日本ならではのコンパクト仕様なキャンピングカーが人気に!

車中泊がブームになる中で、より快適な睡眠を…そうなってくるとキャンピングカーが思い浮かびます。「でもキャンピングカーってあの大きなクルマでしょ?」そう思われてるのでは? 今は違います。姿形はミニバンや軽自動車のタイプが人気なのです。そんな見た目そのままにしたコンパクトなキャンピングカーを見てみましょう。

そもそもキャンピングカーって?

日本の法律における「キャンピングカー」

日本の法律上では「特殊用途自動車の一種としてのキャンピングカー」という存在があります。これは道路運送車両法によって、キャンピングカーとしての構造要件が決められている物です。別名「8ナンバーのキャンピングカー」とも言われます。多くの方がキャンピングカーと言えば画像のような姿をしたクルマを思い浮かべるのではないでしょうか?
かつては税金逃れでの8ナンバー取得が横行していましたが、現在はそのナンバー取得のための必要要件が厳格に決まっています。例えば「乗車定員の3分の1以上の人数分が寝られるだけの平坦な寝台の面積の確保」というのもこの要件に入っています。その他には調理台・コンロ・水道設備などの細かい取り決めがあります。
真の意味で「オートキャンプをすることを主目的とし、そのための設備を完備した車両」というのが、日本の法律上でのキャンピングカーと言えます。

それ以外のキャンピングカーはどういう扱いなのか?

ではそれ以外のクルマでキャンプするのは? まさか違法…!?
ご安心ください。普通のクルマで普通にキャンプをすることに問題はありません。キャンピングカーと名乗っても大丈夫です。違法なのは8ナンバーの取得の必要要件を満たしていないにもかかわらず、そのナンバーを取得したりすることです。
普通のナンバープレートをつけていればそのような心配はご無用。安心してキャンプしましょう。

そして今回取り上げるのもこのタイプのキャンピングカーです。8ナンバー取得の必要要件を満たすには、どうしても大きな車両ですが、こちらのタイプはミニバンや軽自動車がベースでコンパクトに仕上がってます。中にはそんなサイズでありながらも8ナンバー取得要件を満たしてしまう物まであります。
そんなコンパクト仕様のキャンピングカーを見ていきましょう。

コンパクト仕様キャンピングカーの見た目とは?

見た目は普通!

見た目は普通のトヨタ・ハイエースに見えます。でもその中身は…?

なんと流し台だけでなくシャワールームまで用意されています。

豪華な内装です。

そしてキャンピングカーなので当然寝台にもなります。もう一度言いますが、これはトヨタ・ハイエースをキャンピングカー仕様にしたものです。
いかがでしょうか? 今回紹介するキャンピングカーはこういう感じです。もっともハイエース自体もそれなりに大きなクルマではあります。現にこのタイプであれば8ナンバー取得要件もクリアしています。まだまだ本格的なキャンピングカーといえる部類です。実際ここまで装備面が豪華だと価格が500万円以上なんてことも…。ハイエースの広さは魅力ではありますが、もっと小さくて手軽な部類な物はないのでしょうか?

さらにコンパクト化!

というわけで、こちらのキャンピングカーの内装です。片側が寝台モードになっています。左手前には流し台が見えますが…さて、こちらもある車両をベースとしているキャンピングカーなわけですが、そのベース車両はなんでしょうか?

嘘だと思うかもしれませんが、なんとスズキのエブリィ。軽自動車のキャンピングカーです。軽キャンパーなんて言われています。
お値段も手頃になって171万円(税抜き)から。今では軽自動車でキャンプをするような時代なんですね…。専門のショップさんに頼むとここまで本格的な仕様になるんです。軽自動車なので乗車人数はどうしても少ないですが、現代の日本ではこの小ささが受けているようです。むしろ一人で気軽なキャンピングなんかには最適ではないでしょうか。

ですが、昨今のキャンピングカーが注目されているその発端は車中泊。「気軽な車中泊で、もっと快適な睡眠を得たい」という声に対しては、これでもまだオーバースペック気味なところがあります。これより更に気軽な「車中泊仕様」とも言えるキャンピングカーはあるのでしょうか…?

どんなクルマでもルーフテントを取り付けるだけ!

ここで視点を車中泊に切り替えて見ましょう。車中泊の人気に火が付いた要因はさまざまですが、ここ最近に関して言えば軽自動車の存在が大きいと言えます。
まずN-BOX+が車中泊が出来ることをカタログ上でもアピールしたことによって軽自動車での車中泊というスタイルが一般に知れ渡るきっかけとなりました。その後、スズキからハスラーが発売されます。このハスラーはワゴンRを基にした車両で、「遊べる軽」として大人気となりました。またハスラーのアクセサリーカタログを見ると車中泊に必要な用品もしっかり揃えられています。ここから「レジャー+車中泊」という構図が生まれました。

キャンプというのもレジャーの一つなわけです。だから、それを行うためのキャンピングカーと車中泊というのは当たり前の組み合わせ。しかし、キャンプだけがレジャーではありません。特に釣り人なんかは、早朝の釣りに備えて夜間の内にポイント付近にクルマを止めて一晩を車内で過ごす…そんな車中泊をブーム以前からやっています。釣り人からすれば別にキャンプするつもりはないので、本格的なキャンピングカーの装備はむしろ釣具を積み込む上では邪魔に感じる人もいるでしょう。また普段から使用する愛車としても、キャンピングカーというのでは使い勝手が悪くなってしまう…と思う人もいるでしょう。
そんな訳でキャンプを行うためではなく、「使い勝手が良くて、快適な車中泊によってレジャーを楽しめるキャンピングカー」というスタイルのキャンピングカーが生まれました。それがこれです。

