【トヨタ スープラ】トヨタブランド最上級スポーツカーの歴史、ご紹介!

2002年に生産を終了したトヨタブランドの最上級スポーツカーが「トヨタ スープラ」です。復活待望論がファンの間から起こる中、今年、トヨタはBMWと共同でスポーツカーの車台を共同研究していると報じられました。もしかしたら次期スープラの登場は目の前かもしれません。そこで、過去のスープラをおさらいしてみましょう。

トヨタ スープラとは?

4代目トヨタ スープラ ターボ(海外仕様)

トヨタ スープラは、トヨタ自動車が1978年から2002年の24年間に渡り製造・販売していたスポーツカーです。

スープラ(supra)の意味は次の通りです。

●至上の
●最高の
●この上ない
●超えて

総じて「最上級」を意味します。

日本では2代目まで「セリカXX」という国内専用名称で、トヨタカローラ店から販売されていました。3代目からは輸出仕様と同じ「スープラ」に名称変更しました。搭載エンジンは、初代から一貫して直列6気筒のみです。

初代 A40/50型(1978年-1981年)

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%A8%E3%82%BF%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%97%E3%83%A9

初代トヨタ スープラ(北米仕様)

初代トヨタ スープラは日産 フェアレディZの対抗馬として、北米のトヨタディーラーからの要望によって開発されました。直列4気筒エンジンを搭載したセリカにクラウン用の4M-EU型直列6気筒を搭載するため、エンジンルームを延長しました。結果、ロングノーズシルエットになりました。

初代トヨタ スープラ 主要諸元

車両形式 A40、A50
駆動方式 FR
乗車定員 5名
車両重量 1,180kg

車両寸法

全長 4,600mm
全幅 1,650mm
全高 1,310mm
ホイールベース 2,630mm

走行メカニズム

変速機 4速AT/5速MT
サスペンション(前) マクファーソンストラット
サスペンション(後) 4リンクリジッド
ブレーキ 4輪ディスク

※データは初代トヨタ セリカXX 2600G 5MT(前期型)のものです。

初代トヨタ スープラ搭載エンジン 主要諸元

初代スープラはモデルの前期と後期で搭載エンジンが一部異なります。前期型に搭載されていたエンジンは下記の通りです。

●4M-EU(直列6気筒SOHC 2,600cc)
●M-EU(直列6気筒SOHC 2,000cc)

後期型では下記となります。

●5M-EU(直列6気筒SOHC 2,800cc)
●M-EU(直列6気筒SOHC 2,000cc)

4M-EU型エンジンは当時、スープラの他にも日本国内ではクラウン、マークIIにも搭載された高級車用エンジンでした。

エンジンスペック

型式 4M-EU
種類 直列6気筒SOHC
内径 80.0mm
行程 85.0mm
総排気量 2,563cc
最高出力 140ps/5,400rpm
最大トルク 21.5kg・m/3,000rpm

2代目 A60型(1981年-1986年)

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%A8%E3%82%BF%E3%83%BB%E3%82%BB%E3%83%AA%E3%82%ABXX

2代目トヨタ スープラ
※写真は日本国内用セリカXX 2800GT(前期型)

2代目より直列6気筒エンジン搭載を前提に設計・開発されました。初代は豪華なグランドツアラー的なキャラクターでしたが、同じコンセプトで初代トヨタ ソアラがデビューし大成功を収めていたため、2代目はコンセプトを一新してスポーツカーとなりました。

2代目トヨタ スープラ 主要諸元

車両形式 A60
駆動方式 FR
乗車定員 5名
車両重量 1,270kg

車両寸法

全長 4,600mm
全幅 1,690mm
全高 1,315mm
ホイールベース 2,615mm

走行メカニズム

変速機 4速AT/5速MT
サスペンション(前) マクファーソンストラット
サスペンション(後) セミトレーリングアーム
ブレーキ 4輪ディスク

※データは2代目トヨタ セリカXX 2800GT 5MT(後期型)のものです。

2代目スープラ搭載エンジン 主要諸元

2代目スープラはモデルの前期と中・後期で搭載エンジンが一部異なります。日本仕様のセリカXXとして前期型に搭載されていたエンジンは下記の通りです。

●5M-GEU(直列6気筒DOHC 2,800cc)
●1G-EU(直列6気筒SOHC 2,000cc)

