カーアクションの名作シリーズ「マッドマックス」を徹底分析!

2015年、シリーズ第4作「怒りのデス・ロード」が公開され、再び息を吹き返したマッドマックスシリーズ。最初の作品はギネスブックに乗ったほどの低予算映画。ところが、無名の監督、キャスト達が繰り広げるカーアクションは世界中で大ヒット。そんなマッドマックスシリーズの初回作を中心に、今日は紹介していきます。

メル・ギブソン初主演「マッドマックス」とは

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1979年に公開された『マッドマックス』(Mad Max)は、オーストラリアで制作されたアクション映画です。主演のメル・ギブソンにとっては映画初主演、そして監督のジョージ・ミラーも長編映画監督としてはデビュー作ながら世界的な大ヒット作という、二人にとっては大出世作です。そしてマッドマックスも2015年公開の「マッドマックス 怒りのデス・ロード」まで4作のシリーズ化が行われています。

更にこの映画での舞台設定などは、その後、オーストラリアだけではなく、多くの国の作品にも影響を与えたエポックメイキングな作品としても知られていますね。

暴走族 vs. 警察が繰り広げるカーアクション「マッドマックス」ストーリー紹介

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舞台は、近未来のオーストラリアの荒野。そこは、法よりも力。暴走族が支配し、常に凶悪な事件がおきる荒廃した状況だった。

そんな状況に抗うように暴走族に対抗する特殊警察「M.F.P.」。暴走族を追跡するために改造されたパトカー「インターセプター」に乗り、マグナム44とショットガンで完全武装した所属警官マックス。だが彼の愛車インターセプターは、警官殺しの暴走族「ナイトライダー」に奪われ、ナイトライダーの逃走用につかわれてしまう。

マックスは同僚のグースからの連絡を受け、ナイトライダーを追跡し、追い詰めていく。焦ったナイトライダーは、運転を誤ってしまい事故死してしまう。

しかし、この事故が暴走族の怒りに火をつける。暴走族のリーダー「トーカッター」は、マックスを狙い始めるのだ。町は、トーカッター、そして彼の仲間たちによって荒らされまくる。そして、マックスを脅すかのように、グースを罠にかけ火を放つ。グースは、病院に運ばれるが命は助からず、その惨たらしい死体に対面したマックスは、妻ジェシーの心配もありM.F.Pから離れることを決意する。

翌日、マックスは辞表を提出するが、M.F.P隊長はマックスに休暇をとることをすすめ、マックスも同意する。そして休暇を取ったマックスは、ジェシーと幼い息子を連れて旅行に向かう。M.F.Pでの危険な任務を忘れ、大自然を満喫していた一家の前に、トーカッターと仲間たちが現れる。マックスは妻子を連れ、その場から逃げ出し、伯母の牧場にたどり着く。だが、トーカッターたちからは逃げきれ無かった。トーカッターたちは、マックスが家から離れた隙を狙ってジェシーの前に姿を見せる。必死のジェシーは息子を抱いてハイウェイを逃げようとするが、トーカッターの手下たちのバイクによって無情にも轢き殺されてしまう。

同僚を失い、そして妻と息子を同時に失ったマックスは怒りの復讐心で燃え上がる。そして、スーパーチャージャー搭載、600馬力にチューンナップした漆黒の特殊追跡車「V8インターセプター(ブラック・パーシュート・スペシャル)」を駆り、トーカッターとアウトライダーたちを追跡。そして互いの怒り、復讐心が激突する。

