www.goo-net.com/car/CITROEN/C3.html

“C3”はシトロエンのボトムレンジを担う小型のハッチバック車で、欧州の流儀に合わせるとBセグメントに属します。
以前はAセグメントに属するスモールハッチもリリースしていましたが、車種統合により現行モデルとしてはC3が一番小さなシトロエンです。

一世代前のシトロエンに比べるとすべてが格段に良くなっていますので、順に紹介していきますね。

グレードアップしたインテリア

出典:http://www.gooworld.jp/impression/CITROEN/C3/

個人的に一番のおすすめは“ゼニスフロントウィンド”と呼ばれるフロントガラスです。
写真でお分かりいただけますよね。サンルーフとまでは言いませんが、フロントシートの頭上までもがフロントガラスなのです。
この眺めは圧巻ですよ。季節ごとに違う眺めの空がとてもよく見えますし、ビル街の夜景もバッチリです。現実に引き戻すようですが、信号の一番前に止まったときでも信号がよく見えます。

内装のグレードもふた周りくらいランクアップしています。
質感の良いダッシュボードやハンドル、メッキパーツを多用したトリム類など、ボトムレンジの車とは思えない仕上がりです。

出典:http://www.gooworld.jp/impression/CITROEN/C3/

スピードメーターとタコメーターはアナログで、右隣にインフォメーションをつかさどるデジタルメーターを、丸と楕円を組み合わせてきれいにまとめた3連メーター。シックさと先進イメージを調和させています。メーターパネルを覆うバイザーは、前方に光を通すスリットを設けたユニークなデザインを採用しています。
また、スポーティな形状の革巻ステアリングホイールとクロームの輝きでトリミングされたスイッチ類など、そのコックピットは見るもの、触れるものすべてがモダンアートを思わせる斬新さと美しいデザインを備えています。
水平ラインを基調にしながらも、機能美を追求したユニークなデザインのダッシュボード。上部はやわらかな風合いのサーモコート仕上げですが、前面はモデルによってカラーが異なるパネルを使って個性を際立たせています。

小さな高級車のいでたち

出典:http://www.gooworld.jp/impression/CITROEN/C3/

シトロエンたる個性を強くアピールするフロントフェイスデザイン。上部にシトロエンのアイデンティティである“ダブルシェブロン”が輝くグリルと、ブーメランのようにシャープなヘッドライト。さらに、アクティブなイメージを演出するフロントLEDランプ(ドライビングランプ)。ボディ同色のバンパーに分割されたデザインのラジエーターグリルを採用し、端正ながらも精悍な印象をアピールしています。
サイドビューは、ボンネットから立ち上がったラインが円を描くようにリアエンドまでなめらかにつながっています。それはあくまでも美しく、どこまでものびやかなラインです。ボディ下部のプレスラインが全体に丸いイメージを引き締めつつ、ほどよいアクセントになっています。

出典:http://www.gooworld.jp/impression/CITROEN/C3/

リアビューにも手は抜きません。リアコンビネーションランプは、小振りながらも立体感を演出しつつメッキとの組み合わせにより精緻な印象を与えるデザインを採用しています。
ラジエーターグリルモールをはじめ、サイドウィンドウモールやドアハンドル、さらにはテールゲートエンドにもクロームを採用し、クオリティの高さとスポーティさを明確に表現しています。

中身だって磨かれています

フロントにマクファーソンストラット、リアにはトーションビームと、ごくごくオーソドックスな足回り構造のC3ですが、長年培ってきたノウハウがギュッと詰め込まれています。足回りの味付けはさすがとしか言いようがありません。
軽くコンパクトに設計された新型エンジンは1.2Lの3気筒DOHCで、小排気量ながら十分なパワーとなめらかさが特長です。最近、3気筒エンジンを採用するメーカーが増えましたね。2気筒のトルク感と4気筒の滑らかさといういいとこ取りができています。
可変バルブタイミング機構(VVT)や可変容量オイルポンプなど、多くの最新技術の採用でフリクションロスの大幅な低減とエネルギーの徹底した高効率化に加え、CO2の排出量低下を実現しています。