中・後期型では下記となります。

●5M-GEU(直列6気筒DOHC 2,800cc)
●1G-GEU(直列6気筒ツインカム24バルブ 2,000cc)
●M-TEU(直列6気筒SOHCターボ 2,000cc)
●1G-EU(直列6気筒SOHC 2,000cc)

2代目スープラのスポーツイメージを高めたのは、ヤマハの協力で開発されたトヨタ初の4バルブDOHCエンジン、1G-GEU型でした。

エンジンスペック

型式 1G-GEU
種類 直列6気筒DOHC
内径 75.0mm
行程 75.0mm
総排気量 1,988cc
最高出力 160ps/6,100rpm
最大トルク 18.5kg・m/5,200rpm

3代目 A70型(1986年-1993年)

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%A8%E3%82%BF%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%97%E3%83%A9

3代目トヨタ スープラ。日本国内では初代モデルです。

3代目トヨタ スープラはセリカシリーズより独立し、日本国内仕様も「スープラ」を名乗るようになりました。基本コンポーネンツはソアラと共通です。デビュー当時のキャッチコピーは「TOYOTA 3000GT」。往年の名車「トヨタ 2000GT」を強くイメージしていました。3代目よりセミオープンタイプの「エアロトップ」が設定されました。

3代目トヨタ スープラ 主要諸元

車両型式 A70
駆動方式 FR
乗車定員 5名
車両重量 1,510kg

車両寸法

全長 4,620mm
全幅 1,745mm
全高 1,300mm
ホイールベース 2,595mm
トレッド(前) 1,490mm
トレッド(後) 1,495mm
最小回転半径 5.4m

室内寸法

全長 1,720mm
全幅 1,400mm
全高 1,070mm

走行メカニズム

変速機 4速AT/5速MT
ステアリング パワーアシスト付きラック&ピニオン
サスペンション 4輪ダブルウイッシュボーン式コイルスプリング
ブレーキ 4輪ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ 215/60R15 90H

※データは日本仕様のスープラ 2.0GT ツインターボ ワイドボディ(前期型)のものです。

3代目トヨタ スープラ搭載エンジン 主要諸元

3代目トヨタ スープラはモデルの前期、中期、後期で搭載エンジンが一部異なります。日本仕様の前期型に搭載されていたエンジンは下記の通りです。

●1G-EU(直列6気筒SOHC 2,000cc)
●1G-GEU(直列6気筒ツインカム24バルブ 2,000cc)
●1G-GTEU(直列6気筒ツインカム24バルブツインターボ 2,000cc)
●7M-GTEU(直列6気筒ツインカム24バルブターボ 3,000cc)

中期型では下記となります。

●1G-FE(直列6気筒ハイメカツインカム 2,000cc)
●1G-GEU(直列6気筒ツインカム24バルブ 2,000cc)
●1G-GTEU(直列6気筒ツインカム24バルブツインターボ 2,000cc)
●7M-GTEU(直列6気筒ツインカム24バルブターボ 3,000cc)

後期型では下記となります。

●1G-FE(直列6気筒ハイメカツインカム 2,000cc)
●1G-GEU(直列6気筒ツインカム24バルブ 2,000cc)
●1G-GTEU(直列6気筒ツインカム24バルブツインターボ 2,000cc)
●1JZ-GTE(直列6気筒ツインカム24バルブツインターボ 2,500cc)