ビッグネームはゼロだった。マッドマックス「制作スタッフ」

監督:ジョージ・ミラー
脚本:ジェームズ・マッカウスランド、ジョージ・ミラー
製作:バイロン・ケネディ
音楽:ブライアン・メイ
撮影:デヴィッド・エグビー

本物の暴走族もいた?マッドマックスの「キャスティング」

■ “マックス”マクシミリアン・ロカタンスキー(メル・ギブソン):主人公M.F.Pの敏腕隊員、1児の父親
■ “ジェシー”ジェス・ロカタンスキー(ジョアン・サミュエル):マックスの妻
■ フレッド”フィフィ”マカフィー(ロジャー・ワード):M.F.P隊長、マックスの上司。マックスの辞職を思いとどまらせる。
■ ジム"グース"レインズ(スティーヴ・ビズレー):M.F.P隊員。暴走族により焚刑に処せられ死亡
■ サース(スティーヴン・クラーク):M.F.P隊員、追跡官。Smith & Wesson Model 28所持
■ スカットル(ジョージ・ノヴァク):M.F.P隊員、追跡官。フォードファルコンXAセダン運転係
■ ループ(スティーヴ・ミリチャンプ):M.F.P隊員。追跡官。フォードファルコンXBセダン追跡班。
■ チャーリー(ジョン・リー):M.F.P隊員。追跡官。運転事故により声帯を失う怪我を負い、電気式人工喉頭を使用。
■ トーカッター(ヒュー・キース・バーン):暴走二輪チームのリーダー。流浪し、暴力で荒らしまわる中、友人ナイトライダーの死を知り、マックスの町へ現れる
■ ババ・ザネッティ(ジョフ・パリー):トーカッターの子分
■ ジョニー・ザ・ボーイ(ティム・バーンズ):トーカッターの子分
■ スターバック(ニック・ガッザーナ)
■ クランク(バートランド・カダート)
■ クンダリーニ(ポール・ジョンストン)
■ マッドガッツ(デヴィッド・ブラックス)
■ クロフォード”ザ・ナイトライダー”モンタザーノ(ヴィンス・ギル):暴走族の一員。トーカッターの仲間。
■ ナイトライダーの彼女(ルル・ピンカス):ナイトライダーのクルマの中で少し壊れたような笑いが印象的
■ マイ・スワイセイ(シェイラ・フローランス):農場主の老女。マックスの伯母
■ べンノ(マックス・フェアチャイルド):農場にいる中年男
■ スプローグ・ロカタンスキー(ブレンダン・ヒース):マックスの息子
■ ラバトゥチェ(ジョナサン・ハーディ):警察隊統括管理官
■ ジギー(ジェリー・ダン):保安官

低予算映画マッドマックス。一番予算をかけていたのは、このクルマたちへの改造費

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■ V8インターセプター:1973年式フォード・ファルコンXB・GTクーペ
※ フォード・ファルコンをベースにWAIAND社製過給器、ツイン・オーバーヘッド・カム、スーパー・チャージャーV8エンジンを搭載し、600馬力にチューンアップした警察車両として登場。
■ MFPパトロールカー: フォード・ファルコン
当時主流だったパトロールカーの形式をとっているため、警光灯も、反射鏡はない。4つのライトがモーターによりグローブ内で回転する
■ ホールデン・モナーロHQ 1972:ナイトライダーが警官から奪取したパトロールカー
■ カワサキ・Z1000:グースが乗るパトロールオートバイ、トーカッター用のオートバイ
■ カワサキ・Z1000、Z900やホンダ・CB750、ノートンコマンドーなど:暴走族が乗るオートバイ
■ MAZDAボンゴ:劇中で大破する車両。ミラー監督の所有者

不朽のカーアクション映画「マッドマックス」の見どころ

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圧倒的なカーアクション、カースタントが全編を埋め尽くしたような映画「マッドマックス」。その迫力が世界的な大ヒットの最大の要因だったのではないでしょうか。そして、この映画は「超低予算」映画としても有名です。その制作費は個人投資家から集めた20万ドルだったと言います。

撮影は、ほぼ全編がオーストラリアのハイウェイで撮影され、その期間は12週間だったそうです。また、監督はじめスタッフ、そしてキャストも無名の人物ばかりで作られています。少ない予算のほとんどはクルマの改造費に廻されていたそうです。

その分、カーアクションで映しだされる、猛スピードを出しながら接触寸前まで近寄りながら走るパトカーとバイク。暴走するクルマを超低空で撮影したシーン。スローモーションで大破していくクルマ。「あのシーンでは、人が死んでいる」などの噂が飛び交うほどの迫力でした。