“ETG5(オートマチックモード付5速エフィシェント・トロニック・ギアボックス)”と呼ばれる軽量・コンパクトな構造の最新型トランスミッションを搭載しています。
最近はやりのデュアルクラッチではなくシングルクラッチの5速M/Tですが、リニアでスムーズなレスポンスを楽しめます。ステアリングの向こう側にはパドルシフトも装備され、スポーティなマニュアル走行とオートマチックモードによるイージードライビングを楽しむことができます。
オートマチックモードでは、車庫入れや渋滞時にストレスを感じる事がないよう自然な操作で走行できるクリープ機構も備えています。

スペック紹介

タイプ:5ドアハッチバック
型式:ABA-A5HM01
ハンドル:右
トランスミッション:オートマチックモード付5速ETG(エフィシェント・トロニック・ギアボックス)
全長:3,955mm
全幅:1,730mm
全高:1,530mm
ホイールベース:2,465mm
トレッド:前 1,465mm/後 1,470mm
最低地上高:145mm
最小回転半径:5.4m
車両重量:1,140kg
乗車定員:5名
エンジン:直列3気筒DOHC
内径×行程:75.0×90.5mm
総排気量:1,199cc
圧縮比:11.0
最高出力:82ps/5,750rpm
最大トルク:12.0kgm/2,750rpm
燃料およびタンク容量:無鉛プレミアムガソリン・50L
燃料消費率:19.0km/L
駆動方式:前輪駆動
ステアリング形式:ラック&ピニオン
ブレーキ形式:前 ベンチレーテッドディスク/後 ドラム ABS標準装備
サスペンション:前 マクファーソン・ストラット式/後 トーションビーム式
タイヤサイズ:185/65 R15または195/55 R16
ホイール:6J×15または6J×16
価格:2,142,000円〜

乗ってみましょう

日本車に例えればトヨタのヴィッツ、日産のノートくらいの大きさです。全幅1,730mmですので3ナンバーですが、全長は4mを切っていますしほとんど5ナンバー規格の寸法です。
見切りの良いボディデザインも手伝って、街中の取り回しは楽々ですね。スーパーへのお買い物に、駅前へのお迎えもお手のものです。
1.2L3気筒エンジンはとても元気がよくて、秀逸な制御でシフトするトランスミッションとの相性も抜群ですので、高速を利用してのドライブだって楽しめますよ。
乗降性のよい5ドアハッチバックですし、何と言ってもこのゼニスウィンドのおかげで大人5人が乗っても窮屈さはありません。
さすがに“ゆとり”もありませんけど...。
普段は1人、時々隣に友達や恋人、時には友達いっぱい、なんてシチュエーションならすべてこなしてくれるすてきな車です。
最近のフランス車にならって足回りは固めのセッティングですが、ホイルストロークを大きめにしてあるので路面からの衝撃を突っぱねることなく吸収しています。
石畳の街中を走り回る仕様ですから、日本の道を走りにくいはずがありませんよね。

C3の歴史

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%88%E3%83%AD%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%BBC3

シトロエンC3のデビューは2002年。ヨーロッパでは激戦区であるBセグメントの正統派コンパクトカーとして開発されました。PSAグループの新開発プラットフォームを採用しています。弟分のC2とプラットフォームは同一で、グループ内のプジョー・207とも多くの構成部品を共有しています。

日本市場には1.4L、1.6Lガソリンの2種類が導入されました。トランスミッションは、5速M/Tとルノーと共同開発した4速A/TのAL4型のほかに、クラッチとシフトを自動で行う2ペダルM/Tでパドルシフトの5速センソドライブ(1.6Lのみ)がありました。

サスペンションは、フロントはマクファーソンストラット、リアはトーションビーム。後輪のストロークは独立感が強く、路面からの入力が左右異なる速い動きには素早く追従し、左右の入力が同一か近い場合はゆったりとした動きをします。
単純に固くするのではなく、しなやかに動きながらフラット感を保ちつつ、ゆったりした乗り味のセッティングでシトロエンらしさを継承しています。

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%88%E3%83%AD%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%BBC3

2003年6月、屋根を着脱式にしたカブリオレ“プルリエル”を追加しました。トランク内にリアウィンドウとも格納できる電動折り畳み式の幌屋根を採用し、屋根を形成する反円弧型のピラーを取り外してフルオープンにできるという異色のカブリオレ。
ちなみにピラーを取り外した場合、そのものは車内に格納できないため置き場所が必要となります。つまり、出かける前に外した場合は自宅で保管し、戻るまで屋根を伏せることはできません。