3代目トヨタ スープラ(後期型)に搭載された1JZ-GTE型エンジンは、開発から製造まで一貫してヤマハが携わったエンジンです。トヨタブランドではマニュアルトランスミッション車で、初の280PSエンジンでした。

エンジンスペック

型式 1JZ-GTE
種類 直列6気筒DOHCインタークーラー付ツインターボ
使用燃料 無鉛プレミアムガソリン
内径 86.0mm
行程 71.5mm
総排気量 2,491cc
圧縮比 8.5
最高出力 280ps/6,200rpm
最大トルク 37.0kg・m/4,800rpm
燃料タンク容量 70L
燃料消費率 8.3km/L ※10.15モードによる計測値

4代目 A80型(1993年-2002年)

4代目トヨタ スープラは1993年にデトロイトモーターショーで公開され、同年5月に販売開始されました。キャッチコピーは「THE SPORTS OF TOYOTA」。主要コンポーネンツをソアラ、クラウン、アリストと共用していました。

高剛性ボディと足回りの良さ、日本の乗用車で初採用された6速MTが評判となり、現代でもチューニング業界を中心に根強い人気があります。平成12年度排出ガス規制に対応できなかったため、4代目をもってトヨタ スープラは絶版となりました。

4代目トヨタ スープラ 主要諸元

4代目トヨタ スープラ。日本では2代目モデル。

車両型式 A80
駆動方式 FR
乗車定員 4名
車両重量 1,510kg

車両寸法

全長 4,520mm
全幅 1,810mm
全高 1,275mm
ホイールベース 2,550mm
トレッド(前) 1,520mm
トレッド(後) 1,525mm
最小回転半径 5.4m

室内寸法

全長 1,580mm
全幅 1,480mm
全高 1,065mm

走行メカニズム

変速機 6速MT
ステアリング パワーアシスト付きラック&ピニオン
サスペンション 4輪ダブルウィッシュボーン式コイルスプリング
ブレーキ 4輪ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ(前) 235/45 ZR17
タイヤサイズ(後) 255/40 ZR17

※データは日本仕様のスープラ 3.0RZ (後期型)のものです。

4代目スープラ搭載エンジン 主要諸元

4代目トヨタ スープラは吸排気系のチューニングに違いがありますが、一貫して同じエンジンを搭載していました。

●2JZ-GE(直列6気筒ツインカム24バルブ 3,000cc)
●2JZ-GTE(直列6気筒ツインカム24バルブツインターボ 3,000cc)

4代目トヨタ スープラ(後期型)に搭載されたフラッグシップの2JZ-GTE型エンジンは、先代モデル後期で搭載した1JZ-GTE型エンジンの行程を延長することで排気量を500ccアップさせたエンジンです。「2JZ-GTE型エンジン」はレース用エンジンにも転用できるほどの高い耐久性を備え、JZ系エンジンではトップの最高出力でした。

エンジンスペック

型式 2JZ-GTE
種類 直列6気筒DOHCインタークーラー付ツインターボ
使用燃料 無鉛プレミアムガソリン
内径 86.0mm
行程 86.0mm
総排気量 2,997cc
圧縮比 8.5
最高出力 280ps/5,600rpm
最大トルク 46.0kg・m/3,600rpm
燃料タンク容量 70L
燃料消費率 9.0km/L ※10.15モードによる計測値

歴代トヨタ スープラのエピソード

初代と2代目だけ「セリカXX」を名乗ったワケ

初代「セリカXX」は北米ディーラーからの熱い要望により開発されました。それなのに、いざ「セリカXX」を現地ディーラー責任者たちにプレゼンを行うと、軒並み名称に難色を示されました。

その理由は、アメリカではXの連続表記は映画の成人指定の度合いを意味するためです。日本でいう「R指定」です。「セリカXX」は、アメリカ人にとっては公序良俗に抵触しそうなネーミング、ということで輸出仕様は「スープラ」と名称が変更となりました。上記でご紹介したように、「スープラ」の名称は日本国内でも3代目モデルから使用されていました。

