【MINIクーパーSD 3Door試乗レポート】2Lディーゼルのパワーは十分

2016年はビー・エム・ダブリューが、MINIクーパーのパワートレインに積極的にクリーンディーゼルを搭載してきました。4月には1.5Lと2Lエンジンを搭載した6モデルを追加、それぞれポスト新長期規制をクリアして取得税および重量税が免税、自動車税については75%減税となる経済性の高さも見せています。今回は、そのモデルのなかからMINI クーパーSD 3Doorに試乗できました。

MINIクーパーSD 3Doorとは?

photo by Iijima

これまでMINIでは、クーパークラブマン、クーパーSクラブマン、クーパーコンバーチブル(ともにガソリンエンジン搭載車)、クーパーDクラブマン、クーパーD 5Door(ともにディーゼルエンジン搭載車)に試乗する機会がありました。今回の試乗は、MINIクーパーSD 3Doorです。ディーゼルでもパワフルな方のエンジン(170PS)を搭載したクルマということもあり楽しみですが、試乗場所が東京・台場周辺ということで、その性能をフルに生かせる場所ではないのが残念なところではあります。限られた条件の中でのインプレッションですが、ご紹介します。

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2016年4月にクリーンディーゼルエンジン搭載車が6モデル拡充!

ざっとMINIのクリーンディーゼルエンジン搭載車について説明しておきます。2016年4月、ビー・エム・ダブリューは、MINIのラインナップにクリーンディーゼルエンジン搭載もモデルを6モデル拡充しました。この6モデルは、MINIドア(1.5L/2L)、MINI5ドア(1.5L/2L)、MINIクラブマン(2L:150PS/2L:190PS)となります。

クリーンディーゼルエンジン搭載モデルとしては、2014年秋に、MINIクロスオーバー、MINIベースマンの4モデルがありましたが、今回の追加で10モデルとなっています。上記したように大きく分けて1.5リッター直列3気筒と2リッター直列4気筒に分けられ、直列4気筒は、150PS、170PS、190PSのバージョンが用意されています。

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MINIクーパーSD 3Doorは、2リッターで170PSを発揮!

今回用意されたクーパーSD3Doorは、中間パワー(といっても十分パワフルなスペックですが……)の170PSエンジンが搭載されています。エクステリアは、いわゆる現代のMINIの一番スタンダードなスタイル。イエローにブラックのストライプが入ったカラーリングで、普通は気恥ずかしさを感じさせてもおかしくな”いで立ち”なのですが、MINIというちょっとキャラの立った? クルマのせいもあるのかもしれませんが、とくに違和感はありません。

すでにMINIクーパーには乗りなれているという面もあるのでしょうが、操作系でとまどうこともありません。エンジンを始動すると、今までのったMINIクーパーの中では一番ディーゼルエンジンっぽさを感じました。コクピットで聞こえるのは明らかにガソリンエンジンとは違うガラガラという音です。ただ、それもつかの間のことで、走りだすとそれよりもパワー感、トルク感の方に意識がいってしまいます。一般道をただ流す? には過剰といえるほどの動力性能です。

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トルク感、アクセルレスポンスはスポーティカーのもの!

許されるのあればもっとアクセルを踏み込みたかったのですが、そこは自重? しました。ここからは想像の範囲の話になってしまうのですが、きっと街中よりもワインディングやサーキットに持って行った方が、低回転域のトルクの厚さやアクセルレスポンスの良さで、楽しい走りを見せてくれるのではないかと思いました。そういう意味では、街乗り中心のユーザーにはここまでの高出力のエンジンは必要ないのでは? という感も持ちました。

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6速ATはシフトチェンジの滑らかな感じで、トルクフルなターボ・ディーゼルによくマッチングしていると思いました。トランスミッションもかなりロックアップを積極的に効かせているのでしょう。アクセルの応答性は高いですし、信号などで停止するときにはエンストぎりぎり? までロックアップしているので、タコメーターを見ていると徐々に回転数が下がり、ぱっと解除して逆に回転が上がるのが印象的でした。ここまでして燃費アップを目指しているという意思を感じる部分です。この辺は体感の部分で実際の制御がどうなっているのかは不明です。ただ、マーケット的に成り立たないというのは分かったうえで、せっかくこういうクルマに乗るのならばMTを選びたいというのが本音のところでもあります。

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ハンドリング、乗り心地ともシャキッと洗練された印象

乗り心地はやや硬いという感じだと思いますが、スプリングやショックアブソーバーのセッティングだけでなくショートホイールベースも影響している部分はあるのだろうと思います。ここは好みの問題ですが、個人的には気にならない程度の硬さで、かえってシャキッとしていていいのではないかと思いました。

残念ながら初期のMINIは話を聞いただけで乗ったことがないのですが、ゴーカート感覚=ガチガチに硬いサスペンションという面が強かったといいます。チューニングパーツとして市販されているサスペンションもやわらかくする方向にする場合も多かったと聞いています。現在は、どのMINIに乗ってもそうした過剰さは見られなくなったと思います。限界域のコーナリングを試したわけではないので、言い切ることはできませんが、個人的に乗るのならば、これで街乗りから"たまのサーキット走行"までいけるのではという気がします。

主要諸元

サイズ

全長:3,860mm
全幅:1,725mm
全高:1,430mm
車両重量:1,290kg
トランク容量:211L

エンジン

総排気量:1995cc
最高出力:125kW(170PS)/4,000rpm
最大トルク:360Nm/1,500-2,750rpm
圧縮比:16.5:1
燃料消費率(JC08モード)23.8km/L
燃料タンク容量:44L

タイヤ&ホイール

ホイールサイズ(前・後):7J×17
タイヤサイズ(前・後):205/45R17

車両価格

3,640,000円

まとめ

試乗を終えて改めてMINIクーパーSD3Doorのたたずまいを見ると、単純にかっこいいというよりも、不細工? なところとカッコよさが微妙に融合しているように思えます。走りはスポーティ、外から見るとキャラ立ちしている二枚目半的なスタンスが支持される一因なのでは……とも思いました。

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