また、もう一つの魅力はヒールである暴走族の面構えです。この映画に出てくる暴走族の多く(セリフの無い「手下役」たち)は、ほとんどが本物だったそうです。日本の映画でも、そういった人たちを使うと、現場には不穏な空気が漂うと言われますが、オーストラリアでも同じだったようです。この本物の空気感が、近未来を扱った映画にリアリティを与えていたのでしょう。また、ババを演じたジョフ・パリーが、暴走族の本当のリーダーだと噂されました。それはセリフが少なく、演技もそれほど上手に見えなかったからです。後に日本のファンが調べた結果、ジョフが役者だったということが判り、この噂は否定されています。

低予算だから生まれた、マッドマックス「トリビア」

■ 路上シーンが多いのは、予算節約のため
低予算映画の為、セットを組むお金を節約していました。そのため、水道局などに協力してもらい、施設をセット代わりに使ったり、道路を舞台にしていたそうです。

■ 世界に先駆けて日本でヒット!
オーストラリア公開後に公開されたのが日本。そして、日本での好評を受けて、世界へ売り込みを始めています。

■ 「あのシーンで絶対に死んだはず」と言われたスタントマン
日本で上映された時、「過激な暴走シーンの撮影中に事故死者が出た」という噂が広まりました。しかし、スタントライダーを勤めたデイル・ベンチが日本で行われた続編新作上映イベントなどに参加して打ち消されています。

■ ギネスブックに載っていた「マッドマックス」
既に記録が抜かれていますが、「制作費と興行収入の差が最も大きい映画」としてギネスに掲載されていました。制作費は350,000ドル、興行収入は8,750,000ですから…大化けですね。ちなみに、マッドマックスを抜いた映画は「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」だそうです。

■ 暴走族のリアリティは、低予算だったから
この映画の見せ場を作っている暴走族。多くは本物です。本物を使ってリアリティを出した。いう見方もできますが、本物を使ってギャラを安く済ませたとも言われています。

■ ブライアン・メイが音楽担当?
音楽担当はブライアン・メイです。マッドマックス2でも音楽を担当しています。ですが、Queenのブライアン・メイとは別人なのです。こちらマッドマックスのブライアン・メイは1997年に亡くなられたそうです。

■ 劇中の暴走族より危険だった? メル・ギブソン
メル・ギブソンは演劇学校を出たばかりの若手。映画のオーディションの日には、前夜の喧嘩でボロボロになった姿で現れたそうです。相当な暴れん坊だったようですが、そのボロボロさが監督に気に入られたそうです。

■ ミラー監督は医者だった?
ミラー監督、医者を志して医科大学に進学しているのですが、在学期間中に制作した短編映画を映画コンクールに出品しグランプリを受賞しています。これがきっかけでテレビ・映画で働くようになったそうです。しかし、大学を卒業したのか、医師としての資格を得ているのかは不明です。

■ アメリカ公開時には、英語で吹き替えが行われていた
オーストラリアの無名俳優ばかりの映画。それだけに、彼らのオージー訛りが酷くてアメリカ公開時にはアメリカ人による吹き替えが行われています。

■ 吹き替えは監督に無断で行われた
この吹き替え、映画配給会社の判断で行われたようです。ミラー監督も事後に知らされたと不満を述べています。

■ クライマックスシーンでのトラックに書かれたトラックのイラスト
トーカッターとトラックの激突シーンは、この作品のクライマックスですが、衝突されるトラックを貸し出した持ち主は、トラックが壊れてしまうことを嫌がったそうです。そのため、撮影で車、トラックの前面に鉄で作った防具をつけ、その防具にトラックのライト、ラジエーターを描いた上、ライトが点灯したとき灯りを表現するため黄いろに色付けまでしたそうです。ここまでやられたら…それでもトラックオーナーは気が気でなかったのではないでしょうか?