ハイソカー必須のワインレッド内装第1号車

出典:http://www.flexnet.co.jp/stockdetail/cn/celica/kn/4200607196/

初代トヨタ スープラが「豪華な内装」として初採用したワインレッドの内装。

80年代、バブル景気とともに「ハイソカーブーム」が到来しました。クラウン、マークII、チェイサー、クレスタがハイソカーの筆頭格でした。人気の組み合わせは純白のスーパーホワイトの外装に、ワインレッドの高級感溢れる内装でした。

このワインレッドの内装をトヨタ車ではじめて採用したのは初代トヨタ スープラです。初代スープラは内装で高級感を演出する手法を、トヨタ車ではじめて採用しました。

4代目が巨大リアスポイラーを採用した理由

4代目トヨタ スープラが採用した超巨大リヤスポイラー。

4代目トヨタ スープラの一部グレードで標準装備されていた超巨大なリアスポイラーは、現代でも目を引きます。なぜこれだけの巨大なリアスポイラーを採用したのでしょうか?その理由は後方視界の確保にありました。

開発時はもっと左右のステーが短いタイプを実験していました。しかし、いざ取り付けてみるとリアガラスをスポイラー上面が覆い、後方の視界を著しく遮りました。そこで、後方視界を妨げないタイプを研究しているうちに、市販車で採用された超巨大リヤスポイラーになったとのことです。

市販バージョンの巨大リアスポイラー上面は、実は屋根と同じ高さです。そのため、リアガラスを通してみる後方視界は遮られなかったのです。またスポイラー上面を屋根を同じ高さにしたことで空力的にも有利になり、生産終了から10年以上経った現在でも、4代目スープラを特徴づけるアイテムとして強く印象に残っています。

SUPER GTに参戦した4代目。しかしエンジンは...

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%A8%E3%82%BF%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%97%E3%83%A9

SUPER GTに参戦したスープラ(2005年)

2005年に4代目スープラはSUPER GTに参戦しています。参戦当初こそオリジナルエンジンである「2JZ型エンジン」を搭載していました。しかし、その後エンジンは他の車両のものに換装されます。セリカGT-FOURに搭載していた直列4気筒DOHCターボの「3S-GTE型エンジン」を搭載したり、3代目セルシオに搭載されていた「3UZ-FE型エンジン」を搭載したこともありました。

さらにサスペンションもトヨタ・TA010のパーツを流用しており、外観こそスープラですが、中身は全く別のマシンへと変わっていたのでした。

【まとめ】スープラ復活まで、あとわずか!

トヨタがスープラの生産を終了してから10年以上が経過しました。その後、ソアラ(レクサスSC)、MR-Sも絶版となり、今やトヨタのスポーツカーは86だけになってしまいました。嗜好性が強く量販が望めず、実用性もミニバンと比較すると著しく低いスポーツカーです。しかし若者の自動車離れを防ぐためにも、フラッグシップモデルとして自動車会社のイメージ向上のためにもスポーツカーは必要です。

そんな中トヨタはスポーツカーの開発でBMWと提携し、2014年のデトロイトショーで次期スープラと噂される「FT-1」を公開しました。折しもホンダからは新型NSXが発表され、マツダからもロータリーエンジンを搭載した新型クーペのコンセプトカーが2015年度の東京モーターショーで発表されました。国産スポーツカーが蘇ろうとしている昨今、トヨタからもスープラの復活が待ち望まれます。

次期スープラほど世界中の注目と期待を集めている日本車はありません。次期スープラに関するうわさは日に日に増していき、とうとうトヨタ車上層部までもが、まだ開発していないとコメントを発表しました。果たして次期スープラは本当にまだ開発されていないのでしょうか? 前回の記事執筆後に新しく入手した情報をまとめてみると、次期スープラは従来の日本のスポーツカーとは一線を画す存在となりそうです。