【オデッセイ・ハイブリッド 試乗】2モーターハイブリッドでパワフルに!

2016年2月に発売された「オデッセイ・ハイブリッド」。最大の特徴は2モーター1クラッチのハイブリッドシステム「SPORT HYBRID i-MMD」が採用されたことと言えるでしょう。その駆動用モーターの出力は185PS、315Nmという3Lエンジン並み。さらにエンジンの動力も組み合わされます。今回、短時間ですが、試乗する機会を得たのでご紹介します。(飯嶋洋治/RJC会員)

オデッセイ・ハイブリッドとは?

photo by Iijima

2016年2月に発売されたオデッセイ ハイブリッド。ガソリン車モデルは2013年に発売されており、スタイリング、使い勝手の良さなどから好評を得ていましたが、2モーター1クラッチのハイブリッドシステム「I-MMD」を進化させた「SPORT HYBRID i-MMD」を採用したのが特徴となっています。

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ハイブリッドというと、どうしてもバッテリーの置き場所でユーティリティが落ちてしまうという面があありますが、同車では、リチウムイオンバッテリーを1列目シート床下へコンパクトに配置することで、オデッセイならではの広い室内空間や使い勝手といった特長はそのままに、優れた燃費性能と上質で力強い走りを実現しました。リチウムイオンバッテリーが収まった運転席もまったく違和感のないものとなっています。

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実は、オデッセイというクルマはあまり良い印象を持っていませんでした。以前、オデッセイ・アブソルートで長距離を試乗したことがあるのですが、動力性能はともかく、その時の足の硬さ=乗り心地の悪さに辟易とした経験があるからです。ただ、今回はアブソルートではなく、普通のオデッセイ、パワートレインもハイブリッドとなっていることで、どれだけ印象が違うか楽しみでした。

315Nmを発揮する駆動用モーターで気持ちの良い加速を見せる

まず、道路にでてアクセルを踏み込むと、なかなかパワフル。今回採用されているパワートレインは、SPORT HYBRID(スポーツ ハイブリッド) i-MMDとなっているのは前述のとおり。EVドライブモード、ハイブリッドドライブモード、エンジンドライブモードのモードが切り替わりますが、特にモーター、新構造の巻線方式、磁気回路の最適化を行っており、従来のi-MMDに比較すると約23%の小型軽量化をするとともに高出力化しています。

このモーターは走り出した瞬間から315NmというV6 3Lエンジンにも匹敵する大トルクを発生しますから、その気になれば1.8トンを超えるボディでもぐいぐいと引っ張る感じです。今回は試せませんでしたが、高速クルーズ時には、その領域が得意なエンジンを活用するということで、全域でパワフル&省燃費となっているのがウリと言えるでしょう。

しなやかなサスペンションと適度なサイズのタイヤで乗り心地も良い!

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懸念の? 乗り心地ですが、これも標準のショックアブソーバーを採用していること、また、215/60R16というエアボリュームのあるタイヤということもあるのでしょうが、運転席にいる限りは非常に快適でした。もちろん限界コーナリングをしたわけではありません、そういうクルマでもないでしょうから、普通に乗っている限りはこれで十分というところだと思います。

主要諸元

寸法・重量

全長:4,830mm
全幅:1,820mm
全高:1,695mm
ホイールベース:2,900mm
トレッド(前/後):1,560mm/1,560mm
最低地上高:150mm
車両重量:1,860kg

エンジン

エンジン型式:LFA
エンジン種類・シリンダー数及び配置:水冷直列4気筒横置
弁機構:DOHC チェーン駆動 吸気2 排気2
総排気量:1,993cc
ボア×ストローク:81.0mm×96.7mm
圧縮比:13.0
燃料供給装置:電子制御燃料噴射式(ホンダPGM-FI)
使用燃料種類:無鉛レギュラーガソリン
燃料タンク容量:55L

電動機(モーター)

電動機型式:H4
電動機種類:交流同期電動機

性能

・エンジン
最高出力:107kW(145PS)/6,200rpm
最大トルク:175Nm(17.8kgf-m)/4,000rpm
・電動機
最高出力:135kW(184PS)/5,000-6,000rpm
最大トルク:315Nm(32.1kgf-m)/0-2,000rpm
燃料消費率(JC08モード):26.0km/L
主要燃費向上対策:ハイブリッドシステム、アトキンソンサイクル、アイドリングストップ装置、可変バルブタイミング、電動パワーステアリング
最小回転半径:5.4m
動力用主電池 種類/個:リチウムイオン電池/72

走行装置

ステアリング装置形式:ラック&ピニオン式(電動パワーステアリング仕様)
タイヤ(前/後):215/60R16 95H
主ブレーキの種類・形式(前/後):油圧式ベンチレーテッドディスク/ディスク(ドラム駐車ブレーキ内蔵)
サスペンション方式(前/後):マクファーソンストラット式/車軸式
スタビライザー形式(前):トーションバー式

まとめ

今回のオデッセイ・ハイブリッドに搭載される「SPORT HYBRID(スポーツ ハイブリッド) i-MMD」用のモーターは2017年次RJCカーオブザイヤーの「テクノロジーオブザイヤー」の6ベストに入りました。先般、批准手続きが完了した「パリ協定」でも、内燃機関への厳しい条件(産業革命前からの世界の平均気温上昇を2度未満に抑える目標を掲げる)が課せられ、クルマも電動化が避けられない様相となってきました。そうした流れの中で、オデッセイ・ハイブリッドに搭載された同技術が、これからどういった進歩を見せていくのか? も注目されるところです。

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