■ 激突シーンのリアリティのための工夫
激突シーンは遠くからのロングショットでした。でも、そのままぶつかっても、単なる衝突シーンで折角描いたトラックのイラストも効果があまり無い上に、クライマックスシーンとしては、盛り上がりに欠けてしまいます。そのため、剥き出た両眼のアップのインサート映像で衝撃度をあげる工夫をしたそうです。また、この手法はその後のシリーズでも継承されています。

■ トーカッターはバイクの初心者だった
トーカッター役のヒュー・キース・バーンは、映画出演が決まった時には、バイクの運転免許を持っていなかったそうです。出演が決まり、慌てて免許を習得。そのため、撮影時は免許を取得したばかりの初心者状態だったのです。

■ KAWASAKI大好き?
作品に登場するバイクには、「カワサキ・Zシリーズ」、「カワサキ・KH」、「ホンダ・CB」など名車と言われるバイクが使われています。特に、グースの乗白バイや暴走族のバイクの多くに「カワサキ・Z1000」が使われています。


■ 衣装代の総合計は36万円
衣装代にまわせる予算は約36万円だけでした。このため、衣装担当チーム(というほどの人数だったかは不明)は、アメフトの肩パッドやホッケーギア、SMグッズなどなど、「らしく見える」ものは何でも使った結果、あの暴走族たちの衣装になったそうです。きっと、このアイデアが北斗の拳にも踏襲されたのでしょう(でも、マンガには衣装代の制約は無かったはずですね)

あの頃は若かった。マッドマックスの「主要メンバー」プロフィール

この映画をステップにして、メル・ギブソンもジョージ・ミラー監督も大物への道を駆け上りました。でも、彼ら以外の出演者たちにとっても、その後の人生に大きな影響を与えた岐路になっていたようです。

ジョージ・ミラー

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最近ではプロデューサーとしての仕事が増えているジョージ・ミラー監督。子豚が主演の映画でジョージ・ミラーが脚本を書いた「ベイブ」、その続編でミラーが監督をした「ベイブ/都会へ行く」では弟のビル・ミラーがプロデューサーを勤めています。

2006年『ハッピーフィート』がヒットし、久しぶりのマッドマックスシリーズ、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』の製作に取り掛かりました。今後、5作目の制作企画もあり、最終的に6作まで作る予定と言います。

メル・ギブソン

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意外かもしれませんが、主演のメル・ギブソンはアメリカで生まれています。オーストラリアへの移住は、父親が事業に失敗したためで、1968年に家族揃っての移住だったそうです。11人兄弟も兄弟がいるそうですから、決して生活は楽ではなかったのでしょう。

マッドマックスで成功してからは、リーサル・ウェポンなどですっかり大物になりました。また、映画監督としても成功していて、1995年『ブレイブハート』でアカデミー監督賞を受賞しています。また、非常に信仰心に篤く、2004年にイエス・キリストの最期を描いた『パッション』を私財30億円を投じて製作しています。

ただ、マッドマックスのオーディションに喧嘩明けで登場したように、若干暴力傾向があるのか、2010年には、当時付き合っていたロシア人の歌手オクサナ・グリゴリエヴァに暴言・暴行を録音したというテープが流出してしまい、DVとして警察の操作を受けています。また、2006年にもロサンゼルス近郊にあるマリブの幹線道路で運転中に飲酒運転および67km/h以上の速度超過などの疑いで逮捕され、警官に対し「Fucking Jews...Jews are responsible for all the wars in the world」と差別的な発言をしたとされています。メル自身、この事件の後「とても恥ずかしく思う。酒が入ると、物を見るときのバランスが悪くなって、間違いを犯してしまう。もう誰かを失望させるようなことはしたくない」とTV番組を通じて謝罪しているのですから…お酒は怖いですね。

ヒュー・キース・バーン

トーカッターを演じたヒュー・キース・バーンは、インド生まれでイギリス育ち。1967年にTVショーの『ボーイ・ミーツ・ガール』や『Bellbird』にテレビ出演していたそうですから、1979年に公開されたマッドマックスの撮影時点で、既に他のメンバーに比べて大ベテランだったのかもしれません。オーストラリアには1973年にロイヤル・シェイクスピア・カンパニーと一緒に移住したそうです。そして、1976年にオーストラリアのTV界で最も権威あるロジー賞も受賞しています。

マッドマックスに出演後は、チェーン・リアクションに出演するなどキャリアを重ねています。そして2015年公開の『マッドマックス 怒りのデス・ロード』ではイモータン・ジョー役を演じています。

