【Audi A4 2.0TFSI試乗レポート】余裕のあるオトナセダンで東京・代官山をクルーズ

早朝なら慢性的に渋滞している都内の道も意外にすいていたりします。そんな時間帯を選んで愛車を走らせるのも楽しいもの。一休みして朝食をとり、その日の計画に思いを巡らせたりすることもできます。そんなドライブを現在「モーニングクルーズ」と呼んだりするようです。今回は、その「モーニングクルーズ」とアウディA4の試乗会と兼ねた企画?「Audi A4サンデーモーニングテストドライブ」に参加しました。(飯嶋洋治)

Audi A4 2.0TFSIとは?

当日は、東京・代官山蔦屋Tサイト敷地内のレストランIVY PLACE(アイヴィープレイス)を基点として、日曜日の朝7時30分から代官山周辺を試乗しました。使用したのはアウディA4。ではすでにアウディA4クワトロを中心に試乗記をご紹介していますが、今回はFFのアウディA4 2.0TFSIです。同車は現在のアウディA4のラインナップの中では基本と呼べるグレードです。スタートは東京の「旧山手通り」。周辺は大使館や教会、西郷隆盛の弟、西郷従道の邸宅があった西郷山公園などがある高級住宅街となっています。

「ライトサイジングエンジン」は燃費とスムーズさがウリ

早朝の澄んだ空気を感じながらアウディA4に乗り込み、スターターボタンを押すとエンジンは静かに目覚めます。最近ディーゼルエンジンが静かになったといっても、やはりよくできたガソリンエンジンの静粛性の高さは美点です。電子式のパーキングブレーキスイッチを解除し、短くグリップ部が平たくなった独特の形のセレクターレバーをDの位置にセット。アクセルを少し踏み込むと静かに発進し、旧山手通りを駒沢通り方面へ向かいます。

アウディA4は「プレミアムミッドサイズセダン」に位置づけられていますが、車格にしても価格にしても、「高級車」という部類に属すると言っていいでしょう。搭載されるエンジンは140kW(190PS)、320Nmを発揮します。このエンジンをアウディは最新世代の「ライトサイジングエンジン」と謳っています。252PSを発揮するクワトロのユニットに比べるとスペック的には見劣りがしますが、JC08モードで、18.4km/Lという好燃費をマークします。

ミラーサイクル、高圧縮比化、AVSなどでターボに依存せず"素のエンジン"の良さを引き出す

このエンジンは「ミラーサイクル」という圧縮行程よりも膨張行程を長くした方式とし(通常は圧縮行程と膨張行程が同じの「オットーサイクル」を使用)たほか、11.8:1というターボエンジンとしては高い圧縮比とし、”素のエンジン”の良さを引き出すこと、デュアルインジェクション、AVS(アウディバルブリフト)などの技術を盛り込むことによってパワーと燃費を両立させているわけです。

以前、A4クワトロに乗ったときには加速時のタコメーターの素早い上がり具合に驚きましたが、今回のFFの方は、すごくパワフル! というユニットではありませんが、アクセルを踏めば踏んだなりに反応しますし、ATをマニュアルモードで走れば、十分にスポーティな走行も楽しめそうな仕上がりと言えるでしょう。もっとも、今回のように「都心をクルーズする」というようなシチュエーションでは、そんなにアクセルを踏むシチュエーションはないかもしれませんが……。ブレーキに関してもオーバーサーボではなくリニアなものでアウディらしさが感じられる部分でした。

乗り心地はびしっと引き締まり、路面からのインフォメーションを伝える

乗り心地に関しては、ほど良く引き締まった足といえるでしょう。個人的に感じるのですが、国産車で「乗り心地が良い」というと、鏡のように平坦な路面の上、何か柔らかいものに乗っているというようなイメージです。私はとくに外国車の信奉者ではありませんが、アウディをはじめとしたドイツ車では、それなりにお尻にインフォメーションが伝わってきながら、びしっと走るというような印象を持っています。今回の都心の比較的よく整備された道でもその感覚は同じでした。この辺はクルマ作りの思想の違いなのかもしれません。

インテリアは高級感と機能美を両立。リヤシートの快適性もアップ

インテリアは、「広く、快適に」がキーワードとなっています。ダッシュボード周りの質感やシートのホールド感などは、アウディのこだわりが感じられる部分。操作系は機能性が高く好ましいものと思いました。

今回は他の人にドライビングをしてもらい、リヤシートに座る機会があったのですが、足元のスペースも先代より広がり、シートの座り具合もよく、信頼を置ける人がドライビングしているという前提条件はあるものの、長時間乗っても疲れが少ないだろうなと感じました。

主要諸元

サイズ

全長:4,735mm
全幅:1,840mm
全高:1,430mm
ホイールベース:2,825mm
トレッド(前/後):1,570mm/1,555mm
最低地上高:140mm
車両重量:1,540kg
乗車定員:5名

性能

最小回転半径:5.5m
燃費(JC08モード):18.4km/L
CO2排出量:1.26g/km
燃費向上対策:筒内直接噴射、電子スロットル、可変バルブタイミング、可変バルブリフト(吸気のみ)、電動パワーステアリング、7速S-鳥ニックトランスミッション、アイドリングストップ装置

エンジン

エンジン型式:CVK
総排気量:1,984cc
エンジン種類:直列4気筒DOHCインタークーラー付ターボ
内径×行程:82.5mm×92.8mm
圧縮比:11.8
燃料供給装置:電子式
最高出力:140kW(190PS)/4,200-6,000rpm
最大トルク:320Nm(32.6kg-m)/1,450-4,200rpm
燃料タンク容量:54L
使用燃料:無鉛プレミアム

タイヤ

タイヤサイズ:205/60R16

価格

車両本体価格:5,180,000円
試乗車(オプション、スペシャルオプション装着)価格:6,315,000円

まとめ

というわけで試乗を終えて、旧山手通りのレストラン「IVY PLACE」のテラス席で朝食となります。今回はアウディ・ジャパンの方、ベテラン自動車ジャーナリストのE氏、特別参加?ののA氏、そして私の4人ということで、場にふさわしい洒落た会話? とはいきませんでしたが、早朝のすいた都内の道をアウディA4で走り、クルマ談義に花を咲かせるという意味では気持ちの良い時間となりました。