一見するとルーフキャリアを取り付けたハスラーですが…。

このような感じで人が寝るためのスペースに! ルーフテントという物を取り付けたハスラーです。ルーフテント自体は以前からあるので見た事があるという人も多いのではないでしょうか?
この場合やる事と言えば、ハスラーにルーフテントを取り付けるだけです。ルーフテント本体価格も10万円台から30万円台と、さらにお手頃です。これなら軽自動車でもセダンでも、取り付けるだけでオートキャンプが出来るようになるというアイテムなのです。

ルーフに人が乗っても大丈夫? と思われるかもしれませんが、大丈夫です。薄い鋼板部分はともかく、車体の骨格は人が乗った程度ではビクともしません。人が乗って歪む様であれば、クルマが横転事故を起こした場合どうなるでしょうか? ひっくり返ったクルマは自重で潰れてしまう事になります。

取り付け方法は従来からあるルーフキャリアを用いる方法です。違いがあるとすれば人が乗ることを想定し、荷重を分散させるためにキャリアは3~4本に増やされているということぐらいでしょうか。
乗り込み方は画像のようにハシゴを使う方法もありますが、クルマの天井部分に穴を開けてサンルーフを取り付けることで、そこからテントへの出入りをするという方法もあります。
車中泊ではどうしてもシートのデコボコが気になってしまい、快適な睡眠を取るための寝台作りにはそれなりの工夫が必要です。しかし、このルーフテントは取り付けさえできてしまえばOKというのも魅力です。

身軽なキャンピングカーでの楽しみ方

今のキャンピングカーは見た目が普通のクルマのまま。ルーフテントを取り付けただけなら使い勝手の良さもベース車両のままです。
そんなルーフテントを取り付けただけという身軽キャンピングカーはどんなところで使うべきなのでしょうか? そこでルーフテントを取り付けた場合を想定して、その楽しみ方を考えて見ましょう。

まずは普通にオートキャンプへ

テントを使うシーンと言えば、やはりキャンプです。
画像のハスラーの場合は初めからキャンプする事を想定されていますが、ルーフテントを取り付けたのであればセダンでオートキャンプというのも可能です。
ルーフテントで寝れる人数は2名ということを考えれば、後部座席をキャンプに必要な道具を収納するスペースとして活用して、前列シートにだけ人が座るというスタイルになります。

ルーフテントを取り付けた場合は、設置型テントとは違って地面のコンディションに悩まされる心配がありません。また車内にテントを積み込むための収納スペースを用意する必要がないというのも利点です。

キャンプ以外のアウトドアに

車中泊のお話でも少し触れましたが、早朝の魚釣りと車中泊というのは釣り人の間では当たり前のことです。ですが、車中泊では車内のデコボコ解消のためにクッションをシートの段差部分に詰め込んだりと、寝台を作るためのベッドメイキングも一苦労です。
ルーフテントなら初めから平坦な寝台が作られていますので、そのような作業は不要です。やる事と言えばルーフテントを展開して、寝具を持ち込むことぐらいです。あとは朝まで快適に過ごすだけです。

車中泊で問題となるデコボコ解消のための作業は不要ですが、同時にそのために使っていたクッション類をどう積み込むかということを悩む必要がなくなります。車内で寝るためにクッションを用意すると言うのは効率的とは言えません。そのクッションが不要になったことで出来た空きスペースに、これまた必要な道具をさらに積み込むということもできるようになります。

とにかく遠出する!

時間が許すかぎりとにかく行きたい方向に! 眠たくなったらクルマを止めてルーフテントで快適に過ごす!
新たな発見や楽しみを求めて、ひたすらドライブするのも悪くありません。長距離トラックには仮眠のための寝台がありますが、仕事の都合ではなく自分が楽しむための長距離ドライブです。

車中泊と同時に人気になった事と言えば、各地の道の駅・サービスエリア巡りをするためのドライブでしょうか。駐車場も完備されてる施設なのでクルマを止めるスペースには困りません。その土地の味覚や風景を楽しむのにもうってつけのスポットです。

ただし、中には車中泊禁止という施設もありますので、その場のルールに従ってください。特にエンジン止めることなく停車させ続けるのは、クルマにも周りにも良くありません。
もっともルーフテントを使う場合はエンジンを回し続けても何の意味もないのですが…。
最近ではそんな車中泊のガイド本も発行されていますので、そのガイドを参考にしてみると生きたい場所が見つかるかもしれませんよ。

最新決定版! 全国車中泊コースガイド 西日本編 (CHIKYU-MARU MOOK)

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まとめ

いかがでしたか? 車中泊ブームに端を発したキャンピングカーの魅力は伝わったでしょうか?
キャンピングカーは以前は高嶺の花とも言える高価な代物で、手軽さが魅力の車中泊とは相容れないと思われていました。
しかし、自動車メーカーから車中泊ができるクルマの販売に力を入れ始めた事で、キャンピングカーとしてのハードルが以前より格段に低くなりました。またその流れの中でルーフテントの存在がより大きくなり、相対的に魅力的な物へとなってきました。
キャンピングカーというのは特殊なクルマだったのは過去の話。今はより身近な存在となりつつあります。あなたがその気になれば、その愛車をキャンピングカーに変身させる事も可能なのです。