スティーヴ・ビズレー

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暴走族にやきころされてしまうマックスの同僚「ジム"グース"レインズ」役を演じたスティーヴ・ビズレー。その後、「チェーン・リアクション」で主演を勤めています。この映画、『マッドマックス』、『カサンドラ・クロス』と『チャイナ・シンドローム』を足したような内容だと揶揄されているのですが、他にもヒュー・キース・バーン、そしてクレジットなしのチョイ役でメル・ギブソンが顔を出しています。もしかしたら、マッドマックスの同窓会的な映画だったのかもしれませんね。

マッドマックス シリーズ作情報

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マッドマックス2、3についても触れておきましょう。通常、シリーズになると前作との関連性が気になるところですが、このシリーズ2、3作目では、その後のマックスが描かれている割には、あまり1との関係性は感じられないところが、ちょっとしたミソかもしれません。

マッドマックスの仲間たちが作った「マッドマックス2」 

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マッドマックス2は1981年、オーストラリアで制作されています。監督 ジョージ・ミラー、脚本 テリー・ヘイズ、ジョージ・ミラー、ブライアン・ハナント、製作 バイロン・ケネディ、出演者 メル・ギブソン、音楽 ブライアン・メイと、一作目の陣容と脚本家以外は同じメンバーが揃っています。

マッドマックス2 ストーリー紹介

「マッドマックス」の完結後に勃発した世界大戦によって文明は崩壊し、戦争で中東地域の油田破壊がはかいされてしまう。このことで石油は枯渇状態になり、その石油を巡って暴走族が略奪を繰り返す世界になってしまう。

マックスは、改造を施した愛車V8ブラック・インターセプターに乗ってはいるが、希望も目的も失い、ただ、相棒の犬、オーストラリアン・キャトル・ドッグと共に、暴走族から物資を奪う日々を過ごしていた。そんなある日、マックスは石油精製所へと辿り着く。だが、そこは周辺区域を暴走族に支配され、製油所も、毎日、暴走族からの襲撃に脅かされている状態だった。そして、マックスは、その状況から脱出を試みた製油所の住民が大怪我を負っているところを救出し、施設内に入る。しかし、誤解を受けたマックスのインターセプターは住民たちによって差し押さえられてしまう。

精製所住民の間では、暴走族に対して徹底抗戦するのか、あるいは脱出するかで意見が別れてしまう。そこにマックスは路上に放置されていたトレーラーの調達を請け負い、それを使って脱出するよう働きかける。住民たちの意見も脱出で揃うことになる。そして、マックスもインターセプターを返してもらった上、その燃料も受け取ることができた。

そして、住民たちからは、脱出遂行に協力するよう、そして旅を共にするよう持ちかけられるのだが、一人製油所を立ち去る。しかし、その直後、暴走族の襲撃を受けてインターセプターは大破してしまう。その上、マックス自身も瀕死の重傷を負ってしまう。幸い、製油所から救援をもらい、命を救われる。結果、この恩義から、一度は断った脱出の旅を共にすることを決意し、マックス自身が大量の燃料を積み込んだトレーラーの運転を買って出ることになる。

マッドマックス2の「見どころ」ガイド

この映画では、キャストはメル・ギブソン以外、1作目から総入れ替えされています。また、文明が崩壊されていることから、元警官という役回りではあるものの、マックスが警官として仕事をすることもありません。制作費は前作の約10倍に増えていますが、その大半はクルマの改造に費やされたところは、まるっきり一緒なのですが。

そして、このマッドマックス2の逸話として有名なのは、物語の進行に沿った順序で撮影が行われたことです。この撮影方法だと効率が悪く、コストも高くなってしまうのですが、ミラー監督自身の意向もあって採られた手法だと言います。流石にヒット作を作れば、予算も少し楽になっていたのでしょうか。

また、マッドマックス1はヒットしたとは言え、アメリカでの知名度はそれほど高いと言い切れない状態でした。そのため、アメリカでの公開でつけられたタイトルは、本来はサブタイトルだった「The Road Warrior」が使われています。こちらの方がマッドマックスを知らない人にも判りやすいタイトルになると判断されたのでしょう。