出典:http://www.vividcar.com/cgi-bin/WebObjects/f1b8d82887.woa/wa/read/103a1efcf02/

左上:サルーン 右上:パノラミックサルーン 左下:カブリオレ 右下:スパイダー

2代目C3

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%88%E3%83%AD%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%BBC3

2代目のデビューは2009年です。
日本国内では2010年5月6日に販売が開始されました。コンセプトは“VISIODRIVE(ビジオドライブ)”。Vision(ビジョン)とDrive(ドライブ)を掛け合わせた造語で、今までに類を見ない広い視界と高度な快適性を融合させ、全く新しいドライビングプレジャーを提案しています。
エクステリアでは“ゼニス(頂上)フロントウィンドウ”と呼ばれるルーフ部分に迄及ぶ広大なフロントウィンドウが特徴で、頭上まで繋ぎ目のないガラスエリアが魅力です。通常のガラスに比べて熱伝導率が5分の1以下、紫外線透過率が12分の1以下となる特殊加工が施されていて、日焼けの心配がなく暑さも軽減しています。直射日光を避けるために頭頂部はスーパーティンテッド(薄く色付けされた)加工と、任意の位置で固定可能なスライド式のサンバイザーが備わります。
1950年代にシトロエンが開発したヘリコプターをモチーフにしていて、初代の開発当時から開放的な環境を造り上げることを目指していましたが、技術的な問題をクリアして2代目でようやく実現したのです。
その見晴らしの良さは特筆ものなのですが、この特殊ガラスの製造は極めて高い技術が求められるため、サプライヤーは1社のみのようです。
高級ラインのDS3と同時開発したことが両車のデザインに相乗効果をもたらし、初代のアイコンを踏襲しつつ近代的なデザインになりました。
最小回転半径は5.4mでコンパクトハッチバックとしてはやや大きいですが、重量は先代1.6Lガソリン(5速MT)モデルの1,180kgから1,135kgへと軽量化されています。
大幅に質感が高められたインテリアは部分により異なる仕上げや上質感の有る素材に変更されていて、パネルのチリ合わせの精度も高く高級感が増しています。
旧モデルに比べると、グローブボックスの張り出しを抑えることで+80mm、フロントシートバックの形状を工夫しシートポジションをアレンジすることで+30mmを足元のスペースとして確保できました。
クラス最大級となる300Lの大容量トランクルームや防振防音対策など、ゆとりと静粛性も手に入れています。
日本国内仕様は、2010年の発売以来PSAとBMWが共同開発した1.6Lガソリンに4速A/Tの組み合わせのみでしたが、2014年2月に一部改良を受けて現行モデルになりました。プジョー・208に先行搭載されていた新開発の1.2L・直列3気筒DOHCガソリンエンジン+5速ETG(2ペダル式5速M/T)の組み合わせのみです。

兄弟車種 “Picasso”

出典:http://www.destino.jp/arrival/citroen/c3picasso/picasso_index.html

2008年パリサロンで発表されました。CITROEN C3 PICASSOと申します!
C3をベースに開発されたスモールサイズのMPVです。スクエアボディを生かした室内スペースが魅力で、3面フロントウィンドウとオプションのパノラミックサンルーフによる広大なガラスエリアが特徴です。
なかなか魅力的な車ですが、残念ながら日本への正規輸入はありません。“どうしても欲しい!”と言う方は並行輸入されていますので、そちらをお求めください。

気になるお値段は、1.6Lの4気筒DOHC16v 120ps+5速M/T=2,550,000円〜です。

C3の中古車情報

フランスの小粋なコンパクトカーということで日本でも便利に活躍をしそうな車種ですので興味がある方も多いのではないでしょうか? リンクを貼っておきますので是非チェックしてみてください。

中古車をお探しの方はこちら

最後に

現行モデルは、リリースから1年ですから中古車というほどの中古車はないようです。各ディーラーから、試乗車が中古車として売られていますね。
走行1,000km未満のエクスクルーシブが200万円以下で手に入りそうです。
エンジン、トランスミッション、足回り、内外装の仕上げ、安全装備、すべてを手抜き無く仕上げていますし、デザインまで手に入れているC3はお買い得なパッケージだと思います。
気になってしまった方、まずは試乗に出かけましょう!