ちなみに、このマッドマックス2でのメル・ギブソンは寡黙な役どころで、セリフは17回しかありませんでした。

1、2の成功で豪華メンバーが顔を見せる「マッドマックス/サンダードーム」スタッフ

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マッドマックス/サンダードームと名付けられた、シリーズ第三作は、監督にジョージ・ミラーとジョージ・オギルヴィーのWジョージ。脚本はジョージ・ミラー、テリー・ヘイズ、製作はジョージ・ミラー、ダグ・ミッチェル、テリー・ヘイズ、主演はメル・ギブソンと歌手のティナ・ターナー、音楽 モーリス・ジャールとなっています。公開は1985年、制作は1、2と同じオーストラリアです。

シリーズ第三作「マッドマックス/サンダードーム」ストーリー紹介

荒野をさすらうマックスは、小さな航空機を操る親子連れに乗り物、そして持ち物を奪われてしまう。仕方なく、歩き続けてたどり着いた“バータータウン”。そこでは、欲しいものは物々交換で受け取ることができない街だった。街ではまた、全ての問題を解決する場所として「サンダードーム」が作られていた。ここでは「二人で入って一人が出る」という確固たる掟があった。つまり、問題を抱えた当事者二人が、この中で死ぬまで戦い合わなければならないのだ。マックスの盗まれた自動車、そして持ち物は町の女王アウンティの元にあり、彼女から町の裏の支配者「マスター・ブラスター」とサンダードームで戦えば返しても良いと言われる。だが、サンダードームで戦うマスター・ブラスターとは老人のマスターと、そのボディーガードで巨漢ながら子どものような心をもつブラスターの2人だったのだ。攻められながらも、なんとか盛り返しマックスの勝利が決定的になる。だが、マックスはブラスターに止めをさすことがなかった。

この掟違反でマックスは砂漠に追放される。それも「死の追放」として。だが、幸いにも人を探す旅をしていた「サバンナ」に助けられ、オアシスに運ばれた。オアシスでは多くの子どもたちがサバンナと暮らしていて、夢物語を信じトゥモローランドに向かおうとしていた。命を救われたマックスは、オアシスでの一生を過ごす方が安全だと説得するのだが、サバンナ、そして子供数名がオアシスを飛び出したために、彼女たちを引き止め、連れ戻すため後を追うのだが、そこで再びバータータウンに舞い戻ってしまう。

カーアクションからアクション映画になった「マッドマックス/サンダードーム」

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この作品、前作までと違って活躍する乗り物が飛行機であったり、バギー、トラック、そして機関車になっています。今までのようにフォードを思い切り改造したクルマやカワサキZシリーズは登場してこないのです。また、カーアクションシーンも少なく、アクションとしてのメインはバータータウン内のサンダードームの戦いが主に観えます。これは、少々寂しいところでしたが、その代わりに出てきたティナ・ターナー。トーカッターに勝るとも劣らない大迫力でした。また、前作で死んでしまったマックスの相棒犬の代わりに、サルが新相棒として登場してきます。これが物語の進行で大きなカギを握ってきます。

ただ、どうやら、この作品ではカットされ上映されなかったシーンとして、マックスが死んだ妻子、そして同僚グースを思い出して泣くシーンがあったそうなのです。これはマックスが「マッドマックス」へと変化する大きな原因ですから…(シーンとしての良否はともかく)残して欲しかったです。

まとめ

シリーズ第4作が2015年に公開され話題となった「マッドマックス」シリーズ。第一作は、メル・ギブソンが主役というよりも、圧倒的なカーアクションやバイクスタントを中心にした映画だったと思います。しかも低予算の中の工夫とジョージ・ミラー監督の才能やアイデアで、近未来SFの舞台が、既存の「カーアクション超大作」と言われるような映画よりも、リアリティをもって受入れられたことが、今になってみると驚きです。

2、3とハリウッド的な要素が強まっていき、またメル・ギブソンの個性やマックスのヒーロー像にスポットライトが当てられていった印象ですが、一つ一つのアクションシーンの中には、ジョージ・ミラー的…いやマッドマックス的な技法が張り巡らされていて、最初は「1のイメージが無いな」と思っていても、いつの間にか「マッドマックスワールド」に引きこまれてしまうのです。

マッドマックス4「マッドマックス 怒りのデス・ロード」の後、シリーズ5、6の企画があるようですが、ぜひ実現させて、いつまでも「マッドマックス ファン」が絶えない近未来を実現して欲しいですね。